40代から始める認知症を防ぐための生活習慣(東洋経済オンライン)

最新の研究によると、認知症を起こす原因の6割以上を占めるアルツハイマー病は、食事や運動、睡眠といった生活習慣を40代から見直し、必要なサプリを補うことなどで、予防できる人が多いという。さらに、認知機能を維持するために食べるべき食品、避けるべき食品も明らかになった。
アメリカで認知症から500人以上を回復させた革命的な「治療法」と「予防法」について、『アルツハイマー病 真実と終焉』(ソシム)を翻訳した医学ジャーナリスト、山口茜さんが2日連続で解説する。後編は「予防法」について(前編「治療法」はこちら)。

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 これまで多くのアルツハイマー病患者を救ってきたデール・ブレデセン医師は著書『アルツハイマー病 真実と終焉』で、その詳細な治療と予防の方法を紹介している。

 一生アルツハイマー病を寄せ付けずに過ごすにはどうしたらよいか詳述する前に、まずはアルツハイマー病の類型について説明しよう。

 アルツハイマー病は、混合型も含め4つのタイプに大別できる。

炎症性アルツハイマー病

脳の炎症が原因で起き、食事も深く関与している

萎縮性アルツハイマー病

脳機能の維持に必要な栄養素やホルモンの欠乏で起こる

糖毒性アルツハイマー病(炎症性と萎縮性の混合型)

いわゆる糖尿病から起きる

毒物性アルツハイマー病

カビ毒や歯の治療に使われる材料に含まれる水銀などの毒素から起き、治療が最も難しいとされる

 毒物性の場合は、生活の中の毒素をまず特定して除去する必要がある。毒素を除去しないままアミロイドベータを取り除く従来治療を行うと、実はアミロイドベータにより守られていた脳細胞が直接毒素にさらされ、逆に危険な場合があるという。

■治療には「オーダーメイド医療」が必要

 さらに、アルツハイマー病には36の要因があることも研究で明らかになった。

 アルツハイマー病患者は、脳神経の増減に伴う代謝バランスが常に減少方向に傾いているという。このバランスを調節する要因が少なくとも36項目は特定されているのだ。

 アルツハイマー病の症状が出ている場合、36の要因のうち、10~25項目は脳神経を縮小・減少する方向に傾いている場合が多いという。

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「川越」が活性化のため投入した起爆剤の正体(東洋経済オンライン)

 江戸時代から新河岸川の水運で江戸とつながり、“小江戸”として栄えた埼玉県中央部の観光地・川越市を訪れた観光客数は、2006年に550万人だったのが、2016年には704万人にまで増えている。都心からのアクセスのよさに加え、“蔵造りの町並み”を中心とする歴史的な景観保存・活用による、観光地としてのブランディングに成功したのが主な理由だろう。

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 一方で、課題もある。JR線と東武東上線が乗り入れる川越駅から西武新宿線の本川越駅一帯を中心とする市街地南部の“商業エリア”と、蔵造りの町並みなどが広がる市街地北部の“観光エリア”には人が集まるが、その結節点に当たる“中央通り周辺エリア”に人の流れが少なく、シャッターを閉ざす店が多く見られるのだ。

 本稿では、“川越中央通り「昭和の街」を楽しく賑やかなまちにする会”(以下、昭和の街の会)会長の岩澤勝己さんと川越市担当部署の話を聞き、民間と行政双方による、中央通り周辺エリアの活性化に向けた取り組みについてリポートする。

■かつて、にぎわいを見せた中央通り

 まずは、周辺エリアの位置関係を簡単に整理しておこう。西武線の本川越駅東口から北に向かい、「連雀町(れんじゃくちょう)」交差点を経由し、「仲町(なかちょう)」交差点に至る約700メートルの県道が中央通りと呼ばれている。

 そして、仲町交差点のさらに北側には、いわゆる蔵造りの町並みで知られる「一番街商店街」がある。昭和の街の会が活動を行っているのは、このうちの連雀町交差点から仲町交差点に至る中央通り沿い、および中央通りから延びる路地に面するエリアで、地元の3つの商店会を中心に、現在、約70人の会員がいる。

 川越には1893(明治26)年の川越大火後に、防火対策として建てられた蔵造りの町並みがあるほか、中央通りの1本東側には、大正時代の雰囲気を伝える「川越商工会議所」の洋館建築を中心に街づくりを進める「大正浪漫夢通り」がある。昭和の街というネーミングは、「明治、大正と来たら次は昭和だろう」(岩澤さん)というのもあったというが、同エリアの歴史をひもとくと、まさに“昭和そのもの”なのだということがわかる。

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神社仏閣の作り手が一体誰か知っていますか(東洋経済オンライン)

モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。

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蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「宮大工」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。

 この連載の一覧はこちら

 01. 「宮大工」とは神社仏閣など日本古来の木造建築を手掛ける大工のことで「堂宮大工」「宮番匠」とも呼ばれる

 02. 宮大工の起源は約2500年前の中国にさかのぼるといわれ、日本へは朝鮮半島を経由して伝わった

 03. 日本の宮大工の歴史は飛鳥時代に朝鮮から来た僧侶・慧滋と慧聡が「飛鳥寺」を建造したことにはじまる

 04. 飛鳥寺は6世紀末に百済から仏舎利が献じられたことにより蘇我馬子が建立を発願し建立された

 05. 慧滋と慧聡に教えを受けた聖徳太子は「法隆寺」を造り、その後さまざまな歴史的建造物を建立した

 06. かつては専門の大工ではなく、僧侶自身が寺社の建築や修理に携わるケースも多かった

 07. また宮大工は一カ所に留まらず各地の神社仏閣等を渡り歩いて仕事をするため「渡り大工」とも呼ばれた

 08. 宮大工の特長的な技術がくぎや金属のボルト等を使用せずに木材だけで建物を組み上げる「木組み」である

 09. これは木材同士をパズルのようにはめ込む加工をすることで固定し、高層の建物から重力を分散させる

 10. 宮大工は、温度や湿度による木の変形や、かかる力の強さや方向の変化などに合わせて加工法や木を変える

■熟練の宮大工による手刻みならではの手法の数々

 11. そのひとつ、「継手」というのは、材木の長さを増やすために木を継ぎ足すときに使用される手法である

 12. なかでも「腰掛鎌継ぎ」は主に土台や桁で使用され、下の木を上木で押さえつけるように組む

 13. 「追掛け大栓継ぎ」は上木を横からスライドさせてはめ込む手法で、腰掛鎌継ぎより複雑な分、強度も高い

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医師少ない日本に世界一病院が多いという謎(東洋経済オンライン)

 日本の医療を支える仕組みで、最も特徴的といえるのが「国民皆保険制度」です。社会保険方式の1つで、簡単に言えば、すべての人から少しずつおカネ(保険料)を徴収して、その集めたおカネを、医療を必要としている人に再分配するという仕組みです。

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 「皆」という字からわかるように、原則として日本では望むと望まざるとにかかわらずこの制度が適用されます。たとえば、自家用車を運転するとき、事故を起こさないという自信があれば保険に入らないという選択ができますが、「自分は病気にかからないから病院のお世話になることはない!」と思っていたとしても、給与から保険料が差し引かれるのを止めることはできません。

■日本では誰でも医療機関にかかることができる

 この皆保険制度のお陰で、日本では「誰でも・どこでも・いつでも医療機関にかかることができる社会」を実現しています。

 僕はかつて脳神経外科の医師として働いた経験を持っています。ここまで患者さんの負担を抑えながら医療の質の高さと、アクセスのしやすさを両立している仕組みを持っているのは、日本だけだと言っても過言ではないでしょう。しかし、医師になってしばらくして日本の医療が危機的な状況にあると知りました。

拙著『脳外科医からベンチャー経営者へ ぼくらの未来をつくる仕事』でも指摘していますが、日本の医療の問題点の1つが国民皆保険制度です。今後維持できないのではないかという懸念が至るところで叫ばれ、中には「すでに破綻している」という見方もあります。

 日本の医療費、年間いくらかご存じですか? 

 厚生労働省の発表では2015年にはおよそ42兆円のおカネが医療に使われています。あまりに額が大きすぎてピンと来ないかもしれません。このおカネは誰に使われていて、誰が負担しているのでしょうか。

 42兆円のうちのおよそ6割が65歳以上の患者さんに使われています。75歳以上の患者さんで見ると全体の4割弱の医療費が使われています。人口に占める75歳以上の割合は13%程度ですから、いかに高齢者に対して医療費が使われているのかがよくわかると思います。

 ただし、年齢が上がれば上がるほど病気をして医療を必要とする確率が上がるのは当然のことですので、高齢者が医療費を多く使っていることは不自然なことではありません。今後、高齢者の人口が増えることは明白であり、また高額な新薬も増えるだろうと考えると、医療費が増えていくことは防ぎようがありませんし、道理であるともいえます。

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アルツハイマー病は治療によって回復可能だ(東洋経済オンライン)

超高齢社会を迎えた日本。2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると推定されている。しかし、これまで画期的な治療法はなく、認知症と診断された人は「現在のところ確実な治療法はありません」と医師から告げられるのが関の山だった。
ところが4年前、驚くべき研究結果が発表された。なんと認知症のうち6割強を占めるアルツハイマー病は、治療によって回復することが分かったのだ。
アメリカでアルツハイマー病から500人以上を回復させた革命的な「治療法」と「予防法」について、『アルツハイマー病 真実と終焉』(ソシム)を翻訳した医学ジャーナリスト、山口茜さんが2日連続で解説する。前編は「治療法」について。

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 今後ますます高齢者人口が増えていく日本にとって、認知症にまつわる経済的負担がこれ以上膨らめば、国の医療体制の存続にも影響しかねない。認知症は人生を奪われる患者自身だけでなく、介護にあたる家族の人生も巻き添えにする。

 認知症を起こす原因の6割以上を占めるアルツハイマー病で有効な治療法があれば、日本にとって朗報となるだろう。

■「炎症」「栄養不足」「毒素」の3つが原因

 アルツハイマー病の回復がヒトで初めて論文報告されたのは2014年。「アルツハイマー病患者の回復が史上初めて発表された」とのニュースは、瞬く間に世界を駆け巡った。

 アルツハイマー病の原因はこれまで、脳に「アミロイドベータ」と呼ばれるタンパク質が蓄積することとされてきた。そして従来の治療は、脳に溜まった悪者として、アミロイドベータの除去に主眼が置かれてきた。

 しかし、アミロイドベータを除去する薬剤は、症状を緩和させることはあっても、病気の進行を抑制させたり回復させたりしなかった。

 アルツハイマー病でアミロイドベータがなぜ脳に溜まるのか――。研究の結果、「炎症」「栄養不足」「毒素」の3つが原因であることが分かった。

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上野動物園も! プロ溺愛「すごい長靴」の世界(東洋経済オンライン)

 東京も大雪やゲリラ豪雨に見舞われる昨今。革靴がぬれてヨレヨレになり、「ちゃんとした長靴を常備しておくべき?」なんて思う人も多いかもしれない。

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 そこで、自然の脅威にも備えられそうな実績ある長靴をリサーチしたところ、弘進ゴム(宮城県仙台市)の「シーラックスライト」というゴム長靴にたどり着いた。雪寒地にお住まいの人々を中心に10年近く愛され続けているという。

 「1月の大雪の際は、北関東のホームセンターからも全体で1万足ほどのオーダーが入りました」と、同社シューズウェア統括本部・副本部長の近内章人さん。普段需要の低い関東地方でも、いざというときの頼れる存在になっている商品のようだ。

■上野動物園の飼育員たちが履いていた! 

 同社は、ゴム・ビニール製品を製造販売している会社。身近なところでいうと、車のパワーステアリングホースや大手コンビニのコーヒーメーカーマシーンの中の管などを作っているのだが、中でも1935年(昭和10年)の創業以来、主力商品となっているのが長靴だ。

 同社は、国内の専門業種向けの長靴(ゴム製・ビニール製)市場で35%とトップシェアを持つ。水産、農業、食品、土木建設などの現場で定評があり、指名買いが多いようだ。

 たとえば、雪や氷の上でも滑りにくいゴム長靴「マッキンリー」。上野動物園職員の指定品だという。魚の脂で滑りやすい築地市場では、働く人の9割が耐油性のビニール長靴「ザクタス」を履いているそうだ。そのほか、スーパーのバックヤードで使われる白い衛生長靴「ゾナ」シリーズや、ハードな現場向けとしてつま先に鋼製の先芯を施した安全長靴なども売れ筋だという。

 そんな現場のプロたちに選ばれる同社の「一般作業用」の長靴として売られているのが、「シーラックスライト」シリーズ(冒頭の写真中央)だ。2008年に発売を開始して以来、土木現場などで作業をする人や、雪かきが必要な北国に住む人たちから人気を得ている。値段は5400円(税込)。作業用長靴は探せば1000円代でも買えることを考えると安価とは言えないが、「一度履くとほかのものはもう履けない」と繰り返し買うリピーターが多いそうだ。

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転倒者続出「女子スノボSS」現地で見た課題(東洋経済オンライン)

 2月12日に行われた平昌(ピョンチャン)オリンピック・スノーボード女子スロープスタイル(SS)決勝、強風の中、ほとんどの選手が転倒し、ミスなく自分自身の滑りを実現できた選手はほぼ居なかった。

 スロープスタイルとは前半のジブセクション(コース上に設置されたアイテム)から自身で選び演技し、後半のジャンプセクションで技を決める競技だ。日本人選手は4人出場したが、藤森由香選手(アルビレックス新潟)の9位が最高位。広野あさみ選手(TJR)が12位、岩渕麗楽(いわぶち れいら)選手(キララクエストク)が14位、鬼塚雅選手(星野リゾート)が19位とメダル・入賞ともに逃した悔しさの残る一戦だった。

 「楽しかったですが、悔しい内容になりました。攻めようという気持ちで滑ることができたのは良かったとはいえ、あのコンディションに合わせきれていなくて、自分の実力不足も出てしまったので自分なりの滑りではなかったです」

 女子スロープスタイル決勝後、出場した岩渕選手はこう語った。

■現地の強風に苦戦する選手たち

 今回の会場の特徴は、ワールドカップなどのスロープスタイルの会場より大きく、人工の障害物やキッカー(ジャンプ台)の難易度が高いコースだったということ。男女ともに同じコースを滑り、技の難易度やジャンプの高さ、リズムよく全長617メートルのコースを上から下まで滑り降りることが重要と言えるコースだった。

 そんなコースで試合前の公式練習でも転ぶ選手が続出した。さらに、選手たちがなかなか飛ばないシーンも多かった。原因は横風だ。

 「体重が軽いと風にあおられる。横風が強いと技やスタイルに影響が出る」と岩渕選手をマネジメントするRADTAKEの川北武志代表も話していた。

 ほかの会場に比べ、ジャンプセクション間の距離が短いこともあり、滑る選手たちは修正時間が短くなる。着地をうまくできないと次のジャンプセクションまで、うまくスピードに乗って思うようなジャンプができないコースになっているのだ。

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「市民マラソン大会」激増の知られざる舞台裏(東洋経済オンライン)

 「箱根駅伝」や「都道府県対抗駅伝」が終わる1月下旬から2月は、一般ランナーも参加できる「市民マラソン大会」が各地で開催される。早春と春は、秋と並ぶシーズンで、最も大きな大会「東京マラソン2018」は2月25日に開催予定だ。同大会が現在の形となったのは2007年で、ふだんはクルマであふれる首都・東京の公道と、都内の観光名所近くを走れるため、毎年多数の市民ランナーが申し込み、抽選となる。

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 実は、第1回の東京マラソン開催以降、全国各地で市民マラソン大会やランニング大会が激増した。42.195kmの「フルマラソン」や、その半分の距離の「ハーフマラソン」がある大会、「10km」や「5km」中心の大会など特徴もさまざまだ。何を基準にするかで数字は違うが、関係者に取材すると「10年前(東京マラソンのスタート時)は800だったが、現在は2300もある」「インターネットのランニングサイトに登録される大会では1800超、小さな大会を合わせると2800」とも聞く。10年で約3倍に増えたといえそうだ。

 一方、古くから開催してきた市民マラソン大会もある。今回はその1つで、1月28日に開催された「第66回 勝田全国マラソン」(茨城県ひたちなか市)を密着取材した。同マラソンの前身は1953(昭和28)年からで、20回大会から勝田市(当時。現ひたちなか市)開催となった。レースの内容ではなく、運営の舞台裏を紹介したい。

■街を知り、宿泊してもらいたい

 そもそも、ここまで市民マラソン大会の数が増えたのは“観光需要への期待”が大きい。実際に走るランナーだけでなく、その家族や友人・知人が来訪するので、町おこしになり、経済効果が期待できるからだ。そのため開催地の関係者は集客の工夫を凝らす。

 勝田全国マラソンも、近年は「前日祭」を開催している。今年は市内の文化会館で「パスタフェア」を行い、1食300円で8種類のパスタが味わえるほか、会館内のホールでは無料の「ステージイベント」が開催された。来訪者の飲食や宿泊もねらいだ。宿泊施設側も積極的で、大会当日はロビーに無料の水とバナナなどを用意するホテルも多い。

 ランナーにとって、同大会はどんな位置づけなのだろうか。

 「伝統のある大会で、フルマラソンの上位入賞者は米国ボストンマラソンに派遣されます。そうした競技性もあり、たとえば近隣の実業団駅伝のメンバーも個別に参加します。首都圏に近くて、この時期に開催される大会はあまりありません」(ランニング専門誌『ランナーズ』編集部・黒崎悠氏)

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映画「チャーチル」が現代に与える示唆の数々(東洋経済オンライン)

 いつの時代でも自分の信念を貫くのは本当に難しい。自分の決断が本当に正しかったのか、それはやってみないとわからない。ましてやそれが、かのアドルフ・ヒトラーの脅威に立ち向かうための決断だったとしたら、その重圧は計り知れないものになるだろう。

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 イギリスの政治家ウィンストン・チャーチルは、その力強いリーダーシップと、誰にも負けない信念で、第2次世界大戦を勝利に導いた。

■首相就任当初のチャーチルを描く

 その指導力は、ビジネスリーダーの間でも評価が高く、コンサルティング会社PwCが2013年に調査した、「世界のCEOが選ぶ、最も尊敬するリーダー」のトップに選ばれている。

 そんなチャーチルの素顔をリアルに描き出したのが、3月30日に劇場公開される映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』だ。

 同作の舞台は1940年5月。ナチス・ドイツが東欧や北欧諸国を占領し、ベルギーやオランダにも侵攻を開始、その脅威はイギリスにも迫っていた。イギリス国内では、自国の防衛強化を怠り、ナチス・ドイツの脅威にさらしたとして、チェンバレン首相が辞任。その後任として白羽の矢が立ったのが、ナチスに立ち向かうことを主張し続けていたチャーチルだった。

 しかし、就任早々、内閣の足並みがそろわない。ドイツがフランスにも侵攻し、立ち向かわないといけない局面にもかかわらず、ハリファックス子爵、チェンバレン前首相らは、「ドイツと本格的な戦争になれば、多くのイギリス国民の命を危機にさらしてしまう。それを避けるためにもドイツと話し合いをするべきで、今なら平和的に解決ができるはずだ」と、なお和平を模索していた。

 国民の命を危機にさらすことは避けたいが、全体主義の名の下に、近隣諸国へのを続け、ヨーロッパの平和秩序を乱すナチス・ドイツに妥協することは、民主主義の敗北を意味する。一方、ドイツ軍の侵攻は容赦なく進み、政権内ではハリファックス子爵たちが容赦なく揺さぶりをかけてくる――。

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日本野球の対極にある「ドミニカ野球」の正体(東洋経済オンライン)

横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智が、「野球離れ」に対して警鐘を鳴らす勇気ある発言をした背景には、堺ビッグボーイズの取り組みがあったことは先日紹介した。『DeNA筒香を輩出「堺ビッグボーイズ」の挑戦』(2月12日配信)。それとともに見逃すことができないのは、「ドミニカ共和国」の存在だ。

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■レベルが高いドミニカ共和国のウィンターリーグ

 筒香は2015年にドミニカ共和国のウィンターリーグに参加した。ウィンターリーグとは、NPB(日本プロ野球)やMLB(米メジャーリーグ)がオフのシーズンに、温暖な地域で行われるプロ野球のリーグ戦である。

 ドミニカ共和国のウィンターリーグは6球団が各チーム50試合とプレーオフを行う。MLBやマイナーリーグをはじめ各国のプロ野球選手が個別に球団と契約して参加する。優勝チームはカリブ海諸国のウィンターリーグの勝者で争われるカリビアン・シリーズに進出する。

 ドミニカ共和国のウィンターリーグは、教育リーグや練習試合ではなく、純然たる興行として成り立っている。

 MLBでプレーしているドミニカ共和国の選手にとっては「故郷に錦を飾る」意味もあり、人気もある。チーム成績が悪ければ監督は解任されるし、成績が悪ければ選手も解雇される。レベルは非常に高く、野手の場合、NPBの1軍の選手でも出場機会を得ることは難しい。

 このリーグの存在を筒香に伝えたのは、少年野球チーム堺ビッグボーイズ代表の瀬野竜之介だ。瀬野は野球関連用品を取り扱う商社も経営しているが、5年前、日本人MLB選手のサポートのためにアメリカに滞在していたときに、当時JICA(独立行政法人国際協力機構)にいた旧知の阪長友仁に誘われてドミニカ共和国のプロリーグを見学し、そのレベルの高さと充実ぶりに感銘を受けた。

 帰国後、筒香にその話をした。筒香も興味を示し、2014年のオフに球団に許可を求めた。

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