盛り上がる環境評価指標「CDP」、Aリスト入り増も世界との差大きく(日刊工業新聞電子版)

■過熱気味、「環境先進企業」の称号

 企業の環境評価指標である「CDP」への関心が高まっている。「環境先進企業」の称号を得ようと企業が競い合い、24日に都内で開かれた報告会には、最優秀に選ばれた企業トップが登場した。一部では“過熱気味”との見方もある中、評価を気候変動対策や経営にどう生かすかが問われている。

 CDPは英国の環境NGO。二酸化炭素(CO2)の排出規制が強まると、企業の成長は鈍化する。省エネルギー対策を考えている企業なら、排出規制があっても成長を継続できる。こういった企業の気候変動対策の情報を集め、投資家に提供することを目的に2000年、前身のカーボン・ディスクロージャー・プロジェクトが設立。投資家の要請を受ける形で企業に質問状を送り、回答を評価、公表する活動を始めた。投資家も17年は世界5000社以上に質問状を送付した。

 企業に回答義務はないが、欧州企業は8割、米企業は6割が回答する。こうした企業の背中を押しているのが投資家だ。欧米の803の投資機関がCDPを支持し、これらの投資機関の運用資産の総額は100兆ドル(1京円)に上る。

 CDPについては、日本国内では電力などエネルギー多消費産業などから「全産業を同一指標で比べることに無理がある」「CO2削減は政策・インフラに依存する」と反発する声も聞かれる。製造業の環境担当者にも「質問状を送りつけ、無回答なら最低評価と一方的に公開する」と不満も聞かれる。だが、100兆ドルの投資家をバックに持つCDPを無視できないのが実情だ。

 日本では大企業500社に質問状を送付している。CDP日本事務局の森澤充世ディレクターは「報告会に社長が来るようになってから、注目度が高まった」と振り返る。14年は日産自動車、ホンダ、東芝、住友林業の4社が日本企業で初めて100点満点を獲得。報告会に各社トップが駆け付けた。

 15年は日本の満点が25社に増加。点数の公表がなくなり、A―Dの段階評価だけとなった16年は53%が回答し、初めて半数を突破。22社がAリストに名を連ね、17年は13社がAリストに入った。最優秀を得たソニーの今村昌志執行役は「何かへの貢献なくして技術開発はない。ソニーは問題解決に創造と挑戦に取り組む」という。

 森澤ディレクターは「Aは特別扱い」と言い切る。報告会に招かれるのも、報道されるのもAリストの企業だけ。ただし「一喜一憂してほしくない」と語る。日本のAリスト企業でも、再生可能エネルギーの導入量では海外企業から引き離されているのが実情だ。「世界は前を走っている。追いつくためにスピードアップが必要」と訴える。

 またCDPが「投資家との対話ツールになる」と期待する。成長力を備えた企業を選ぶESG(環境・社会・企業統治)投資はグローバルに広がっている。CDPは世界同一基準なので、投資家は企業を比べやすく、企業もPRしやすい。

“大阪流”起業家育成プログラム、1年半で総額16億円調達(日刊工業新聞電子版)

■資格参加企業、安定経営IPO視野

 大阪市がベンチャー企業を支援する「シードアクセラレーションプログラム」は、2016年6月の始動から約1年半に総額16億円超の資金を調達した。市の支援施設、大阪イノベーションハブ(大阪市北区)を拠点に進める同プログラムは1期当たり4カ月。これまで三つの期間に10社ずつ選定し、資金調達や大企業との事業提携などを後押しした。大阪発の起業を促す市の取り組みを探った。

 シードとは“企業の種”を指す。創業間もない会社が仕掛ける事業のアクセルを踏み、加速させる狙いだ。主な対象は起業前から創業5年ほど、売上高5000万円以内のベンチャー。有限責任監査法人トーマツが同プログラムを運営。ベンチャーキャピタル(VC)20社が起業家の気付きなどを促すメンタリングや、2日間の合宿などを通して事業を磨き上げる。6―9月に実施した第3期は、大企業やVCなどとのメンタリングを計400回以上実施した。

 3期目の事業提携は3件。さらに今後四十数件を見込む。同期の資金調達総額は9億1000万円以上。トーマツの関西地区リーダーを務める権基哲(コンキチョル)氏は「当初設定した3年間の目標額1億2000万円を大きく上回った」と手応えをつかむ。

 第1期に参加したeWeLL(イーウェル、大阪市中央区、中野剛人社長)は、ITを活用した訪問看護の業務支援を手がけ、4億5000万円の資金を調達。早期に新規株式公開(IPO)を計画している。

 同プロを通して、患者の電子カルテやスケジュールを一元管理するアプリケーション(応用ソフト)「iBow(アイボウ)」の機能を拡充。新たに地域の在宅医療と看護、介護の連携を促すサービスの準備を急ぐ。同プロ終了後も「業務提携先からの出向など、人材交流を通じ安定した経営につなげている」(中野社長)という。

■“地の利”武器 伸びしろ大

 第2期のワールドインキュベーター(大阪市中央区、野原智央社長)は、機械設備や資材の商社。製造業が海外の安価な資材を調達したいニーズに着目し、国内企業と海外のサプライヤーをつなぐビジネスモデルだ。

 日本政策金融公庫から、負債ではなく資本と見なされる「資本性ローン」を使い3000万円を調達。今後は「7月に開始したオンライン資材調達サービスで売り上げを伸ばし、半年から1年の間にVCから数億円規模の資金調達」(野原社長)を計画する。同社は全国のVC約15社などと経営戦略の意見を交換し、売り上げ予測に基づいた資本政策を細かく数値化してきた。野原社長は「“鳥の目とありの足”で計画、実行し最善策を作れた」と自信をみせる。

 1、2期は選定企業の20社全てが資金調達に成功した。権氏は資金調達ありきではなく「大阪のベンチャーの独自性を知ってもらうこと」を重視した。ただ、ふたを開けてみると「これまで関西に見向きもしなかったというVCも、採択企業への出資に踏み切った事例もあった」と、想定以上の成果に喜ぶ。

 大阪イノベーションハブが入居するグランフロント大阪は、大阪大学や大阪市立大学、日本医療研究開発機構(AMED)などが拠点を構える。7月には特許庁所管の工業所有権情報・研修館(INPIT)が拠点を開設、中小企業の知的財産に関する窓口として利用を促進している。さらに、開発が進むJR大阪駅北側の「うめきた2期」区域では、関西の研究開発拠点などの技術や人材の連携が進む。

 シードアクセラレーションプログラムは関西に限らず、全国のベンチャーが支援の対象。大阪・梅田は関西交通の要衝でもあり、多様な知見の交流が期待できる。こうした大阪の都市機能を上手に活用しつつ、起業支援の輪へ地域内外の知見をどう取り込むか。地の利を生かす余地はまだありそうだ。

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SUBARUグループ下請先は8776社、県別では「群馬県」が3位(帝国データバンク)

 日産自動車に続き、SUBARUの群馬製作所(群馬県太田市)においても無資格者による新車の完成車検査を行っていたことが27日までに判明した。日産の無資格検査問題を受け、社内調査を進めるなかで発見したという。今後リコールに発展するおそれもあり、販売面とともに、SUBARUグループと取引のある下請企業に影響を及ぼす可能性もある。
 
 帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、SUBARUグループと直接、間接的に取引がある下請企業(一次下請先、二次下請先)を抽出し、都道府県別、業種別、年商規模別に集計・分析した。SUBARUグループの下請企業実態に関する調査は、今回が初めて。

◇ 調査対象は、SUBARU本体のほか、同社の2016年度・有価証券報告書に記載がある連結子会社で、自動車および自動車部品の製造・物流・保管に関わる子会社5社(富士機械、イチタン、桐生工業、スバルロジスティクス、東扇島物流センター)の計6社とした

◇ 抽出条件は、製造業、卸売業、サービス業の3業種<食品などSUBARUグループの本業と関連の薄い業態は除く>で、資本金3億円以下の企業(個
人含む)を「下請先」とした

◇ SUBARUグループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした

◇ 取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある

SUBARUグループの下請企業の合計は全国で8776社、「群馬県」は全国3位

1.SUBARUグループの下請企業の合計は全国で8776社(一次下請先993社、二次下請先7783社)にのぼることが判明。これらの一次下請先、二次下請先の総従業員数は47万5074人

2.都道府県別に見ると、「東京都」(2119社、構成比24.1%)がトップ。以下、2位は「愛知県」(812社、同9.3%)、3位は「群馬県」(733社、同8.4%)の順

3.業種別に見ると、一次下請先では「他の一般機械器具卸」が35社(構成比3.5%)で最多。二次下請先では、「産業用電気機器卸」が336社(同4.3%)でトップ

4.年商規模別に見ると、「1億~10億円未満」が4692社(構成比53.5%)で最多。「1億円未満」(1115社、同12.7%)と合わせて、全体の6割強が年商10億円未満の中小企業

日産では下請企業にじわり影響、SUBARUでも下請企業に影響が及ぶ可能性

 無資格検査問題から出荷停止に追い込まれた日産自動車に続き、SUBARUもまた、日産と類似の不正な検査を行っていたことが明らかとなった。先に不正検査問題に直面した日産自動車では、2週間とされる出荷停止の影響が関連の下請企業にじわりと広がっている。今回のSUBARUと日産とを単純比較はできないものの、今後リコールに発展するおそれもあり、販売面とともに、SUBARUグループと取引のある下請企業に影響が及ぶ可能性もある。

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鉄連、東京都の「グリーン購入調達」にかみつく 電炉鋼優先に反発(日刊工業新聞電子版)

■鉄鋼の資源循環システム崩壊?都に見直し要請

 環境負荷が高炉由来の鋼材より小さいとして、電炉鋼材を公共工事の優先調達物品に指定している東京都に対し、日本鉄鋼連盟が見直しを求めている。電炉鋼材の原料となる鉄スクラップの起源をたどれば、最終的に高炉鋼材へ行き着く。こうした点を踏まえ、両鋼材を分け隔てなく扱うべきだとの主張だ。

 だが、リサイクル材である電炉鋼材の利用は今後、循環型社会に向けて世界的に増える方向にある。こうした中で都の方針を覆すのは容易ではなそうだ。

 鉄連が問題視するのは「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(グリーン購入法)に沿って都がまとめた「環境物品等調達方針」。2014年度の改定で「電炉鋼材などのリサイクル鋼材」を、公共工事で優先的に採用する「特別品目」に指定した。

 20年の東京五輪・パラリンピック開催をにらみ、循環型社会の姿を世界にアピールする狙いと見られる。強制力はないが、都市整備局の担当者は「国内で出る鉄スクラップを再生利用する資源循環の一環だ」と電炉鋼材の活用に期待する。

 今まで高層ビルなどに大量の鉄鋼を使ってきた日本は、今や米国に次ぐ世界第2位の鉄スクラップ輸出国となった。担当者は「これらの資源を、国内でもっと活用すべきではないか」と強調する。

 これに対して鉄連は電炉鋼材の使用量が日本で増えれば、輸出に回る鉄スクラップが減り、海外で高炉鋼材を増産する動きが強まると警戒する。「日本の高炉より効率が悪い海外の高炉が増産に動けば、二酸化炭素(CO2)の排出量が地球規模で増える」(進藤孝生鉄連会長=新日鉄住金社長)との指摘だ。

■東京都は態度保留、不透明な情勢

 電炉鋼材の原料となる鉄スクラップも、さかのぼれば高炉鋼材にたどり着く。このため鉄連は「高炉と電炉のいずれが欠けても、鉄鋼の資源循環システムは成り立たない」とかねて主張してきた。

 ただ、今後は新興国などの高層ビルや自動車から大量の鉄スクラップが出て、これらを原料とする電炉鋼材の生産量が急増すると見込まれる。

 各国の業界団体などが加盟する世界鉄鋼協会は、高炉鋼材を含む世界の粗鋼生産量全体のうち電炉鋼材の割合が、今の3割から35年には5割に高まると予想。ある電炉大手幹部は「電炉鋼材の利用拡大が、循環型社会構築への重要課題になる」と指摘する。

 都は「(鉄連と)意見交換を重ねた上で対応を検討する」(担当者)と態度を保留しているが、こうした見通しの中で鉄連の主張がどこまで受け入れられるかは不透明だ。

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しっぽ全開に振って応える!ユカイ工学がクッション型癒やしロボ(日刊工業新聞電子版)

■クラウドファンディングで資金調達

 ユカイ工学(東京都新宿区、青木俊介社長)は、しっぽの付いたクッション型セラピーロボット「Qoobo(クーボ)」を開発した。触った感触やしっぽの動きで癒やしを与える。クラウドファンディングで資金を調達し2018年夏の製品化を目指す。

 クーボはフランス語でしっぽを意味する「クー」とロボットを結びつけた造語。センサーを備え、そっとなでるとフワフワと、たくさんなでるとブンブンとしっぽを振って応える。毎日の生活に癒やしを求める人や、ペットを飼いたくても飼えない人が想定ユーザーとなる。

 クーボは重さ約1キログラム。毎日使っても痛みにくくするため、外側のカバーを工夫したほか、センサーやモーターも最小限に抑えた。大きさは幅330ミリメートル、高さ160ミリメートル、奥行き540ミリメートル。

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名古屋の“芝生は青い” アナログ半導体各社が集結(日刊工業新聞電子版)

■車サプライチェーンの集積地、自動運転需要に照準

 アナログ半導体各社が相次いで名古屋市に進出している。エスアイアイ・セミコンダクタ(千葉市美浜区)やトレックス・セミコンダクターは今春以降、営業拠点を開設。2日には、リコー子会社のリコー電子デバイス(大阪府池田市)が拠点を設けた。各社は自動車市場を次の成長の軸に据える。名古屋は自動車サプライチェーンの一大集積地であり、拠点開設で顧客との関係強化を狙う。

 リコー電子デバイスは名古屋市西区に「名古屋営業所」を開設した。これまでは東京や大阪から営業に出向いていたが「顧客に、より近い場所で活動できる体制を整えた」(広報関係者)。密な体制で営業や技術サポートを行って関係を強化し、最重要分野である自動車に加え、産業機器や医療機器の分野でも事業を拡大する。現在、三つの分野の売上高比率は合計で約40%だが、2019年度に45―50%に引き上げる。

 エスアイアイ・セミコンダクタは4月に名古屋市中区に拠点を新設した。営業や販売に加えて、設計などの技術サポート機能を設置。技術部隊と営業部隊が連携することで、電源ICやメモリーなどの製品を中心に、よりニーズをとらえた提案につなげる。「車載事業の足がかりをきちんと作り、市場に入り込む」(石合信正社長)と話す。車載事業の売上高比率は2割程度。今後3―5年程度かけて、その比率を高める方針だ。

 トレックス・セミコンダクターが名古屋市中区に電源ICの営業拠点「名古屋営業所」を開設したのは6月。主力の電源ICは低消費電力・小型・低ノイズを得意とし、家電やパソコンなどに用いられている。今後は他社とも提携し、中・高電圧域の製品ラインアップを拡充。自動車向けに事業領域を広げ、16年度に15・8%だった自動車向けの売上高比率を引き上げる計画だ。芝宮孝司社長は「自動車に加え、産業機械や医療機器の需要も開拓したい」と力を込める。ロボットや遊興施設向けの需要開拓にも意欲を見せる。

 一方、アナログ半導体以外でも名古屋に進出する動きはみられる。FPGA(プログラミングすることができるLSI)を手がける米ザイリンクスは、5月に名古屋オフィスを開設。自動車や産業機器向けの提案強化が狙いだ。高度運転支援システム(ADAS)に使われるカメラやレーダー、LIDAR(ライダー=光検出測距センサー)、センサーフュージョン向けの分野では、グローバルで15年度に19メーカー64車種に採用され、16年度には23メーカー85車種まで増加した。日系メーカーも含めて、自動運転向けの受注獲得を拡大する。

 自動運転技術の普及に伴い、車載向け半導体の搭載比率は確実に増加する。各社は顧客に近い場所に拠点を構えることで関係性の強化を図り、事業拡大の地盤とする。成長領域での攻防が、より激しくなりそうだ。

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射出成形機で高強度CFRP製品、小松精練とファナックが製造技術(日刊工業新聞電子版)

■曲げ強さはポリカーボネートの3倍

 小松精練はファナックと高強度の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製品を射出成形機で製造する技術を開発した。強度に関係する炭素繊維の長さは5ミリメートル、含有率は35%で従来品より長く、含有率も高いという。小松精練は射出成形用の材料販売に乗り出す。同社は2025年度に連結売上高を現在の約380億円から約500億円に引き上げる。このうち炭素繊維事業を50億円にする。

 主に小松精練が材料、ファナックが射出成形技術を担当し、共同で完成させた。小松精練の独自材料の熱可塑性CFRP「カボコーマKBチップ」を使った成形品は、引っ張り強度が1平方ミリメートル当たり150ニュートン、曲げ強さが同260ニュートンとした。曲げ強さはポリカーボネートの約3倍という。さらに強度を現在比50%増にする開発を進める。

 小松精練は炭素繊維を使った建材市場の開拓を進めており、共同開発ではCFRP製のネジ、接合プレートなどを試作した。耐震補強用とし、金属ネジやクギの課題とされるさび、結露による木材の劣化を防ぐ。

 小松精練は繊維製造の技術生かした炭素繊維の事業を育成中。耐震補強用のワイヤや昇降式ホーム柵などを実用化した。地滑りによる土砂災害を防ぐアンカープレートも提案をしている。

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人気者競演 化粧箱に シャインマスカット×キティちゃん 長野の中野市 消費拡大委(日本農業新聞)

 長野県中野市とJA中野市でつくる市きのこ・果実消費拡大実行委員会は、サンリオの「ハローキティ」をあしらったブドウ「シャインマスカット」専用の化粧箱と袋を作った。人気品種と人気キャラクターの相乗効果で付加価値向上を狙う。

 化粧箱は2キロ入り。「シャインマスカット」をイメージした淡い緑色を基調に、水玉模様のリボンと服を着たキティがブドウを抱える。手のひらサイズの人形のおまけ付き。2次元コードを読み取るとJAのホームページ(HP)につながる。袋は1房が入るボックスパック型だ。

 委員会事務局で市売れる農業推進室の宮本浩明室長は「キティは高級果実の購入が多い50、60代の女性から人気が高く、贈答や孫へのプレゼントの需要が狙える」とみる。

 箱は税、キャラクター使用料込みで1箱995円で、1箱から買える。袋は同1枚77円で50袋単位で注文できる。購入は市のシンボルマーク活用事業者への登録が条件で、生産者だけでなく小売業者も使用できる。

日本農業新聞

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乳がん、超音波で “見落とし”防ぐ 東大発ベンチャーが19年度治験(日刊工業新聞電子版)

■被ばく・圧迫痛なく高精度検出

 リリーメドテック(東京都文京区、東志保社長)は、超音波技術を活用して乳がんを自動計測する装置を開発した。従来、検出が難しかった高濃度乳腺の乳房でもがんを高精度に見つけることができ、“見落とし”を防げる。試作機による改良を経て、2019年度の治験実施、21年度の販売を目指す。

 開発した装置はベット型で、中央部にあるカップに乳房を入れて計測する。乳房をリング状の超音波送受信機が360度囲み、リングが上下に動くことで撮像する。被ばくや圧迫による痛みがなく、3次元(3D)画像が取得可能なため、取り漏らしも防げる。良性・悪性腫瘍に対し、計30例の臨床研究を実施した。

 従来、乳がん検診では乳房用X線診断装置(マンモグラフィー)が一般的だが、圧迫による痛みや被ばくなどで敬遠されがちだ。また通常の超音波診断装置では技師の技量に依存するケースが多く、乳房全体のデータが残らないために追跡調査が難しかった。

 東社長は「乳がん検診を苦手とする若い人にも、がんを高精度に発見できる技術として提供したい」という。検査の再現性が高く被ばくもないため定期的な撮像が可能で、抗がん剤治療のモニタリングなどへの活用も視野に入れる。同研究は日本医療研究開発機構(AMED)の「医療機器開発推進研究事業」にも採択されている。

 リリーメドテックは東京大学で培った医用超音波技術を実用化するために設立した東大発ベンチャーで、16年に設立した。乳がん用の画像診断装置など革新的な医療機器の開発を手がけている。

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希少なムラサキの根 シコン生産注目の的 漢方薬や化粧品に重宝 滋賀県東近江市(日本農業新聞)

 環境省の絶滅危惧種のリストに入り、国内での生産が珍しい「ムラサキ」栽培に、農家や製薬会社などが乗り出している。ムラサキの根の紫根(シコン)は漢方薬の原料となり、肌の炎症や老化を抑える作用があるとされる。漢方薬の他、化粧品などに重宝される。現状では中国などの外国産が大半だが、希少な国産シコンで「地域再生の起爆剤」「商品の付加価値向上」を図ろうと、農家らは張り切っている。

山村再生へ商品化

 ムラサキに注目するのは、滋賀県東近江市君ケ畑町のまちづくり会社「みんなの奥永源寺」代表、前川真司さん(30)。圃場(ほじょう)は市の中心部から26キロ離れた、標高約500メートルの三重県境。冷涼な気候でムラサキの栽培適地だ。

 農薬や化学肥料を控えた栽培で、今年は7アールに1000本の苗を定植。だが、相次ぐ台風の接近で風雨による根腐れや倒伏が懸念され、圃場を通常より畝高にするなど手を尽くしたが、今年の収穫は難しいもようだ。

 前川さんが栽培に取り組んだきっかけは、非常勤講師として赴任した同市の八日市南高校でムラサキを守る活動に関わったこと。ムラサキは冠位十二階の最高位の濃紫(こきむらさき)など、高貴な色の染料として使われてきた。「希少性も魅力だが、万葉集に歌われた歴史にも引かれた」と振り返る。

 栽培に専念するため、2014年に地域おこし協力隊に転身。人口30人余りの君ケ畑町に移住した。地域再生を模索し、高収益が見込めるシコンを使った化粧品に行き着いた。

 薬品メーカーの協力で洗顔、化粧水、美容オイル、ハンドクリーム、乳液の5種類を開発。商品名は「MURASAKIno(むらさきの)」と命名した。発売は12月からで、今年度は1000万円の売り上げを見込む。東京や大阪など大都市圏での販売を予定する。

 前川さんは「地域に住む60歳以下は妻と私だけ。商品が売れれば地域に新たな雇用を生み、多くの若者が暮らせる地域になる」と力を込める。

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