KDDI、スマホ決済100万店で開始 国内最大規模で利便性訴求(産経新聞)

 KDDI(au)が4月から、スマートフォンを使った決済サービス「auペイ」を全国100万店で一斉に開始することが31日、分かった。コンビニエンスストア各社など約80万店で利用できるJCBの非接触型決済「クイックペイ」や、楽天のスマホ決済「楽天ペイ」が導入された店舗に対応する方針。スマホ決済はサービスが乱立する“戦国時代”に突入しており、KDDIは開始時点から国内最大規模の利用先を確保し、利便性をアピールする。

 4月から始まるauペイは、auの携帯電話契約者に付与されたポイントなどを確認できるスマホアプリ「auウォレット」に、QRコードやバーコードによる支払いのための機能を追加することで使えるようになる。店頭でウォレットアプリを立ち上げて店員にQRコードなどを読み取ってもらったり、クイックペイの決済端末にかざしたりするだけで支払いが終わる。

 決済のための資金はクレジットカードなどのほか、auのウォレットポイントからもチャージ可能。ウォレットポイントは長期契約者や各種サービス利用者に総額約1千億円分が付与されているという。

 高橋誠社長は「他社のスマホ決済は、クレジットカードや銀行口座からチャージする手間のかかるものが多いが、うちの場合はウォレットアプリにすでにポイントがたまっている」と強調している。

 一方、auペイのサービス開始に合わせて還元キャンペーンも検討。au契約者以外への普及も促す。

 スマホ決済は、携帯電話事業者やIT企業などあらゆる業種から参入が相次ぎ、ポイント還元や割引キャンペーンで激しい競争を展開している。背景には、実店舗の購買データとインターネット上の検索などの利用データを結びつけたいという狙いがある。

 IT大手幹部は「ネットで商品の広告を見た人が商品をどう検索してどこの店で買ったということまで分かるようになる」と広告事業への貢献を期待。さらに決済状況などを基に金融などのサービスの優遇に差を付ける「スコアリング」の導入も検討が進んでいる。

 一方、ソフトバンクとヤフーの合弁会社が提供するスマホ決済「ペイペイ」では、登録したクレジットカードの不正利用が相次いだことからセキュリティーへの不安も出ている。経済産業省は3月までに不正利用対策のガイドラインをまとめる方針だ。

 ■スマートフォン決済 スマートフォンの画面に表示したQRコードやバーコードを店頭のレジで読み取ってもらうなどして行う支払いの手法。無料通信アプリのLINE(ライン)や携帯電話大手のNTTドコモなどがサービスを展開しており、店側の導入コストが安いことから普及が期待されている。現金を使わないキャッシュレス決済では、JR東日本の「スイカ」など専用読み取り装置にカードやスマホをかざす非接触型が先行してきたが、店舗側の導入コストの大きさが普及の障害になっている。

生き残った寝台特急 なぜ健在

20周年を迎えた「サンライズ瀬戸・出雲」
 かつて全国を網羅した“青い客車の寝台特急”は需要が衰え、車両の老朽化によって列車ごと消えてしまいました。現在、毎日運行する寝台列車は「サンライズ瀬戸・出雲」だけです。その希少価値が鉄道ファンや旅行好きに注目されています。特に「サンライズ出雲」は、縁結びの神様の出雲大社を参拝する若い女性に人気とのこと。「女子旅向け列車」として、テレビや雑誌などでも紹介されています。(乗りものニュース)

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米中対立、英EU離脱…経済に火種 2019年(産経新聞)

 2019年の日本経済は米中貿易摩擦など世界経済の波乱要因に振り回されることになりそうだ。今年は16年半ばから続く世界経済の堅実な成長の転換点となる可能性がある。日本にも影響が及べば、10月に予定される消費税増税の実現も危ぶまれるとの指摘も出てきた。一方、世界経済をめぐっては、モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)の普及という追い風も吹いている。日本でも「つながる家電」などの新たな市場の創出が進んでおり、電機各社は従来の家電を売るだけのビジネスからの脱却を図っている。(田辺裕晶、飯田耕司)

 「16年秋の米大統領選挙のころから始まった世界経済の堅実な拡大が曲がり角を迎える恐れがある」

 ある国際金融筋は19年の世界経済の先行きをこう見据える。米国や中国などが引っ張ってきた世界経済を失速させかねない出来事が数多く控えているからだ。

 世界経済にとって最初の関門は3月。昨年から継続中の米中の貿易協議が不調に終われば、米国の対中追加関税が2日に10%から25%に引き上げられる。大和総研によると、発動された場合の実質国内総生産(GDP)への下押し効果は、米国で0.28%、中国で0.22%に達するという。

 火種は欧州でもくすぶる。英国と欧州連合(EU)の離脱交渉は昨年12月に予定されていた合意案をめぐる英議会の採決が延期され、今も承認のめどが立たない。今年3月29日の期限で「合意なき離脱」に至れば、英国はもちろん欧州でも経済活動や市民生活が大混乱に陥りかねない。

 次いで日本経済に大きな影響を及ぼす可能性があるのが米連邦準備制度理事会(FRB)の動向だ。FRBは6月に専門家を集めた会合で金融政策の妥当性を検証する予定。FRBが景気過熱を防ぐために進めている段階的な利上げが年内に止まるとの見方も強い。米国の利上げが止まれば、長期金利を0%に誘導する日本との金利差拡大も止まる。この結果、円を売ってドルを買う流れが弱まり、日本の景気を下支えする円安基調が緩む恐れがある。

 一方、日本では10月1日に消費税率の10%への引き上げが予定されている。安倍晋三政権は増税の経済への悪影響を防ごうと、キャッシュレス決済時のポイント還元制度の導入を決めるなど躍起だ。ただ、世界で相次ぐイベントの悪影響が日本に及べば、消費税増税自体の実現に疑問符がつく可能性もある。

 10%への引き上げはもともと15年10月に予定されていたが、2度にわたって延期された経緯がある。安倍首相が米大統領選前の16年6月に2度目の延期を決断した背景には、世界経済を牽引(けんいん)していた中国の景気失速などで円安の好循環が崩れた事情があった。みずほ総合研究所の高田創チーフエコノミストは「円高トレンドに一気に転じれば16年の悪夢が再来しかねない」と指摘する。

 こうした世界経済の減速が見込まれる中、下支え役として期待されるのがIT産業だ。IoTやAIで業務の効率を高めることは企業などにとって必須で、電子情報技術産業協会(JEITA)は、19年の電子情報産業の世界生産額は前年比4%増となり、3兆458億ドル(約335兆円)に達すると見込む。

 世界的な市場拡大は日系企業にも追い風となりそうだ。日系企業の世界市場でのシェアは12%程度まで下がっているが、電子部品の分野に限れば約4割を維持しており、依然として存在感は大きい。

 IoTやAIの浸透は日本国内でも新たな市場を生み出しつつある。調査会社の富士キメラ総研によると、住宅内の家電や設備がネットでつながる「スマートホーム」の関連市場規模は18年見込みで3兆936億円。25年には4兆円を超えると予想される。

 日本の電機メーカーではつながる家電の品ぞろえを増やす動きが続く見通しだ。パナソニックは3年以内に冷蔵庫や炊飯器など製造するすべての種類の家電に広げる方針。またシャープは2年以内に、つながる家電の比率を全商品の5割(現在は2割程度)に上げるとしている。

 つながる家電はすでに個人の生活に利便性をもたらしている。例えば洗濯機の場合、スマートフォンで帰宅時間に合わせて洗濯と乾燥が終わるよう指定すれば、乾燥まで済んだ直後に衣服を取り出し、しわがつく前に収納できるメリットがある。日立製作所はネット経由で洗濯機の洗い方コースを増やせる機能を付けた。

 冷蔵庫では、買い物をした食材を入力すれば、冷蔵庫の中身に応じて食事のメニューを提案する商品が目立ってきた。鶏肉を買っている場合は、「今日はこの前買った鶏肉で『鶏肉のつけ焼き』はどうですか?」などとすすめてくれるといった具合だ。

 つながる家電はメーカー側にもメリットがある。薄利多売とされてきた白物家電に「高品質」「高性能」という価値をつけることで、販売単価を上げることができるからだ。

 また、つながる家電を新たなサービスのツールとし、将来にわたって課金ができる利点もある。

 シャープはすでに調理家電「ヘルシオ」向けの食品宅配サービスを開始。洗濯機でも、「洗剤がなくなるタイミングで追加の洗剤を配達したり、新たな洗い方を有料で展開したりするなどの施策を考えたい」(檜垣整メジャーアプライアンス事業部長)としている。

間が悪すぎたソフバン上場 「公開価格超え」はいつの日のことか…(J-CASTニュース)

 IPO(新規公開株)は上昇して始まるのが大半。大型上場といえども、初値で売れば利益を上げられるはず――。そんな個人投資家の期待は、あっという間に吹き飛んだ。

 空前の大型案件として注目を集めた、ソフトバンクグループ(SBG)の通信子会社ソフトバンク(SB)の東京証券取引所第1部への株式上場。が、上場初日は公開価格(1500円)を大きく下回り、多くの個人投資家が大きな含み損を抱えるという散々なスタートになった。

■「のんびり保有」でもいいはずなのに

 とにかく買い手不在だった。1463円と公開価格を2.5%下回って寄り付いたあとはぐんぐんと値を下げ、1282円と14.5%下回る水準で取引を終えた。

 今回、SBGはSB株の3分の1強を売り出した。公開価格をもとに算出した時価総額は7兆2000億円程度で、東証上場企業で7位の規模だったが、終わってみれば1兆円以上目減りし、6兆1000億円と10位の規模に落ちていた。翌日には1176円まで下落する場面もあった。

 投資家にとって、最大の魅力は配当利回りの高さだろう。SBは純利益の85%をメドに株主に配当を支払う方針を掲げており、公開価格で計算した年間の予想配当利回りは5%。大型銘柄で予想配当銘柄が5%を超えるのは、日産自動車や日本たばこ産業、東京エレクトロンやキヤノンなど数えるほどしかない。

 ライバルのNTTドコモやKDDIよりも高配当だ。長期にのんびり保有という戦略も成り立つ。だが上場2日目には、配当利回りが6%を超える水準まで売られる場面もあった。なぜか。

 大きな理由は、上場直前にネガティブなニュースが相次ぎ、成長性に疑問符がついたことだろう。

ドコモ、KDDIに比べ高すぎる「PER」

 12月6日、4時間半にわたり全国でSBの携帯電話がつながらなくなるという大規模な通信障害が起きた。スウェーデン通信機器大手、エリクソン社製の機器が原因だったが、通信が安定させるために想定以上の設備投資がかかるのではないかとの懸念が生じた。1万~2万件の解約も出たという。

 中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)との関係が、3社の中で最も強いとされることも痛手だ。ファーウェイの孟晩舟最高財務責任者(CFO)が逮捕され、米中関係が悪化する中、日本政府は安全保障上の観点から、ファーウェイや中興通訊(ZTE)の製品を調達から外す方針を固めた。SBもそれに沿って対応する意向だ。次世代通信規格「5G」の開始を前に、設備投資計画が大きく狂う可能性がある。

 もう一つ挙げるとすれば、公開価格の設定が高すぎたことだ。株価の割高・割安を測る予想株価収益率(PER、株価が1株当たり利益の何倍か)は約17倍で、ドコモ(約13倍)、KDDI(約10倍)を上回っていた。ドコモやKDDIよりも、明らかに高成長が見込めるならいいが、そうでなければ割高ということになる。

 政府からの「値下げ圧力」、楽天の新規参入など、事業環境は厳しくなるばかり。いくら配当利回りが良くても、「公開価格割れ」は必然だったということか。通信業界の事業環境は厳しいだけに、公開価格を超えるのには時間がかかるかもしれない。

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JRと相鉄直通 19年12月で調整

 JR東日本と相模鉄道が、東京都中心部の新宿方面と相鉄本線の海老名(神奈川県)などを結ぶ相互直通運転の開始時期を、2019年12月を軸に調整していることが31日、分かった。朝のラッシュ時などに直通電車がJR埼京線・川越線の川越(埼玉県)まで乗り入れ、都心部を経由して埼玉県と神奈川県をつなぐ方向で検討している。(共同通信)

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車盗難 リレーアタックに注意

リレーアタックとは?

スマートキーの利用者に接近し電波を盗み取り、強い電波に変換。もう1人が車の近くでこれを受信し、車に送信すればドアもエンジンも使えるようになるという。

出典:テレビ朝日系(ANN) 12/27(木)

不調のサイン「無視する人」のヤバ過ぎる問題(東洋経済オンライン)

12/31(月) 15:00配信

東洋経済オンライン

臨床に携わる一方、TVやラジオ番組でのコメンテーターや映画評論、漫画分析など、さまざまな分野で活躍する精神科医・名越康文氏による連載「一生折れないビジネスメンタルのつくり方」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

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■「不調時に無理をする」のは問題だ

 いつもと同じようにやっているはずなのに、どういうわけか、あまり作業がはかどらない。営業先に行っても、なぜか会話が弾まない。いくら頭をひねっても、なかなかいいアイデアが降りてこない。何をやっても集中できない……。

これといってはっきりとした理由もないのに「なんだか調子が悪い」ときというのは、誰にでもあります。

 そういうとき、日本人の多くは仕事がはかどらない分、いつもよりも残業したり、少しでも調子が悪い分を帳消しにしようと踏ん張りがちです。風邪を引いて熱があるなど、明らかに病気であるときならともかく、「なんとなく調子が悪い」というあやふやな理由で休むことはできない。むしろ、調子を落とした分を「根性」で穴埋めしたい……。生真面目な気質の日本の会社員の場合、そう考える人が圧倒的に多いと思います。

ただ、このように「不調時に無理して頑張る」ことには、多くの問題があります。

 そもそも、調子が悪いときにいくらがんばっても、さほど、よい成果は出ないものです。どれほど自分にムチを入れても、妙案は出ず、ミスは増え、効率は上がらない。そして、そういう状態のなかでがんばり続けることによって生じる最大の問題は、人間の感覚が、どんどんレベルダウンしてしまうということです。

 最初はちょっとした不調でも、無理をしているうちに感覚が鈍ってきます。自分が疲れていること、イライラしていること、不調に陥っていること自体が、わからなくなってきます。そうやって、自分の心身の調子を観察する余裕がなくなっていくと、結果的に、立ち直れないぐらい、心身の調子を崩してしまうことにもつながるのです。

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革新投資機構「崩壊」を新聞はどう報じたか 社説に見るスタンスの差(J-CASTニュース)

 経済産業省が鳴り物入りで改組・発足させた官民ファンド「産業革新投資機構(JIC)」がわずか3カ月で暗礁に乗り上げた一件を、大手紙はほぼ一斉に社説(産経は「主張」)で取り上げた。一部役員の高額報酬が批判を浴び、田中正明社長(元三菱UFJフィナンシャル・グループ副社長)以下の民間出身取締役9人全員が辞任し、活動休止の異常事態になったのだ。

 経産省は急きょ、有識者による第三者諮問会合を立ち上げて、体制再構築を図るが、官民ファンドの存在意義を含め、大手紙の論調は厳しい。

■根底には「官民ファンド」どう考えるか

 今回の事態が経産省の不手際であるのは疑いなく、各紙、厳しく批判している。「経産相は『政府内で確定しているわけではない報酬案を紙でお示しした事務的失態については、深くおわびする』と述べている。過ちを認めつつも、必ず『事務的』と限定をつけるのは不可解だ」(朝日12日)、「大量辞任の事態を招いた経産省の責任は重い」(読売12日)といった具合だ。

 直接には報酬をめぐる対立とされるが、根底に、官民ファンドのあるべき姿をどう考えるかという本質論がある。

 毎日(6日)は今回の事態を「『官民ファンド』に内在する本質的な矛盾が噴出したといえよう」として、「官の顔には、民間があえて手を出さない、つまりリスクの高い事業を支援する役目が期待されている。一方、民の顔には、効率や成果が求められ、救済や支援といった公的責任は基本的に相いれない。……リスクの高い案件で投資を成功させるには、民間の有力ファンドに並ぶ水準で人材を集めることが必要になってくる。だが、報酬の大半は公的資金でまかなわれ、今回のような高額批判が起きかねない」と整理しているのが分かりやすい。

「手のひら返し」では納得できるわけない

 官民ファンドは第2次安倍晋三政権が発足した2012年以降、各省が競うように立ち上げ、現在14ファンドあるうち12ファンドが安倍政権下で誕生した。民間は融資しにくいが成長の見込める事業を発掘し、リスクマネーを供給して新産業を育てようという、アベノミクスの成長戦略の目玉だ。

 特にJICは批判の多い官民ファンドを立て直す「切り札」と位置付けられた。経営難の企業の「救済色」が強いと批判を浴びた産業革新機構を改組して9月25日、国が95%を出資し、投資能力2兆円規模という国内最大の官民ファンドとして発足した。国際金融や投資のプロを集め、迅速な投資判断ができる体制作りを進めた。

 特に報酬について、JICは固定給1500万円程度に、短期と長期の業績連動報酬を加え1億円超も可能とする報酬規定を10月の取締役会までに決定したが、このベースとなる案は経産省官房長が文書にして機構側に提示していた。ちなみに、前身の産業革新機構でも最大9000万円超となる報酬規定が容認されていたことが、その後、明らかになっている。

 ところが、この高額報酬を朝日が11月上旬に報じると、世間の注目度が急にアップ。世耕弘成経産相は当初、「優秀な人材をしっかり確保するための一定の相場観はある」と容認する姿勢を示していたが、経産省から聞かされていなかった菅義偉官房長官が「1億円を超えるのは、まずい」と〝却下〟したとされる。これを受け、経産省がJICに報酬案の白紙撤回を申し入れ、最終的に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)理事長並みの3150万円に下げるよう提案した。田中社長も受け入れる姿勢だったというが、報酬以外に、JICの運営に経産省の関与を強める内容も併せて求めたことからJIC側が反発し、対立は決定的になった。

 結局、田中社長が12月10日に記者会見し、報酬や運営体制など「経産省が事前に示した条件を後になって反故にした。信頼関係が築けない」と同省を批判。取締役9人の辞任を表明した。この中には、取締役会議長の坂根正弘・コマツ相談役もいた。経産省の審議会の委員をいくつも務める「経産省の身内」だったが、「民間」の立場で田中社長に同調した。経産省の「手のひら返し」には我慢がならなかったということだろう。

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人気じわじわ 遺言書を食べて“隠滅”…川上麻衣子さん熱演CM(SankeiBiz)

 莫大(ばくだい)な遺産をめぐる家族間の骨肉の争い。横溝正史の名作「犬神家の一族」をほうふつさせる、奈良県の地方銀行、南都銀行のCMがじわじわと人気を集めている。その名も「南都家の一族」。相続トラブルをサスペンス風かつコミカルに表現した。故人の長女役には女優の川上麻衣子さんを起用した。

 舞台は古都・奈良県にある立派なお屋敷。当主が急逝し、喪服姿の親族、すなわち妻と長男、長女、そして次男の4人が遺影と棺の前で正座しているシーンで始まる。「おやじが死んだ。しかも遺言書がない。この家族のことだ。トラブルのにおいしかしない…」という次男の独白が流れ、裏切りとわなに満ちたドラマが幕を開ける。

 第1話「突然の不幸で遺言書がない」から始まる全10話構成。第6話の「新たな遺言書が見つかった」の川上麻衣子さんの熱演は必見だ。都合の悪い遺言書を読み驚愕(きょうがく)する川上さん。すると次の瞬間、いきなり遺言書を口に入れる。食べて“隠滅”しようというのだ。このコミカルな行動と周囲の制止を振り払う鬼気迫る表情のギャップがおかしい。一番の見どころだろう。

 その他にも、不気味な日本人形、脈絡なく現れるヤギ、棺にすがりつく謎の外国人男性。そして不敵な笑みを浮かべるヘルパーさんなど、話数を重ねるに従い、物語はさながらスラップスティック(ドタバタ劇)の様相を呈する。

 このCMは南都銀行が相続業務を行っていることを広く認知してもらうのと同時に、遺産相続というデリケートな問題に少しでも関心を持ってもらうことが狙い。そのためCMの特設ウェブサイト上ではそれぞれのトラブルに対応した解決策を提示している。

 素人目にはとっぴに思えるそれぞれのエピソードも、全て相続の現場ではよくあることで、「内容がリアルで相続トラブルを思い出してしまう」という声すらあったという。

 担当者によると、特に「犬神家」を意識したわけではなく、中・高齢層に加え若者にもアピールするためあくまで「ユニークでとっかかりやすい」CMを目指した結果だという。笑いながらも相続について考えさせる内容となっている。

 テレビでの放映エリアは関西一円に限られるが、動画投稿サイト「ユーチューブ」では現在までに全話総計で117万回も視聴された。営業エリア外からも相談の問い合わせがあったという。お客さんからの声は「面白い」「うちもそろそろ考えないと」などおおむね好評だったという。

 通して鑑賞すると予告編も合わせ3分以上もある大作。結末は実際に視聴し、確かめてほしい。ちなみに今回のCMは、おどろおどろしい場面はないのでサスペンスが苦手な人でも安心だ。

 相続問題はこじれると家族・親族関係にひびが入ることも多く、トラブルが起こる前に銀行などに相談することが重要。担当者は「年末年始に家族が集まった際、このCMをきっかけに相続について話し合うことになればうれしい」としている。