大甘の「一帯一路」参加論 死のロードに巻き込まれるな(産経新聞)

 政財界・メディアでは中国の習近平国家主席が推進する広域経済圏構想「一帯一路」への参加熱が再燃している。北京も盛んに甘い声で誘ってくるが、ちょっと待てよ。その正体は「死のロード」ではないのか。 

 一帯一路は2014年11月に習氏が提唱した。ユーラシア大陸、東・南アジア、中東、東アフリカ、欧州の陸海のインフラ網を整備し、北京など中国の主要都市と結ぶ壮大な計画だ。中国主導で現地のプロジェクトを推進する。資金面でも中国が中心となって、基金や国際金融機関「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」を15年12月に北京に設立済みだ。

 一帯一路とAIIBにはアジア、中東、ロシアを含む欧州などの多くの国が参加しているが、先進国のうち日本と米国は慎重姿勢で臨んできた。国内では「バスに乗り遅れるな」とばかり、産業界、や与党、日本経済新聞や朝日新聞といったメディアの多くが積極参加を安倍晋三政権に求めてきた。安倍首相もAIIBには懐疑的だが、一帯一路については最近一転して、「大いに協力する」と表明するようになった。

 自民党の二階俊博幹事長は先週、中国で開かれた自民、公明両党と中国共産党の定期対話「日中与党交流協議会」で、一帯一路での日中の具体的な協力策を話し合った。一帯一路、AIIBへの参加問題は日中平和友好条約締結40周年を迎える来年の大きな対中外交テーマになりそうだ。一帯一路やAIIBが中国共産党主導の粗暴な対外膨張主義の一環と論じてきた拙論は、捨ててはおけない。

 グラフは一帯一路沿線地域・国向けの中国政府主導のプロジェクトの実施、契約状況と国有企業などによる直接投資の推移(いずれも当該月までの12カ月合計値)である。新規契約は順調に拡大し、中国の対外経済協力プロジェクトの約5割を占めるようになり、習政権の意気込みを反映している。

 半面、プロジェクトの実行を示す完成ベースの伸びは鈍い。中国企業による一帯一路沿線への進出を示す直接投資となると、水準、伸び率とも極めて低調だ。習氏の大号令もむなしく、実行部隊である国有企業は投資を大幅に減らしていることが読み取れる。

 背景には、北京による資本流出規制がある。中国は3・1兆ドル超と世界最大だが、対外負債を大きく下回っている。中国の不動産バブル崩壊への不安や米金利上昇などで巨大な資本流出が起きかねず、資本規制を緩めると外貨準備が底を尽きかねない。北京は中国企業による対外投資を野放しにできなくなった。カネを伴うプロジェクト実行にもブレーキがかかる。

 他方、一帯一路の「金庫」の役割を果たすはずのAIIBは外貨調達難のために半ば開店休業状態にある。AIIBは北京による米欧金融市場への工作が功を奏して、アジア開発銀行並みの最上位の信用度(格付け)を取り付けたが、AIIBが発行する債券を好んで買う海外の投資家は多くない。

 四苦八苦する習政権はぜひとも世界最大の対外金貸し国日本の一帯一路、さらにはAIIBへの参加が欲しい。資金を確保して新規契約プロジェクトを実行しやすくするためだ。その見返りに一部のプロジェクトを日中共同で、というわけだが、だまされてはいけない。

 中国主導投資の道は死屍(しし)累々である。習氏は12年に政権を握ると、産油国ベネズエラへの経済協力プロジェクトを急増させてきた。同国は反比例して経済が落ち込み、実質経済成長率は16年、マイナス16%に落ち込んだ。経済崩壊の主因は国内政治の混乱によるのだが、ずさんな中国の投資が政治腐敗と結びついた。

 中国投資が集中したスーダンもアフリカのジンバブエも内乱や政情不安続きだ。中国と国境を接している東南アジアは今、中国化が急速に進んでいる。ラオスやミャンマーでは中国国境の地域ごと中国資本が長期占有してつくったカジノ・リゾートがゴーストタウン化するなど、荒廃ぶりが目立つ。中国が輸出攻勢をかけるカンボジアは債務の累積に苦しみ、中国からの無秩序な投資に頼らざるをえなくなっている。

 ティラーソン米国務長官は10月、「中国の融資を受ける国々の多くは膨大な債務を背負わされる。融資の仕組みも、些細(ささい)ことで債務不履行に陥るようにできている」と警告した。麻生太郎財務相も11月、AIIBを「サラ金」に見立てた。一帯一路やAIIBへの参加は泥舟に乗るようなものなのだ。

(編集委員・田村秀男)

深海微生物のゲノム、海洋機構が来秋から提供(日刊工業新聞電子版)

 海洋研究開発機構は2018年秋にも、有人潜水調査船「しんかい」などで採取した海底の堆積物から得た微生物やその全遺伝情報(ゲノム)の解析結果を企業や大学などに提供を始める。光が届かず高水圧といった過酷な環境の深海で、微生物はその環境に適した独自の進化を遂げている。ゲノム情報は画期的な創薬や新材料の開発に生かせる。深海生物を採取する手段を持たなかった民間にとって大きなビジネスチャンスとなる。

 海洋機構は19年3月までに国内企業や大学、国立研究開発法人など11機関との契約を目指す。今まで深海で採取した微生物を含む堆積物は海洋機構が保管し、研究者個人に提供していた。今回から各機関への提供とする。

 すでに試験的に堆積物を企業や大学などに提供しており、18年秋までに微生物やゲノムまで広げる。コストは輸送費など実費のみの予定。

 企業は微生物が持つ有用物質やそのゲノム情報を利用して産業化を目指す。深海では、今までに石油分解菌や80度C以上の温度に耐えられる「超好熱菌」など多くのユニークな微生物が発見されている。ほかにもまだ深海特有の微生物があると考えられており、こうした微生物が持つ有用物質を薬や新材料の開発に生かせる。

 人工的に作製した遺伝子を大腸菌に導入し、欲しいたんぱく質を大量合成する手法はすでに確立されている。深海の試料のゲノム情報を利用することで、培養が容易な大腸菌などを利用し有用物質を大量に作り出せる可能性がある。

 出口茂海洋生命理工学研究開発センター長は「深海微生物は産業に生かせる可能性が高い。海底の堆積物だけでなく、菌株やゲノムがほしいという要望は多い」としている。

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3メガ 口座維持手数料を検討

 三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、銀行口座の維持にかかる費用を手数料として預金者から徴収できるか検討を始めたことが30日、分かった。日銀のマイナス金利政策で銀行が利益を出しにくくなったことが最大の要因で、本格導入は国内銀行で初めて。平成30年度中にも結論を出す。(産経新聞)

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防衛大、曲がる結晶材を開発 力かけると「転移」で屈曲(日刊工業新聞電子版)

■可逆的変色性を両立

 防衛大学校応用化学科の林正太郎講師は、力をかけると色が可逆的に変わる柔軟性を持つ結晶材料を開発した。力を受けても分子がずれるため結晶は壊れず、屈曲と色の変化が繰り返せる。圧力を色で検出するセンサーや、高い伝播(でんぱ)効率と加工性を兼ね備えた、光ファイバーなどに使う「光ウェーブガイド」(光導波路)などの材料として、開発が期待されそうだ。

 林講師は、一般的に堅くてもろいとされる結晶でありながら、高分子のように柔軟で加工しやすい材料を研究してきた。力をかけると結晶内の分子面が一方向にずれる「転移」によって曲がり、元に戻る仕組みだ。ワイヤが束になったイメージが一例だ。

 今回は同時に色が変化する材料を探した。「π共役系高分子」の原料で使う「チアジアゾール基」を持つベンゼンに臭素が結合した市販の化合物に注目した。長さ約1センチメートルの針状結晶にしたところ、青緑色に発光した。

 さらにピンセットでつまんで曲げると水色に変化し、力を除くと勢いよくまっすぐになり色も戻った。この変化は繰り返しできた。この化合物が、分子間でハロゲン相互作用を示すユニークな物性を持つためだという。

 力で色が変わる「発光メカノクロミズム」はこれまで、力による材料の変質に基づくものがほとんど。繰り返し利用はできなかった。今回の材料は、色の変化はわずかだが繰り返し起こる。合成や加工も容易なことから、光デバイスの新材料としての展開につながりそうだ。

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建機膨張再び 2018年中国市場の行方(日刊工業新聞電子版)

■増産対応、インフラ整備に商機

 建設機械業界が再び中国市場に熱視線を送っている。活発なインフラ整備に伴って建機需要が膨張。2018年も稼ぎ頭の地域との見方が大勢を占めており、現地で増産の動きが広がっている。中国政府の方針で需要が大きく変動し、業界各社はたびたび翻弄(ほんろう)されてきたものの、収益面で魅惑的な市場であり続ける。低迷を耐えてきた各社の攻勢が始まっている。

 「インフラ工事が確実に伸びているのは間違いない。中国は現在の調子が続く」―。日立建機の田淵道文執行役専務は市場の底堅さをこう説明する。落ち込み続けた需要が昨秋ごろに底を打って以降ここ1年の急速な回復は目を見張るものがある。業界内から油圧ショベルの年間需要が10万台を超えるとの見方も出るほどだ。

 好調な背景にはインフラ整備とともに、建機の買い替え時期が重なっていることもある。一般的に日本や欧米の建機は7―8年稼働すると、新型機を購入する工事関係者が多い。中国市場では前回の拡大期が09―11年だったため、18年にかけて旺盛な需要が続く裏付けとなる。

 各社とも増産に迫られており、コマツは「中国の工場はフル稼働」(大橋徹二社長)という。需要が急速に高まっているとはいえ、各社は現状の生産能力で十分にまかなえることから、作業者の増員で対応する。

 ただ、建機業界では中国市場に翻弄され、増産投資による苦い経験が残っている。日立建機は需要の伸びを見据えて、11年に安徽省に第二工場を完成させたが、田淵執行役専務は「工場ができたとたんに落ち込んだ」と振り返る。その後ほぼ稼働することなく、売却に追い込まれた。

 一方で、需要の回復への備えを着々と進めていた。工場の改善活動を徹底的に実施してリードタイムを短縮し、資材費の低減では日本と同様の手法を取り入れた。“筋肉質”な生産体制に変わり、18年3月期は油圧ショベルを前期比1・5倍の6000台を生産する計画だ。

 中国事業で苦しんだのは神戸製鋼所も同じだ。代理店の財務状況が悪化したのに伴って17年3月期に多額の貸倒引当金を計上した。そのため建機子会社のコベルコ建機は「他社よりも厳しい債権管理」(細見浩之執行役員)を徹底し、販売体制の立て直しを進めてきた。

 神鋼が2月に発表した中国での油圧ショベル事業の販売計画では20年度に4300台だったが、17年度に4000台を超える見通し。前期の損失を糧に巻き返しを狙う。

「RIZIN」が3年目にブチ当たったカネ以上の壁(東洋経済オンライン)

2017年12月29日と31日の両日に渡って行われる総合格闘技のイベント「RIZIN」。大会の模様は31日(日)フジテレビ系列全国ネットで18時30分~23時45分まで放映される。
かつて2007年まで開催していた「PRIDE」の系譜を継ぎ、2015年から榊原信行(実行委員長)や元プロレスラーの高田延彦(統括本部長)のもと、始動したイベントだ。今から20年前に2人が出会い、1997年10月11日のヒクソン・グレイシーとの一戦の実現に向けて動いていく様を描いた『プライド』(金子達仁著)は12月中旬に上梓された。

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今年のRIZINに400戦無敗の異名を取ったヒクソン・グレイシーは来日しなかった。2年連続でRIZINに出場していた、息子のクロン・グレイシーが出場しなかったためだ。12月初頭までRIZIN側の担当者・柏木信吾とクロンの交渉は長引き、おカネの問題『グレイシー親子「RIZIN」参戦を辞退した理由』(12月29日配信)も突きつけられた。榊原信行の胸中を金子達仁が描き出す。

■ファイトマネーを払うべきか否か

 クロンとの交渉が極めて難航しているとの報告を受けた榊原信行は、二者択一を迫られることになった。

 柏木信吾が要求されたファイトマネーは、確かに高い。だが、無理をすれば出せない額というわけでもなかったからである。それよりもはるかに高額のファイトマネーを支払った経験が、榊原にはあった。

 「高田さんと最初にやった時のヒクソンには、40万ドル払ってるわけです。総合格闘技に対する認知度はいまとは比べ物にならないほど低く、地上波での放送もない試合でも、それだけ払うことができた。RIZINはフジテレビさんが放送してくれますし、スポンサーもずいぶんついて下さるようになった。もし、どうしてもクロン・グレイシーをリングにあげなければならないというのであれば、100万ドルだって払う覚悟はあります」

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40代男性こそ「のどの力」を鍛えるべき理由(東洋経済オンライン)

「肺炎」といえば昔の病気と思われるかもしれないが、現在、肺炎は日本人の死因第3位。この病で亡くなる人は急激に増えている。そして実は、死につながる肺炎の多くは「のどの力」が弱まることで起こる「誤えん性肺炎」なのだ。
日本初となる「嚥下(えんげ)トレーニング外来」を神鋼記念病院に開設し、『9割の誤えん性肺炎はのどの力で防げる』を著した浦長瀬昌宏医師に、のどを鍛えるためのトレーニング法、そして「40代男性こそのどを鍛えておいたほうがよい」、その根拠について教えていただいた。

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■なぜ、のどを鍛えることが必要なのか? 

 普段私たちは、食べ物や飲み物を飲み込むとき、無意識にのど(喉頭)を上げたり下げたりしています。ところが、この「のどを上げたり下げたりする」動きを、食べ物や飲み物を口にしないで行うのは、実は意外に難しいものです。

 あなたは、何も飲み込まずに「のど仏」を動かすことができますか? 

 そもそも「のど仏」がどこにあるのかわかっていない人もいるはずです。試しに、首の前面を触りながら水を飲み込んでみてください。そのときに上下に動く出っ張りが「のど仏」です。一見、何のためにしているのかわからないこの動き。でも、実はこの動きこそがとても重要なのです。なぜなら、のど仏がある「のど」が動くことによって、私たちは食べ物や飲み物を飲み込むことができているからです。

 人は、のどを上下に動かし、のどの空間を広げたり狭めたりすることで、口の中に入った食べ物を食道へと送り込んでいます。つまり、のどは「ポンプ」のような役割を果たしているわけですね。

 ところが、この「飲み込む」という動作は体が自然にやってくれる(1日当たり700回行われている)ことなので、普段の生活で意識することはありません(これを専門用語で「嚥下(えんげ)反射」という)。

 意識的にのどを上下に動かすことができる人は案外少ないものです。のどを意識的に上下に動かすことができないなら、あなたはのどに「無頓着」。のどのトラブルが起こりやすいといえるでしょう。

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ビットコイン 曖昧な位置付け/悪質な投機対策不備(産経新聞)

 価格の乱高下を繰り返すBTCをめぐっては、金融庁が、仮想通貨と現金を交換する取引所に登録制を導入するなど、利用者保護の体制整備が進む。しかしBTCは通貨でも金融商品でもない“曖昧”な存在で、政府もさらに踏み込んだ安全網の構築には二の足を踏んでいるのが実情だ。悪質な投機などによる価格急変動への備えは十分とはいえず、暴落リスクは大きい。

 「BTCは通貨のようなものになり得るのかということに関しては信用、証明がなされていない。もう少し見ていかないといけない」。麻生太郎財務・金融担当相は12月中旬の記者会見で、BTCに慎重な見方を示した。

 麻生氏の発言は、ルメール仏経済・財務相が、BTCの規制強化策を20カ国・地域(G20)で協議したい意向を表明したことを受けたもの。ルメール氏は値動きの激しさや、マネーロンダリング(資金洗浄)への悪用を懸念しているとみられ「投機リスクがある。どうビットコインを規制できるか検討する必要がある」と述べた。

 日本では4月1日に改正資金決済法が施行され、仮想通貨をプリペイドカードなどと同様、決済手段に使える「財産的価値」と初めて定義した。金融庁が監督官庁となり、取引所を登録制とし、口座開設時の本人確認を厳格化するなどの規制も整備。取引所は犯罪組織による資金洗浄対策の義務も負うことになった。

 とはいえ、BTCは民法で定める通貨でも金融商品取引法の金融商品でもない。通貨と認め、金融商品と同じような扱いとするのであれば、さらに厳格な規制が求められる。

 特に金融商品取引法は、株式や債券などの価格を意図的に変動させる相場操縦や、取引などのために虚偽情報を流す「風説の流布」を禁じているが、BTCには適用されない。BTCは株式に比べて取引規模が小さく、悪質な投機で相場が乱れるリスクは大きい。

 BTC価格を押し上げてきた要因の一つに分裂がある。8月に分裂し新たなコインが誕生した際には、BTC保有者は同数の新コインがもらえ財産が増えた。年明け早々にも新たな分裂が取り沙汰され、買いを集める可能性がある。一方、派生コインにはセキュリティー上の欠陥を指摘する声もあり、投資家も慎重になってきた。

 情報サイト「コインヒルズ」によると、BTCの世界での取引のうち日本円が占める割合は4割超と首位。“日本マネー”の流入が加速する中、投資家が過度な被害を受けない制度整備が求められる。 (中村智隆)

口座維持手数料検討 3メガ「三度目の正直」 説明必要(産経新聞)

 メガバンクは、これまで主に2回、「口座維持手数料」を検討したが、預金者からの反発や顧客離れを恐れて本格的な導入はできなかった。メガは現在、自助努力だけでは本業の業績改善が難しくなっているが、「三度目の正直」で預金者の理解を得られるかは不透明だ。

 大手都市銀行が口座維持手数料の導入を最初に検討したのは平成6年ごろ。バブル崩壊で資金需要が激減したためだ。だが、「過剰融資などのバブルのツケ回し」との批判を恐れ、貸金庫の利用料引き上げなどにとどめた。

 2度目は金融再編まっただ中の11年ごろ。一部の都市銀行が、夜間・週末のATM(現金自動預払機)利用手数料などを減免する代わりに、口座残高が10万円を下回れば月数百円の手数料を課す新たな預金を始めたが、預金の一部にとどまり、10年ほどで終了した。

 しかし、今回検討を始めた口座維持手数料は企業向けを含む全ての預金口座が対象だ。銀行の自助努力だけでは経営環境の抜本改善が難しくなっている点も過去の導入議論とは事情が異なる。

 日銀の中曽宏副総裁は11月末の講演で、銀行の低収益に拍車をかけているのは「適正な対価を求めずに預金口座を維持し続けているからだ」と持論を展開。邦銀の預金口座手数料は無料のため海外よりも口座数が多いと指摘し、「不必要な口座が維持される非効率な運営となっている」と述べた。マイナス金利政策への批判をかわす狙いがあったとみられる。

 それでも、口座維持手数料への預金者の反発は必至とみられ、「高給といわれる銀行員の給与削減などに踏み込む必要がある」(エコノミスト)との声も根強い。

 全国銀行協会の平野信行会長(三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)は14日の記者会見で、「顧客が納得するような努力をした上で、必要な手数料をいただくことが適当」と慎重な言い回しに終始した。(飯田耕司)

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