長期金利、節目の3%に迫る 上昇ペースを嫌気 東京株は反落(SankeiBiz)

 今月に入ってからの金融市場の動揺の発端となった米長期金利が、足元で再び上昇している。21日には一時2.95%台をつけ、節目の3%に迫った。米長期金利の上昇を嫌気し、同日の米国株は下落。22日の東京株式市場でも日経平均株価が反落し、下げ幅は一時343円に達した。

 米長期金利は約4年1カ月ぶりの高水準となった。21日発表の1月30、31日開催のFOMCの議事要旨を受け、米利上げペースが加速する可能性があるとの見方を背景に、米国債が売られて利回りが上昇した。

 21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一時前日比303ドル高となったが、米長期金利の上昇が嫌気され、取引終了にかけて急失速。終値は前日比166.97ドル安の2万4797.78ドルだった。取引時間中の高値と安値の差は475ドルと荒い値動きの1日だった。

 22日の東京株式市場は、前日の米長期金利上昇と米株安で投資家心理が悪化し平均株価は反落。終値は前日比234円37銭安の2万1736円44銭だった。

 世界の株式市場にとっては、米長期金利の落ち着きが当面の焦点。三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、28日予定のFRBのパウエル議長の議会証言や3月20、21日の次回FOMCが注目されるとした上で、「米長期金利が3%を超えて勢いよく上昇すると、市場の警戒がもう一段強まる可能性がある」と話した。

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国営インド鉄道、犯罪抑止に498億円投入 全駅・列車に監視カメラ設置(SankeiBiz)

 インドは、鉄道利用者の安全に配慮し、防犯システムの拡充を図る。国営インド鉄道の幹部は、2018年度(18年4月~19年3月)から300億ルピー(約498億円)を投じ、国内全ての駅と列車に監視カメラの設置を進める方針を示した。盗難など犯罪行為の抑止が目的で、2年以内に作業を完了するとしている。現地紙タイムズ・オブ・インディアなどが報じた。

 インド鉄道は昨年から、本格的に駅や列車に防犯システムの導入を開始し、今年1月中旬までに395の駅と50両の列車に監視カメラを設置した。4月以降はさらに作業を加速させ、2年で国内にある8000の駅と1万1000の列車の全てに設置する。1両当たりのカメラ設置数は8台となる予定で、駅にも複数のカメラを配置して死角を少なくする。

 同社がシステム導入を急ぐ背景には、列車内での犯罪行為が近年増加していることなどがある。インドの国家犯罪記録局(NCRB)によると、列車内の年間犯罪発生件数は11年の2万5737件から15年に2万9239件へと増加した。

 16年には1万8000件の盗難と500件の強盗事件が発生した。17年8月には同一列車に乗り合わせた少なくとも12人の乗客が、薬を飲まされて合計100万ルピー以上を奪われるという事件も起き、インド鉄道の安全管理体制に批判が寄せられた。昨年までの3年間で、インド鉄道が犯罪被害者に支払った補償金が8000万ルピーに達したという。

 こうした流れを受け、インド鉄道は新車両や一部の高級路線で監視カメラの導入を進めていた。今後はこの措置を拡大し、等級や路線を問わず、全てに設置することで、犯罪抑止と乗客の安全向上を図る。このほかにも、女性専用車両の通路入り口に女性の保安要員を配置するなどの施策も平行して講じていく予定だ。(ニューデリー支局)

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日本の自動車市場に開放圧力 米国、18年大統領経済報告で「閉鎖的」と批判(SankeiBiz)

 トランプ米大統領は21日、2018年の大統領経済報告を議会に提出した。日本の自動車市場にある非関税障壁が「米メーカーの参入を妨げている」と主張し、改善を求めた。トランプ政権はこれまでも日本市場が閉鎖的だと批判してきたが、政権として初めて公表した同報告で改めて問題を取り上げ、今後、市場開放の対日要求を強めていく姿勢をにじませている。

 報告は通商を扱った章で、米国が相手国に対し不利な貿易条件を強いられていると不満を表明。「公正で互恵的」な関係構築を推し進める方針を強調した。

 米国が直面する貿易障壁として、自動車市場の非関税障壁を問題視。日本市場を扱った項目では「米国は日本市場が全体として閉鎖的であることに強い懸念を表明してきた」と批判した。

 具体的には、透明性を欠いた日本独自の安全基準や販売網の構築の難しさなどを列挙。日本が輸入車に課す関税はゼロだが、「さまざまな非関税障壁が米メーカーによる日本市場への参入を妨げており、米国製自動車と部品の販売は低迷したままだ」と指摘した。

 大統領経済報告は一般教書、予算教書と並ぶ「三大教書」の一つ。議会に報告する重要文書である同報告に、トランプ氏が過去に対日貿易の不均衡に不満を示してきた自動車問題を明記したことで、米国が2国間協議の場である日米経済対話などを通じて、日本側に市場開放圧力をかける公算が大きくなった。(ワシントン 塩原永久)

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給油所でEV給電、コンビニ併設 多角化支援 経産省が規制緩和方針(SankeiBiz)

 経済産業省は22日、ガソリンスタンド(給油所)の経営改善策を検討する有識者研究会の初会合を開いた。電気自動車(EV)の給電やコンビニエンスストア併設への規制を緩和し、収益源の多角化を後押しする方針。ガソリン需要が減少する中、過疎地や災害時の燃料供給などを担う拠点として維持を目指す。

 研究会は全国石油商業組合連合会や石油連盟も参加し、5月をめどに規制緩和の方向性を示す方針。経産省によると、全国の給油所はピークの1994年度末に約6万カ所あったが、2016年度末は3万1467カ所とほぼ半減。自動車の燃費改善や人手不足で経営環境は厳しく、対応を迫られている。

 ただ、給油所敷地内はコンビニなど付帯業務を認めず、EVの給電スタンド設置は給油設備から一定の距離を必要とするなど消防法の保安規制で経営改善の余地は限られる。この日の研究会では、セルフ式の給油所でも給油を目視する従業員を必要とするルールを挙げ、「規制が人手不足につながっている」(全石連)との意見も上がった。

 経産省は規制緩和で事業構造の転換を後押しし、EV化やカーシェアリングなどの環境変化に対応できる環境を整える考えだ。

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「プレ金」推進へ経団連次期会長カギ 企業対応なく実態は従業員任せ(SankeiBiz)

 プレ金に企業が終業時間を早めるケースはほとんどなく、十分に浸透しているとは言いがたい。実態は、フレックスタイムなどを利用して従業員が個人の判断で取り組むよう呼びかける程度にとどまっている。

 「経済産業省とともに経団連が旗振り役なのはわかっているが、会長や副会長の会社も積極的に早帰りさせていない中で、社内の制度として15時終業は無理だ」

 経団連のある役員は、自社のプレ金への対応を従業員の判断に任せている理由をこう説明する。

 プレ金が盛り上がりに欠けると批判されるのは、実際に早帰りしている人が増えていないことが最大の理由だ。初回の昨年2月には多くのイベントが開催されて話題になったが、その後は次第に有名無実化した。

 経団連の榊原定征会長が「月末金曜にこだわらず、各社の実情に合わせ、違う日に早帰りするというのもいいのでは」と語るなど、別の日に早帰りすることで対応しようという考えもある。

 しかし、それでは半日程度を一斉に休むことで、消費拡大につなげるという本来の狙いからはずれてしまう。経産省は企業トップの積極的な取り組みに期待するが、思うようには進んでいない。

 こうした中、今後のプレ金の動向に大きな影響を与えそうなのが次期経団連会長の日立製作所の中西宏明会長だ。推進を打ち出し、日立でも早帰りを制度化すれば、連結ベースの国内従業員約17万人にとどまらず、日立のサプライチェーンに波及し、推進は加速する。それだけに中西氏が会長就任後、どういう方針を示すかが注目される。(平尾孝)

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1月FOMC議事要旨 米景気上振れ、利上げ正当化 大きい減税効果(SankeiBiz)

 米連邦準備制度理事会(FRB)が21日に公表した1月30、31日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、参加者が政権の減税政策の効果で景気が短期的に上振れし、「さらなる緩やかな利上げ」が適切になるとの認識を示していたことが分かった。

 FOMCは昨年12月に経済見通しを公表したが、その後の景気動向を踏まえ、大半の参加者が「短期的な見通しがやや強まった」との見方を共有。減税が消費者や企業活動に及ぼす効果が想定より大きく、早期に現れる可能性に言及した。

 物価上昇率について、大半の参加者が「今年、2%目標に向けて上向く」と予測。景気が上振れる中で「さらなる緩やかな利上げが正当化される」との認識で一致した。労働市場がさらに引き締まれば「インフレに対するリスク」になるとして、物価上昇の加速に懸念を示す参加者もいた。

 昨年12月のFOMCが示した今年の利上げ回数の見通しは3回。今年1月のFOMCでは景気の先行きの「上方リスクが増大した」との指摘もあり、景気過熱を警戒する市場で利上げ回数が年4回に増えるとの観測が強まる可能性がある。(ワシントン 塩原永久)

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カンボジア、17年外国人旅行者11.8%増 中国人客誘致政策が奏功(SankeiBiz)

 カンボジアは、2017年の外国人旅行者と観光収入の前年比増加率がそろって2桁を記録した。同国観光省によると、外国人旅行者は560万人で前年比11.8%増、観光収入が36億3000万ドル(約3894億円)で同13.3%増だった。現地紙クメール・タイムズなどが報じた。

 旅行者の出身国では、中国が120万人と最多で、以下、ベトナム、ラオス、タイ、韓国と続いた。観光省は旅行者の増加について、航空便の増加が要因だと分析し、特に中国便の増加が貢献したとみている。同省幹部は「積極的な受け入れ体勢の整備と直行便の増加が中国人旅行者の増加につながった」と述べた。

 首都プノンペンに駐在する中国大使は「カンボジア観光省が正しい政策を講じたことが中国人旅行者の足を同国へ向かわせた要因」と述べた。中国語の看板の設置や中国語ガイドの配置など、カンボジア政府が推進する中国人旅行者誘致を目的とした「チャイナ・レディー」政策が成功したとの考えだ。

 カンボジア政府は、雇用増やインフラ開発の加速につながる観光振興に注力する考えで、外国人旅行者については18年に600万人、20年に700万人、25年に1000万人を目指すとしている。

 カンボジアの官民からなる観光振興機関の幹部は、今後の観光分野の課題として、多様化と滞在の長期化などを挙げた。「航空便の増加で旅行者は順調に増加した。しかし、滞在時間の長期化のためにすべきことは多い」とし、新しい観光地の開発などが必要だとの認識を示した。

 さらなる経済成長を目指す東南アジア地域は、観光振興を図る国が多い。現在の外国人旅行者のシェアは、タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム、フィリピン、カンボジアの順になっている。(シンガポール支局)

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ソフトバンク通信障害、67万人影響 総務省、報告受け「重大事故」と判断(SankeiBiz)

 ソフトバンクは22日、19日に発生した通信障害の影響人数が約67万人に達したと発表した。今回の障害について、総務省は21日に同社からの報告を受けて「重大事故」と判断、3月20日までに再発防止策などを盛り込んだ事故報告書の提出を求めており、報告書の内容などを基に口頭注意も含めた行政処分を検討する。

 ソフトバンクや総務省によると、19日の通信障害は、固定電話の中継区間の設備増強工事を行ったところ、他の通信事業者の回線に中継する交換機に不具合が発生。同日午前9時半から午後6時44分までの9時間余りにわたって全国で通話に影響が出た。

 ソフトバンクの固定電話サービス「おとくライン」と携帯電話から市外局番「03」につながりにくかったほか、携帯からソフトバンクの固定電話契約者で「03」の利用者にかかりにくくなった。また、固定から都内のソフトバンクの携帯にもかかりにくくなった。ただ、携帯間の通話や110番などの緊急通報には影響がなかったという。

 すでに、ソフトバンクは同社回線と外部の固定回線をつなぐ交換機に負荷がかかっても不具合が発生しないように、機器の対策を講じている。

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リコー、北米事業で減損の恐れ 需要低迷、販社の収益改善遅れる(SankeiBiz)

 リコーが低迷する北米事務機事業で減損処理を行う可能性があることが22日、分かった。買収した米事務機販売大手の収益改善が想定より遅れているためだ。ペーパーレス化の影響で先進国を中心にオフィス内で使う複合機やプリンターなど事務機の需要は低迷しており、事業見直しの動きが相次いでいる。

 リコーは2008年に米事務機販売大手アイコンオフィスソリューションズ(現リコーUSA)を約1600億円で買収した。現在、ブランド価値に当たる「のれん」が財務諸表に計上している金額通りの価値があるかを確認中だ。

 リコーは17年3月末時点で、のれん代として約2660億円を計上しており、大半が08年の買収で発生したものだという。同社は18年3月期の連結最終損益をゼロと見込んでおり、減損処理を行うと赤字に転落する可能性がある。

 リコーUSAは17年3月期の税引き前損益が赤字だった。昨年には北米を中心に5000人以上の人員を削減するなど構造改革を進めているが、需要低迷などを受け、収益改善がもくろみ通りに進んでいないという。

 米調査会社のIDCによると、16年の事務機の世界総出荷台数は前年比4.1%減の9903万台。ITシステム導入などで、ペーパーレス化が着実に進んでおり、今後も欧米などでは市場回復が見込みにくい構造問題を抱える。業界では、富士フイルムホールディングスによる米ゼロックスの買収など、抜本的な事業改革の動きが広がりつつある。

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スリランカ独立70周年 経済自由化に意欲(SankeiBiz)

 スリランカは、2月4日に独立記念日を迎え各地で式典などが開かれた。同国の独立記念日は、1948年に英国から独立を果たしたことから制定された。今年は独立70年の節目に当たり、旧宗主国である英国のエドワード王子が式典に出席した。現地紙ドーンなどが報じた。

 48年に「セイロン」として独立した同国は、78年に現在の名称である「スリランカ民主社会主義共和国」に改称した。その後、83年には政府軍とタミル人過激派組織で独立を求める「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」による戦闘が激化、2009年まで26年間の内戦が続いた。

 内戦終結後は堅調な経済成長が続いており、貧困の低減などが進んでいる。同国のシリセナ大統領は独立記念日の式典で国民に対し「真の自由とは政治的な自由だけで実現されるものではない」と述べ、18年は経済的な自由を勝ち取るための重要な年になると訴えた。

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