平和酒造 若手蔵人を積極採用 品質と組織改革で成長(SankeiBiz)

 ベテラン杜氏(とうじ)が長年の経験と勘で培った技で造り上げる-。そんな日本酒造りの“常識”を覆す酒造りに挑戦するのが和歌山県海南市の酒造メーカー「平和酒造」だ。15人の社員の平均年齢は29歳。仕込み時期の10月ごろから翌年4月ごろまで蔵人が季節雇用されるのが主流の世界で、蔵人を含めて全員が正社員という。大学新卒の採用も積極的に進めている。

 「うちの蔵はものづくりが好きな人が多い」と話すのは同社の4代目、山本典正専務。海外の日本酒品評会で賞を受けた主要銘柄「紀土(きっど)(KID)」や、高級南高梅を使った梅酒「鶴梅」が主力商品。「鶴梅」はサッカー元日本代表、中田英寿氏がプロデュースしたチョコレートのベースにも使われた。

 ◆旧態依然からの転換

 創業は1928年。地元寺院に婿養子に入った初代・保氏が生家で行っていた酒造りを婿入り先でも始めたのがきっかけで、3代目の文男社長の代で京都・伏見の酒蔵の下請けやパック酒の販売を開始。90年の歴史を誇る一方で、瓶詰の本格的な日本酒造りに乗り出したのは、山本専務が継いだ2000年代からだった。

 幼少期から家業を継ぐことを意識してきた山本専務は、大学卒業後上京し、人材系のベンチャー企業で働き、2004年に26歳で同社へ。「前の職場では仕事が忙しく、大変でも社員が生き生きと働いていた。かたや戻ってきた会社は仕事に対してネガティブで古い組織のように感じた。変えてやりたいと思った」と語る。

 当時製造していた日本酒はパック酒が約90%。日本酒業界が長年低迷する中で、薄利多売の経営モデルは限界に見えた。「日本酒は完全な斜陽産業。これでは生きていけない」。そこで高品質なものづくりへの転換を決めた。

 ◆斜陽産業に光を

 「和歌山の酒蔵でしかできない、灘や伏見の大手酒蔵ではできないことが何かあるはず」

 和歌山らしさを生かした商品として、日本一の生産量を誇る梅を使った梅酒「鶴梅」を05年に発売。当時の梅酒人気の波に乗りヒットした。

 夏は梅酒、冬は日本酒を造ることができる環境を生かし、地元の職業安定所などで募集していた蔵人を、全国規模で新卒採用して正社員化。社員一人一人が杜氏の技術を共有して酒造りの楽しさを知る。蔵人も顧客の反応をじかに聞く。品質改革と組織改革の両方を進め、高品質な日本酒造りに取りかかった。

 約3年後、試行錯誤を繰り返し08年9月に発売した「紀土(KID)」は紀州の風土から2文字を取って名付けた。「これから日本酒業界を育て、自分たちも育っていきたい」という思いからKID(子供)という英語名も付けた。

 紀土シリーズは14年酒造年度から4年連続新酒鑑評会金賞を、世界最大級のワインコンペティションの日本酒部門で特別賞を受賞するなど、着実に評価を高めてきた。

 山本専務は「当初はお客さんの評判の中でも『まだまだだね』という評価。社員一同で造り、成長させてきました」と語る。

 また、日本酒文化を根付かせようと、自社の田んぼで稲刈り体験を行い、酒造りについて知ってもらうほか、国内外の試飲会イベントなどにも積極的に参加。15カ国以上に輸出し、世界展開も進める。

 「斜陽産業である一方、今まで飲まなかった若者や海外の人が飲み始めている。日本酒は世界で通用する武器になる」。将来も見据え、山本専務は力を込めた。(尾崎豪一)

就活ルール廃止を憂う 企業は学習機会に配慮を(SankeiBiz)

 9月15日に斎行された京都・石清水八幡宮の勅祭「石清水祭」に初めて参列した。朝4時に起きて、かがり火のみの真っ暗な静寂な中、空が白み始める頃まで3~4時間に及ぶ祭りだ。伊勢神宮や出雲大社など数多くの神社の祭りに参列させていただいているが、勅祭に参列するのは希有なことであり感動した。人生100年時代といわれるが、1000年を超す歴史を体験できる貴重な機会となった。(國學院大學学長・赤井益久)

 日本の歴史は神武天皇即位から2600有余年と西暦より長い。その歴史、伝統、そして日本社会のあり方を祭りに参加することで感じることができる。伝統に触れる機会、つまり経験することが重要になってくる。経験を通すと理解は早まる。腑に落ちるし、合点がいくからだ。

 ◆親鳥をまねる

 大学の地元、東京・渋谷はベンチャー企業が集中している。中には幾度も失敗して倒産や破産の憂き目を見たが、それでも挑戦をやめずに成功した若い経営者も少なくない。苦い経験が生きたのは間違いない。若い人には可能性がある。従来の価値観にとらわれない自由さも併せ持つ。独自の発想力により社会にイノベーションを起こす人の資質といえる。

 そのために必要なのが学習だ。「習」という字は「羽を広げてはばたく」を意味する。ひな鳥が親鳥の羽ばたく様子を見てまねる。はばたく練習を何百回も繰り返す。飛ぶ練習はできないからだ。失敗すれば落ちて死ぬしかない。だからこそ必死になって親鳥のまねをする。

 ひな鳥の親のように、成長を求める学生の手助けを大学が担っている。先人が築いてきた歴史を学ぶことで自分の成長につなげる。これこそが学習のダイナミズムで、学ぶとはまねることにほかならない。歴史を授業を通して伝え、先人の経験を共有させることが大学の役割だ。まさに学習支援であり、そのサポーターが教授だ。そして社会に学生を送り出す。

 ◆高まる青田買いリスク

 そのためにはある程度の時間がかかる。学生の質を社会が求める水準まで高めなければならないからだ。にもかかわらず、企業は採用活動を早めたがる。優秀な人材をいち早く確保するためだが、学生の学習機会を奪うことにもなる。

 経団連の中西宏明会長は「経団連が採用の日程に関して采配すること自体に極めて違和感がある」と述べた。確かに就職活動の時期などのルールを経団連が決めるのはおかしい。しかしルールがなくなると人材獲得競争が早まるのは間違いないだろう。だが、その後は落ち着くとみている。

 というのは「青田買い」のリスクが大きくなるからだ。企業が求める質、つまり実力が備わっていない段階で内定を出すのは怖いと思うようになる。本当に優秀な人材かどうかを見極めるため最後まで引っ張る可能性は高い。学生も自分の能力を発揮できない就業環境下で一生を送るかもしれないことに危機感を抱くようになるだろう。

 学生の質という点で、スポーツ庁と文部科学省が2020年東京五輪・パラリンピックで学生にボランティア活動への参加を促す一方で、大学には質の保証を求めている。

 期間中は授業時間をずらしてボランティア活動の時間を設けるとともに、教育の質の保証を補習でしろというのだ。両方を求められても大学は対応できない。むしろ20年は祝祭年とし、授業を減らしても良いから一生に一度しかない社会勉強の機会を有効活用し、貴重な経験を、得がたい体験を人生に生かしてほしいと訴えるべきだ。

 ともに当事者としての覚悟が足りない。企業に求めたいのは、学ぶ学生を採用するという配慮だ。「実るほど首を垂れる稲穂かな」という言葉がある。人格者ほど謙虚であるという例えだが、人格を陶冶(とうや)する機会を学生から企業は奪わないでほしい。

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【プロフィル】赤井益久

 あかい・ますひさ 1983年國學院大大学院文学研究科博士課程後期満期退学、85年同大文学部専任講師、助教授、教授、教務部長、副学長を経て2011年から現職。68歳。神奈川県出身。専門は中国古典文学。

部下の「説教」で失敗していませんか? 問題行動こそ「褒め」て改善できるワザ(SankeiBiz)

 気持ちがうまく伝わらない。相手が思うように動いてくれない。皆さんも、そんな経験はありませんか? この連載ではコミュニケーション研究家でアップウェブ代表取締役の藤田尚弓が、ビジネスマンの「最強の話し方」をご紹介していきます。

 第14回は、「説教なしで部下を変える話し方」がテーマ。

 パワハラが問題視されるようになり、怒鳴るといった指導は減る傾向にあります。叱るよりも話してわからせる指導を心がけている人は多いのではないでしょうか。しかし話して聞かせているつもりが、単なる説教になってしまっているケースもあります。説教の効果は一時的でしかなく、部下との信頼関係を崩すことに繋がります。

 指導をするときにはどんな話し方をするのがよいのでしょうか。

◆「説教」が信頼関係を崩す理由

 部下が不適切な行動をしたとき「なぜ悪いのか」「どうするべきなのか」「改善しないとどうなるか」について話す人は多いと思います。

 しかし、部下に気づきを与える話し方は難しく、「批判」や「脅し」に終始してしまいがちです。

 性格が優しい人でも、意地の悪い言い方をしてしまうのには理由があります。それは、嫌な思いをさせると、一時的に問題行動をやめさせることができるということを経験で知っているからです。

 しかしこのやり方では、時間が経ったときにまた同じような行動がおきやすくなります。

 そうなると前回よりもキツいお説教をすることになり、指導する側も指導される側も不快になります。このような指導が続けば、良い関係を維持することは当然ながら難しくなります。

 では、信頼関係を崩さずに問題行動をやめさせたいときには、どのようなアプローチをすればよいのでしょうか。

◆「褒め」を問題行動にこそ巧みに活用してみよう

 「叱り」や「説教」が嫌な思いをさせることで問題行動を抑制させる方法であるのに対して、「褒め」は気持ちよくさせることで望ましい行動を強化する方法です。

 しかし実際に褒める指導をやってみても、うまくいかないケースが多いのではないでしょうか。

 行動を強化するためには褒めるタイミングや回数なども重要です。やみくもに褒めるだけではうまく機能しないのです。

 そこでおすすめしたいのが、部下が問題行動を起こしている状況でこそ、説教や叱ったりする「罰」を用いず、逆に「認める」「褒める」アプローチを巧みに活用して行動を変えさせるテクニックです。

◆説教をしないで問題行動を変える3つのテクニック

(1)問題行動が起こりにくい環境へと導く

 部下が悪いと決めつけるのをやめ、そもそも問題行動が起きやすい環境なのかも知れないと考えてみる方法です。問題が起こりにくい状況に改善できる部分はないか探します。

〈具体例〉ミスがおきたのは部下のせいではなく、仕事の工程に問題があると考えてみる。ミスが起きにくい工程を考え直し、チェックリストを使うといった対策を講じる。ミスがなかった場合には褒める。

(2)問題行動と両立できないあることをさせる

 出かけているときには、家で寝ることができないように、同時にできない行動というのがあります。問題行動と両立はできない行動をさせることで、悪い習慣を改めさせるという方法です。

〈具体例〉

 暇なときにだらけた姿勢をしている販売員を叱ることをやめ、暇な時間帯に売り場の掃除を担当させる。掃除をしていれば、だらけた姿勢ではいられない。暇だと感じたときに掃除ができるようになったら褒める。できない場合には、どんなときが暇で掃除をするべきタイミングなのか、ルールのすり合わせを行う。

(3)問題行動を許す時間を制約する

 あえて問題となっている行動をやらせる方法です。時間を決めて、これからその行動をやるように指示します。一定時間やらせた後に、もう終わりであるという合図をしてやめさせます。これにより他の時間にNG行動が出るのを減らします。

〈具体例〉

 おしゃべりの多い女性社員を叱るのをやめる。昼休みや休憩時間に声がけをしてコミュニケーションを十分とるように促す。時間が来たら声をかけてやめさせる。昼休みだけにコミュニケーションがとれたら褒める。

◆「褒め」への慣れを防ぐために

 「褒め」は望ましい行動を強化しますが、褒めすぎると慣れが生じてしまいます。褒め過ぎがよくないことはわかっているものの、どの程度にとどめればいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

 「褒め」は以下のように使うのがお勧めです。

 ・望ましい行動ができるようになる過程では、うまくできたときにまずは「認める発言」を使い、ときどき「褒める発言」を混ぜる。

 ・望ましい行動が自然にできるようになったら「褒める発言」を減らす。その後は不定期に「少し大げさな褒め」を少ない頻度で使う。

 このように「褒め」の頻度や程度をコントロールすることで、望ましい行動を増やすことができます。

 人間の行動には原因と法則があり、嫌な思いをさせなくとも行動を変えやすくすることが可能です。苛立ちと指導を混同せずに、効果的な手段で声がけをしていくこと。それが部下の行動を変えさせたいときの「最強の話し方」なのです。

【プロフィル】藤田尚弓

 ふじた・なおみ コミュニケーション研究家/早稲田大学オープンカレッジ講師/株式会社アップウェブ代表取締役。企業のマニュアルやトレーニングプログラムの開発、テレビでの解説、コラム執筆など、コミュニケーション研究をベースにし幅広く活動。著書は「NOと言えないあなたの気くばり交渉術」(ダイヤモンド社)他多数。

古川利彦氏お別れの会 ソディック創業者(SankeiBiz)

 7月6日に78歳で死去したソディックの創業者で前名誉会長の古川利彦氏のお別れの会が3日、横浜市港北区の新横浜プリンスホテルでしめやかに営まれた。委員長は同社社長の古川健一氏。約1200人が参列し、白いカーネーションを1本ずつ手向け冥福を祈った。

 会場では故人が発見し、放電加工機の飛躍につながった「電極無消耗回路」などが、故人の紹介パネルと並んで展示された。顧客の困り事を解決する経営を第一と考えた故人の写真を感慨深げに見つめる人の姿が目立った。

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同友会代表幹事、就活見直し政府主導は「普通の流れ」(SankeiBiz)

 経済同友会の小林喜光代表幹事は3日の会見で、就職・採用活動ルールの見直しが政府主導で行われることについて「審判役は政府でいいのではないか」と述べ、政府、産業界、大学で議論していくべきだとの考えを示した。就活ルールをめぐっては、経団連が2011年春入社から「採用選考に関する指針」を策定しない方針で、これを受け月内にも中長期的な見直しの議論がスタートする。採用は重要な経営判断として政府の関与に異論もあるが、小林氏は「給与をどうしろというのではないので、(現在の見直しの経緯から)審判役が政府というのは普通の流れだ」と指摘した。

 また「(新しいルールを)守らない企業はコーポレートガバナンスに違反することになる」と学業優先の観点から順守を求めた。

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ガソリン、3年10カ月ぶり高値 5週連続で値上がり(SankeiBiz)

 ガソリン価格が上昇を続けている。経済産業省資源エネルギー庁が3日発表した1日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、9月25日時点の前回調査と比べ90銭高い155円20銭だった。155円30銭を付けた2014年12月8日時点以来約3年10カ月ぶりの高値水準。値上がりは5週連続だった。

 150円台での推移は5月下旬から19週連続。都道府県別では46都道府県で値上がりし、値下がりは滋賀県のみだった。価格上昇の背景について、調査を委託された石油情報センターの担当者は「原油価格の上昇が最大の要因」と話す。

 1日の米原油先物相場は指標の米国産標準油種(WTI)の11月渡しが1バレル=75.30ドルと約3年10カ月ぶりの高値水準で終えた。

 11月上旬にはイラン産原油を対象とした米国の制裁が再開する見通しで、イラン産原油の供給減懸念が意識されている。主要産油国が9月23日にアルジェリアで開いた会合で増産を見送ったことも重なり、原油の先高観が広がっている。加えて、最近は為替が円安ドル高傾向にあり、海外からの原油の調達費用が膨らむこともガソリン価格上昇の一因とされている。

 同センターによると、石油元売り各社は給油所に卸価格の値上げを通告しており、来週も値上がりを予想している。担当者は「不透明感が強いが、価格が下がる要素はあまり見当たらない」と話しており、当面は上昇圧力が続きそうだ。

 また、主に家庭用の暖房などに使う灯油の価格も5週連続で値上がりした。一般的なタンク1個分に相当する18リットルの価格は、14円高い1714円だった。

 ガソリンや灯油の価格上昇は家計にとっては負担増につながる。この先も高値圏が続けば、個人消費への影響も懸念されそうだ。

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高強度のはりで大空間実現 積水ハウス、新戸建て住宅発売(SankeiBiz)

 積水ハウスは3日、大空間のリビングを備えた戸建て住宅「イズ・ロイエ ファミリースイート」を発売したと発表した。

 強度の高いはりを採用することによって大きな広間を確保。家族がお互いの気配を感じながら思い思いに過ごすことができる住まいを提案した。3.3平方メートル単価は69万5000円から。既存のイズ・シリーズを含め年間6000棟の販売を目指す。

 同社は8月に、健康や家族のつながりなどを研究するシンクタンク的な組織「住生活研究所」を設立。同組織での研究成果と先進技術を組み合わせて今回の新製品を開発した。

 具体的には標準はりに比べ曲がりにくさで約10倍の強度を誇る「ダイナミックビーム」というはりを活用。最大で7メートル四方にわたって仕切りがない大空間リビングを実現した。複数のダイナミックビームを活用すれば、より大きな空間の提供が可能となる。100~130平方メートルというコンパクトな住宅でも、同様の空間を実現できるようにした。

 これにより従来のLDK(L=くつろぎ、D=食事、K=調理)という単機能で住まいを考える発想に代わり、過ごし方を縛らない多用途空間を提唱。新しいリビングを「ファミリースイート」と名付けた。

 河崎由美子・住生活研究所長は「自由なだんらんのスタイルを選んでほしい」と話している。

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エネ総工研、蓄熱発電の開発に着手(SankeiBiz)

 エネルギー総合工学研究所は3日、環境省の「熱を活用した次世代型蓄エネルギー技術実用化推進事業」の採択を受け、蓄熱発電の開発に着手したと発表した。太陽光や風力など再生可能エネルギー由来の電力を熱に変換して蓄熱し、必要な時に必要なだけ電力に変換して利用する自立・分散型の蓄熱技術の開発・実証が目的。5年後をめどに毎時100メガワット規模の蓄熱設備の実証運転を目指す。同時に、再エネ電力の経済的な熱への変換技術開発にも取り組む。同研究所では、蓄熱技術の推進によって再エネ由来電力による熱源の低炭素化を実現、化石燃料の代替としてCO2排出削減への貢献が期待できるとしている。

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台湾「幻のフルーツ」を対日輸出 アイスのような食感でコーヒーとの相性も良し(SankeiBiz)

 台湾は特産果物の一つである「釈迦頭(しゃかとう)」(バンレイシ)の対日輸出に乗り出した。年間100トンの輸出を見込んでいる。

 台北駐日経済文化代表処がこのほど、都内で発表した。見た目がお釈迦様の頭に似ているため釈迦頭と呼ばれ、糖度が17~25度と甘く、クリーミーな食感が特徴。「シュガーアップル」との英名もある。実が軟らかく、検疫のための処理や運搬上の問題から、これまで輸出先は中国や香港、東南アジアなどに限られていた。

 今回、果物の輸出や加工を手がける台湾企業が、果実を零下50度に凍らせる急速冷凍技術を開発したことで日本への輸出が可能となった。急速冷凍することで風味や食感も保てるという。同技術により、昨年から米国への輸出も始まった。

 現在、日本の代理店と契約に向けた交渉を進めており、販売方法や価格についても今後、決めていく。台湾のネット通販では3キログラムで1000台湾元(約3700円)前後で売られている。

 発表会に出席した謝長廷駐日代表は「日本の多くの消費者に台湾の『幻のフルーツ』を食べていただきたい」と述べた。

 冷凍された釈迦頭は、常温で1時間置き、半分に切ってスプーンですくうなどして食べる。解凍後すぐはアイスクリームのような食感も楽しめ、ブラックコーヒーとの相性がいいという。(金谷かおり)

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東京で26日 井戸理恵子さんが縄文テーマに講座(SankeiBiz)

 ニッポン放送「魔法のラジオ」(日曜前5・06)の企画・監修を務め、産経ニュースのサイトで「職人のこころ」を連載中の民俗情報工学研究家、井戸理恵子さんが10月26日、東京・大手町の産経新聞東京本社で特別講座「縄文と陶工(すゑものづくり)の系譜~大地への祈り~」を開催する。

 近年、「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)の世界文化遺産登録を目指す動きも追い風となって縄文ブームといわれる。特に、波状や円形の模様などが付けられた縄文土器や、“宇宙人”のような外見の縄文土偶は、そのユニークな造形が目を引き、関心が高い。

 今回の特別講座では土器の原料から模様、形、そこに込められた人々の思いなど、井戸さんならではの視点で縄文文化と暮らしの知恵をひもといていく。

 井戸さんは、「土器を作るという、そのこと自体が神聖な行為でした。土とのコミュニケーションがなくなった今、大地から見直さなければならないという意識が生じているのかもしれません」などと話している。

 参加費は3800円(税込み、薬膳ティー付き)。問い合わせは産経iDイベントページ(https://id.sankei.jp/e/307)。

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