総務省、2年縛りの解約金見直し要請へ 携帯サービスの改善策(SankeiBiz)

 総務省の有識者会議は20日、携帯電話市場の公正競争を促進するため、携帯電話事業者のサービスの問題点と改善策をまとめた。総務省は月内にも携帯電話事業者に対して、2年契約を前提にした料金プラン「2年縛り」の解約金を不要にすることや、インターネットのホームページ上で事業者乗り換えを可能にすることなどを要請する。乗り換えを容易にすることで市場競争を活発にする考えだ。

 2年縛りの料金プランは、契約者がほかの携帯事業者に乗り換えるためには、2年経過前に9500円の解約金を支払うか、2年経過後の25カ月目の月額料金を支払わなければならず、契約者の不満が大きい。そのため、総務省は解約金や25カ月目の料金を支払わずに乗り換えられるよう、携帯事業者に要請する。2年経過後に自動で契約更新がされないようにする対応も求める。

 また、携帯電話事業者を乗り換える際、各社の電話や販売店の窓口などを利用すると、引き止められることが多い。総務省は、引き止められることなく乗り換えやすくするため、KDDI(au)とソフトバンクに対してネットの手続きで乗り換え可能になるよう要請する。

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日産、EV戦国時代を控え早期地固め 軽やSUV投入、ブランド浸透狙う(SankeiBiz)

 日産自動車は20日、2022年度までに日本で新たな電気自動車(EV)3車種を発売すると発表した。エンジンで発電し、モーターを動かして走行する独自のハイブリッド技術「eパワー」搭載車も、5車種を追加する。日本を技術の進化を主導する先進市場と位置付け、EVやハイブリッド車による車両の電動化を積極的に進める。

 日産がEVと「eパワー」搭載車を両輪とする電動車事業で国内市場に攻勢をかける背景には、本格的な幕開けを控える“EV戦国時代”への危機感がある。

 「他社に先駆けてEVを投入したリーダーとして電動化の加速は当然だ」。20日に横浜市の本社で開かれた国内事業の中期計画に関する説明会で、ダニエレ・スキラッチ副社長は語気を強めた。

 日産は世界初の量産型EV「リーフ」を2010年12月に発売。今年3月末までの販売台数は累計約32万台に達し、世界で最も売れたEVとなった。新型リーフは1回の充電で走れる航続距離を280キロから400キロに伸ばしたほか、高速道路の単一車線上の運転などを支援する自動運転技術を武器に販売実績を積み上げた。こうした強みを売りに国内累計販売は10万台を突破した。

 とはいえ、スキラッチ氏は「EV化のプレッシャーはどのメーカーも感じている」と電動車をめぐる競争激化を認める。軽自動車とスポーツ用多目的車(SUV)のEVを20年代初めに日本に投入する戦略から、大衆に日産の電動車ブランドを浸透させたいとの思惑が透けて見える。早期に地固めを進めることで戦国時代を勝ち抜く狙いだ。

 世界的な環境規制強化に背中を押される形で、自動車大手ではトヨタ自動車がハイブリッド車(HV)などの電動車を30年に550万台以上販売する計画を発表。米EVメーカーのテスラなどの新興企業や欧州勢も続々と参戦し新旧メーカーが覇権を競う乱戦状態に向かいつつある。

 参入企業の増加でEVなどの汎用(はんよう)品化が進むと、製品単独での差別化が難しくなる。価格や販売・サービスを含めた総合力の向上が勝負の分かれ目となりそうだ。(臼井慎太郎)

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中国でEVビジネス過熱 政府、補助金など支援 日米欧勢を「一気に追い抜く」(SankeiBiz)

 中国で電気自動車(EV)ビジネスが過熱している。ガソリン車の技術やブランドでは日米欧にかなわず、「EVで先進国の自動車産業を一気に追い抜く」(中国工業情報省)作戦だ。政府は法整備や補助金でメーカーや消費者を後押しする。世界EV市場の半分近くを抱え、自信を深めている。

 中国では昨年、EVが中心の新エネルギー車(NEV)販売が前年比53.3%増の77万7000台だった。今年1~3月は11万7000台で前年同期比136%増もの勢い。世界のEV需要のおよそ半数が中国にある。

 中国ではガソリン車の場合、当選率が数%の抽選に当たり、100万円前後を払わないとナンバープレートが入手できない。ところがEVにナンバー入手の制限はなく、不十分な充電設備などEVの弱点を補ってもメリットがある。最大で10万元(約170万円)の補助金も人気の秘密だ。

 中国政府にとり、深刻化する大気汚染など環境問題がEV産業育成の起点。来年からは一定割合以上の新エネ車の生産を義務づけるほか、英仏に続き、遅くとも2040年までにガソリン車の販売を禁止する。海外メーカーの市場参入では規制緩和も進めている。

 こうした中で、独大手ダイムラーの筆頭株主になった浙江吉利集団は、傘下の吉利汽車が販売する車両の90%を、20年までにEVなど新エネ車にする方針を表明。上海のベンチャー、蔚来汽車(NIO)は初の量産EVを5月から一般に販売するほか、米ニューヨーク市場に年内にも上場。10億ドル(約1070億円)もの資金調達をもくろむ。

 だが、急ピッチで進む中国のEV産業育成は、過当競争のリスクもはらむ。

 中国メディアは、200社以上も林立する地場メーカーの生産計画を合算すると20年に2000万台と、政府計画の10倍以上になるとして、90%の企業は淘汰(とうた)されると警告している。

 中国では以前、太陽電池の産業育成でベンチャーが乱立。過剰生産で競争力を失った失敗例がある。中国のEV市場には日産自動車やトヨタなど日本勢も熱視線を送るが、混乱も懸念される。(上海 河崎真澄)

日米貿易協議に“タフな交渉力”期待 茂木氏、圧力かわしTPPへの復帰促す(SankeiBiz)

 18日の日米首脳会談で合意した新しい貿易協議「自由で公正かつ相互的な貿易取引のための日米協議」で、日本の交渉担当に茂木敏充経済再生担当相が“抜擢(ばってき)”された。茂木氏は、米国を除く環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉を主導した「タフネゴシエーター(手ごわい交渉相手)」として、米側にも認識されている。交渉相手は同じく「強硬派」の米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表。茂木氏は米国の圧力をかわしつつ、TPP復帰を促す難しい役回りを託された。

 「もうゲームをするつもりはない」。1月22日、茂木氏はTPP11の協定文の確定をしぶるカナダの特使にこう迫り、翌23日の11カ国による協定内容の確定にこぎ着けた。

 安倍晋三首相が米国との新しい貿易協議の担当に茂木氏を指名したのも、各国の複雑な利害を調整しTPP11をまとめ上げたネゴシエーターとしての手腕に期待したからだ。

 TPP11交渉を担当しただけに米国にTPP復帰の利点も説明しやすい。トランプ米政権は協議の中で貿易だけでなく、為替や金融政策について言及する可能性があるが、政府関係者は「経済再生担当相として、(他の閣僚よりも)経済政策を幅広く担当する茂木氏であれば、どんな要求にも対応できる」と解説する。

 だが、トランプ氏はオバマ前政権時代に合意したTPP離脱を訴えて大統領選に当選した。振り上げた拳のやり場に困るトランプ氏にTPP復帰で翻意を迫るのは容易ではない。

 交渉相手も1980年代の日米鉄鋼協議で、米側の代表として日本に輸出規制を認めさせた“こわもて”のライトハイザー氏。当時を知る政府関係者は「ライトハイザー氏がいる間は日米の自由貿易協定(FTA)交渉は絶対してはならない」と嫌がるほど、やり手の交渉相手だ。

 トランプ氏は多国間交渉よりも、自らの主張を反映させやすい2国間交渉を好む。今回の協議でもFTA交渉を強く求め、自動車や牛肉などで譲歩を迫るとみられる。茂木氏はこうした対日圧力を受け流しながら、米国のTPP復帰に向けた落としどころを探る。

 仮に新しい協議が長引いても、TPP11発効までの時間を稼げるという側面もある。TPP11を発効できれば、「これ以上は譲歩できない」という、対米交渉での防波堤になる。(大柳聡庸)

「内向きな政策は利益にならない」 G20出席の麻生氏、日本の存在強調(SankeiBiz)

 G20財務相・中央銀行総裁会議に麻生太郎財務相が出席した。野党が、福田淳一財務事務次官のセクハラ疑惑を理由に出席に反対していたが、来年、日本がG20議長国であることも踏まえ、麻生氏の出席で存在感を示す必要があると判断して、国会承認なしで海外に出張した。

 麻生氏は19日、ワシントンで記者団に、今回出席した理由について、日本が北朝鮮に関する共同声明を提案したとして「そういった意味で、出る必要があると強く思っていた」と述べた。

 麻生氏は昨年10月にワシントンで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議を衆院選を理由に欠席。今年3月にアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議も、財務省による学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる決裁文書改竄(かいざん)問題への対応で欠席していた。

 麻生氏の出席について菅義偉官房長官は18日の会見で「大臣が出席し次期議長国の責任を果たす必要がある」と強調していた。19日の会合で麻生氏は「保護主義的な処置による内向きな政策はどの国の利益にもならない」などと発言し、日本の存在をアピールした。

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3月消費者物価0.9%上昇 上げ幅、前月下回る 遠い2%目標到達(SankeiBiz)

 総務省が20日発表した3月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年同月と比べ0.9%上昇の100.6だった。上げ幅は1%の大台に乗った前月から縮小し、2016年7月以来、1年8カ月ぶりに前月水準を下回った。市場では今後も1%前後で推移するとの見方が根強く、日銀が物価見通しで掲げている19年度の2%目標到達は見えてこない。

 ガソリンなどエネルギー価格の上昇幅が前月よりも小さかったことに加え、2月に指数を押し上げた春節や平昌五輪などの一時的要因の剥落も影響した。エネルギーを除いて天候や市況の変動の影響を受けづらくした指数も前年同月比0.5%上昇と伸び率は前月から横ばいで、物価上昇の勢いは弱い。

 ただ、同時に発表した17年度平均の指数は前年度と比べ0.7%上昇の100.4で、3年ぶりのプラス。「物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなった」(黒田東彦総裁)という日銀の見方は改めて裏付けられた形だ。

 とはいえ、この先は順調に物価が上昇するという日銀の楽観的な見方には懐疑的な声が多い。SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、18年末にかけ上昇率(生鮮食品を除く)は0.8~1.0%で推移するとみる。

 エネルギー価格は、原油が昨年後半に大幅な値上がりをみせた反動で伸びが鈍化しそうだ。賃上げの動きも前年水準を上回っているとはいえ、中堅中小企業では期待ほどの力強さはなく、「物価がどんどん上がる状況ではない」(丸山氏)。

 日銀が「19年度ごろ」と予想する物価上昇率2%目標の実現時期も、いずれ7回目の先送りを余儀なくされるとみる向きは多い。現行の大規模な金融緩和を手じまいする出口戦略は2%目標の達成が前提となっており、着手は当面先になりそうだ。(田辺裕晶)

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格安スマホも「クーリングオフ」対象(SankeiBiz)

 総務省は20日、大手携帯電話事業者らに適用されているクーリングオフに似た制度について、格安スマートフォンを扱う仮想移動体通信事業者(MVNO)による音声通話付きサービスも対象とすることを明らかにした。意見募集の後、電気通信事業法施行規則などを一部改正し、10月1日の施行を目指す。

 同法に基づく「初期契約解除制度」は、契約書面を受け取ってから8日間は事業者側の合意がなくても契約解除できる。現在は携帯電話大手3社の携帯電話や光ファイバーインターネットサービスなどが対象だ。

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「ESG情報開示の充実を」 生保協、投資先選別で上場企業に要望(SankeiBiz)

 日本企業の株式価値向上に向け、生命保険協会は20日、上場企業に対し、新たに環境、社会、企業統治への取り組み(ESG)について情報開示の充実を求める提言をとりまとめた。国内の低金利で運用難が続く中、生命保険会社などの機関投資家がESGの観点から投資先を選別する動きが出ていることを踏まえた。

 たとえばエネルギー消費量や二酸化炭素(CO2)排出量の削減、働き方改革への取り組み状況のほか、反社会的勢力との付き合いがないかといった情報の開示を想定している。

 昨年10~11月、上場企業と機関投資家に実施したアンケートの結果をもとに提言をまとめた。アンケートには上場企業581社、機関投資家116社がそれぞれ回答した。

 その中で、機関投資家に開示内容の充実を期待する項目を複数回答で聞いたところ、「環境や社会などの非財務情報」を挙げた投資家は約4割に上った。

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3月の百貨店売上高、4カ月ぶり増(SankeiBiz)

 日本百貨店協会が20日発表した3月の全国百貨店売上高は既存店ベースで前年同月比0.1%増となり、4カ月ぶりにプラスへ転じた。

 全店ベースの売上高は5202億円。訪日外国人客への免税売上高が48%増の290億円と、過去最高を更新した。また気温上昇に伴う春物の売れ行きから衣料品全体の販売額も横ばいとなり、不振に歯止めがかかった。

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電事連会長、安全と経済性追求した原発新増設に意欲(SankeiBiz)

 電気事業連合会の勝野哲会長(中部電力社長)は20日の記者会見で、「原子力発電の安全性と経済性の追求に挑戦し、将来を切り開く決意で臨み、新増設に備えたい」と述べた。経済産業省が今月取りまとめた2050年の長期エネルギー戦略では新増設の議論を見送った。

 勝野会長は「資源の乏しい日本は、特定の電源や燃料に過度に依存しないエネルギーミックスの実現が重要」と改めて指摘。長期戦略が原発を「脱炭素化の選択肢」と明記したことを踏まえ、「地球環境に優しい良質な電気を安定、安価に届ける使命に向け、安全最優先で取り組む」と強調した。

 経産省は今夏、長期戦略を基に中期の指針「エネルギー基本計画」を改定する。勝野会長は原発の社会的信頼の回復を前提として、「将来も重要な(安定供給を担う)ベースロード電源として活用していくことが不可欠だ」と訴えた。

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