カンボジア、高級米のブランド名統一 輸出増と新市場開拓(SankeiBiz)

 カンボジアは、高級品種のコメ輸出増を目指し、新たな統一ブランド名「マリス・アンコール」を採用する。カンボジアコメ協会(CRF)と農林水産省、商業省が決定し、商標登録を終えて1月に正式発表となった。現地紙プノンペン・ポストなどが報じた。

 CRF幹部によると、マリス・アンコールのブランド名を使用するのは高級品種の香り米4種で、さらに4種が追加される可能性もあるという。これまでは輸出企業などがそれぞれ独自の名称で販売していたため、CRFや商業省などは統一ブランド名の導入を検討していた。

 同幹部は、国外で認知が高まれば需要がさらに拡大するとし、統一ブランド名の導入でカンボジア産高級米の品質と産地が明確になると強調した。CRFは今後、マリス・アンコールの名称とロゴを使用したマーケティングを強化するとしており、同ブランドの下で輸出増と新市場の開拓に取り組んでいくとみられる。

 統一ブランド名の決定については、コメ産業界からも歓迎の声が上がる。精米会社アムル・ライスの幹部は、コメに関してはライバル国との差別化が難しいとしたうえで、「10年から統一ブランド名の決定を待っていた。産地に関する混乱も解消され、リピーターが増える」と述べた。

 生産者団体の幹部も国外需要の押し上げと輸出増につながれば、生産者の収入も増加すると期待を示している。

 カンボジアは約60の国外市場にコメを輸出しており、17年の精米輸出は前年比17.3%増の63万5679トンと好調だった。

 政府は今後もコメの高付加価値化と生産過程の近代化を図る方針だ。(シンガポール支局)

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J.フロント、年間業務量4300時間削減 18年2月期達成(SankeiBiz)

 ■ロボやIT技術で効率化

 大丸松坂屋百貨店を傘下に持つJ.フロントリテイリングが手作業で処理していた伝票入力業務をロボットやITを使って自動化したことで、2018年2月期の年間業務量を4300時間削減できることが18日までに、分かった。単純作業の効率化によって、人員を販売や企画といった、より生産的な業務にシフトし収益向上につなげる。

 グループの事務処理作業を受託している子会社に、パソコンの入力作業など定型的な業務を自動化する「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」と呼ばれるシステムを導入した。従業員の税務申告といった、これまで手作業に頼っていた45業務を同システムを使って自動化した。今後、傘下の百貨店において請求書の伝票入力など事務的な作業にも同システムを導入していく。早期にグループで計90業務を自動化する。

 J.フロントは残業時間の削減といった働き方改革にもつながるとみており「より創造的な仕事に人的資源を振り向ける」(首脳)としている。

 RPAはパソコンへのデータ入力や集計、加工などの単純作業をソフトウエアに代行させる仕組み。単純作業を効率化できるとして、メガバンクなどにも導入が相次ぐ。

 民間調査会社の富士キメラ総研によると、RPAの関連市場は30年度に、16年度比で約9倍にあたる9000億円超に拡大することが見込まれている。

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早川茂氏「広報の強化と協賛価値可視化を図る」(SankeiBiz)

 パリ日本文化会館・日本友の会の次期会長に内定した早川茂・トヨタ自動車副会長に課題や新たな取り組みなどを聞いた。

 --2代目会長に就任する

 「文化人でありメセナに熱心に取り組んできた福原義春会長(資生堂名誉会長)が会館設立時から崇高な理念を引っ張ってきた。その後任として使命は大きく2つある。福原会長の意志を継ぎ、日仏・官民協同という理念とそれに基づくパリでの日本文化発信の継続という意識を会員企業内で持続させること。加えて、会員にとって会館への協賛価値をもっと可視化・向上させることで友の会を生まれ変わらせ、さらに10年、20年と存続・拡大させることだ」

 --生まれ変わるとは

 「理念をよく理解して継続的に支援している企業はあまり多くない。パリでの素晴らしい活動を知る機会が少ないからだ。しかし欧州の拠点としての価値は高く、意志を持ってサポートする企業を増やしていきたい。それには付き合いではなく、活動について『なるほど』と納得してもらう必要がある」

 --そのために必要なことは

 「多くの企業・国民にとって会館は遠い存在だ。会館活動の社会的評価を高めて認知度を向上させなければならず、会館活動の改革、広報活動の強化などに取り組んでいく」

 --説明責任が求められる

 「寄付や協賛などの支援活動について、過去のような理念への共感といった抽象的な意識レベルだけでは通用しない。自社の利益につながるロジック、すなわち協賛価値の可視化が必要で、企業は上手に利用してビジネスに生かしてほしい」(松岡健夫)

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英国の再生医療VBが日本進出 がん免疫療法で川崎に拠点(SankeiBiz)

 英スコットランドの再生医療ベンチャー、TCバイオファーマは、同社初の海外拠点を14日、川崎市川崎区に開設した。同社はがん免疫療法の技術開発を進めており、日本での研究開発拠点として、神奈川県などが運営する再生医療技術開発拠点「ライフイノベーションセンター(LIC)」に入居した。TCバイオのマイケル・リーク社長は同日、神奈川県庁の黒岩祐治知事を表敬訪問し、「LICでの研究開発を通じて、がん患者のQOL(生活の質)の向上につなげたい」と語った。黒岩知事も「世界中の人に最先端の医療技術が提供できるよう一緒に取り組みたい」と応じた。

 TCバイオのがん免疫療法は、ガンマデルタT細胞をベースに遺伝子改変を施すことで、がん細胞を選択的に攻撃できるようにする。がん細胞だけに作用するため、抗がん剤などの分子化合物よりも副作用を低減できる可能性がある。

 TCバイオは今年から、医療機器大手ニプロと共同で白血病や悪性リンパ腫といった血液のがんを対象とした免疫療法の開発に取り組んでいる。

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アエテ、各社共有の新ブランド誕生 同一デザインを別素材で製作(SankeiBiz)

 プロダクトデザインを手掛けるアエテ(東京都港区)は、国内のさまざまなものづくり企業との協業で、同じデザインを各社が共有して、異なる素材で製作して販売する新ブランド「双円(そうえん)」を立ち上げた。

 スズ鋳物、ガラス工芸、陶磁器の各メーカーがそれぞれの技術を駆使し、アエテの企画したデザインで、おちょこやタンブラー、おわん、皿などの食器を製作。各社の店舗などで売り出す。日本のものづくりを発信するプラットフォームとしてブランドを共有し、産業の活性化を目指す。

 第1弾のプロジェクトに参加したメーカーは、鋳物の能作(富山県高岡市)、ガラス器の菅原工芸硝子(千葉県九十九里町)、陶磁器のNAGAE(愛知県瀬戸市)の3社。

 NAGAEの長江一彌社長は「異なる素材が集まったブランドに可能性があると感じた。がんばって成功させたい」と語った。

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農産品に高付加価値と高機能性 ハッピークオリティー/サンファーム中山(SankeiBiz)

 高付加価値、高機能性の農産品を安定的に生み出すとともに、生産ノウハウを他の大規模農園に伝授することで、日本の農業の活性化を促したい-。こんな目標に向け、農業物の販売や企画を手掛ける、Happy Quality(ハッピークオリティー)の宮地誠社長が奔走している。生産を手掛ける関連会社で農業法人サンファーム中山の玉井大悟社長ら農業技術者とともに、両社が本社を置く静岡県袋井市のハウス農場では日夜試行錯誤が続けられている。

 ◆安定生産へ技術確立

 「市場では高糖度、例えば糖度8%以上のトマトは高値で取引される。こういう高付加価値商品を安定的にまとまった量生産できる状態を目指したい」

 もともと青果市場の職員だった宮地社長は、市場が求める商品を目利きできる。しかし、実際に生産するのは難しかった。そこで、静岡大学大学院で学んだ農業技術者の玉井社長を招き、農業生産そのものに足を踏み入れることになった。

 「ここでは水と肥料だけでトマトを生産している。糖度は10%。この品質のものを安定的に生産していくための技術を確立する」

 大きなハウスの中に生い茂るトマトは、コンピューターにより気温や日照などの気象データを加味して供給される肥料と水だけで成長していく。

 最近はこの技術を応用したメロン栽培も本格化した。袋井のブランドメロン「クラウンメロン」は全国的に有名だが、同社はこれにさらなる価値を付加した「ドクターメロン」も創出している。

 「メロンはカリウムを多く含むが、腎臓疾患などでカリウムをあまりとれない人も多い。そこで、このメロンはカリウムを通常のメロンの半分に抑えた。これなら、疾患のある人もメロンが食べられる」

 ◆ノウハウをヨコ展開

 宮地社長らの挑戦はこれにとどまらない。いましきりに取り組んでいるのが、機能性のあるトマトの生産だ。特に注目したのは、抗酸化作用のあるカロテンである「リコピン」とリラックス効果が期待される天然アミノ酸の「GABA(ギャバ)」。これらの含有量がひときわ多いトマトを生産し、機能性食品の認定を受けようともくろんでいる。

 こうした取り組みは国や自治体からも注目され、経営革新計画をはじめとする多くの産業振興施策の対象にもなった。

 「ゆくゆくは、このノウハウを農園のフランチャイズチェーン(FC)化などの形でヨコ展開し、日本の農業を変えていく。同時に、おいしい食材、誰もが食べられる食材の創出を通じて食べることの楽しさとともに、一家だんらんをサポートしていきたい」

 ハッピークオリティーとサンファーム中山の両社が軸になって進めるイノベーションが、農業に新風を吹き込んでいる。

東大発VBが新サービス AI活用で助言 経営革新を支援(SankeiBiz)

 東京大学発の人工知能(AI)ベンチャー、ストックマーク(東京都渋谷区)は、企業を対象としたAI活用に関するコンサルティングとシステム開発業務を今月から開始した。コンピューターとユーザー間の情報のやり取りに関する技術である「ユーザーインターフェース」に詳しい東大大学院工学系研究科の矢谷浩司准教授の知見も活用しながら、AIを活用した経営革新を促す。

 同社はAIの一種である自然言語解析やディープラーニング(深層学習)といった技術を活用しながら、日常の業務遂行上、押さえておくべきニュースや話題を部署内に配信するサービス「Anews(エーニュース)」を2017年4月に始め、これまでに大手企業を中心に約500社が利用している。

 新サービスは、同配信サービスの技術や運営ノウハウを活用し、AIの活用で悩んでいる企業からの相談などに有償で応じる。具体的には、経営や業務における課題を抽出する「コンサルティング」から、具体的にAIを使ったソリューション(課題の解決)を考える「デザインシンキング」、多くの人にとって使いやすいインターフェースについて考え、システムの試作やソリューションの立案までをこなす「プロトタイピング」、さらに最先端のベンチャー企業の技術を紹介する「マッチング」、AIに精通した人材を養成する「トレーニング」-などのプログラムがある。個別のプログラムでの利用も可能。期間は6カ月間で、サービス料はコンサルのみで180万円から、全てのプログラムを利用した場合で500万円以上(いずれも税別)となっている。

 新サービスを担当するストックマークの森住祐介チーフアルケミストは「これまでの知見を生かし、AIで社内にあるさまざまなデータを活用することにより、いままで見えなかった価値を可視化できるようにし、企業の経営革新の役に立ちたい」と話した。

 ストックマークは15年4月、同社の有馬幸介最高技術責任者(CTO)が東大大学院在学中に行ったAIに関する研究成果を基に立ち上げた。

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ウィラー、高速バスの安全運行徹底 乗員体調管理へ宿泊棟を新設(SankeiBiz)

 高速バスを運行するウィラーエクスプレスジャパン(東京都江東区)は、乗務員用の宿泊棟を本社敷地内に新設した。健康に配慮した食事を提供するカフェテリアも併設し、積極的に乗務員の体調管理に取り組むことで安心安全なバス運行を実現し、顧客サービス向上を目指す。

 宿泊棟「新木場BASE」の1階にカフェテリアのほか、更衣室や喫煙室、洗濯機、浴室、リネン室を備え、2、3階に宿泊用の部屋がある。男性用75室、女性用4室で各部屋の広さは約6平方メートル。各室にベッド、エアコン、テレビ、ミニ冷蔵庫、簡易デスク・イス、ハンガーフック、遮光カーテン、姿見を備えている。

 カフェテリアでは日替わりで必ず野菜がつく食事を提供。エネルギー500キロカロリー台、塩分3グラム未満、野菜量約230グラムを基本にメニューを考案している。カロリーのほか、炭水化物、タンパク質などの栄養成分を表示し、乗務員の健康に対する意識醸成にも寄与する。

 バス業界では、脳梗塞や心筋梗塞などの病気や居眠り運転などによる事故が起きており、公共交通機関としての安全性を問われるケースも少なくない。

 同社では健康経営の取り組みとして、脳ドック、心不全、睡眠時無呼吸症候群などの検診を実施。結果をもとに社内に常駐する保健師が産業医と連携しながら、乗務員への保健指導を行っている。乗務中もITを活用した眠気探知機を2016年に導入して、翌17年には事故による車両損傷額を74%低下させる成果を上げた。自動運転装置付き新型車両を3月までに20台導入する計画だ。

 平山幸司社長は「乗務員の健康増進を図ることで、サービス水準が上がり顧客満足度も高まる。これからもしっかりと取り組んでいきたい」と話している。

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ダイヤモンドメディアがネットサービス 企業間で「人材」「人事」共有(SankeiBiz)

 不動産ソリューション事業を手掛けるダイヤモンドメディア(東京都港区)は、企業同士で人材と人事機能を共有するネットワークサービスを始めた。業種・規模といった企業の壁を超えた人材の最適配置を実現するとともに、研修などを合同で実施することで業務効率を高める。

 参加を希望する企業はサービスページから加盟申請すると、審査通過後に登録される。

 その後、定期的に開催される対面の場や会員制交流サイト(SNS)などを通じて、企業同士で人材の特徴、強み、課題などを共有して相互理解を深める。

 その過程で企業ニーズと人材の専門性がマッチする可能性を見いだしたら、相手企業の会議に参加するなどして、異なる企業文化に触れる。企業と人材の相性が良かった場合、具体的な期間と内容を決めて相手企業での業務に就く。

 同社は個人の希望に応じて社内留学やトレードなど独自の人材活用を実施してきた。同社では同サービスによって「企業、個人もともにビジネスにおける価値を最大限に発揮させる」としている。

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パリ日本文化会館・日本友の会新会長に早川トヨタ副会長(SankeiBiz)

 世界の文化首都・パリから日本文化を発信する「パリ日本文化会館」の活動を財政面から支える民間組織「パリ日本文化会館・日本友の会」会長に早川茂・トヨタ自動車副会長が就任する。5月29日開催の定時会員総会で選任される予定だ。会長は1998年7月の発足以来、福原義春・資生堂名誉会長が務めており初の交代となる。20年の節目を迎え、次世代への入れ替え時期と判断した。早川氏は「会員企業にとって会館への協賛価値をもっと可視化・向上させなければいけない」と意気込みを見せる。

 パリ・エッフェル塔近くのセーヌ川の河畔に位置する総ガラス張りの建物が会館だ。97年5月の開館以来、展示や公演、シンポジウムなどを通じて日本の伝統、芸術、最新情報などの日本文化を発信するとともに、交流の場を提供してきた。2015年からは会員を中心に企業文化や最新の技術・知見を発表するイノベーションセミナーを開催。年間入場者数は約8万5000人(16年度)、累計では150万人を超える。

 「特製だしの試飲や製品紹介を含めた総合イベントとして難易度は高かったが、参加者から高い評価をもらい大きな手応えを感じた」

 味の素が17年1月に実施したセミナー「味の素 『Dashi』という観点からみる日本料理」の担当者はこう語った。

 だしの観点から日仏料理の比較や、だしを科学的に研究した成果を製品に活用した事例などを紹介。フランス人参加者から「だしの特徴と日本料理における重要性がよく分かった」「日本の味について端的かつ明快に説明してくれた」といった声が寄せられ、日本料理への理解に加え、ビジネス展開の活気づけにつながったようだ。

 友の会は76の国内企業などによる会員組織で、年間4000万円超を会館活動資金として拠出。日仏文化交流を通じた国際貢献に財政面から貢献してきたことが評価され、17年度外務大臣表彰を受けた。

 一方で、こうした活動に対する情報発信不足は否めず、「資金の出し手であるステークホルダー(利害関係者)への説明責任の観点から通用しない」(早川氏)。それだけに自社をアピールできるセミナーの開催は重要で、17年までにトヨタや東レ、資生堂、大日本印刷などが活用し、ビジネスに生かしている。

 友の会の斉藤幸博事務局長は「会館の活動と企業の事業メリットが目に見える形でつながっているという視点が大切」と指摘。会館自体が協賛価値の創造を意識して活動するとともに、価値情報の発信が必要と説く。

 18年は日仏友好160周年にあたり、7月から翌年2月までパリを中心に日本文化・芸術の祭典「ジャポニズム2018」が開催される。その中心的役割を担うのが会館で、協賛価値の向上につながる絶好の機会が訪れる。節目の年に会長に就く早川氏は「会館支援の輪を広げる取り組みに力を注ぎたい」と熱意を示す。