中西経団連と安倍政権の「距離」に影響? 日立の原発と輸出政策(J-CASTニュース)

 経団連の次期会長に日立製作所会長の中西宏明氏が内定した。正式には2018年5月31日の経団連定時総会で選出される。住友化学工業、東レと2代続けて売上高2兆円と『小粒』な企業出身の会長が続いた後の、久々の売上高10兆円企業出身という「本格政権」とあって、期待を集める。もちろん、政治との距離など、難しい課題もある。

 中西経団連を、大手紙は大きな紙面を割いて報じている。社説、一般記事を通じて各紙に共通するのは、経営者としての手腕への評価と期待だ。

■「V字回復を果たした経営手腕」への高い評価

 社説(産経は「主張」)で取り上げた日経、毎日、産経をみてみると、2010年から日立社長を4年間務め、リーマン・ショック(2008年)を受け7000億円超の当時として製造業最大の赤字に陥った経営の再建に、前任の社長の川村隆氏とともに取り組み、「大胆な改革でV字回復させた」(毎日1月11日社説)のは記憶に新しい。「『沈みゆく巨艦』ともいわれた日立を再生させた手腕への評価は高い」(日経1月10日社説)、「リーマン・ショック後に大幅赤字に陥った日立を大胆な事業再編などで再建し、V字回復を果たした経営手腕への評価は高い」(産経12日主張)と、ほとんど同じ言い回しが、各紙の紙面に踊った。

 この手腕を経団連会長としても発揮することへの期待であり、「財界の新たな舵(かじ)取り役として、その力を存分に発揮してほしい」(産経)ということに尽きる。

 そのうえで、具体的に、各紙、いくつかの点を指摘する。経営改革を強調して『らしさ』を見せるのが日経だ。「経団連会長として中西氏に期待されるのは、(日立再建で見せた)そうした自律的な成長をめざす気風を経済界に広めることだ。…(略)…上場企業は18年3月期に最高益を更新する見通しだが、…(略)…手元資金は上場企業だけで100兆円を超えるまでに積み上がっており、成長投資は不十分だ。中西経団連は企業統治を含めた経営改革の旗振り役になってもらいたい」

 「IT(情報技術)分野に詳しい中西氏の起用は時代の動きを映したもの」(日経)との指摘も目立ち、毎日は「有望な成長分野である人工知能(AI)などの推進に向け、ITに精通した中西氏への期待は大きい」と書いている。

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「一帯一路」だけじゃない中国巨大事業 「雄安新区」建設の千年大計(J-CASTニュース)

 2018年2月の初め、英国のメイ首相が中国を正式に訪問した。日本のメディアは、約1兆4千億にのぼる商談をまとめ、中英の「黄金時代」を演出したが、シルクロード経済圏構想「一帯一路」については英側が警戒感をもっており、中国との温度差が明らかだった、などと報じた。

 しかし、中国メディアの報道は、日本のメディアがほとんど無視している「中英による雄安金融科技ゾーン建設」が重きに置かれている。そもそも日本メディアがあまり関心をもっていない「雄安新区」とは何か。

■深セン、上海に次ぐ新たな経済特区

 中国では国家的な規模の経済特区が国家経済を牽引してきた。

 深セン特区は鄧小平が1980年から建設に着手し、中国の改革開放のシンボルにして、今ではさらに中国の技術革新の新都市となっている。

 上海を中国の金融センターにしたのは、江沢民時代の1990年代のことであった。これにより、中国経済を引っ張っていく地域は、深セン、広州などの華南地区から北上して、上海、江蘇省、浙江省などの華中地域に交替した。

 中国経済をさらに発展させて、次は華北地域のどこを経済発展の中心にするか。習近平時代となった2017年4月、北京の南に100キロ離れた、いくつかの県(雄県、安新県、容城県)を統合して「雄安新区」の建設が発表された。

 それ以降、筆者は何度か雄安を取材した。2000平方キロの広さは深セン特区、上海金融特区よりはるかに大きく、道の両側には「千年大計」(千年にわたる大きな計画)のスローガンが至る所にあった。雄安を深セン、上海のように、中国経済を長く引っ張っていく新しいエンジンにしようという中国政府の思いを強く感じる。

 英国の金融、科学技術が雄安に根を張っていくことは、1兆4000億円の商談よりもっと重要だと思われる。

これから始まる大規模工事

 現在、雄安新区で大規模な工事建設はまだ見られないが、実際には、平静の中に「爆発」する力が潜んでいるという段階にある。

 中国メディアの報道によると、2018年1月13日、第1回中国雄安産業発展フォーラムおよび北京における雄安産業発展促進会設立の式典で、河北省雄安新区管理委員会の呉海軍副主任は、次のように語った。

  「雄安新区企画の枠組みはほぼ出来上がり、一連の重点プロジェクトもまもなくスタートし、交通基盤施設と環境プロジェクトの建設を速めることになる」
  「雄安新区の建設がまもなく新たな発展段階に入る」

 実際、河北省社会科学院の専門家の話によると、雄安新区の従来型産業の移転はほぼ完成したという。

 新区を構成する容城県の「中央企業大通り」では、1キロほどの道の両側に、建築・デザインの業務に従事する中央企業、地方の国有企業、民間企業約30社がずらりと軒を並べている。都市建設投資・エネルギー・電信・建設材料・物流などの多くの企業も看板を出している。

 現地の住民の話によると、雄安新区に進出はしたが、まだ正式には開業していない国有企業や民間企業も多くあるという。

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不正で揺れた神鋼、業績は… 一部マスコミ憶測に反し「3期ぶり黒字」へ(J-CASTニュース)

 アルミ・銅製品などで品質データの改ざんが問題となった神戸製鋼所は、2018年3月期の連結決算で3期ぶりの増収と黒字を確保する見通しになった。

 17年10月の不正発覚後、マスコミは「神鋼不正 経営に影響懸念」(朝日17年10月28日朝刊)、「創立100年超の名門は存亡の機に立たされている」(週刊東洋経済17年12月2日号)など、神鋼の経営危機をあおったが、現実はマスコミの憶測とは異なるようだ。

■「取引先が求める一定の水準を満たして」いた

 結論を先に言えば、神鋼は品質データ改ざんなど不正があったものの、納入した525社のうち、既に98%に当たる518社が製品の安全性を確認している。この中にはトヨタ自動車はじめ大手自動車メーカーが含まれている。昨17年秋から過熱したマスコミ報道は、神鋼があたかも粗悪品を出荷していたようなイメージを与えたが、肝心の安全性については一定の水準を満たしており、ビジネス上の問題はなかったことになる。トヨタなどの取引先は神鋼から仕入れたアルミ板などに安全性の問題が生じればリコールにつながる可能性もあるため、慎重に調査を進めてきた。

 確かに、神鋼は一部の製品でJIS(日本工業規格)の取り消し処分などを受けたが、取引先に事情を説明して同意が得られれば、「JIS相当品」として現在も出荷を続けている。製品にJISマークを記すことはできないが、「いずれも取引先が求める一定の水準を満たしており、安全性には問題ない」(関係者)との判断があるのだ。

 神鋼のアルミや銅を仕入れて加工する部品メーカーなどは、神鋼製品に合わせた専用の金型を保有しており、神鋼との取引を簡単には変更できない事情もあるという。神鋼のライバルメーカーも好況下で生産に余力がなく、マスコミが懸念した「神鋼の顧客離れ」は現実に起きなかった。従って、神鋼の経営危機や業界再編など、少なくとも現時点では起きそうにない。

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金融庁の従来方針が裏目 「コインチェック」流出の背景(J-CASTニュース)

 金融庁が仮想通貨取引所への監督を強化している。巨額の仮想通貨「NEM(ネム)」を流出させた大手取引所「コインチェック」へ2018年2月2日に立ち入り検査に入ったことに続き、同7日には他の複数の取引所にも立ち入り検査する方針を明らかにした。新産業育成の観点から、これまで仮想通貨業界への規制が過剰にならないよう配慮してきた金融庁だが、一転して厳しい対応を打ち出している。

 東京が強い寒気に見舞われた2日朝、渋谷区のコインチェック本社が入るビルの裏口から、金融庁の検査官らが次々に入っていった。金融庁が仮想通貨取引業者へ立ち入り検査に入るのは初めてのことだ。

■業務改善命令への対応を「リアルタイムで監視する」

 金融庁はすでに1月29日、改正資金決済法に基づき同社に業務改善命令を出し、2月13日までに再発防止策などを報告するよう命じている。その報告を待たずに立ち入り検査を行うのは異例で、金融庁の同社に対する不信感の強さがうかがえる。

 検査の最大の狙いは、同社の財務状況や顧客の資産管理体制を調べることだ。不正アクセスにより約580億円相当のネムを流出させた同社は、約26万人の全顧客に約460億円相当を補償する方針を示している。

 だが、上場会社でなく決算の開示義務もない同社の財務状態は「よく分からない」(金融庁幹部)。仮想通貨相場の急騰や顧客の急増で、「コインチェックは多額の手数料を得ており、キャッシュは豊富にある」(業界関係者)との見方もあるが、顧客から預かった資産と自社の資産をきちんと分けて管理しているのかは不明。すぐに返金できるという根拠は乏しいとの見方が根強い。

 金融庁は同社に検査官を常駐させ、役員や幹部から徹底的に聞き取り調査を行うほか、セキュリティー対策の強化など業務改善命令への対応を「リアルタイムで監視する」(幹部)という。

ずさんな体制が明るみに

 金融庁が検査官を常駐させてまでコインチェックを監視するのは、これまでの監督方針が裏目に出たからだ。最先端のITを活用した金融サービス「フィンテック」を新産業として育てたい金融庁は、仮想通貨業界に対しても、過剰な規制によって成長の芽を摘むことがないよう気を配ってきた。

 2017年4月の資金決済法改正では、世界で初めて仮想通貨取引所を金融庁への登録制にした一方で、登録を申請して審査中の業者については、「みなし業者」として営業を継続することを認めた。審査が終わるまで取引が止まって顧客が不便を被らないようにとの配慮だったが、みなし業者だったコインチェックは、外部のインターネット環境と常時接続された状態でネムを保管するなど、ずさんな体制が明るみに出た。みなし業者の営業継続を認めた金融庁の判断について疑問の声が出ているほか、取引所を登録制にしたことで「政府のお墨付きを与えた形になり、リスクを理解していない人にまで取引が広がってしまった」(業界関係者)との指摘もある。

 こうした状況を受け、金融庁は登録業者16社と、コインチェック以外のみなし業者15社にも、セキュリティー対策などの説明を求める報告徴求命令を出した。さらに、対策が十分でない可能性があるとして、複数社には立ち入り検査を実施することにした。

 仮想通貨業界では、コインチェック問題をきっかけに、今後は政府の規制が強化されるとの見方が大勢だ。その一方で、「法定通貨ではない仮想通貨の取引は自己責任であり、政府が税金を使って監督する必要があるのか」との声もある。とはいえ、問題が起きれば金融庁は批判を免れないのが実情で、どこまで監督や法規制を強めるべきか、頭を悩ませることになりそうだ。

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会議での「眉間のしわ」で知られる  ソニー吉田次期社長の「次の一手」(J-CASTニュース)

 ソニーは2018年2月2日、平井一夫社長(57)の後任に吉田憲一郎副社長(58)が4月1日付で昇格するトップ人事を発表した。平井氏は12年4月に社長兼最高経営責任者(CEO)に就任して丸6年。V字回復を果たし、18年3月期に7200億円と過去最高の営業利益をたたき出す見通しとなったことを花道に、吉田氏にCEO職も譲り、自身は「代表執行役」も外れる会長に就く。

 在任6年はそれなりに長い年月ではあるが、まだ50代でソニーの再成長に向けてもう一踏ん張りしてもおかしくないなかで「社長兼CEO」を退く『潔さ』は、日本の大企業には珍しい。

■「好業績で新しいCEOにバトンを渡せる」

  「社長に就任して2回目の中期経営計画の最終年度に目標を上回るめどがつき、好業績で新しいCEOにバトンを渡せる。新しい中期経営計画が始まるこのタイミングで、新しい経営体制にバトンタッチすることが今後のソニーにとって、また私自身の人生の次のステージに向けても適切だと考えた」

 2017年4~12月期連結決算の説明会に先立って急遽、東京都内で開かれた記者会見で、平井氏は退任理由をこう語った。社長就任当初は黒々としていた髪も、かなり白さが目立つようになり、老人に近い風貌だ。記者会見であえて「私自身の人生」を持ち出したところが普通の日本企業の社長にはないことで、平井氏の思いの一端が見える。

 「会長としてどのように経営に関わるのか」との質問には、「トップは吉田新社長。私はエンターテインメントやゲームなどでアドバイスしたりする。あくまで(新トップを)補佐する役割だ」と強調した。日本の企業では、「社長を後進と交代する」と言いながら代表権を持ったまま「会長兼CEO」として経営の実権を握り続ける例は枚挙にいとまがない。一概にそれが悪いわけではないが、『老害』といえる状況もある。その点、平井氏は本気でトップ交代を果たすつもりのようだ。

 平井氏は、国際基督教大学(ICU)出身の帰国子女で、英語はネイティブ同様にこなす。180センチ超の高身長になかなかのイケメン。海外では「カズ」の愛称で慕われている。社長就任後も、米国などで、英語でプレゼンテーションをする時は、こなれたカジュアルな服装で日本人離れした生き生きとした姿を見せた。

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物販イベントの客、「障害者の妹が買った」からと返金要求…ウソと判明、動機は「転売スクールの課題」(J-CASTニュース)

 物販イベントの出展ブースで商品を購入した客が、「障害を抱える妹が間違って買った」ことを理由に、出展者に返品・返金対応を要求した。

【画像】客が返品を要求したメールの文面

 一度は応じようとした出展者だが、最終的に「障害者の妹」の話は「嘘」であり、その客は「転売スクールの課題の一環」で購入したという。「転売スクール」とは何か。J-CASTニュースは事の顛末を出展者に聞いた。

■「重要な話しですので、弁護士さんを雇いました」

 インターネット通販で自身のアクセサリーブランド「JISS」を展開する森愛純さんは、2017年11月11~12日に開催されたアートイベント「デザインフェスタ」にブースを出展、商品を販売した。森さんが例の客とかかわり合うことになったのは、このイベントだ。

 ことの成り行きは、18年2月4日以降の森さんのツイッターに書かれている。

 まず客は、JISS側にこう送信してきた。

  「私の障害を抱える妹が、11月のデザインフェスタで、こちらのショップから購入してきてしまいました。明らかに誰が見ても障害を持つことは分かる子に商品を売るなんてと驚き、家族全員で悲しい思いをしました。返品したく、皆でお店を探し回ったのですが、見つけられないままにイベントは終了してしまい、泣く泣く持ち帰りました。(中略)かわいそうにレシートは貰えなかったそうです」

 品物は新品のまま保管しており、「返品対応をよろしくお願い致します」と求めてきた。また「重要な話しですので、弁護士さんを雇いました」と書かれており、購入先がJISSだと特定できたのも「弁護士さんのおかげ」という。

 森さんは返信で、「そのような悲しい思いをさせてしまったこと、誠に申し訳ありませんでした」と謝罪し、「返品並びに返金については、事情を知らずに販売してしまった事もありますので承ります」と応じる意向を示した。その上で、確認のため購入品を撮った写真の送付を願い出た。

 客は購入品の写真を添付し、「彼女は発達障害で落ち着きがなく、コミュニケーションに難があるため、買い物をすることも難しいのですが」といったことを書いていた。

 写真の商品がいずれも販売した商品と確認した森さんは、「早急に返品をさせて頂きたく思います」と客にメールした。総額は合計21点で4万5200円。ただ、次のような内容を付記していた。

 写真中の購入商品の1つに、剥がすはずのバーコードを誤って貼ったままにしていた物があった。一方で森さんは、JISSの商品がネットのフリーマーケット上で販売されているという情報を「ファンの方から聞いて覗きに行ったことがあります」として、同様にバーコードが貼られたままのJISS商品を見つけたことがあった。他にも写真中の商品と同様と見られる物がフリーマーケットに数点あった。デザインフェスタでは正規ネット通販価格より安価に販売したが、「デザインフェスタ価格以上、正規ネット価格以下」で出品されていたという。

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ  「仮想通貨」めぐる勘違い 土台のブロックチェーン技術はすばらしいが…(J-CASTニュース)

 コインチェック社の580億円流出騒ぎで大きな話題になった。筆者もテレビなどで解説を求められるが、テレビ局スタッフや芸能人でも、「仮想通貨」に大きな資金を出していた人も少なくなく、意外と広範な人々が関わっているのに驚く。

 筆者が、「仮想通貨」の取引には関わっていないが、いわゆる「採掘」では古くからのファンである。ビットコインの原論文を読み、その構造の美しさに感動し、「採掘」プロジェクトに関わったこともある。その後、オタク系の集会に呼ばれて話をしたこともあり、4年前の2014年、2.5万人が2.6兆円の被害にあったマウントゴックス事件でも、債権者のための活動をしたことがある。

■単に「投機」の場に

 「仮想通貨」の土台になっているブロックチェーン技術はすばらしい。ブロックチェーンをあえて例えれば、すべての人の手形の裏書きをシステム上で行っているようなもので、ブロックチェーン(分散型台帳)をみれば、資金トレースが理屈上はできるし、その事務コストは低く、他のサービス(例えば役所の各種台帳の記録・保持)に活用すれば、「仮想通貨」でなくても、十分に社会的な価値があるだろう。

 しかし、今の「仮想通貨」は、当初、その周囲にいた「オタク系」の熱い思いとは別に、単なる投機手段になりさがっている。

 最近、伝統的な先物市場での取引が激減して、その反面、FXと「仮想通貨」が賑わっている。FXも「仮想通貨」も単純なので、伝統的な先物より参入障壁が低い。その結果、ブロックチェーン技術は、そうした素人を呼び込むための道具になりさがって、単に「投機」の場になっている。そこでは、単純に「いくら儲かる」という話だけだ。

 そもそも「仮想通貨」というネーミングも適当ではない。資金決済法では、「通貨」ではなく「財産的価値」とされているが、単なる「電子データ」である。その「価値」もそれを信じる人で決まるものだ。

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IIJ新事業の出資者、「顔ぶれがすごい」 デジタル通貨取引への熱い期待(J-CASTニュース)

 インターネットイニシアティブ(IIJ)が、デジタル通貨の取引・決済を担う金融サービス事業に参入する。スマートフォンなどで操作するネット上の口座「ウォレット」を使い、異なるデジタル通貨をいつでも交換したり、使ったりできるようにする。2018年度中にサービスを開始し、22年度をメドに売上高100億円、会員数500万人を目指す。18年1月25日、発表した。

 新事業を手がける「ディーカレット」(本社・東京都千代田区)を設立、社長にはIIJ専務執行役員の時田一広氏が就いた。資本金(資本準備金も含む)は52.3億円の予定。IIJは35%を出資する。

■24時間365日、リアルタイムでの取引・交換を可能に

 ほかの出資者の顔ぶれがすごい。独自のデジタル通貨「MUFGコイン」の発行を検討する三菱東京UFJ銀行に、三井住友銀行を加えたメガバンク勢、日本生命、第一生命、東京海上日動火災、三井住友海上火災、SOMPOホールディングス(HD)の生損保勢、証券2強の野村HD、大和証券グループ本社、電子マネー「Suica(スイカ)」を提供しているJR東日本、家電量販大手のビックカメラ、広告大手の電通、不動産大手の三井不動産、商社大手の伊藤忠商事と系列IT企業の伊藤忠テクノソリューションズ、関西電力系のケイ・オプティコム、九州電力系のQTnet――の17社が出資を決め、物流のヤマトホールディングスも検討中だ。

 IIJはFX会社やネット銀行、証券会社向けに高速通貨取引システムを提供している。そこで培った知見を生かし、出資者と事業連携しながら、デジタル通貨取引のスタンダードとなるようなサービスの提供を目指す。具体的には、多数のデジタル通貨を利用して24時間365日、リアルタイムでの取引・交換を可能にするほか、ECサイトや実店舗での決済、電子マネー・モバイル決済サービスへのチャージをできるようにする。またデジタル通貨をネット上で安全に保管・管理することで、紛失や盗難を防ぐ。将来は銀行口座とも連携し、より自由度の高いサービスにしていく。

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夜遊び消費を盛り上げよう! でも働く人はどう確保?(J-CASTニュース)

  「夜、楽しめる場所がない」という訪日外国人旅行者の声などを受け、日没から翌朝までの経済活動「ナイトタイム・エコノミー」を活発化させようという動きが目立ってきた。自民党の時間市場創出推進議員連盟が提言を発表、関係者がシンポジウムを開くなど、動きは活発化している。日本のナイトタイムは変わっていくのだろうか。

 訪日旅行者はここ数年、右肩上がりで増えており、2017年には前年比19.3%増の2869万人と過去最高を更新したのは、広く知られたところだ。

■ロンドンで週末の地下鉄24時間運行

 ただ、1人当たりの旅行支出はというと、同1.3%減の15万3921円で、逆に減少した。この理由について、最も多く訪れた中国人による「爆買い」が落ち着いたというのが「通説」だが、観光客が楽しめる機会が足りないとの指摘もある。「特に欧米からの観光客を中心に、夜遊びできる場がない、との声が多い。外国人が喜んでお金を出してくれるような娯楽やサービスを提供できていないことが大きな問題」(観光業界関係者)というわけだ。

 安倍政権は、訪日旅行者を「2020年に4000万人、30年に6000万人」に増やす目標を掲げている。このまま何もしなければ、本来得られる旅行支出を得られず、大きな「遺失利益」が発生しかねない。ニューヨークでは夜中も楽しめるショービジネスが発達し、地下鉄も24時間運行している。ロンドンでもナイトタイム・エコノミーを4兆円市場に育てようという計画がスタートし、週末に地下鉄の24時間運行を始めている。日本が何の手も打たなければ、国際間競争に負けてしまう、という危機感も強まっている。

 そこで、夜を楽しめるよう観光振興を図ろうという声が盛り上がってきた。同議連は、地下鉄の24時間運行に加え、劇場や美術館などの利用時間を延長することなどを呼び掛けている。こうした流れに呼応する形で、観光関連企業も動き出しており、西武ホールディングスが、傘下の品川プリンスホテルに新たな娯楽スポットを設け、JTBなどは外国人が夜遊びとして楽しめるショーの公演を始めると言った具合で、さまざまな取り組みが広がっている。

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沖縄に松坂フィーバー!経済効果も期待大 「過去最高」前年の110億超えは?(J-CASTニュース)

 プロ野球12球団の春季キャンプが2018年2月1日、一斉にはじまった。2年連続日本一を目指す福岡ソフトバンクホークスや、セ・リーグ3連覇を狙う広島東洋カープなど5球団が宮崎県で、昨シーズンにクライマックスシリーズを勝ち抜いて19年ぶりに日本シリーズ出場を果たした横浜DeNAベイスターズなど6球団が沖縄県で始動。北海道日本ハムファイターズは3年連続で、米アリゾナでキャンプインした。

 なかでも注目は、ソフトバンクを退団し、テストを経て中日ドラゴンズに入団した「平成の怪物」松坂大輔投手(37)。キャンプが行われている沖縄県北谷町では、その一挙手一投足にファンが熱い視線を送っている。

■「99」のユニフォームに直筆サイン「ずっと応援する!! 」

 背番号「99」。中日のブルーのユニフォームに袖を通した松坂投手は、キャンプ初日の2月1日は軽いランニングで汗を流す程度でブルペンには入らず。しかし、2日目にはブルペン入りし、キャッチャーを立たせたまま30球ほどを投げた。

 日刊スポーツ(2018年2月3日付)などによると、初日に約2000人、2日目は約3000人のファンらが集まり、松坂投手のあとを追った。「松坂が動けば、人が動く状況となっている」らしい。

 そうしたなか、松坂投手から直筆のサインをもらったファンたちはさっそくツイッターに喜びの投稿を写真入りで、

  「すごくキレイに書いてもらった。ユニフォーム買おうか迷ったけど、思いきって買ってよかった」

と、「99」の背番号入りのユニフォームにサインをもらったようだ。

  「いろいろ言われてるけど、ずっと応援する!!  絶対に頑張ってほしい」
  「ゲットできた うれしい」

と、用意した色紙にサインをもらった人も。

 球団側は、1月23日に松坂投手がテストに合格。背番号が決まると急きょ、「99」とローマ字の名前が入ったサポーターズユニフォームなどの「松坂グッズ」を用意した。キャンプ地の北谷町の限定発売のグッズもあるという。

 初の土曜日となった3日目は、冷たい風が吹く寒さだったが5000人が来場する活況ぶり。横浜高校時代は4番を打ったこともあり、自身も「バッティング好き」を公言するほどだが、この日はバッティングゲージに入り、力強く53スイングで2本の柵越えを放った。

 インターネットの掲示板などでは、

  「なんだかんだで中日が盛り上がってる。思惑どおりだね」「グッズは最初に多めにつくっておかないとね。シーズン入るとわからんからなw」「落合監督以降、開幕前にこんな盛り上がることなんてなかったからねぇ。そういう意味で、松坂の獲得は成功なのかな。もともと地味な球団だし。あとは成績だよな~」
  「なんだかんだで、そこそこ売れると思う。でも記念グッズにならなきゃいいけどね」
  「1500万なんてすぐにとれそうだね、中日うらやましい」

といった声が寄せられている。

 中日ファンならずとも、今シーズンは松坂投手から目が離せない。