量子コンピューターの覇権に動く中国 米国との「もうひとつの戦争」(J-CASTニュース)

 米中貿易戦争が勢いを増している2018年、両国間では密かにもう一つの「戦争」の火ぶたが切られている。それは、量子コンピューターの「独自開発」をめぐる競争だ。

 2014年から、中国は量子計算の分野での特許、応用件数で米国を上回っている。2017年までに、中国の関連特許はすでに553件に達し、米国は307件に過ぎない。これがすでに米国メディアの警戒心を刺激している。

■暗号技術で重要な役割

 従来のコンピューターは二進法を採用して計算するシステムで、それぞれ1あるいは0は1個のビットを代表しており、それがデータ貯蔵の最小単位となっている。量子コンピューターは「量子ビット」を採用して単位としており、従来と比較すると、少ないエネルギーで、より多くの情報を内蔵することができる。

 新華社通信は「もし量子コンピューターが50個前後の量子ビットを有効に操作できれば、能力は従来のコンピューターを上回り、従来のコンピューターに匹敵する『覇権』を実現できる。この種の『量子覇権』はまさに各科学研究機関の競争目標となっている」などと解説する。

 米誌『ワイアード(Wired)』によると、量子コンピューターは従来のコンピューターとは原理が異なり、例えば、数量が膨大な素数を探し当てるなど、特定の数学問題の解決に非常に適している。素数は「暗号」の分野で非常に重要であり、量子コンピューターによるセキュリティー・システムの迅速な解読で、「量子ハッカー」が誕生した半面、量子技術を基にした暗号化システムによって、暗号の安全性をさらに強化することができる。

 量子計算のビジネス化の面では、市場規模の伸び率は驚異的である。中国の市場研究公司の「Research and Markets」によると、2016年、量子コンピューターの市場規模は約8840万ドルに過ぎなかったが、米国の市場分析機関「通信業研究院」は、量子コンピューターの市場規模は2023年に19億ドルに達し、2027年には80億ドルに上る可能性がある、と分析している。

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東海第2原発、再稼働にむけ周辺5市に「事前了解権」(J-CASTニュース)

 日本原子力発電(原電)が、東日本大震災で停止したままの東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働や運転延長にあたり、立地自治体である東海村だけでなく、半径30キロ圏内の周辺5市にも「実質的な事前了解権」を与える新たな安全協定を結んだ。

 電気事業連合会によると、「事前了解権」を明記して周辺自治体まで拡大したのは全国初。

■多くの自治体から不満の声

 3月29日、東海村と周辺5市(日立、ひたちなか、那珂、常陸太田、水戸)でつくる「首長懇談会」、原電、県の3者が東海村役場で一堂に会し、新協定について合意した。

 協定書は6条からなり、同原発の再稼働や延長運転に際し、6市村が事前に意見を述べたり現地確認を求めるほか、安全対策を要求したりして、「実質的に事前了解を得る仕組みとする」とした。立会人として県も参加する協議会を新設するとも明記した。

 こうした協定は法的な根拠があるわけではないが、地元の理解を得て運営するため、原発を持つ電力各社は、立地自治体だけに、事前了解権を認めてきた。ところが、東京電力福島第1原発事故を受け、原発の30キロ圏にある自治体は、事故に備えた避難計画策定を義務づけられる一方、再稼働を認めるか否か、事前に判断する権限がないという「ねじれ」に、多くの自治体から不満の声が出ていた。そんな現状に「風穴」を開けたのが、今回の協定だ。

 特に東海第2では、福島の事故を受けて「脱原発」に転じた東海村の村上達也村長(当時)らが首長懇談会を組織。「原発事故は周辺自治体にも大きな影響を与える」との福島の事故を踏まえ、現行の協定を改定し、事前了解権を周辺自治体に広げるよう原電に求めていた。

 原発の事業者側にとって、再稼働の大きなハードルになる事前了解権の拡大は避けたいところ。原電も渋っていたが、いくつかの要因が重なって、初の協定にたどりついた。第1に、東海第2が首都圏に近く、半径30キロ圏に、県都・水戸の30万人を含む全国最多の約96万人が住んでいる。原電は先送りを繰り返してきたが、2014年には首長懇と覚書を交わし、安全協定を見直すと約束した。

 第2に、同原発が2018年11月に、原則40年の運転期間を終えるというタイムリミットが迫っているという事情もある。2017年11月に原電が同原発の運転延長を国に申請する前には、首長懇が事前了解権拡大を強く求め、「実質的な事前了解」という言質を原電から取った。

働き方改革めぐる「深い溝」 大手紙の論調が割れるテーマ(J-CASTニュース)

 安倍晋三政権が今国会の最重要法案と位置づける「働き方改革関連法案」の審議の見通しが立っていない。2018年4月6日に閣議決定し、国会に提出したが、「森友・加計」問題で攻勢を強めている野党が、同法案についても、盛り込まれた「高度プロフェッショナル制度」(高プロ=年収が高い一部専門職の労働時間の規制撤廃)を「残業代ゼロ法案」と批判し徹底抗戦する構えだからだ。

 同様に法案に盛り込まれ、与野党とも基本的に支持する残業規制や「同一労働同一賃金」を含め、働き方改革は日本の経済社会の今後にとって重要問題で、大手紙各紙の論調も割れる難しいテーマだが、議論がなかなか深まらない。

■「高プロ」導入めぐり与野党が対立

 安倍首相は今国会を「働き方改革国会」と命名。その中核となる同法案は当初、2月下旬に閣議決定することを目指したが、法案に盛り込まれた裁量労働制の対象拡大をめぐり、根拠となる厚生労働省の労働時間のデータに異常値が見つかり、この部分は法案から除外することに追い込まれたのがケチの付け始めで、閣議決定は大幅にずれ込んだ。この間、森友・加計問題で疑惑が拡大し、働き方改革は主役の座を奪われた格好だ。

 法案は、労働基本法、労働契約法など8つの法律を一括で改正しようというもの。中身は2017年3月の「働き方改革実行計画」に基づいており、当初の政府方針は、(1)長時間労働の是正、(2)正規と非正規の待遇格差を減らす「同一労働同一賃金」、(3)「高プロ」導入、(4)裁量労働の対象拡大――が4本柱だったが、(4)が抜け、3本柱になった。(1)(2)の規制の強化と、(3)といった規制緩和が抱き合わせになっているのが特徴だ。

 (1)の上限規制は、労使協定(36協定)で定める残業時間を、繁忙期など特別な事情があっても「最長で1か月100時間未満、2~6か月の月平均で80時間以下」などとし、企業が違反すれば罰則を科すもの。人材確保や経営が厳しい中小企業への配慮を求める声が与党から出たことを踏まえ、適用時期を大企業は2019年4月、中小企業は20年4月とした。方向性として労使間、また与野党間に根本的違いはないものの、過労死ラインとされる月100時間まで働かせていいとお墨付きを与えるとして、野党は上限引き下げを求める。

 これに対し、労使・与野党が真っ向対立するのが(3)だ。「脱時間給」とも呼ばれ、年収1075万円以上の専門性の高い働き手が対象で、具体的には金融ディーラーやコンサルタント、研究職などが想定されている。もともとは2006年に第1次安倍政権が「ホワイトカラー・エグゼンプション」として導入を目指したもので、当時、導入を求めた経団連は年収要件を「400万円以上」としたように、いずれ引き下げられるとの懸念がある。

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「ラーメン二郎」新小金井街道店が閉店! ファン「ショックで手が震えた」…新橋店も(J-CASTニュース)

 「ラーメン二郎」の都内2店舗がこの春、立て続けに閉店する。

 「新橋店」(東京都港区)が2018年4月21日に、「新小金井街道店」(東京都小金井市)が5月27日に店をたたむ。

■「人員不足」「(店主の)引退」のため

 首都圏を中心に店舗を展開し、「ジロリアン」と呼ばれる熱烈なファンを持つ「ラーメン二郎」。

 極太麺と巨大チャーシュー、背脂たっぷりの濃厚スープに大量の茹で野菜……と、ボリューム満点のラーメンで人気を集める。「野菜マシマシ(野菜多め)」といった独特の注文方法も有名だ。

 今回、2011年開店の「新橋店」と2001年開店の「新小金井街道店」で、閉店を予告する張り紙が店内に掲出された。

 それによると、前者は「人員不足」のため、後者は「(店主の)引退」のため看板を下ろす決断をしたという。

ジロリアンの胸中はいかに――。

 両店舗の「ジロリアン」に、今回の決定に対する思いを聞いた。

 まずは新橋店。多い時で月に1~2回、同店を訪れていたサービス業の男性(40)は、4月20日のJ-CASTニュースの取材に、

  「新橋で二郎系が無くなってしまうのが寂しい」

と話す。あらためて新橋店の良さを振り返り、(1)他の二郎店と比べ店舗が広い(2)ビジネス街のためか比較的混まずに入店できた――の2点を挙げた。

 次は新小金井街道店。同店の来店回数は60回超で、店主や店員の雰囲気が好きだったという会社員兼バンドマンの男性(32)は、

  「会社の最寄りの二郎で大好きな店舗なので、ショックすぎてツイートしたときは手が震えてました」

とショックを隠せない様子。

 2004年ごろから通っているという口笛奏者の男性(33)は、

  「学生時代から通っていた思い出深い店なので、閉店してしまうのはとても悲しいです。どなたかが引き継いで続けてもらいたいという気持ちはありますが、スープの味やヤサイの盛りが変わってしまうようだったら、思い出は美しいままにしておいたほうが良いのかも、と思います」

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マネックスの野望 「コインチェック買収」のその先(J-CASTニュース)

 インターネット証券大手のマネックスグループは2018年4月6日、仮想通貨交換業者のコインチェックを買収すると発表した。約580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」を流出させ、金融庁から2度にわたる業務改善命令を受けた「問題児」をわざわざ買収する狙いは何なのか。買収劇からは、マネックスの松本大会長兼社長の「野望」が浮かび上がる。

 「世界をリードする、新しい時代の総合金融機関を作っていきたい」。松本氏は東京都内で開いた買収発表会見で、コインチェック買収後のグループの姿をこう描いてみせた。

■買収により「時間を買う」道を選んだ

 マネックスは4月16日にコインチェックの発行済み株式のすべてを36億円で取得し、完全子会社化する。コインチェックの和田晃一良社長と大塚雄介取締役は退任し、執行役員に就く。新社長にはマネックスの勝屋敏彦常務が就任する予定だ。

 松本氏は昨17年秋、グループの中核会社マネックス証券の社長に復帰。新たな収益の柱として、仮想通貨事業への参入に意欲を示していた。本業のネット証券は競争が激しく、手数料も薄利にならざるを得ない。一方、急激に投資家のすそ野が広がり、取引が過熱している仮想通貨なら、交換業者の手数料も割が良く、今後の伸びも期待できるからだ。

 実際、コインチェックが4月6日に初めて公表した資料によると、同社の2017年3月期の売上高は前期比約9倍の772億円と好調だった。18年3月期の業績は公表しなかったが、仮想通貨ブームの到来でさらに急成長しているのは確実だ。松本氏は記者会見で、コインチェックについて「仮想通貨ビジネスにおける世界的な先駆者。持っているブランドや基盤は簡単にはつくれない」と高く評価。同社の知名度や顧客基盤を活用することで、後発として参入する仮想通貨業界での地位を一気に確立する考えを明らかにした。

 マネックスには自前の仮想通貨交換業者を設立する道も、論理的にはあるが、やはり、買収により「時間を買う」道を選んだわけだ。また、実態として、当局の監視が厳しくなり、新規でゼロから参入するハードルが高くなっているという事情もある。

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韓国紙、日本をパクるのは国の恥 ジャイアントコーン「そっくり」商品が騒動(J-CASTニュース)

 「『自分たちの行為は「参考」、他社の行為は「パクリ」』という態度が、国に恥をかかせているのです」――韓国の主要紙・朝鮮日報(日本語ウェブ版)に、2018年4月18日、自国企業への厳しい論評が掲載された。

 糾弾を浴びたのは、国内有数の食品メーカー「ピングレ」だ。発表したばかりの新製品が、日本のロングセラー商品「ジャイアントコーン」(江崎グリコ)にそっくりだと議論を呼んでいるのである。

■4年をかけて開発したというが…

  「既存製品と差別化された、完全な製品」
  「革新的なパッケージング方式」

 5日、韓国・ピングレがこんなうたい文句とともに発表したのが、コーンアイス「スーパーコーン」である。

 ピングレは韓国の食品大手だ。代表製品である「バナナ牛乳」は国民的な人気飲料として知られ、日本でも2012年、国内メーカーとの提携により販売されている。

 「スーパーコーン」はその渾身の新製品として、4年の歳月と100億ウォン(約10億円)を投じて開発された。コーンのサクサクした食感、アイスに乗せられたチョコレートやピーナッツなどのトッピング、そしてアイス全体をくるっと個包装した、円錐形のパッケージ――ピングレの発表文は、この製品で市場を制してみせる、との意気込みに満ちている。

 ――この説明を聞いてあなたは、もしかしたら「どこかで聞いたような……」と思ったかもしれない。そう、グリコの「ジャイアントコーン」だ。

 ジャイアントコーンは1963年に前身となる商品が発売、その後78年から現在の名前に改め、2018年で誕生40年を迎えるロングセラーアイスである。

パッケージの色まで完全一致

 スーパーコーンと見比べてみると、商品のコンセプトはもちろんのこと、トッピングの組み合わせ、パッケージのデザインやカラーリングにいたるまで、あまりにも「そっくり」。印刷された商品の写真が、チョコナッツ(スーパーコーンでは「バニラ」)のみコーンの側面が割れている、という細かな演出まで一致している。

 韓国内でもさすがに「パクリ議論」が勃発、批判の声が相次いだ。ピングレ側は過去の製品で同様のデザインを採用していた、と主張したものの、デザインの修正も検討している、と地元メディアに釈明したが(韓国経済新聞)、騒動は収まらず。日本でも「zakzak」などが、過去の韓国企業による日本製品の「パクリ疑惑」と合わせて報じた。

 韓国側も、これが堪えたようだ。上述の朝鮮日報は、「日本製品パクリ疑惑、食品大手ピングレの『二つの顔』」と題した記事の中で、ピングレが自社の類似品には訴訟も辞さない一方、過去にも同様の指摘を受けたことを解説、zakzakの韓国批判を引きつつ、

  「ある日本メディアは今回のパクリ疑惑について『日本にいいものがあれば、とりあえず取り入れて使うというのが韓国人の発想』と報じました。『自分たちの行為は「参考」、他社の行為は「パクリ」』という態度が、国に恥をかかせているのです」

と、自省を促した。

 江崎グリコの広報担当者はJ-CASTニュースの取材に対して19日、今回の件については認識しているとした上で、以下のように語った。

  「個別の他社商品についてのコメントは控えています。しかし本件に限らず、我々の製品には味、デザインなど独自性があると考えており、それを模倣するようなものには、精査の上で適正に対処いたします」

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暴言自衛官を擁護? 小野寺防衛相「彼も当然思うところは…」発言で紛糾 小西議員も怒り収まらず(J-CASTニュース)

 幹部自衛官が民進党の小西洋之参院議員に対して「国民の敵」などと暴言を吐いた問題で、小野寺五典防衛相の答弁が「発言を擁護した」などと問題視されている。

 小野寺氏は、暴言を吐いた隊員について「当然思うことはあると思う」と発言。これが野党の批判を受け、小野寺氏は「擁護するつもりはない」と釈明したものの、小西氏は「擁護するもの以外の何物でもない」と反発を強めている。

■「国会議員を『国民の敵』と思う内心の自由があるということか」

 小野寺氏は2018年4月17日、記者団を前に幹部自衛官の暴言を陳謝する中で、

  「若い隊員がおり、様々な思いもあり彼も国民の一人でありますので当然思うことはあると思う」

と発言。これが暴言を吐いた自衛官を擁護する発言だとして問題化した。

 4月19日の参院外交防衛委員会で、小野寺氏は
  「私としては、この隊員について擁護するというつもりはない」

と答弁する一方で、

  「自衛官にも憲法で保障された内心の自由は認められる」

とも発言。民進党の藤田幸久参院議員が、

  「国会議員を『国民の敵』と思う内心の自由があるということか」

と突っ込むと、小野寺氏は

  「憲法に保障された内心の自由は有してはおるが、自衛官の立場として、今回のようなことはあってはならない」

と応じた。小西氏の怒りは収まらず、ツイッターで一連のやり取りを報じる記事を引用しながら、

  「小野寺大臣は『自衛官にも憲法で保障された内心の自由は認められる』と主張するが、これは幹部自衛官の暴言を擁護するものだ。そもそも、国会議員を『国民の敵』などと考えることのない内面を育成するのがシビリアンコントロールの根幹のはず」

と書き込んだ。

日本マクドナルドHD、連日年初来高値 内需株の主力、好業績受けて買い集まる(J-CASTニュース)

 日本マクドナルドホールディングス(HD)の株価が2018年4月に入って連日のように年初来高値を更新している。円高傾向が続く中、円高が材料・燃料コスト減につながりプラスに働く内需株の代表選手として投資家の人気を集めている。

 ただ、為替の追い風に頼るまでもなく業績は好調で、不祥事を克服した再成長への期待も高まっている。

■メニューのテコ入れ、清潔な店作り

 日本マクドナルドHDの株は2月以降、4000円台後半で冴えない展開が続いていた。その主因は2月13日に発表した2018年12月期連結決算の業績予想で、純利益について前期比18.8%減の195億円を見込むとしたためだ。

 2014年に期限切れの鶏肉を使用したとされた「鶏肉偽装問題」が発生し、その後も異物混入が起きたため顧客離れが激しくなり、業績が悪化した。しかし、食べ応えを重視してメニューをテコ入れし、単価を少しずつ上げる戦略のほか、かつて支持されていた「清潔な店舗作り」など、地道な施策の効果もあって業績は急回復を遂げていた。2月13日に業績予想と同時に発表した2017年12月期連結決算では、純利益が前期比4.5倍の240億円となり、2001年の株式上場後の最高益を記録した。それだけに2割近い純利益減少予想に投資家が嫌気し、売りが先行する局面が続いた、というわけだ。

 ただ、最高益といっても鶏肉偽装問題で得た和解金など一時的な利益が120億円押し上げており、2018年12月期にその反動で減益となるのはさほど不思議なことではない。実際、人件費負担増などの逆風があっても2018年12月期の営業利益は15.3%増の218億円を予想している。そのため、きっかけがあれば上昇基調に乗る下地はあった。

ディナータイムの客をつかむ

 そうした中で株価上昇を後押ししたのは、4月4日に発表された3月の既存店売上高が前年同月比10.0%増と高成長を見せたことだ。これで既存店売上高は28か月(2年4か月)連続のプラス。3月には17時以降、定番バーガーのパティ(パンで挟む具)がプラス100円で2倍になる「倍バーガー」を「夜マック」として開始したことが支持を得て、ディナータイムの顧客を引き寄せたことも功を奏した。これを受けて4月5日の株価は一時、5130円をつけて年初来高値を更新。10日に5280円まで上昇し、その後も5200円前後の高水準で推移している。

 主力商品「ビッグマック」のキャンペーンを足元で展開していることも株価を後押ししているようだ。ビッグマックは米国で1968年に誕生して今年で50周年。これを記念し、期間限定バーガーの投入やユニクロなどとのコラボレーションを4月から順次始める。期間限定バーガーはベーコンを加えた「ビッグマック ベーコン」(税込み450円)、ベーコンやレタスが入った「ビッグマック BLT」(同490円)。ユニクロとのコラボでは、ユニクロのクーポンTシャツ(税別1500円)を買ってマクドナルドの店舗に着ていけばビッグマックのセットが100円安くなるというもの。主力商品のキャンペーンは来店客の増加などさまざまな効果があるとみられている。

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中国「人材ビザ」の超優遇  外人エリート獲得に躍起になるワケ(J-CASTニュース)

  「自分が中国ハイレベル人材ビザ(査証)を取得した初の日本人だと聞いて、非常に興奮しています。これからも懸命に努力し、研究成果を挙げたいと思います」

『人民日報』海外版は2018年3月24日、神奈川県の中森菜実さんの喜びの声を伝えた。

■日本人研究者に半日で査証発給

 報道によると、中森さんは2017年、フランスのラ・ロシェル大学で材料科学の博士号を取得したばかりで、専攻は圧電材料や「強誘電体」の先端的な研究だという。就職先について迷っていた時、中国科学院上海ケイ酸塩(シリケート)研究所のある先生から、同研究所材料科学研究チームのプロジェクトの研究に参加して欲しいという招聘状を受け取った。一流の研究所ながら、比較的自由度が高く、ゆったりした研究環境が備わっており、専門分野を生かすことができ、待遇も手厚いというチャンスを前に、彼女はほとんど躊躇することなく、上海で夢を追う決意を固めた。

 上海の受け入れ機関の支援により、中森さんは順調に中国の外国専門家主管部門が用意した「外国ハイレベル人材確認状」を取得した。2018年1月30日、彼女は全ての申請資料を携えて、駐日中国大使館に赴き、ビザを申請した。午前11時半に申請書類を提出し、当日午後4時にはビザが発給された。

 中国大使館の素早い手続きは、彼女を大いに驚かせ、その日のうちに彼女は中国版ラインであるウィーチャット(微信)のサークルにこの記念すべきビザの写真をアップし、英語で「私はこれを手に入れた!もうすぐ(中国へ)出発!」と書き込んだ。

 中森さんのようなケースは数多くあり「外国ハイレベル人材」と認定された外国人に関する話題は、最近の中国メディアでしばしば報道されている。

不足している最先端分野の科学者を吸引

 2017年末、中国の国家外国専家局、外交部(外務省)、公安部(警察庁)は連名で『外国人材ビザ制度実施弁法』を発表して、さらに外国人材ビザ発給の範囲、期限などを緩和し、2018年1月から、北京、上海などで試行し、3月1日から全国的に実施することを明らかにした。

 中国国家外国専家局の関連政策によると、「外国ハイレベル人材」の基準に合致するのは、「高学歴、技術に精通し、先端技術を把握し、不足している分野」の科学者、科学技術リーディング人材、グローバル企業家、専門的人材とハイテク人材などの中国経済社会の発展に必要な外国人材であれば、全て外国人材ビザを申請することができる。

 外国人材ビザには四つの「最」が付いている。①有効期間はこれまでで最長で10年②滞在期間はこれまでで最長で毎回180日③発給までの時間はこれまで最短で、申請翌日発給④これまでで最も優遇される特典として、「費用ゼロ」手続きで、外国人材とその家族はビザ費用と緊急文書費用の支払いを免除される。

 前述の中森菜実さんも、こうした措置で迅速に中国ビザを手に入れることができたというわけだ。

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取締役の年間報酬総額の上限、4倍20億円に ルネサスエレクトロニクスの狙い(J-CASTニュース)

 半導体大手、ルネサスエレクトロニクスについて、政府系ファンドの産業革新機構が保有株を追加売却する。2018年4月3日、発表した。これで革新機構の保有比率は45.6%から33.4%に下がり、ルネサスとして「一人立ち」に一歩近づいた。経営の自由度が高まるのを機に、世界で勝ち抜くための成長戦略を加速させたい考えだ。

 ルネサスは、三菱電機、日立製作所の半導体部門を分社化して設立されたルネサステクノロジと、同じくNECから独立したNECエレクトロニクスが経営統合して2010年、設立された。各社の寄せ集めで経営の合理化が遅れていたところに、円高と東日本大震災が直撃。13年には、革新機構をはじめ、トヨタ自動車、日産自動車、ケーヒン、デンソー、キヤノン、ニコン、パナソニック、安川電機から総額1500億円の出資を受け入れ、従業員や半導体工場の削減など本格的な構造改革を断行した経緯がある。

■自己資本比率を47%にまで高めた

 結果的に、経営再建はうまくいっている。増資払い込み前の2013年3月期は連結売上高7857億円、純損失は1675億円、自己資本比率は10%だった。ところが完了後の14年3月期は連結純損失が52億円まで減少し、自己資本比率も27%にまで回復。決算期の変更を経て17年12月期は売上高7802億円に対し771億円の純利益を上げ、自己資本比率を47%にまで高めた。

 業績の回復と合わせ、革新機構は段階的にルネサス株を手放し多額の売却益を手にしている。1株120円で取得したルネサスの株価はアベノミクス相場の恩恵も受けて上昇。2017年6月には、当時保有していた69%のうち、まず19%分を1株825円で売却し、18年3月にはデンソーに4.5%分を譲渡した。今回の売却後も3分の1超を保有するが、一人立ちできると判断すれば売却に動くのは間違いない。NECと日立も今回、一部を手放す。ルネサスの経営の自由度は一層高まることになる。

 成長のテコとなるのが、M&A(企業の合併・買収)だ。2017年2月には米半導体、インターシルを3200億円で買収した。ルネサスは従来から車載向け半導体に強かったが、この買収で工場やインフラ向けなどの半導体もそろえた。

次のM&Aへの布石

 2018年3月には、取締役の年間報酬総額の上限を現在の4倍の20億円に引き上げた。世界的な半導体企業トップは数十億円の報酬は得ている。水準を引き上げて、外部から経営者を招き入れやすくする狙いで、次のM&Aへの布石だ。

 半導体業界は、とりわけ自動運転分野で大きな成長が見込まれる。昨17年は米インテルが、自動運転向けの画像認識用半導体を手がけるイスラエルのモービルアイを約1兆7000億円で買収。米エヌビディアも世界の主要な自動車メーカーと提携し、研究開発を進める。

 競合がひしめく中、ルネサスは勝ち抜いていけるのか。革新機構の手を離れつつある今が、正念場といえそうだ。

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