米中貿易戦争の行方 「恐竜」中国直撃のトランプ弾(産経新聞)

 「米中貿易戦争」とかけて、米映画「ジュラシック・パーク」シリーズ第1作と解く。巨大な富と技術を持つ米国が昔、消滅した「中華帝国」という恐竜を再生、繁殖させたところ暴れ出し、封じ込めに転じるというのが、トランプ政権の対中強硬策だからだ。今、上映中のシリーズ最新作は、恐竜を再絶滅の危機から救おうとする物語のようだが、さて、眼下の米中ドラマはどうなるのか。

 2012年秋に中国の最高権力者となった習近平氏は「偉大な中華民族の再興」を掲げた。25年にはハイテクの全面的な国産化を達成し、35年には国内総生産(GDP)で米国を抜いて世界一になる目標を立てている。軍事面でも南シナ海の岩礁を占拠して埋め立て軍事基地を建設している。ユーラシア大陸とその周辺までを包含する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」をぶち上げ、高利の借款を供与してアジア各地で港湾などのインフラを建設し、相手国が払えなくなると“接収”する帝国主義路線だ。

 中国の膨張を支えてきたのは米国である。1990年代のクリントン政権は、中国をグローバル経済に取り込むとして、世界貿易機関(WTO)に加盟させ、輸出の拡大機会を与えた。以来、歴代政権はこの路線を踏襲し、2008年9月にリーマン・ショックが起きた後は中国の貿易黒字拡大の加速を容認してきた。その結果、どうなったのか、グラフを見よう。

 中国の発券銀行である中国人民銀行は自身が決める基準交換レートによってドルを買い上げ、人民元資金を発行し、国有商業銀行、国有企業、地方政府へと流し込む。生産設備や不動産開発など国内投資が盛んに行われ、経済の高度成長を実現する。最大のドル供給源は米国の対中貿易赤字である。その累積額は人民銀行資産を押し上げ、GDPの拡大と連動することが、グラフでは一目瞭然だ。

 この通貨・金融制度は西側資本主義国と決定的に異なる。日銀などの場合、金融市場から国債などの証券買い上げに合わせて資金を供給する。外貨資産はほとんどない。伝統的に紙切れの通貨を信用しない中国の人々は金またはドルを選好する。人民銀行の総資産のうち3分の2を外貨資産が占めるのも、人民元にはドルの裏付けがあることを誇示しないと、信用が失われるからだ。

 そこに対中制裁関税というトランプ弾が撃ち込まれる。今月6日の第1弾は340億ドルだが、間もなく160億ドルが追加されるばかりではない。トランプ大統領は2000億ドルの巨弾を用意しているばかりか、さらに3000億ドルも上乗せすると示唆している。制裁対象となる対中輸入は5500億ドルに上り、実際の輸入額5200億ドルを超える。トランプ氏は全ての対中輸入に高関税をかけるつもりなのだ。となると、中国の金融経済への衝撃は計り知れない。

 中国の国際収支(経常収支)黒字は1200億ドルにとどまる。対米黒字が大幅に減れば、中国の対外収支は赤字に転落するばかりではない。金融の量的拡大に支障をきたし、引き締めざるを得ず、従来のような高成長は不可能になる。不動産市場は崩落し、金融機関は巨額の不良債権を抱える。国内金融を維持するためには海外からの借り入れに頼るしかなく、「一帯一路」の推進どころではない。海外ハイテク企業買収も軍拡予算も冷水を浴びる。

 既に中国経済は減速しつつある。挽回策は人民元の切り下げによる輸出のてこ入れとドルの裏付けのない資金の増発による金融緩和だが、いずれも人民元の国内信用を損なわせる。当局が15年夏に、人民元を切り下げると、一時は年間ベースで1兆ドルの資本逃避が起き、外貨準備が急減した。以来、習政権は資本規制を強化し、日本人など外国人は中国から外貨を持ち出せなくしたが、それでも年間2000億~3000億ドル規模の資本逃避が続いている。トランプ弾は弱り目にたたり目である。

 最近、北京発で独裁権力を握った習氏に対する党内の批判の高まりを示す情報が飛び交う。「米中貿易戦争」を受け、動揺する金融経済システムからみて大いにありうる話だ。

 冒頭の話に戻す。トランプ氏は「ジュラシック・パーク」シリーズ最新作のように恐竜中国の救出に向け、制裁の手を緩めるだろうか。それとも、習氏が白旗を上げるだろうか。拙論はいずれの筋書きも不可能だとみる。中国の膨張を止めるまでトランプ氏は譲らない一方で、習氏は強気で一貫しないと国内政治の立場が危うくなるからだ。(編集委員・田村秀男)

ミラーレス、レンズ高級化 “プロ仕様”続々 一眼レフから乗り換え増背景(産経新聞)

 ミラーレスデジタルカメラの市場拡大に合わせ、本体だけでなくレンズの「高級路線」も広がってきた。先行するソニーと富士フイルムが、“プロ仕様”の大口径超望遠レンズを相次ぎ投入。一眼レフカメラ2強のキヤノンとニコンも巻き返しを目指す。

 ソニーは今月、スポーツ・報道撮影向け400ミリF2・8レンズ(税別160万円)の受注を開始。富士フイルムも20日に、200ミリF2(83万8500円)と広角の8-16ミリF2・8(27万7500円)を今秋売り出すと発表した。

 ミラーレス機は平成20年にパナソニックが初めて発売。反射鏡がない構造のため、一眼レフと比べ小型・軽量なのが特長だ。電子ファインダーの画像と被写体の動きのタイムラグが短所だが、登場から10年の間に機能が向上し、プロ写真家にも広がっている。

 一眼レフからミラーレスへ乗り換えたという仏ル・マン24時間耐久レース公式カメラマンのジョン・ルーク氏は、富士フイルムの発表会で「とにかく軽く、一脚が必要ない」と200ミリF2の使い心地を称賛した。

 キヤノンは、人気の入門機ブランド「EOS Kiss」のミラーレス版が3月の発売以降好調だ。ニコンも、大型画像センサー搭載の高級ミラーレス機を近く発表するとみられる。

 カメラ映像機器工業会によると、昨年のデジカメの世界出荷のうち一眼レフは約750万台と前年比1割減ったが、ミラーレスは約400万台で3割増えている。(山沢義徳)

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EU、米IT流に不信 グーグルに巨額制裁金(産経新聞)

 ■グローバル化の中…「課税逃れ」に待った

 ■後れをとる欧州企業に競争力つけたい

 欧州連合(EU)が競争法(独占禁止法に相当)違反で米IT大手グーグルに過去最高の43億4千万ユーロ(約5700億円)の制裁金を科した。EUは近年、巨大な米IT企業を相次ぎ摘発。背景には圧倒的な市場シェアと膨大なデータを駆使し、莫大(ばくだい)な利益を挙げてきたビジネスモデルへの不信感がある。米国とは貿易摩擦を抱える中だけに、その行方に与える影響も注視される。(ベルリン 宮下日出男)

                   ◇

 「支配を固める道具にアンドロイドを使った」。18日の発表時、EUのベステアー欧州委員(競争政策担当)がグーグルを批判する口調は厳しかった。

 欧州委によると、携帯端末向け基本ソフト(OS)のアンドロイドのシェアは欧州、世界ともに約8割。グーグルはこの強い立場を利用し、アンドロイドと検索エンジンなど自社アプリをあらかじめ一緒に搭載するようメーカーに強要。金銭的優遇も与えていた。

 この結果、「ライバルは競争する機会、消費者は競争による恩恵を奪われた」(ベステアー氏)。EUが違法と判断した理由だ。

 ◆アップルも

 ただ、EUが米IT大手を標的にしたのは初めてでない。頭文字から「GAFA」と呼ばれるグーグル、アップル、フェイスブック(FB)、アマゾン・コムはここ数年、競争法違反や「課税逃れ」で次々と摘発された。EUの厳しい姿勢には、これらの企業が経済のグローバル化やデジタル化の中、法の網目をかいくぐるような手法で荒稼ぎしているとの不信がある。

 「課税逃れ」では、米企業は支店など拠点をEU加盟国に置くものの、その進出した加盟国との間で税優遇の協定を結び、納税を免れた。現在の国際ルールでは拠点に集まる所得を計算して各国当局が課税するが、それをすり抜けていた格好。欧州委員会は3月、「デジタル課税」案を公表。他の加盟国も条件を満たせば直接課税できるようにするなど、課税強化に乗り出した。

 IT企業は購買記録など集めた利用者の個人データも用い、さらなるビジネスにつなげる。だが、3月にはFBから8700万人分の個人情報の不正流出が発覚。EUが5月に施行し、企業に個人情報の厳格な取り扱いを義務づけた「一般データ保護規則」は、IT企業の勝手な個人情報の利用を防ぐのが狙いだ。

 EUの一連の動きには欧州政治を揺るがすポピュリズム(大衆迎合主義)勢力の台頭も関係する。その土壌にはグローバル化に伴う不公平感があり、グローバル化を推進するEUとしては市民の信頼を得るため、その“勝ち組”として象徴的な米IT企業には厳正に対処する必要がある。

 EUは今、経済のデジタル化を急ぎ、新たな成長の原動力にしようともしている。米IT企業による市場の独占状態に風穴を開け、大きく後れをとる欧州企業の競争力強化を図りたいとの思惑も透ける。

 ◆貿易摩擦は

 一方、気がかりは米国との貿易摩擦への影響だ。米国による自動車の輸入制限発動の是非の判断を控え、EUのユンケル欧州委員長は25日に訪米。トランプ米大統領と会談し、打開策を探る予定だが、直前のグーグルへの制裁金発表で緊張が増すとの見方もある。

 ベステアー氏は「法を執行しているだけ」と述べ、貿易問題と絡めるべきではないと強調する。だが、トランプ氏はグーグルへの制裁金について、「彼らは米国を本当に食い物にしている」とツイッター上で改めてEU批判を繰り返した。

IRへ日本進出狙う海外事業者 「競合少なく魅力」売り込み本格化(産経新聞)

 IR実施法は、自治体がIR運営事業者とともに計画を策定するなど“二人三脚”で取り組む枠組みだ。ただ国内にはカジノを単独で運営できる企業はなく、海外の大手IR事業者が日本進出を狙っている。事業者側は今後、自治体への売り込みや日本企業との協業体制構築を加速する構えだ。

 米IR運営大手、MGMリゾーツ・インターナショナルは4年前に日本法人を設立し、大阪府などの自治体や企業へアプローチしてきた。20日のIR実施法成立を受けジム・ムーレン会長は「世界の人を魅了する日本ならではのIRを、日本企業とともにつくる道が開けた」と歓迎。ムーレン氏は、大阪のIR開発に参画できれば、総投資額は最大1兆円規模になるとの見通しを示している。

 米ラスベガス・サンズ幹部も「伝統を誇る日本と、近代的なIRの融合は世界中の注目を集めるに違いない」とコメント。日本企業との協業によるIR参画へ意欲を示した。

 アジア系のIR企業も注視している。マカオなどでIRを展開するメルコリゾーツ&エンターテインメントのローレンス・ホー会長兼最高経営責任者(CEO)は「日本が世界の観光の中心地となるには、中国などの富裕層の取り込みが重要」と述べ、中国人客が多い自社の強みを強調した。

 カジノ施設は米国に約1200、マカオに約50、韓国に約20カ所あるが、日本では3カ所までに規制される。ある海外IR事業者は「競合他社が極端に少なく、これ以上魅力的な市場はない」と話す。

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葉物、果菜が品薄高 豪雨と猛暑 影響は長期化も 西日本の市場(日本農業新聞)

 西日本豪雨の影響を受け、近畿以西の青果市場で、ホウレンソウなどの葉物類やキュウリといった果菜類の相場が値上がりしている。7月中旬の日農平均価格は、広島市場のキュウリで過去5年平均(平年)の2・2倍となるなど、高値の品目が目立つ。畑の浸水や、大雨後の猛暑で生育不良が響く。「中国地方の鉄道が不通になっている影響が出てくる」(市場関係者)との声も上がる。今後本格化する北海道産の土物は鉄道輸送に頼るだけに、入荷が滞るなど、流通の混乱を懸念する。影響は長期化しそうだ。(山崎崇正、藤田一樹)

 近畿以西で、野菜の高値が目立つのは広島市場。全般に高値で、野菜全体の日農平均価格は1キロ169円と平年比19%高。卸売会社は「主要道路が寸断されたため、3連休前まで入荷が滞った。仲卸の在庫が依然少なく、出回りは増えてきているが、不足感は強い」と明かす。地場産を中心に生育にも影響が出ているという。

 品目別に見ると、各市場とも葉物や果菜類が品薄高となっている。大阪の卸は「豪雨と猛暑が重なり、入荷が増えてこない」と指摘。四国の一部産地で起きた選果場の被災も響いたとみる。契約取引が主体の業務・加工業者が必要量を確保できず、市場への注文を増やしてきている。

 豪雨の影響は長期化するとの見方が強い。ホウレンソウ産地のJA全農岐阜は「豪雨により8月中旬の出荷分の種まきが不十分」と説明。JA全農ふくれんは「浸水した畑の土壌消毒が必要。葉物野菜の出荷の回復は9月になる」と厳しい見通しだ。市場関係者は「夏場も入荷は不安定で、高値基調の相場が続く」とみる。

 鉄道の不通が、8月に本格化する北海道産のジャガイモ、タマネギ取引に影響しそうだ。

 広島の卸は、県内を通るJR山陽本線の復旧が11月までかかることを念頭に、「土物類は鉄道輸送が中心なので、入荷が滞る恐れがある」と訴える。ドライバー不足で陸路の調達も厳しいという。福岡の卸も「鉄道での中国地方経由の仕入れが多いので、影響が出るかもしれない」と気をもむ。

日本農業新聞

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食べ物を自動運転車やロボットで配送? アメリカで実験活発、「セルフデリバリー」とは(SankeiBiz)

 アメリカでは今年に入ってから、自動運転中の車による死亡事故が相次いで2件発生し、一部では見直し論も起きた。しかし自動運転技術は着実に進化しており、近い将来普及することは間違いない。一般に自動運転車というと、人が運転しなくても目的地まで運んでくれるというイメージだが、それだけではない。無人の車で「モノ」を運ぶサービスの実証実験も行われている。

 アメリカのピザ・レストラン大手ドミノズは今年2月から、フォードの自動運転車によるセルフデリバリーの実証実験を、フロリダ州マイアミで開始した。顧客が電話やスマートフォンのアプリなどでピザを注文すると、自動運転車がドミノズの店舗に向かい、店員がピザを積み込んだら、指定の住所へ配達するという仕組みだ。ただし車には誰も乗っていないため、客は家から出て車から自分でピザを取る必要がある。

 ドミノズによれば、マイアミに続き同社の本社があるミシガン州アンアーバーでも実験を行っており、6月にはネバダ州ラスベガスでも実証実験を開始したという。

 実験を続けるうち、「自動運転車による配達にはいくつかの課題があることがわかった」とドミノズは述べている。たとえば注文した人が都市部のアパートに住んでいる場合、駐車する場所を見つけるのが難しい。駐車しても顧客の住居から遠ければ、客に遠距離を歩かせることになってしまう。

▽続々と実験が始まっているセルフデリバリーロボット

 自動運転によるセルフデリバリーに使用されているのは、フォードが提供しているような一般的な自動車だけではない。アメリカのスーパーマーケット大手クローガー(35州で2800店舗を展開)は、シリコンバレーを拠点とするロボット開発企業ニューロと提携、小型専用車による食料品の無人配送実験をこの秋開始する計画だ。

 ニューロの自動運転車「R-1」は高さ約1.8メートル、幅は一般的なセダンの半分ほどで、最高時速は約40キロ。屋根に設置されたセンサー、レーダー、カメラを使って目的地へ向かう。到着すると顧客にアプリやメッセージなどで専用コードが送信され、それを入力すると自動運転車のドアが開き、食料品が取り出せるという仕組みになっている。

 ちなみにニューロを創業した2人の技術者は、グーグルで自動運転車のプロジェクトに携わっていた。

 スカイプの共同創業者が2014年に立ち上げたスターシップ・テクノロジーズも、セルフデリバリーロボットを開発する新興企業だ。カリフォルニア州マウンテンビュー所在のクラウド会計ソフト会社インテュイットの本社で、従業員に食品やオフィス用品などを配達する実験を行ってきたが、今年4月末、アメリカとヨーロッパの企業および大学に、大々的に導入すると発表した。

 具体的な導入先および時期は公表されていないが、2018年末までに、複数の企業および大学に計1000台の自動運転ロボットを導入する計画という。

 インテュイットでは、従業員が専用アプリを使って食べ物や飲み物を注文すると、ロボットが本人のもとまで配達している。注文後平均17分で届くそうで、そのおかげでわざわざカフェテリアなどへ行ったり、購入のために列に並んだりする必要がなくなるため、時間が節約できると概ね好評だ。

▽トヨタが配送用無人電気自動車の運用でアマゾンなどと提携

 日本の企業も多様なサービスを意識した自動運転技術の開発に力を入れている。なかでもトヨタ自動車は今年1月、米ラスベガスで開催された国際家電見本市CES2018において、自動運転電気自動車「イーパレット・コンセプト」を発表した。

 これはライドシェア、配送だけでなく、車両での物販などさまざまな用途に活用できる自動運転の電気自動車で、すでにアマゾン、配車サービスのウーバー、中国のライドシェアのディディ、ピザハットなどが参加を表明している。

 たとえばアマゾンの場合、イーパレットの利用により、運送業者を介さずに無人車による直接配送が可能になる。ピザハットはイーパレットを、現在アメリカで勢いのあるフードトラック(移動店舗)として活用する計画を打ち出している。

 街中を走る車の大半が無人運転となる日も、そう遠くないかもしれない。

(岡真由美/5時から作家塾(R))

 《5時から作家塾(R)》 1999年1月、著者デビュー志願者を支援することを目的に、書籍プロデューサー、ライター、ISEZE_BOOKへの書評寄稿者などから成るグループとして発足。その後、現在の代表である吉田克己の独立・起業に伴い、2002年4月にNPO法人化。現在は、Webサイトのコーナー企画、コンテンツ提供、原稿執筆など、編集ディレクター&ライター集団として活動中。

30代40代には厳しすぎる?「人生100年時代」(東洋経済オンライン)

7/22(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

 こんなサラリーマン川柳があるのだそうだ。

 定年後 犬も迷惑 5度目の散歩

 動物好きの人に聞くと、犬という生き物はそれほど水分を取らなくても良いらしい。だから1日中、家に居る場合には、トイレの必要はほとんどない。ところが散歩に連れ出すと、犬の当然の習性として「マーキング」をすることになる。すなわち電信柱ごとに「お印」をつけようとする。それを1日に5回も連れ出そうとすると、いよいよ出るものも出なくなってしまう。ゆえに犬も非常に迷惑、なのだそうである。

■定年後に働くのは何のため? 

 「ぬれ落ち葉」亭主としては、家で奥さんに邪険にされるくらいは想定の範囲内だが、飼い犬にまで嫌がられるとなるといよいよ居場所がない。最近の映画『終わった人』には、大手銀行を退職したサラリーマン役を演じる舘ひろしが、「定年って生前葬だな」とつぶやくシーンがある。

 やむなく舘ひろしはジムへ行き、図書館へ行き、公園へ行くなどして暇をつぶすのであるが、お後がどうなるかはご覧になってからのお楽しみとしておこう。「奥様が黒木瞳なんだからいいじゃないですか」、という私情はここではさておく。

 明治安田生活福祉研究所の調査によれば、定年前の50~64歳の正社員のうち約8割の人が、定年後も「働きたい」と希望しているとのこと(7月17日、日本経済新聞)。

 働きたい理由を尋ねると、「日々の生計維持のため」が最多となるのだけれども、年を取るにつれて「生活のハリ・生きがい」の比率が上がるのだそうだ。まあ、自分自身がその世代に属する筆者としても、これは実感するところである。というか、最近は同世代人が集まって飲むと、「定年後どうするか」という話ばっかりだからなあ。

 特に「人生100年時代」ということになると、退職してから後の人生がまことに長く感じられる。リアルな平均寿命は、統計上の平均寿命よりもさらに長い。現在の日本人は、男性の2人に1人は85歳まで、女性の2人に1人は90歳まで生きる。それどころか今年、日本で生まれたゼロ歳児は平均で109歳まで生きるとの試算もある。生まれてから20年間は学校などで修行をして、会社に入ってから40年間は働いて、そのあと40年間も「終わった人」を続けるのかと考えると、これはゾッとするところがある。

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日産「リーフNISMO」乗ってわかったEVの真価(東洋経済オンライン)

7/22(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

 日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」に、スポーツグレードである「リーフNISMO」が設定され、7月31日に発売される。

【写真】これが「日産リーフNISMO」だ!

 一足早く試乗した感想を一言で言うなら、電気自動車の走りにおける、さらに大きな可能性を感じさせる1台だった。

 果たしてそれは何かといえば……の前にリーフNISMOのプロフィールを記しておこう。

■さまざまな専用パーツを装着

 「NISMO(ニスモ)」は、日産のモータースポーツ活動や、そのノウハウを活かしたチューニングパーツの開発などに携わるニッサン・モータースポーツ・インターナショナルの通称だ。その名が冠されたリーフNISMOは、リーフをベースにさまざまな専用パーツが与えられる。

 エクステリアでは専用の前後バンパーを装着したが、これは空力的な変更を行うため。電気自動車にとって空気抵抗は少しでも下げて電費を稼ぎたいが、スポーツグレードとしてはボディを地面へ押し付けてハンドリング向上を狙いたい。そこでリーフNISMOでは専用開発した前後バンパーやサイドステップを与えて、Cd値はノーマルと同じ数値を維持しつつ、ダウンフォースを発生させた。これによって高速での安定性が向上したという。

 またフロントグリルやトランクにはNISMOのロゴを与えたほか、NISMOのアイコンともいえる赤の差し色を使ってスポーティな装いを引き立てている。

 インテリアではまず、赤いステッチを配してスポーツモデルの典型的なしつらえとし、ステアリングは専用アルカンターラを巻いた、触感に優れたものとした。加えて電動シフトやコンビメーター、カーボン調フィニッシャーなど専用装備品も与えている。そして専用シート地とドアトリムでスポーティな雰囲気を作り上げている。

 実際に走らせてまず印象的なのは、ノーマルのリーフに比べて力強い加速が実現されていること。ノーマルでも十分以上に、静かで滑らかで力強い加速を実現するリーフだが、NISMOは胸のすく、さらに力強い加速を味わわせる。特にアクセルを踏み込んだ時の反応の速さと力強さは圧巻で、高速で巡航している状態から再加速しても、ドライバーの頭をヘッドレストに押し付けるほどの力を生み出してくれる。

 そして加減速に対しての応答がより素早くなるような変更も加えられているので、ペダル操作に対してよりキビキビとした反応を見せてくれるのもノーマルのリーフと違うところだ。

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ホンダ、爆売れジェットで狙う航空業界変革(東洋経済オンライン)

7/22(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

小型ビジネスジェット機の新星として2015年12月に登場したホンダの「ホンダジェット」。最高速度や燃費性能、静粛性などでライバル機を圧倒する。航空機としての性能はもとより、そのデザインの美しさにもパイロットや航空工学の専門家、バイヤーからも高い評価を集める。2017年には小型ジェット機のデリバリー(顧客への納入数)で首位に踊り出た。
ホンダジェットの「生みの親」とされるのが、米国子会社・ホンダエアクラフトカンパニーの藤野道格(みちまさ)CEOだ。入社3年目の1986年に始まった航空機の研究開発プロジェクトに傘下して以来、一貫して航空機分野に取り組み、困難な道を切り開いてきた。左右の主翼の上という独創的なエンジン配置も藤野氏の発案だ。来日した藤野氏CEOに、航空機ビジネスについて余すところなく語ってもらった。

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■抵抗勢力があっても性能では負けない

 ――2015年に発売してからこれまでの総括をお願いします。

 発売から2年半が経ち、ようやく生産が軌道に乗ってきた。手作業が多いので、人が慣れてくると作業がどんどん早くなってくる。商品としての評判も予想よりよい。操縦する人が「明らかに違う」と言ってくれているのは、アビオニクス(航空機内電子制御機器)など、性能の部分だろう。操縦しない人も「ものすごく静かで、乗り心地がいい」と驚いてくれる。

 ――業界での反響も非常に大きいです。ライバル会社からはどう見られていますか。

 ジェット業界からは、最初は「自動車屋に何ができる」と無視された。少し評判が上がると「アメリカでは通用しないよ」、航空機の製造認定が近づくと「認定取れるわけないよ」と、いざ取れそうになると「絶対取れるわけない」といってホンダのお客さんの不安をあおる。認定を取ったあとも、「認定は取ったが安心できない」と・・・・・・。今はとにかく、批判を1つずつ潰していくしかない。どんな世界でもそうだが、いちばんになると抵抗勢力がなんとか阻止しようとしてくる。

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廃止30年、「青函・宇高」鉄道連絡船の歩んだ道(東洋経済オンライン)

7/22(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

 旧国鉄には、鉄道のほかに「鉄道連絡船」が存在していた。今も広島県にはJR宮島航路が存在しているが、鉄道連絡船の代表格は、青森と函館を結んだ青函連絡船、そして宇野と高松を結んだ宇高連絡船だろう。かつての連絡船、特に青函連絡船は貨物列車を船内に収容して輸送するなど、文字通り海を越えて鉄道輸送を連絡する役割を果たしていた。

【写真】青函連絡船八甲田丸のブリッジの様子

 長い間、海によって隔てられていた本州と北海道、四国の鉄道を結ぶ役割を担ってきたこれらの連絡船は、今から30年前の青函トンネル開業、瀬戸大橋開通によって役割を終え、その姿を消していった。今回はその最盛期から末路、そして廃止後の船の消息などを交えて振り返ってみたい。

■「世界一安全な船」

 津軽海峡を結ぶ青函連絡船は1908(明治41)年に、国鉄直営の航路として青森―函館間にイギリス製の「比羅夫丸」によって就航開設された。それ以来、1988(昭和63)3月の青函トンネル開業まで、本州と北海道の鉄道を結び続けた。

 筆者は国鉄時代に青函連絡船「大雪丸」の添乗取材をしたが、そのときの船長の言葉が今も忘れられない。

 「青函連絡船は洞爺丸事故を教訓とした、世界一強固で安全な船です。この船が洞爺丸と同じ運命をたどることは絶対にありません」

 洞爺丸事故とは1954(昭和29)年9月26日、台風による瞬間最大風速50mを超える暴風雨と猛烈な波浪によって青函連絡船「洞爺丸」が沈没、死者行方不明あわせて1155人に及ぶ犠牲者を出した、日本海難史上最大の惨事だ。

 この台風では、洞爺丸以外にも数隻の連絡船が座礁、沈没した。洞爺丸をはじめ当時の青函航路の船舶は水への密閉が不完全な構造で、浸水した海水はボイラーにまで達し、航行が不可能になり漂流状態になったのが大事故に結びついた原因の一つと言われている。

 洞爺丸事故は戦後に起きた「国鉄五大事故」の一つに数えられるが、この中にはほかにも連絡船の事故が含まれている。1955(昭和30)年5月11日に発生した、宇高連絡船「紫雲丸」の沈没だ。霧の中で第三宇高丸と衝突沈没、修学旅行生たち168人が死亡した痛ましい事故で、濃霧と瀬戸内海の船舶混雑が生んだ悲劇であった。

 洞爺丸の海難事故を契機に、国鉄は青函連絡船の安全を維持するため、戦中戦後に建造された船舶を代替するために強固な構造のいわゆる2代目連絡船を建造した。

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