民間の冬のボーナス 3年ぶりプラス予想 みずほ証券(産経新聞)

 みずほ証券は8日、今冬の民間企業の1人当たりボーナス支給額が前年同期比0.1%増の37万円で、3年ぶりに増加するとの予想を発表した。労働力不足で賃金に上昇圧力がかかりやすくなっているものの、省力化投資や業務の見直しなど生産性向上に取り組む企業が多く、「目立った賃金上昇は見込みにくい」(同社)状況だ。

 民間の支給対象者の総数は1.3%増の4236万人となる見通し。支給総額は1.4%増の15兆6900億円を見込む。6年連続のプラスとなるものの、伸び率は昨冬実績の2.1%からは鈍化しそうだ。

 トヨタ自動車が平成30年3月期の連結最終利益見通しを上方修正するなど、日本企業の業績改善が続いている。ただ、みずほ証券は「海外現地法人の収益改善や円安による輸出額の一時的な増加が収益を押し上げたことを勘案すれば、国内の労働分配率は上がりにくい」と分析している。

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「マック」「マクド」対決効果で最終利益5倍増 日本マクドナルド、1~9月期(産経新聞)

 日本マクドナルドが8日発表した平成29年1~9月期連結決算は、最終利益が前年同期比4.8倍の154億円と大幅増益だった。8月行った東西の愛称(マック、マクド)対決キャンペーンで客足を伸ばし、売上高が1871億円と13.2%増、営業利益は150億円と4倍増した。

 既存店売上高が8四半期連続のプラスとなったが、10~12月期は前年の好調を背景に、伸びの鈍化も見込まれる。通期売上高を9.6%増の2485億円、営業利益は2.4倍の165億円、最終利益を3.7倍の200億円とする8月公表の見通しは据え置いた。

 期末店舗数は前年より14店少ない2897店。中沢啓二執行役員は決算会見で「年内は既存店の改装を優先して顧客満足度を向上させ、今後の成長へ向けた種をまきたい」と述べた。本格的な出店拡大は来期以降となる。

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日産、通期連結営業利益予想を下方修正 無資格検査問題の影響受け(産経新聞)

 日産自動車は8日、新車の無資格検査問題の影響で平成30年3月期の通期連結営業利益予想を、従来より400億円少ない6450億円に下方修正すると発表した。営業外収益の改善などを見込み、最終利益予想と売上高予想は据え置いた。

 同日発表した29年9月中間決算は、売上高が前年同期比6・2%増の5兆6525億円、営業利益が17・0%減の2818億円、最終利益は2・1%減の2765億円と、増収減益。無資格検査に伴うリコール(無償回収・修理)費用や、タカタ製のエアバッグ関連の損失が利益を圧迫した。世界販売台数は4・6%増の273万3000台だった。

 同時に公表した34年までの中期経営計画では、最終年までに売上高を現在の3割増の16兆5000億円に伸ばし、営業利益率を現在の5%から8%に引き上げる目標を掲げた。

 西川広人社長は●(=横の旧字体)浜市内の本社で開いた会見の冒頭、無資格検査について「改めてお客様、取引会社、販売会社の皆様に、いただいた信頼を揺るがす結果になったことを深くお詫びします」と謝罪した。来週中に国土交通省に、原因の調査結果と再発防止策を報告するという。

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TPP閣僚会合が開幕 9日にも「凍結」項目確定(産経新聞)

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加する11カ国の閣僚会合が8日、ベトナムのダナンで開幕した。米国の離脱に伴い一部の効力を棚上げする「凍結」項目を9日にも確定し、大筋合意する。協定が掲げる高水準の自由化を維持するため、どこまで項目数を絞り込めるかが焦点になる。

 茂木敏充経済再生担当相ら11カ国の担当閣僚は、同日の朝食会から協議を開始した。開催地のベトナムと日本が共同議長を務める。

 凍結対象をめぐっては、ベトナムなどが繊維製品の関税撤廃を厳しく制限する条件や、国有企業の優遇措置禁止といった項目を要望。ニュージーランドも新政権が掲げた外国人の中古住宅購入禁止については事実上撤回したが、企業と進出先国との紛争解決手続きの修正には意欲を示す。

 議論を主導する日本などはこうした要望を認めれば協定の自由化水準を保てないとして取り下げを求めている。ただ、各国の主張には溝があり2国間協議を織り交ぜ懸案の打開を図る。

 一方、日米や中国など21カ国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議も8日開催。河野太郎外相がTPPに関し「11カ国が早期発効に向け大筋合意を果たし自由で公正な21世紀型の貿易・投資ルールを定めることを期待する」と表明する。

 保護主義的な動きが欧米で広がる中、自由貿易の重要性や地域協力をめぐり意見交換し、同日夕(日本時間同日夜)に閣僚声明を発表する。(ダナン 田辺裕晶)

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海外の日本食レストラン11万8千店に 2年で3割増 ラーメンなどブーム追い風(産経新聞)

 農林水産省は7日、今年10月時点での海外の日本食レストランの店舗数が約11万8000店となり、平成27年7月の前回調査に比べ、約3割増加したと発表した。世界的な日本食ブームや、ラーメンチェーン店の海外進出などが後押しした。

 地域別ではアジアが最も多く、約6万9300店で27年に比べ約5割増。北米は約2万5300店で微増、欧州は約1万2200店で約2割増えた。

 調査は238の在外公館が現地で日本食レストランとされている店舗を集計。経営者が日本人かどうかは統計に反映されていない。

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東証高値、好業績で割高感乏しく(産経新聞)

 日経平均株価の上昇が止まらない。世界的な景気回復や企業の「稼ぐ力」の強まりを受け、業績の先行きが明るいとみた海外投資家らが日本株買いを続けている。好業績を背景に株価は割高感が乏しく、先高観の根強さにつながっている。

 3月期決算企業の平成29年9月中間決算は、30年3月期通期に20年ぶりの営業最高益更新を見込むソニーを筆頭に業績予想の上方修正が相次ぐなど、全般的に好調な内容だ。

 平均株価は10月に入ってから直近までで「23勝2敗」で、短期的な過熱感も意識されるが、最近はいったんマイナス圏になってもプラス圏に転じて終える流れが目立つ。

 強い相場の背景には、企業業績の拡大で利益が押し上げられている裏付けがあるため、株価に割高感がさほどないことがある。株価が利益水準に対して割高か割安かを判断する目安の「株価収益率(PER)」は、平均株価が7日終値と近い水準となる8年6月26日終値でみると約50倍だったのに対し、最近は15倍程度だ。

 10月以降の株高を引っ張ってきたのは海外投資家だが、個人投資家は待機資金が潤沢。日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れも余力は十分ある。

 野村ホールディングスの永井浩二グループ最高経営責任者(CEO)は「今後、企業の成長を後押しする政策が実行されるなどすれば、平均株価は中長期的に2万5千円を目指す展開になる」との見方を示した。(森田晶宏)

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三越伊勢丹中期計画 営業益倍増目指す 3年後に350億円(産経新聞)

 三越伊勢丹ホールディングスは7日、平成30年度から3カ年の中期経営計画を発表した。連結営業利益を経営統合後の最高益に当たる350億円へ引き上げる。不採算事業の整理などでコストを抑える一方、都心一等地の不動産活用などで収益力強化を急ぐ。

 同時に発表した9月中間連結決算は店舗閉鎖などの損失計上が響き、最終利益が1800万円と前年同期の83億円から大幅減。ただ、営業利益は訪日客や富裕層を中心とした販売好調から76億円と25・5%伸びた。通期の営業利益予想は180億円で、中期計画ではこの倍増を目指す。

 中期計画の一環として行う不採算事業の整理では、小型店エムアイプラザの不振5店舗を閉鎖。専門店子会社マミーナの清算や早期退職の募集なども進め、構造改革による増益効果を200億円超と見込む。

 成長戦略としては、ネット通販事業の再構築や保有不動産を活用する商業施設の運営拡大などに注力。三越日本橋店と伊勢丹新宿店で各100億円規模の改装も検討する。杉江俊彦社長は7日の発表会見で「基幹店の稼ぐ力は落ちておらず、営業利益350億円は保守的な目標だ」と述べた。

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日越協調、合意手応え TPP11きょうから閣僚会合(産経新聞)

 【ダナン=田辺裕晶】茂木敏充経済再生担当相は7日、ベトナムのクアン国家主席、フック首相と相次いで会談し、米国を除く11カ国の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉に協力を求めた。8日からの閣僚会合では日越が共同議長となり協調して大筋合意を目指す方針で一致し、合意に向けた手応えを得た。

 茂木氏はベトナムのダナンで7日午後開かれたフック氏との会談で、「TPPは今回しっかりと大筋合意したい」と呼び掛けた。フック氏も「茂木氏の来訪を歓迎したい」と述べた。

 同日午前にも、茂木氏は首都ハノイでクアン氏と会談。両議長国が緊密に連携し大筋合意に向け最後の詰めを行うことで合意した。

 茂木氏が、閣僚会合前日にベトナム共産党内で書記長に次ぐ序列の2人と会談したのは、大筋合意に向けたお墨付きを得ることで、米国の復帰まで実施を棚上げする「凍結」要望を出したベトナム各省の不満を抑えられるとの期待感がある。

 米国市場への参入拡大に期待が大きかったベトナムでは、11カ国での発効に不満が根強い。凍結要望の数は想定より大幅に少なかったが、「国内で集約したのだから全て認めてほしい」と強気の交渉に出ており、絞り込みは難航している。

 また、ベトナムが凍結を求めた項目にはTPPの自由化水準を大きく損なうものが含まれる。特に電子商取引(EC)のデータ流通制限の禁止はTPPの先進性を象徴する項目であり、日本が中心となって条文を書いた経緯から「軽々に凍結なんてさせない」(経済官庁幹部)との反発が強い。

 ベトナムも日本と同じく米国から貿易赤字削減を迫られており、TPPの早期発効は協定以上の市場開放を拒む盾になる。日越の共通利益に理解が広がるかが合意内容を左右しそうだ。

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東証25年10カ月ぶり水準 2万2937円 バブル後、終値最高値(産経新聞)

 7日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日続伸し、終値は前日比389円25銭高の2万2937円60銭だった。平成8年6月26日につけたバブル経済崩壊後の終値最高値(2万2666円80銭)を上回り、4年1月9日以来約25年10カ月ぶりの高値水準。海外投資家を中心に、好業績銘柄などへの買い意欲が旺盛だった。世界景気の回復とアベノミクスによる円高是正を背景に進んだ株高局面は歴史的な節目を迎えた。

 円相場がやや強含み、平均株価は朝方に小幅に下げたが、発表が本格化している企業決算は好調で、下落局面では投資家の買い意欲が強かった。平均株価はバブル崩壊後の終値最高値を超え、午後に上昇に弾みがついた。一時は上げ幅が404円に達し、2万3千円まであと47円弱に迫った。

 平均株価の史上最高値はバブル絶頂期の元年12月29日に記録した3万8915円87銭。翌2年の年初から下落し、バブル崩壊による景気悪化とともに4年3月には2万円を割り込み、同年8月には1万4309円41銭まで落ち込んだ。その後は上昇局面もあったが、8年6月につけたバブル崩壊後の終値最高値を超えられない状況が続いていた。

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自民税調 来年度改正議論スタート 代替わり税優遇制度拡充(産経新聞)

 ■高齢化の中小企業 若返り促す

 自民党税制調査会は7日に開いた非公式の幹部会合で、平成30年度の税制改正に向けた議論を開始した。高齢化が進む中小企業の若返りを促すための「事業承継税制」を拡充する方針を確認。今後、安倍晋三政権の看板政策「人づくり革命」と「生産性革命」の実現を税制で後押しする制度を設計できるかが焦点となる。

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 自民党税調は毎年の税制改正に強い影響力を持つ。7日の会合で確認したのは、中小企業の経営を親族や従業員が受け継ぐ際の相続税などを軽減する事業承継税制を拡充する方針だ。現状、制度の利用は年約500件にとどまっており、雇用条件など要件緩和で制度を使いやすくする。

 中小企業が後継ぎ不在のまま廃業するのを防ぐのが狙い。今後10年間を集中実施期間と位置付けて、予算面の支援と合わせ代替わりを促す。宮沢洋一会長は会合後、記者団に「中小企業の承継税制、世代交代税制は大変大事だ」と述べ、大綱に方針を盛り込む考えを示した。

 所得税の負担を軽くする「控除」の見直しも焦点となる。今後の議論では高所得の会社員や年金受給者を対象に、給与所得控除や年金控除を縮小する案を議論する。

 今回の改正の目玉となるのが人づくり革命と生産性革命につながる施策。ITやロボットを積極的に導入した企業への税優遇や、待機児童対策の一環として事業所内に保育所を設置した企業や病院の税負担を軽くする措置など子育て支援策を中心に検討する。

 また、29年の賃上げ率が27年と比べて縮小傾向にあることや、安倍首相が3%の賃上げ目標を明言したことを踏まえ、賃上げした企業の法人税を減額する制度の延長、拡充策などを重点議論する。

 地球温暖化対策として市町村の森林整備財源に充てる「森林環境税」についても、導入時期や税額などの詳細を詰める。

 日本から出国する際に徴収する「出国税」の創設に関し、宮沢氏は「国土交通省で検討されているが(税調に)来たときは検討する」と話すにとどめた。