高島屋、9月25日に「日本橋高島屋S.C.」開業 専門店114店が入居 周辺住民に照準(産経新聞)

 高島屋は28日、日本橋店(東京都中央区)周辺再開発で、今秋開業する都市型ショッピングセンター「日本橋高島屋S.C.」について、日本初上陸を含めた専門店114店が、完成予定の新館などに入居すると発表した。百貨店である本館などと合わせ売り場面積約6万6千平方メートルの4館体制を構築、従来の顧客に加え周辺住民の需要も取り込む。

 9月25日にオープンする同SCは本館とそれに隣接する新館などで構成、それぞれを回廊で結んで一体運営する。28日会見した日本橋店の中坪千草営業担当副店長は「百貨店に新たな魅力を付加しそれぞれの強みを生かす」と語った。

 目玉の新館は国の重要文化財の本館をモチーフにしたデザイン。地下1階~地上7階に専門店を配置し、売り場面積は約1万7千平方メートル。衣料品よりも飲食店の比率が高いのが特徴だ。

 商圏にはタワーマンションの建設が進み若い世代の人口が増えている。このためプロムナードと呼ぶ1階には午前7時半から営業を始めるパン店のほか、4階にヨガスタジオを入居させるなど、周辺居住者が日常的に使いやすいSCを目指した。

【関連記事】

成功するか運賃無料配車・運行サービス 吉田拓巳社長「スポンサー獲得に勝算」 (産経新聞)

 運賃無料の配車・運行サービス会社「nommoc(ノモック、福岡市)」の吉田拓巳社長が産経新聞のインタビューに応じ、事業計画の詳細を明らかにした。広告収入だけで本当に運賃分を賄えるのか、疑問視する声もある。どう利益を確保し、普及させていくのか-。日本初のサービスの行方が注目される。(大塚昌吾)

 5月12日夜にインターネットで募集したノモックの株式投資型クラウドファンディングによる5000万円の資金調達は、わずか4分30秒で完了した。始まって1年余りの新しい資金調達手法ながら、投資家の関心の高さを見せつけた。

 吉田氏が、15歳で大型映像イベントを手がける「セブンセンス」を起業(現在22歳)した著名な映像クリエーターということでも注目を集めた。

 ■後部座席に座るとそこは…

 導入車両は、オーディオルームを備えたリムジンや大型のワンボックスカーではなく、一般のタクシーと同じ普通乗用車タイプで、吉田氏は「後部座席にオリジナルディスプレーを設置する」考え。

 セブンセンスの映像イベントは、中国メーカーと開発したLEDディスプレーを使用しており、新サービス向けにも低価格での搭載が可能。「来春からの福岡・天神での実証実験では、ディスプレーは前面のみで10インチ程度だが、本格運行にあたっては側面も合わせた3方向にし、大型サイズにする。透明ディスプレーやタッチパネルも採用する」(吉田氏)

 ディスプレーには、同社オリジナルの映像コンテンツや、企業のイメージCMなどのビジュアル性の高い映像のほか、商品やレストランの紹介、バナー広告などを流す。広告料は、時間によって単価が決まる方式の予定だ。

 ■ターゲティング広告

 照明を付けた大型看板を荷台に載せて繁華街を走る広告トラックは、不特定多数の目をひくことができる。しかし、ファン層に狙いを絞ったアニメやファッションブランドのジャック広告にみられるように、「トレンドはターゲティング広告に移っており、一人の乗客への(実際の行動データに基づいた)リアルターゲティングの効果をスポンサーはよく理解している」と吉田氏は話す。

 事前に利用者情報を入力したアプリで配車を依頼し、乗降実績を積むことで、行動パターンに基づいた商品やファッション、飲食店の広告が発信される。企業は利用者データを商品開発やサービスに生かすメリットがあり、「すでに企業や大手広告代理店から引き合いがある」(同)。

 ■運転手確保と運行は

 ノモックには、タクシーの運行管理や運賃システム開発の経験があるタクシー会社の元役員が参画している。福岡・天神での実証実験では10台の車両を24時間運行し、延べ8万4800人を運ぶ計画。実証実験を通じて必要な車両台数や稼働時間を割り出し、東京五輪・パラリンピックの開かれる2020年には東京、大阪で車両台数2000台を目指す。

 東京での運行エリアは、丸の内から銀座、六本木、新宿とか、距離に制限をかけるのではなく、海外旅行に向かう羽田空港までの利用など、「リアルターゲティングの効果が期待できるエリアを選ぶ」。東京23区の自治体から「『うちの区をエリアに入れてほしい』との売り込みもある」(同)という。

 運行の安全性や信頼性を確保するため、運転手はタクシーなどの経験者を集める。客待ちやノルマから解消された業務環境が期待され、スポンサーや自治体と同様、「採用についての問い合わせが相次いでいる」(同)。

 東京、大阪、アジアでの事業展開に向けては、新規株式上場を念頭に必要資金を調達していく方針。事業の継続には、スポンサーと広告単価の維持が課題になる。

日中で5G周波数共有、中国が提案 日中韓情報通信相会合を前に(産経新聞)

 28日に東京都内で開かれる日中韓3カ国の情報通信相会合に先立ち、野田聖子総務相は27日、中国の苗●(ビョウウ)工業情報相と、韓国の兪英民(ユヨンミン)科学技術情報通信相とそれぞれ個別に会談した。

 中国との会談では野田総務相が「情報通信技術で政策課題を乗り越えていきたい。中国にとってもお役に立てる先進的な取り組みになる」とあいさつ。中国側は第5世代(5G)移動通信方式について、一部を共有できる周波数帯を採用するよう提案があり、日本側も技術的に協力していくと応じた。

 日本では5Gに使う周波数帯についての議論が進められている。日中が共通の周波数を採用すれば、企業にとっては機器の開発がしやすくなるなどの利点があるほか、アジア各国での標準化が一気に進む可能性もある。

 また日本側は昨年6月に施行された中国のサイバーセキュリティー法について、過度な規制につながる懸念などを伝えた。

 日本と韓国との会談では、相手側の国に携帯電話を持ち込んだ際の利用料金の引き下げについて民間企業に促すことで一致した。

 日中韓3カ国の情報通信相会合は28日、都内で開催される。平成23年にマレーシアで開催して以来、7年ぶり6回目で、3カ国の情報通信相がそろうのは12年ぶりとなる。

●=土へんに于

【関連記事】

米中貿易100年戦争の号砲が鳴った 習近平氏の野望を潰す2000億ドル削減(産経新聞)

 中国の膨張主義に対し、覇権国家の米国が対峙(たいじ)する。習近平政権に対するトランプ政権の対米貿易黒字2000億ドル削減要求は、米中貿易「100年戦争」の号砲である。

 米中間の通商協議は、まず5月初旬に北京で開かれ、米側は今年6月から12カ月の間に対米貿易黒字を1000億ドル、19年6月から12カ月の間にさらに1000億ドルを削減するよう求めた。知的財産権侵害や米企業に対するハイテク技術提供強要の中止などを迫った。

 5月17、18日の米ワシントンでの2回目の協議の後、中国側は農産物やエネルギーなどの輸入拡大を表明した。米側は対中制裁関税の適用を棚上げし、とりあえず米中は「休戦」した。そんな駆け引きからすれば、「100年戦争」とは大げさと思われるかもしれないが、中国の国際収支と米中貿易収支に関するグラフを見ていただきたい。

 中国は輸出を通じて巨額の経常収支黒字を生み出してきた。これと日米欧など海外企業による対中投資で外貨が流入する。発券銀行の中国人民銀行は外貨を吸い上げて外貨準備とし、外準の増加に見合う人民元を発行し、商業銀行を通じて融資を拡大させる。それこそが改革開放路線以降の中国高度成長の方程式だ。

 特に2008年9月のリーマン・ショックは中国の膨張加速のきっかけになった。米連邦準備制度理事会(FRB)は米国が5年間でドルの発行額を約4倍、3兆ドル以上増やした。中国には貿易黒字や海外からの投資を通じてほぼ同額のドルが流入し、人民銀行は米国と同じ規模で金融の量的緩和を行い、2桁台の経済成長率を取り戻した。

 12年秋に党総書記に就任した習氏は、14年11月にユーラシアから中近東、アフリカまでの陸海を結ぶ現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」をぶち上げた。軍拡を背景に、東南アジア各国に有無を言わせず南沙諸島を占拠する。それを支えるのがマネーパワーだ。

 とどのつまり、流入外貨が経済・軍事両面に渡る膨張の原動力といえるわけだが、中国は致命的とも言える脆弱(ぜいじゃく)な構造を内包している。グラフが示すように、対米貿易黒字は経常収支を一貫して上回る。対米貿易で巨額の黒字を稼げなければ、通貨も金融も拡大させられないのだ。

 トランプ政権として、その急所を突く意図があったかどうかは確認できないが、米側統計で昨年3750億ドルに上った米国の対中貿易赤字に着目した。中国の経常収支黒字は縮小する傾向にあり、昨年は1200億ドルにとどまった。2000億ドルもの対米黒字を減らせば、中国の対外収支は大幅な赤字に転落し、習政権の対外膨張戦略は頓挫しかねない。

 今や中国のマネーパワー自体、見かけだけだ。外準は3兆ドルを超え、世界ではダントツだが、中身はおみやげの菓子箱によくあるような上げ底だ。中国の場合、外国企業の直接投資、海外市場での債券発行、銀行借り入れなど、負債によって入る外貨も人民銀行が最終的に吸収するので、外準として数える。グラフが示すように、負債の増加額が外準の追加分をはるかに超える。

 貿易などの経常黒字に加えて負債が大きく増えても、外準は前年をかろうじて上回る程度である。中国から巨額の資本逃避が絶えないのだ。

 資本逃避の規模は15年後半で年間1兆ドルに上った。当局が輸出競争力強化のために踏み切った人民元切り下げを嫌って、中国国内の投資家や富裕層が闇ルートを通じて資金を海外に移したためだ。

 その後、当局が人民元相場をやや高めに誘導したことで資本逃避は減ったが、昨年でも2000億ドル前後の水準だ。そんなお寒い外準事情ならなおさらのこと、習政権は2000億ドルどころか、その半分であっても対米黒字削減に応じるはずはない。

 シンガポールでの開催が予定されていた米朝首脳会談は中止となったが、米中摩擦には当面、北朝鮮情勢の成り行きが影響する。トランプ大統領はかねてから、北朝鮮の金正恩労働党委員長に対する習氏の影響力に期待してきた。習氏はそれを逆手にとって、通商交渉で譲歩を迫るが、長き攻防のほんのひとコマだ。

 トランプ後の米政権にとっても、中国の脅威の増大を食い止めるために最も効果的な方法が、中国の対米黒字大幅削減なのは火を見るよりも明らかだ。これに対し、終身国家主席の座を確保した習氏は絶対に譲らないだろう。2000億ドル削減は一帯一路に賭ける野望をくじくばかりか、共産党主導の経済モデル自体が崩壊危機にさらされるのだ。

(編集委員 田村秀男)

ZTEの制裁緩和に米中首脳合意 1400億円罰金条件 米報道(産経新聞)

 【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は25日、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)に対する制裁を緩和することで中国の習近平国家主席と合意したと述べた。米FOXテレビが報じた。中国政府が米政権に制裁解除を求めていることに対し、トランプ氏は同日、ツイッターで、経営陣の刷新や罰金13億ドル(約1400億円)の支払いを条件に制裁を緩和する意向を明らかにしていた。

 複数の米メディアは同日、米政権がZTEの制裁解除で中国政府と合意に達したと報じていた。

 FOXによると、習氏がトランプ氏との電話で、制裁緩和の条件としてZTEに5億ドルの罰金を支払わせると伝えたが、トランプ氏は15億ドルを要求。最終的に13億ドルで決着したという。

 トランプ氏はツイッターで、「高いレベルでの安全性の保証」や「経営陣の刷新」を条件にZTEの事業を再開させると言及した。米メディアによると、ZTEが法令順守部門を設置して、米政府が選任した役員を派遣する可能性もある。

 米商務省は4月、北朝鮮やイランに対する輸出規制に違反したとして、ZTEに米企業が部品などを輸出することを禁じ、ZTEは経営危機に陥った。トランプ氏は貿易摩擦や北朝鮮への対応などの課題を抱える中国との協議で、ZTEへの制裁緩和と引き換えに中国側の譲歩を引き出す考えを示してきた。

 中国メディアによると、ロス米商務長官が6月2~4日の日程で訪中し、中国の劉鶴副首相らと協議する予定。中国側と制裁緩和の正式合意に向けて話し合う可能性がある。

 ただ米議会内では、中国当局が米国内のZTEの機器を通じて、米政府などから機密を盗んでいるとして厳しい制裁の継続を求める議員が多く、曲折も予想される。

【関連記事】

加首相、トランプ氏と電話会談 車追加関税「強い懸念」(産経新聞)

 【ワシントン=塩原永久】カナダのトルドー首相は25日、トランプ米大統領と電話で会談し、米政権が検討している自動車の輸入制限に対して「強い懸念」を伝えた。両首脳は米国とカナダなどが進める北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉についても話し合ったという。ロイター通信が伝えた。

 ロイターによると、トルドー氏は「カナダと米国の自動車産業は相互に恩恵がある形で一体化されている」と指摘し、トランプ政権が米通商拡大法232条に基づき、輸入車・部品の輸入制限を検討していることに懸念を表明した。輸入車には最大25%の関税が適用される可能性がある。

 トルドー氏は地元メディアに、自動車の輸入制限の検討が「NAFTA再交渉と関係している」と説明した。再交渉は自動車をめぐって難航しており、早期妥結に向けてカナダなどに圧力をかけるのが狙いとの見方がある。

【関連記事】

米紙サイト、EUで一部閲覧不能に(産経新聞)

 【ベルリン=宮下日出男】個人情報保護を大幅に強化した欧州連合(EU)の「一般データ保護規則」(GDPR)が施行された25日、有力紙ロサンゼルス・タイムズなど一部米紙のサイトがEU域内で閲覧できない状態になった。新規則への対応が間に合わなかったとみられる。

 ロサンゼルス・タイムズはサイト上で「大半の欧州諸国で現在利用できない」とし、新規則に直接言及していないが、法令順守のため対応を継続中と説明。同じグループのシカゴ・トリビューンのサイトなども同様の状況になった。別の地方紙は「GDPRのため、現時点でアクセスできない」と明示した。

 一方、利用者には個人情報の取り扱いに必要な同意を確認するメールが続々と寄せられ、一部では同意を強いるような内容が新規則に違反するとして、米交流サイト大手フェイスブックなどを司法当局に訴える動きも出ている。

【関連記事】

成功間違いなし!? 規制厳しい日本型「カジノ」に海外から熱視線(産経新聞)

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の整備法案が国会に提出され、5月22日に衆院での審議に入った。政府は6月20日までの会期内成立を目指す。IR事業者にとって、日本在住者への入場規制やカジノ収益に対する納付金率30%など、世界で類を見ない運営ハードルの高さが課題といわれる。それでも、5月10、11日に東京都内で開かれたIR関連会議に出席した国内外の“関係者”を取材すると、日本初IRへの期待感は大きかった。

 今年で3回目となる国際カジノ会議「ジャパン・ゲーミング・コングレス」には、IR事業者、ゲーミング・カジノ産業やゼネコンといった関連企業のほか、投資家やアナリスト、マスコミなど2日間で延べ約900人が来場した。

 閣議決定されたIR整備法案の内容を読み解きながら、IRが実現した場合の観光・地域社会への経済影響、消費者保護といったさまざまな観点で議論。日本事務所を開設している海外のIR事業者も本国からトップが来日し、自社のIRについてアピールした。

 「急遽(きゅうきょ)、話をしたいというIR事業者もいて、今日はずっと知事へのアポイントが入っている」と笑顔を見せたのは和歌山県庁の職員だ。

 同会議2日目の11日午前、誘致に名乗りを上げている地方5自治体がIR事業者らを前にプレゼンテーションし、和歌山県もその一つだった。そのプレゼンが功を奏したのか、仁坂吉伸知事がいる会場内の個室に、IR事業者が数十分刻みで出入りを続けた。スケジュール管理する県職員の笑顔にはどこかピリピリした感じも漂っていた。

 それもそのはず。IRの立地区域と認定されれば、その好影響は絶大だからだ。県は、IRを誘致できれば年間3000億円の経済波及効果があり、カジノの収益から生じる県への納付金を210億円、入場料収入を34億円と試算する。

 IR整備法案ではIRを開設できるのは3カ所。施設全体の延べ床面積3%以内でのカジノ運営を許可する一方、国際会議場や大型展示場、エンターテインメント施設などの併設を義務づけた。外国人旅行客を日本に呼び込み、立地する地域経済の活性化などを期待する。

 1912年創業の仏IR事業者バリエールは立地地域に根ざした郊外型リゾート開発を手がけている。フランスを中心に欧州でホテル18、カジノ34、レストラン120、コンサートホール24を抱え、第1回カンヌ国際映画祭の会場は同社のカジノだったという。

 4年前から日本各地を回っているという同社開発マネージャーのアレクサンドル・ドゥセーニュ=バリエール氏は「自然の美しさはもちろん、足を運ぶたびにその魅力に感心する。ぜひ、地方でやりたい」と話す。

 同社カジノ開発ディレクター、ジョナタン・ストロック氏は「法案をみると、大都市の方が(IR誘致に)有利に思えるが、3カ所開設の可能性があるのだから、地方を諦める理由にはならない。日本の地方型IRに(われわれが)もたらすことのできるものは十分ある」と強気だ。

 「日本でのIRに参入したい米国のIR事業者? 少なくとも10社はいる。大手もいれば中堅・新興企業もいる」と話してくれたのは、米国のカジノ運営事業者や関連企業からなる米国ゲーミング協会のジェフ・フリーマン代表兼最高経営責任者(CEO)だ。

 「ゲーミング、展示会、宿泊施設などの発展途上市場であること、観光客を呼び込みたいという思いは政府が掲げるゴールと同じであること、3カ所しかIRができないので成功する可能性は高いこと。その3つが日本市場の魅力だ」という。

 フリーマン代表によれば、ラスベガス地域には約5000万人が旅行で訪れる。旅行者からの収益のうちカジノは60億ドル(約6600億円)、120億ドルは「ノンゲーミング」と呼ぶカジノ以外の宿泊やエンタメ、買い物などという。

 「ラスベガスは展示場などとはベストパートナーとして切っても切れない仲。シンガポールはIRで旅行者が33%増えた」

 IR整備法案で日本在住者に対する入場料(24時間6000円)や入場回数制限(7日で3回、28日で10回)がギャンブル依存症対策として盛り込まれたことについて、「入場料を払わせることは依存症の抑制にはならず、効果を実証するデータもない。ギャンブル依存症対策はやる必要があるが、シンガポールではIR設置前後での依存症患者の割合は変化していない」と説明。日本については「依存症患者のための更生施設などが必要なのでは」と疑問を投げかけた。

 「3カ所しかIRができず、競争環境が低い。事業者は3カ所のカジノから1.7兆円規模の売上高があると見込んでいるから、規制が厳しくても意欲がそがれることはない」(外資系投資会社アナリスト)という日本市場。IR関連事業者によると、「当選地域とIR事業者も決まっていて、未定なのは合弁する日本企業の相手だけ」との憶測も飛び交う。

 テーマパークを運営するハウステンボスは長崎県佐世保市で世界初の海中カジノを含むIR施設を構想中という。国内外の事業者を巻き込んだ“情報戦”は熾烈(しれつ)化している。(経済本部 日野稚子)

 統合型リゾート施設(IR)整備法案 カジノの営業規制などを定める法案で、法施行によりカジノが解禁される。平成28年末に施行された「IR整備推進法」は観光振興などの理念を定めた基本法(議員立法)で、詳細な制度設計は政府が提出する整備法案に委ねていた。法案には、政府内に「カジノ管理委員会」を新設し、事業者の監督を担うことも盛り込まれている。

カナダ首相、トランプ氏に「強い懸念」伝達 自動車関税調査(産経新聞)

 【ワシントン=塩原永久】カナダのトルドー首相は25日、トランプ米大統領と電話で会談し、米国が輸入車関税に向けた調査を開始したことに対して「強い懸念」を伝えた。両首脳は米国とカナダなどが進める北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉についても話し合ったという。ロイター通信が伝えた。

 ロイターによると、トルドー氏は「カナダと米国の自動車産業が相互に恩恵がある形で一体化されている現状」を指摘。トランプ政権が米通商拡大法232条に基づき、輸入車・部品の輸入制限を検討していることに懸念を表明した。米政権は最大25%の関税を課す可能性がある。

 トルドー氏は地元メディアに、米政権の調査開始は「NAFTA再交渉と関係している」と指摘した。自動車関税をちらつかせ、再交渉の早期妥結に向け、カナダなどに圧力をかける狙いがあるとの見方がある。

【関連記事】

対外資産1000兆円突破 昨年末 対米投資が過去最大(産経新聞)

 ■トランプ政権の呼び込み影響

 財務省は25日、日本の政府や企業、個人投資家が海外に持つ資産から負債を差し引いた対外純資産残高が、平成29年末時点で前年末比2・3%減の328兆4470億円になったと発表した。減少は3年連続。外国人投資家が保有する日本株などの値上がりで、対外負債が増えたのが主な要因。また、日本企業によるM&A(企業の合併・買収)が増え、対外資産残高が初めて1千兆円を突破。米国向けの直接投資残高は過去最大を更新した。

 麻生太郎財務相が閣議で報告した。対外純資産は過去4番目の大きさで、日本は27年連続で世界最大の債権国になった。日本に次いで純資産額が多かったのはドイツ(261兆1848億円)で、3位は中国(204兆8135億円)だった。

 対外資産の残高は2・7%増の1012兆4310億円で9年連続の増加。日本企業によるM&Aや工場建設が拡大し、海外直接投資残高が10%増の174兆6990億円に膨らんだことが寄与した。

 うち対米の直接投資残高は、企業買収や現地生産の進展で4・5%増の55兆3526億円。トランプ米大統領が日本企業に米国内の投資や雇用創出を求めて以降、「日本の自動車メーカーを中心に米国での工場建設などの投資が増えたことも増加要因となった」(財務省為替市場課)。

 一方、海外勢の対日投資額を示す対外負債残高は、5・2%増の683兆9840億円と8年連続で増加。海外投資家が日本の債券など証券投資を増やしたことが影響した。

 ただ、外国企業による日本への直接投資を示す対内直接投資の残高は1・1%増の28兆5550億円と停滞。米国や中国など主要国に比べ大幅に少なく、日本の投資先としての魅力の低さが際立っている。

【関連記事】