31日は「愛妻の日」 チューリップ1割高 需要期前に入荷少ない(日本農業新聞)

 31日の「愛妻の日」や2月のバレンタインに需要が高まる、チューリップの相場が堅調だ。23日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は1本64円と、過去5年平均(平年)の1割高。昨年末までの気温高で生育が前進した反動で、入荷が端境となって品薄感が強まっている。卸売会社は「今週末からフェアで売り込みが強まる。相場は強含み」と見通す。

 大手7卸の販売量は年明け以降、平年と比べて2割近く少ない。主産地の新潟県のJA北越後は「昨年末までの暖冬で前進出荷となり、現在の出荷量は多かった昨年を2、3割下回る」と明かす。富山県のJA高岡も「前進出荷の反動で端境期になっている」と説明する。

 出回りが少ない一方、売り込みは強まっている。特に「愛妻の日」では、チューリップを主力花材として品ぞろえする生花店が多く、今週からフェアが本格化してくる。

 来週が商戦ピークとなるが、卸売会社は「3月の需要期に合わせた出荷の作型をとる産地が多く、当面は大幅な増量が見込みにくい。堅調な取引が続く」と見通す。

 その他の洋花類(周年品目)も高値が目立つ。23日の日農平均価格は、トルコギキョウが1本194円と平年比11%高、カーネーション類は1本55円で10%高となった。チューリップなど春商材の不足を受け、代替需要が強まっている。

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鶏卵安値 農家経営圧迫 「利益残らない…」 飼料高で二重苦(日本農業新聞)

 鶏卵価格が年明けから15年ぶりの安値となり、養鶏業者の経営を圧迫している。供給過多で需要が追い付いていない。飼料高も重なり、生産者からは価格低迷はいつまで続くのかとの悲痛な声が上がる。国と生産者で拠出する経営安定事業は、資金が枯渇する恐れがあり、生産者の不安は増すばかりだ。(鈴木薫子)

15年ぶりキロ100円

 全国有数の鶏卵生産量を誇る茨城県。同県養鶏協会は1月中旬、新年の会合を開いた。話題は低迷する相場に集中した。出席者からは「価格下落の打撃は大きく、経営は赤字だ」と危機感を訴える声が続出した。毎年、新年の会合では商売繁盛の祈願祭を行う。今年は思いが強い。「価格がどうか上向きますように」。深々と頭を下げた。状況改善の糸口は見えない。

 鶏卵の指標となるJA全農たまごの今年の初取引は、M級(東京)が1キロ100円と2004年以来の安値となった。現在は130円と、持ち直しているが、それでも前年を2割下回る。

 背景には潤沢な生産量がある。15年の高値を受け、大規模経営体を中心に増産に転じた。日本種鶏孵卵(ふらん)協会によると18年1~11月の採卵用ひな餌付け羽数は前年同期比で385万羽(4%)増。生産量換算では、1日当たり192トン増えることになる。

 全農たまごは「底の見えない相場下落の可能性」と懸念し、生産者に対し、1月中旬に計画生産を要請した。

 生産者には、価格低迷に加え、飼料高も重なる二重苦となっている。配合飼料価格は昨年から上昇傾向にあり、2年前に比べ、1割ほど高い。同協会の会長で、水戸市で40万羽を飼育する鈴木憲一さん(67)は「販売価格に占める飼料費を5割に抑えたいが、現在は8割に膨らんでいる。これでは利益が残らない」と漏らす。

 県内の大規模経営体は、成鶏処理後の鶏舎の空舎期間を通常より長く設け、自主的に生産調整に取り組む。だが、「処理作業が殺到し、廃鶏処理業者が対応しきれていない」(県養鶏協会)。課題は多い。

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チーズ工房300カ所超 消費増と高品質弾み 17年現在(日本農業新聞)

 2017年の全国のチーズ工房が300カ所を超え、7年前に比べ2倍になったことが農水省などの調べで分かった。国内の消費量が拡大したことに加え、品質の向上が背景にある。しかし、チーズの国内市場の大部分は輸入品が占めており、2月1日には日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)が発効する。国内需要がさらに奪われる恐れもあり、国産チーズの増産への期待が高い。

 農水省と中央酪農会議によると、全国のチーズ工房(大手乳業を除く)は10年が約150カ所だったが、その後は右肩上がりで増え、各地に広がっている。17年には306カ所に達した。

 種類別で最も多く製造されているのは、フレッシュタイプのモッツァレラチーズやクリームチーズなどで222カ所。癖がないミルク風味で、そのまま食べられる手軽さから、消費者の支持を得ている。

 続いて多いのがチェダーチーズやゴーダチーズといったハード・セミハードタイプで、172カ所。加熱調理にも適しており、オムレツやチーズフォンデュなどに使われ、外食でも人気だ。この他にも白かびタイプのカマンベールチーズや青かびチーズなどを作っている。

 工房が増加する背景には、「若手酪農家や異業種からの参入がある」と乳業関係者。工房の一層の市場販路開拓には、品質を安定させるための技術力が必要となるとみている。

日本農業新聞

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[活写] GI“追い風” うま味凝縮(日本農業新聞)

 昨年8月に国の地理的表示(GI)保護制度に登録された宮城県大崎市の「岩出山凍り豆腐」の天日干し作業が進んでいる。凝縮した大豆のうま味としっかりとした歯応えが特徴。農家の冬のなりわいとして独自の製法が受け継がれている。

 天日干しは、1月が最も適する。県産の大豆「ミヤギシロメ」で作った豆腐を、手作業で約5センチ角、厚さ5ミリほどに薄く切り分け、冷凍庫で約2週間熟成。その後、解凍して水を絞ってあくなどを抜き、1週間ほど屋外などでじっくり乾かす。

 JAいわでやまによると、今シーズンは例年並みの約10万袋(1袋20枚入り)の出荷を見込む。

 生産者の一人、中森徹さん(84)は「GIに登録されて作り続ける励みになった。この追い風でさらにおいしく仕上がりました」と話す。(木村泰之)

日本農業新聞

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カーアクセサリー事業などを展開していたミラリード、事業停止(帝国データバンク)

 (株)ミラリード(TDB企業コード:982734322、資本金3000万円、東京都品川区東品川4-12-6、代表東山克基氏)は、1月18日までに事業を停止し、事後処理を小川朗弁護士(東京都中央区八丁堀2-10-9、東京桜橋法律事務所、電話03-3523-3217)ほか1名に一任した。

 当社は、1977年(昭和52年)9月に創業、79年(昭和54年)2月に法人改組。製造を中国の現地法人や現地企業、また韓国企業などに委託する形態で、携帯電話充電器、ハンズフリー、ウインドウフィルム、日よけ、灰皿、トレイ、車内装飾品、カーナビ、イルミネーション、テレビチューナーなどのカーアクセサリーやカーエレクトロニクス用品を販売。東京、札幌、仙台、名古屋、岐阜、大阪、福岡の7カ所に営業拠点を開設し、カー用品専門店やホームセンターなどに販売ルートを構築。また、2014年9月にはコーヒー豆販売、カフェ「ボイドコーヒー」の運営、中古車販売を手がける企業を吸収合併したことで、2015年9月期からこれらの事業が加わり、2016年9月期には年売上高約39億700万円を計上していた。

 しかし、近年は同業他社との競合が激しく、主力のカーアクセサリー事業が伸び悩み、2017年9月期の年売上高は約34億200万円に減少していた。この間、2017年6月には、新規事業として間伐材や農業廃棄物等の未利用資源および石膏ボードやアルミパウチ等のリサイクル困難品を有効活用した新素材、バイオプラスチック樹脂ペレットの開発、製造を手がけるバイオマスプラスチック事業に参入し、愛知県一宮市に製造工場を開設。また同年12月には新商品としてアクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を防ぐ「ペダルの見張り番」を発売、さらには販売促進費をはじめ各種コストを削減するなど経営改善に努めたものの、「ペダルの見張り番」が売れず、在庫を抱えるなど2018年夏以降、資金繰りが悪化。取引先に対する支払いや金融債務の弁済に不履行が生じるなど動向が注目されていたなか、先行きの見通しが立たなくなったことから、今回の事態となった。

 負債は2017年9月期末時点で約27億5200万円。

先端技術導入を推進 食料増産も視野に ベルリン農業大臣会合宣言(日本農業新聞)

 【ベルリン・北坂公紀】ドイツで、ベルリン農業大臣会合が19日開かれ、先端技術を活用したスマート農業の開発、普及などを念頭に入れた「農業のデジタル化」の推進へ、共同宣言を採択した。持続可能な農業で食料を増産するには、先端技術の導入が重要と指摘。研究開発などの強化や国際的なデータの共同利用に向けたルール作りを進めることなどを確認した。

 同会合はドイツ政府主催で、2009年の開始以来、毎年1月に開いている。今回のテーマは「農業のデジタル化・将来の営農活動を見据えたスマートな解決方法」。吉川貴盛農相をはじめ約70カ国・地域の農業大臣らが参加。日本の農相が出席するのは、14年の林芳正元農相以来5年ぶりだ。

 会合では、農業分野での先端技術の開発・普及に向け、各国の取り組みや課題を共有。吉川農相は、自動走行トラクターの実用化や熟練農業者の技術のデータ解析など、日本農業の取り組みを紹介した。

 宣言では、人口増加や気候変動の影響で農業が「持続可能性を損なわずに食料を増産するという困難な課題を抱えている」と指摘。解消に向け、先端技術を活用した「農業のデジタル化」が重要な役割を担うとして、各国の農業大臣らに後押しを求めた。

 先端技術の開発を進めていくために、ベンチャー企業や中小企業への投資促進、研究開発強化などを掲げた。データ利用のルール作りでは、国家間や地域間でデータの相互利用が可能となるよう、データ収集時の基準作りを求めた。収集したデータが独占されることなく、生産者に還元していくことも提起した。

 「農業のデジタル化」は、5月に新潟市で開かれ、日本が議長国を務める20カ国・地域(G20)農相会合でも議題となる見通し。吉川農相は「ベルリン農業大臣会合の共同宣言の内容も踏まえ、G20農相会合でも議論を深めていきたい」との考えを示した。

EU近く規制解除へ 鶏卵と牛乳・乳製品

 【ベルリン・北坂公紀】吉川貴盛農相は19日、当地で欧州委員会のホーガン委員(農業担当)とアンドリウカイティス委員(保健・食品安全担当)と会談し、現在日本から欧州連合(EU)への輸出が認められていない牛乳・乳製品と鶏卵について「(日本を)輸出可能な国とする手続きを進めている」と伝えられたことを明かした。

 2月1日に発効するEUとの経済連携協定(EPA)でEUは、日本産農産物に課してきたほぼ全ての関税を撤廃する。日本政府は、EU市場の開拓につながると期待しているが、豚肉や鶏肉、鶏卵、牛乳・乳製品の4品目には検疫条件などの問題があり、現在は日本から輸出ができない。

 吉川農相はドイツ出張に合わせて欧州委員会の両氏と会談。早期の規制緩和を要請した。吉川農相は、両氏との会談で「日本を牛乳・乳製品、鶏卵の輸出可能な国とすることについて、手続きが進められているとの報告を受けた」と話した。

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中国全土へ拡大 殺処分は91・6万頭 モンゴルでも発生 まん延する アフリカ豚コレラ(日本農業新聞)

 中国で発生しているアフリカ豚コレラ(ASF)が、ほぼ全土に広がってきた。17日時点で24省・区・直轄市の118カ所で発生を確認。中国農業農村部の15日の発表によると、これまでに91万6000頭の豚を殺処分した。感染はモンゴルにも拡大するなど、日本でも警戒が必要な状況が続いている。

 中国でのASFは、昨年8月にアジアで初めての発生となった。岐阜県で9月に発生した豚コレラとは別のウイルスが豚やイノシシに感染する病気で、人間には感染しない。ただ、家畜には高い致死率をもたらすため、畜産農家にとっては大きな脅威だ。

 直近の中国の発生事例では12日に江蘇省で、同じ企業が管轄する2農場約7万頭のうち、約1400頭が死亡した。豚コレラと違い、ASFにはワクチンがなく、発生したら殺処分するしか対処法がない。

 中国政府によると、発生した24省・区・直轄市のうち、21省・区・直轄市では規制が解除され、「発生は散見される状況」としている。しかし、ASFのウイルスは感染能力を長期間維持でき、感染した豚の排せつ物中では、約1年半生存できるという報告もあり、今後も注意が必要な状況だ。

 さらに、感染した豚肉でもウイルスは感染能力を保つ。日本の研究者によると「冷凍・冷蔵技術の進歩でウイルスもさらに長く残るようになっている」という。

 日本の空港では、中国から持ち込まれた豚加工品からASFウイルスの遺伝子が昨年3例見つかった。農水省は旅行客に中国などから肉や肉製品を持ち込まないことを呼び掛けている。農家には徹底した防疫対策と、豚の異常を確認した際には都道府県の家畜衛生担当部局などへの迅速な報告を求めている。

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口蹄疫簡易検査30分で キット開発迅速対応へ 農研機構・日本ハム(日本農業新聞)

 牛や豚の経営に大きな被害をもたらす口蹄(こうてい)疫について、生産現場で約30分あれば簡易検査できるキットを、農研機構と日本ハムが開発した。発生の確定には東京都小平市にある同機構動物衛生研究部門での遺伝子検査が必要だが、このキットで現場で早期に疑いが分かれば、迅速な対応が期待できる。日本ハムは薬事承認を取得。農水省は近く、家畜伝染病予防法に基づく防疫指針を改定し、利用できる環境を整える方針だ。

 キットの利用では、口蹄疫で特徴的な症状の水疱(すいほう)が破れた皮を採材。皮をすり潰して付属キットで前処理を行い、試薬の塗ってあるキットに検体を塗る。陽性の場合は20分ほどで線が浮かび上がる仕組みだ。

 特別な 機材は不要で、キットだけで判定ができる。

 キットは農家や一般の獣医師には販売せず、家畜保健衛生所に供給する。

 同省は近日中に、牛豚等疾病小委員会を開き、同キットの判定をどのように運用するか議論する。検討結果は「口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針」に反映し、現場で利用を進める考えだ。

 2010年に宮崎県で発生した際には牛や豚など約29万頭が殺処分され、多大な被害をもたらした。早期の判定が可能になれば、対策も迅速にできると見込む。

 キットの名称は「NHイムノスティック 口蹄疫」。農水省のイノベーション創出強化研究推進事業で共同開発した。

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農産物輸出9000億円へ 18年 1兆円達成 現実味(日本農業新聞)

 2018年11月の農林水産物・食品の輸出額は852億円で、前年同月比9%(71億円)増だったことが農水省のまとめで分かった。農産物では年間を通じて需要がある牛肉、出荷シーズンに入った柿などで販売額が前年を超えた。9カ月連続で前年を上回り、年間で9000億円に達する勢い。政府が掲げる19年に輸出額1兆円という目標達成は現実味を帯びつつあるが、輸出額の伸びが農家所得の向上に結び付いているか検証も欠かせない。

 農産物の輸出額は522億円で、前年同月比12%増だった。

 品目別では、牛肉が27億円で39%増。最大の輸出先のカンボジアが8億円に上り、前年の2倍に増えた影響が大きい。昨年9月に輸入を解禁した台湾は3億円で、全体の1割以上を占める主要販売先国になっていることも追い風となった。

 出荷シーズンを迎えた柿は29%増の1億円。年明けにかけて本格的な出荷が始まるイチゴも36%増の1億円だった。

 林産物は34億円で20%増、水産物は295億円で4%増だった。1~11月の累計は8193億円で前年同期比15%増。国・地域別で見ると、1位は香港で15%増の1916億円。2位は中国で35%増の1204億円、3位は米国で6%増の1070億円と続く。

 政府目標の「19年に農林水産物・食品の輸出額1兆円」の実現には、今後2年で前年比11・3%以上の伸びを連続して確保する必要がある。18年年1月から11月までの累計では、この伸び率を上回っており、12月も前年超えとなれば、年間輸出額9000億円の大台に乗りそうだ。政府内では「1兆円達成は完全に視野に入った」(菅義偉官房長官)との見方が出ているが、輸出額の積み増しによって、農家所得がどこまで伸びたかの説明も求められる。

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巣作り区域 止まり木 採卵鶏に動物福祉 OIEが指針案 多様な管理求める 農水省(日本農業新聞)

 国際獣疫事務局(OIE)が、採卵鶏の養鶏場で、鶏が巣を作る区域や止まり木の設置を求める動物福祉(アニマルウェルフェア)指針案を加盟国に示していたことが分かった。日本国内の養鶏場ではほとんど設置されていない。農水省は設置を必須とせず、多様な飼養管理を認めるように主張していく方針だ。

 OIEの専門家によるコード委員会が昨秋、採卵鶏のアニマルウェルフェア指針の2次案を提示した。この中に養鶏場に巣を作る区域や止まり木、砂浴び場、ついばみ区域などの設置を必須とするような記述を盛り込んだ。この2次案について、欧州連合(EU)が支持しているという。EUはアニマルウェルフェアに積極的で、既に同水準の規制を行っている。早ければ2020年5月のOIE総会で採択され、国際基準となる可能性がある。

 農水省は、これらの設置が外部寄生虫の増加などを招く恐れがあることなどから、設置を必須とせず、設置する場合の留意事項にとどめる修正を求めていく方針だ。日本と同様の立場とみられている米国などにも働き掛ける。

 今回の2次案に設置が盛り込まれた巣を作る区域や止まり木、砂浴び場、ついばみ区域は、日本の養鶏場ではほとんど設置されていない。仮に国際基準となれば、国内生産者は対応を迫られることになる。

日本農業新聞

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