日本の「いじめ対策」決定的に欠けている視点(東洋経済オンライン)

8/19(日) 8:00配信

東洋経済オンライン

内閣府の調査により、18歳以下の自殺者数が最も多いのは夏休み明けの9月1日だということが明らかになった。日本でいじめが社会問題化して以来30年以上にわたり、国内外でさまざまないじめ研究が行われ、数多くの社会理論が磨かれてきた。こうしたエビデンスに基づき、本当に有効ないじめ対策を行わなければならないと主張するのは、評論家であり、NPO法人ストップいじめ! ナビ代表理事を務める荻上チキ氏だ。新著『いじめを生む教室』より、一部を抜粋して紹介する。

■いじめは「増やす」ことができるか

 突然ですが、ここで1つ質問です。どうすれば、教室でのいじめを「増やす」ことができると思いますか?  いったん目を閉じて、少しの間、ぜひ真剣に考えてみてください。

 たとえば、こういうのはどうでしょう。児童にストレスを与えていらいらさせる。先生が率先して特定の児童をいじる。小さなトラブルを見て見ぬふりをし、エスカレートするのを待つ。仲の良くない者同士でグループを組ませる。相談を受けても対処せずに放置する。

 あるいは、大人の目が届きにくいような場所を増やす。同性愛者差別などの言動を大人たちが子どもの前でとり続ける。教師の仕事を増やしたり、教師の数を減らしたりして、個別のトラブルに教師の手が回りにくくする。露骨に生徒の上下関係が発生するような部活指導などを繰り返す──。

 どうでしょう。じっくり考えれば、いじめを「増やす」ためのいろいろなアイデアが思い浮かぶのではないでしょうか。

 いじめについて議論をする際、しばしば「どうせいじめを減らすなんて無理だ」という反応が見受けられます。しかし、「いじめを増やすなんて無理だ」と思う人は少ないのではないでしょうか。実際、ワークショップなどでこうした質問を投げかけると、いじめを「増やす」ための、具体的で現実的なアイデアの数々が、参加者の中から出てきます。

 いじめを「増やす」ことができるのであれば、「いじめの数は、条件によって増減する」ということが確認できます。そして、「いじめを増やす要因」について考える作業は、そのまま「どの環境を改善すればいじめを抑制できるのか」という発想につながります。

 児童のストレスに配慮した教室づくりを行う。先生が特定児童にラベリングをしない。トラブルの初期段階から介入する。集団行動を無理強いしない。相談を受けやすい体制をつくる──。先ほどあげたアイデアを反転させるだけでも、さまざまな解決策が浮かぶでしょう。

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「嫁姑問題」解決するにはギリシャ男から学べ(東洋経済オンライン)

8/19(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

 「ハネムーンですが、ツインルームでお願いします」

 以前、ギリシャで日本人向けの旅行会社で働いていたときに、お客さんからこんなオーダーがありました。ギリシャでは、年配の夫婦でも同じベッドで寝ることが多いので、これを聞いたときは「新婚さんなのに……」と少し違和感がありました。プライベートな時間や空間が日本人には大切なんだな、とも思いました。

 日本が大好きな私ですが、それでも日本人と結婚すると決めたときは少し不安もありました。ちょうどその時期は『マッサン』が話題になっていたので、「エリーみたいにお義母さんにいじめられたらどうしよう……」と思うこともありました。でも、実際には夫の家族はとても優しく接してくれます。もちろんギリシャの家族関係と全部一緒というわけにはいきませんが、いつも気を遣ってくれて、私を喜ばせようとしてくれているのが伝わってきます。とてもありがたいです。

■「嫉妬」という字は万国共通の鉄板ギャグ

 そこで今回は、日本とギリシャにおける家族、夫婦関係について取り上げたいと思います。『3年B組金八先生』のシリーズや『最高の離婚』など、さまざまなドラマがこのテーマを取り扱っているので、日本でも関心が高いと思いますが、ギリシャは家族の絆が強いので一段と関心の高いテーマです。

 私たちの仲人さんは、「ハッピーワイフ、ハッピーライフ」といつも言っていますが、今回は、ギリシャ人の目から見た、家族・夫婦仲がうまくいくポイントをいくつか紹介していきたいと思います。

 まず、1番のポイントになってくるのが、奥さんとお母さんとの関係です。日本でも、嫁姑問題という言葉があるくらいですので大事だと思いますが、ギリシャでもとても大切です。男同士では「アンドロパレア(男同士の関係)」という言葉があって、旦那さんが義理のお父さんと飲みに行ったり、一緒に趣味を楽しんだりするので大丈夫ですが、女同士はなかなか大変です。

 「嫉妬」という言葉に使われる2つの漢字のどちらにも「女」が入っていますが、よく特徴をとらえていると感じます。ギリシャの人たちに日本語を教えていて、一つひとつの漢字には意味があることを説明するときに、この「嫉妬」はとてもよい例になります。鉄板のジョークです(笑)。

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日本車が今になって中国で躍進した根本要因(東洋経済オンライン)

8/19(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

 巨大化する中国自動車市場で長年、欧米系自動車メーカーの後塵を拝してきた日系自動車メーカーが再び増産に向けて動き始めた。

【グラフ】日本車の中国におけるシェアは?

 トヨタは7月25日、中国での生産台数を2020年初めに200万台に引き上げると発表した。これに日産とホンダの直近の生産計画を合わせると、5年後の2023年には日系自動車ビッグスリーの中国での生産能力は、現在の2倍にあたる660万台に上り、欧米系自動車メーカー各社の生産台数を凌駕する。

 中国における新エネルギー車(NEV)シフトが進行する中、クルマ消費への意識が高まっていることも相まって、中国自動車市場は大きな転換期を迎える。この風潮は日系メーカーにとって年来の遅れを取り戻す好機となりそうだ。

■日系車「尖閣問題」以前の水準に初回復

 モータリゼーションの進展に伴い、中国の新車販売は2007年の878万台から2017年には2887万台へと拡大した。日本の新車販売が約520万台、アメリカが約1720万台ということからみても、3000万台の大台まであと一歩と迫る中国自動車市場は日米欧企業にとって最重要マーケットであり、各国自動車メーカーが販売で激しくしのぎを削る時代に突入したといえよう。

 2018年1~7月の中国新車販売は、前年同期比4.3%増の1595万台で安定的に推移した。乗用車需要を牽引するSUV市場は同7.3%の成長率を維持している。中国地場メーカーは洗練されたデザインと外資系ブランド車の半値という安さで、SUV市場シェアの6割を握るまでに成長。日系メーカー各社は欧米系メーカーに比べ豊富なSUVラインナップがあり、中国地場メーカーの低価格車と棲み分けたことも奏功し、中高級SUV市場で4割超のシェアを確保した。

 セダン市場は昨年のマイナス成長から一転、同4.6%の伸びを見せている。クルマの高性能が強みの欧米系メーカーはあえて値下げに踏み切り、セダン市場のシェアは46%を占める。

 一方、日系車の日産「シルフィ」とトヨタ「カローラ」は車内空間の快適さと燃費のよさが評価され、欧米系ブランド車一色であった同市場で、それぞれ販売台数2位、3位に躍進した。このSUV、セダン両市場での同時躍進により、日系車の中国乗用車市場シェアは、2018年1~7月に18.1%、7月単月ベースでは20.6%となり、2012年に発生した「尖閣諸島問題」以前の水準に回復した。

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子供が「正しいお金持ち」になる3つの質問(東洋経済オンライン)

8/19(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

 今回は夏休み期間中でもあり、小学生や中学生の子供を持つ親御さんなどにぜひ読んでいただきたいテーマにしました。ズバリ「お金って何だろう?」というものです。読者の皆さんに合計で3つの質問をしながら、一緒に考えて行きたいと思います。

■お金があっても、欲しいものが買えるわけじゃない? 

実は先日、金融庁で「こども霞が関見学デー 金融庁へGO!  ~小学生のためのハッピー・マネー®教室~」が開かれました(8月2日)。参加したのは小学校1~3年生の子供たちです。早速、著名な投資教育家の岡本和久さん(I-O ウェルス・アドバイザーズ社長)が子供たちに問いかけます。

 「お金って何だろう?  どうして大切なのかな?  どうやったら手に入るのかな?」

岡本さんは、全国の小中学校で「ハッピー・マネー教室」を行うなど、子供たちへのマネー教育に精力的に取り組んでいる方でご存じの方も多いことでしょう。

 子供たちが口々に答えます。

 「お金があれば、なんでも欲しいものが買えるよ」
「お金がないとモノが買えないし、暮らしていけないから大切」

 すると岡本さんが、すかさずさらに質問します。 

 「でも、お金を持っていても、無人島に住んでいたらどうかな?」

 このさらなる質問に、子供たちは首を傾げます。確かに、無人島でお金は何の役にも立ちそうにありません。

 お金って、いったいなんなのでしょう。皆さんなら、この質問にどう答えますか? 

 質問の答えはこのあとすぐにするとして、その後、霞が関にやってきた子供たちは、チョコレートができるまでを描いた絵のスライドを見ながら、1枚100円ちょっとの板チョコが、自分たちの手に入るまでに、どれほど多くの人たちの労働に支えられているのかを知ります。

 「みんなにおいしいチョコレートを食べてもらいたい。みんなに喜んでもらいたいと思って、たくさんの人が一生懸命仕事をしているんだね。たった1枚100円のチョコレートで、世界がつながっているんだよ」

■お金とは「人からの感謝のしるし」

 岡本さんが続けます。「お金は感謝のしるしだよ。お金は人から感謝されることで稼ぐことができます。『はたらく』というのは、はたの人(他人)を楽にすること。周りの人を楽にすること。楽にしてあげられるから、みんなに感謝されて、感謝のしるしのお金が手に入るんだね」

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昭和の東京を縦横無尽に走った「都電」の記憶(東洋経済オンライン)

8/19(日) 5:00配信

東洋経済オンライン

 古い話で恐縮だが、終戦直後の東京の焼け野原に東京都電(以下都電)がたくましく走る姿が映し出されている映画がある。1946(昭和21)年の正月映画として公開された『東京五人男』(東宝・斎藤寅次郎監督)で、名作として黒澤明監督や山田洋次監督も高く評価している作品である。

【写真】渋滞する日本橋を走る都電

 5人の復員兵が焼け跡の東京でたくましく生きる喜劇で、その中の2人(花菱アチャコ・横山エンタツ)が運転士と車掌という役どころだった。都電5014号が超満員の乗客を乗せ四谷見附付近の勾配をかけ上がってくるシーンが、焼け野原の中でいち早く復興した都電の姿を印象づけていた。

■最盛期には213kmの路線網

 都電は終戦後すぐに戦災から立ち上がり、都民の足として戦後復興と高度成長期の東京の発展を支えた。現在は荒川線の12.2kmのみだが、最盛期には営業キロ約213km、最大で41系統を擁し、都内23区を縦横無尽に走った日本最大、世界的にも稀な路面電車網であった。

 筆者は1965(昭和40)年初頭に上京した。初めて乗ったのは渋谷―浜町中ノ橋に至る9系統だった。思い出に残る路線は、日本橋を経由して永代橋を渡る38系統・日本橋―門前仲町間である。当時の永代通りはまだマンションもほとんど見られない時代だったが、日本橋付近ではクルマが無秩序に線路内に進入して電車の行方を遮った。

 高度経済成長期、道路は慢性的に渋滞が続き電車は定時運行が困難な時代でもあったが、その中を都電は都民の足として走り続けた。

 上京して都電を利用し、まず不思議に思ったのは都電の1372mmというゲージ(レールの幅)だった。当時、筆者の知識の中では国鉄在来線をはじめ主な私鉄は1067mmの「狭軌」、新幹線や一部の私鉄は1435mmの「標準軌」、そして当時まだ地方にいくつも存在した軽便鉄道は762mmだったから、都電のゲージは初めて見る規格だった。

 このゲージの由来を知るには、東京の市内電車の草創期までさかのぼることになる。都電の前身は1882年に開業した東京馬車鉄道で、1900年代初頭には電化され、のちに東京市(当時)の運営する東京市電となった。馬車鉄道は1372mmゲージを多用していたため、市電もこのゲージを踏襲した。郊外から都心へ向かう民鉄も市電への乗り入れを考えて同じ1372mmゲージを採用した例があり、現在も使用しているのが京王電鉄だ。

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アメリカで「電動スケーター」大ブームの理由(東洋経済オンライン)

8/19(日) 5:00配信

東洋経済オンライン

 アメリカの多くの都市で今、「電動キックスケーター」のシェアリングサービスが人気だ。現地では「スクーター」とも呼ばれている。ブームが本格化したのは半年ほど前だ。

【写真】電動スケーターはどう使う?

 背景にあるのが、特に大都市の住民を悩ませる交通渋滞の悪化だ。サンフランシスコでは、車なら1マイル(約1.6キロメートル)進むのに30分かかることもあるが、時速24~30キロメートル前後の速度が出る電動スケーターなら5~10分だ。しかも基本料金は1ドルで、1分につき15セントの使用料を払えばよい。

 「より多くの人々が、短時間で環境に負担をかけずに都市の中を移動するには、自転車専用道路(を走る電動スケーター)が最も有望だ」

 サンフランシスコのスタートアップ、スキップ・スクーターズの共同創業者であるサンジェイ・ダストアCEOは、今や全米に浸透したライドシェアに代わるエコロジー型シェアサービスだとして、スケーターシェアに期待を込める。同社は今年2月、首都ワシントンDCでサービスを開始。すでに当局から営業許可を取得し、今後400台まで提供できる。歩行者が迷惑をこうむったり、街の景観や安全性を損ねたりしないよう、都市によっては営業許可の申請が必要だ。

■駐輪場いらず、QRコードで解錠

 電動スケーターが許可されていないニューヨークでは自転車シェアが人気だが、駐輪場が必要だ。一方、電動スケーターは乗り捨て自由。GPSが搭載されているため、スマートフォンのアプリ上で場所がわかり、アプリでQRコードを読み取って解錠する。

 ニューヨーク大学リューディン交通センターの副責任者で、都市計画に詳しいサラ・M・カウフマン氏は、街の密集度が高く自転車専用道路も足りないニューヨークでは、走行スペースの確保が難題だと指摘しつつ、同市でもスケーターシェアが認可されるべきと力説する。「駐輪場が設置されない低所得層の居住地域でも利用できる」(カウフマン氏)。

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一流の科学者が「神の存在」を信じるワケ(東洋経済オンライン)

8/18(土) 14:00配信

東洋経済オンライン

あなたは神を信じますか?  こう訊ねられたらどう答えるだろう。日本だと、神様は存在しないと思うけど神頼みはする、というのが多数派だろうか。この本『科学者はなぜ神を信じるのか』で問われるのは、我々が普段思い浮かべるようないたるところにいる神様ではない。キリスト教の神、創造主としての神である。

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■科学者たちは神とどのように折り合いをつけてきたのか

 科学者のスタンスはどうだろう。『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンスは『神は妄想である』という著書で、科学的合理性こそが重要で、宗教はそれに反するものであると痛烈に批判した。この本、宗教的背景からか日本ではあまり話題にならなかったが、世界中で100万部を越すベストセラーになった。もちろん賛否激論である。

 一方、ヒトゲノム計画を率いた一流の生命科学者、米国・国立衛生研究所(NIH)所長のフランシス・コリンズは、無神論者の家庭に育ったが、後に敬虔なクリスチャンとなった。そして、科学的真理と信仰的真理は矛盾しないと確信し、『ゲノムと聖書:科学者、〈神〉について考える』という本まで上梓している。

 ドーキンスとコリンズは、10年ほど前に『タイム』誌で対談している。その際、ドーキンスは、宇宙創造の背後に神のようなものが存在することまでは否定していなかった。宗教上の教義による思考停止が科学に反する、というのが、神は妄想であると敵視する根本的な姿勢なのだ。

 この2人は生命系の科学者である。それに対して『科学者はなぜ神を信じるのか』は、素粒子論を専門とする一流の理論物理学者にしてカトリック教会の助祭でもある三田一郎先生による、物理学の歴史という視点からの神についての考察だ。

 うわ、難しそう、と、ひるまれるかもしれない。じつは、わたしもそう思っていて、買い置いたあと、しばらく積ん読状態になっていた。しかし、読み始めるや、あまりに面白くて一気に読んでしまった。

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東大生絶賛!「電子辞書」は最強学習ツールだ(東洋経済オンライン)

8/18(土) 8:00配信

東洋経済オンライン

「勉強しているはずなのに、成績が上がらない」「どれだけ本を読んでも身に付かない」。受験生に限らず、勉強熱心なビジネスパーソンでも、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
「かつての僕は、まさにそうでした」。2浪、偏差値35という崖っぷちから1年で奇跡の東大合格を果たした西岡壱誠氏は、自らの経験を振り返って言います。「でも、ちょっとした工夫で、劇的に改善したんです」
教科書、参考書だけでなく、あらゆる本の読み方を根本から変えた結果たどり着いた、「知識を増やすだけでなく『地頭力』も高められる」「速く読めて、内容も忘れず、かつ応用できる」という読書法を、新刊『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』にまとめた西岡氏に、「紙の辞書世代」ほど知らない「電子辞書を活用した学習法」を解説してもらいました。

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 最近、ビジネスマンの方とお話をする機会が多くなりました。お仕事をご一緒したり、飲み会に連れて行ってもらったりしているのですが、本当に得るものが多いです。社会人の方はやはり、学生が知らないことをご存じなのだな、と感動しています。

 しかし、です。

 ひとつだけ、社会人の方に対して「え!?  これをご存じないの!?」と思うものがあります。学生にとっては当たり前の話なのですが、社会人の皆さまの多くが知らないこと。

 それは、「電子辞書の使い方」です。受験生時代に電子辞書が普及していなかったこともあるのでしょうが、「え?  電子辞書って、ただ紙の辞書よりちょっと検索しやすいだけじゃないの?」とおっしゃる方が、非常に多かったのです。

 ですが、電子辞書は「ちょっと便利な辞書」というレベルをはるかに超えた、「最強の学習ツール」です。

 電子辞書の使い方さえ覚えておけば、言語学習のハードルもいっきに低くなりますし、より多くの知識や教養を得ることにつながります。事実、僕の周りの東大生も電子辞書をフル活用していました。

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わずか10cmの車間に収める「NY」の路駐事情(東洋経済オンライン)

8/18(土) 8:00配信

東洋経済オンライン

 アメリカ・ニューヨークは、ジャーナリストの俺にとって取材で訪れる街だ。特にここ数年は何度となく滞在している。なぜかといえば、「都市は生き物である」との認識があるからだ。つねに変化が生まれて、訪れるたびに違った姿を見せてくれる。

【写真】ボコボコのバンパーはニューヨークらしさの象徴

 最近では、世界中の街を取材することが増えたせいか、これまでに見えなかったことも見えるようになってきた。いろんな街と比較することで、この街が独自の発展をしている場所だと感覚的につかむことができた。アジアやアフリカのスラム街、東ヨーロッパの路地、香港のビル群のすき間……。特に似たにおいを感じたのは新宿、それも歌舞伎町だった。このにおいを感じ取ったとき、はじめて街を「立体的」に見ることができたと思う。

 街をリポートするときに俺は「立体的に見る」ということが多い。これは、ガイドブックやテレビ番組がクローズアップするいい部分や、インスタグラムやフェイスブックに投稿されるきらびやかな部分と対をなす存在を織り込んで見るということだ。

■カオスを内包した都市・ニューヨーク

ニューヨークは人口およそ2000万の巨大都市で、多くの人種や職業の人が集まり、想像できる種類の犯罪や社会問題は必ずある。拙著『GONZALES IN NEW YORK』でも詳しく取り上げているが、売春はあるし、ドラッグも頻繁に売買されている。マフィアもいるし、ギャングもいる。超セレブの家の近所に餓死寸前のホームレスがいたりする。おびただしい量のカオスを内包した都市なのだ。

 たとえば、マンハッタンには駐車場がほとんどない。あるにはあるが、個人の敷地か高級レジデンスの地下にあるくらいである。日本にあるようなコインパーキングは皆無で、路上のパーキングメーターぐらいだろう。そこに駐車できない人たちはどうしているかといえば、路上駐車である。

 アメリカ全般に言えることだが、駐車場がなくても車が買えるのだ。車庫証明とかは必要ないらしい(州によって違ったりするので断言はしないが)。そのため駐車場を持たないカーオーナーは一般的。路駐するのも必然というわけだ。

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セブン、1万店で挑む「売り場大改装」の勝算(東洋経済オンライン)

8/18(土) 6:00配信

東洋経済オンライン

 千葉県松戸市のとあるセブン-イレブン店舗。一見すると普通の店舗と何ら変わらないが、店内に足を踏み入れると不思議な違和感を覚えた。

【図表】セブンの新レイアウトはここが違う!

 コンビニの定番である雑誌コーナーのスペースが縮小されている一方で、冷凍食品を収容する巨大なオープンケースを2台も設置。中にはギョーザなど定番アイテムにとどまらず、「かつ煮」や「グリル野菜」など食卓を彩りそうなアイテムがずらりと並ぶ。品ぞろえは “スーパーさながら”といった様子だ。

■ここ数年で変わった消費者ニーズ

 この店舗はセブンが2017年から導入を進めている新レイアウト店舗だ。冷凍食品売り場の拡張に加え、レジカウンターの長さを従来の店舗の1.5倍にすることで、揚げ物などの総菜類やカフェマシンを充実させた。

 全国約2万店のうち、新レイアウトの導入店舗数は2018年5月までに1600店になった。新店は基本的に新レイアウトを導入し、既存店についても2021年度までに1万店で新レイアウトを導入する。セブンがここまで大掛かりなレイアウト変更に踏み切るのは、1973年に創業して以降初めてのことだ。

 背景にあるのが、消費者ニーズの変化だ。かつては男性が客層の中心だったが、働く女性や高齢者の増加で、コンビニにおける買い物のシーンはこの10年ですっかり様変わりした。中でも特徴的なのが、中食需要の増加だ。2006年と2016年の品目別売上高を比較すると、冷凍食品は約5倍、カウンター商品は約2.5倍に増えた。

 セブンが実施した消費者へのグループインタビューやWeb調査によると、コンビニの冷凍食品はスーパーの冷凍食品と比べて購入してすぐ、あるいは1~3日後までには食べる人が圧倒的に多いという。ただ、売られている冷凍食品はギョーザやチャーハンといった単品商品ばかりではない。目下、セブンが力を入れるのが料理の時短につながる“お助け商材”だ。

 セブンの商品本部で総菜や冷凍食品を担当する岡田直樹・シニアマーチャンダイザーは「冷凍食品をそのまま食卓に出すのには心理的に抵抗があるという人が多い。たとえば生鮮食品をカットし調理するという手間を省く商品を考えた」と話す。

■冷凍食品の取扱品目は1.5倍に

 具体的にはベーコンほうれん草、肉入りカット野菜といった組み合わせの冷凍野菜や、いちごやブルーベリーなどの冷凍果実だ。冷凍野菜はオムレツやグラタン、パスタの具材として活用されているほか、冷凍果実もヨーグルトや炭酸水、酒に入れるなど幅広い使われ方をしている。

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