小説「家族輪舞曲(ロンド)」の作家の個人事務所、(株)オフィシャル・タブー(東京)が破産(東京商工リサーチ)

 (株)オフィシャル・タブー(TSR企業コード:295212446、法人番号:3010901015753、世田谷区砧8-26-28、設立平成13年5月、資本金1400万円、椎名桜子社長)は5月21日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には佐々木奏弁護士(森・濱田松本法律事務所、千代田区丸の内2-6-1、電話03-6266-8510)が選任された。
 負債は現在調査中。

 作家・椎名桜子氏の個人事務所として出版物などの編集業務を行っていた。椎名氏は昭和63年、小説「家族輪舞曲」を発表、同作は映画化されたことでも話題となった。しかし、近年はヒット作に恵まれず、業績不振で経営は悪化。債権者より破産を申し立てられていた。

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国税庁運営の「法人番号公表サイト」、検索機能の一部に不具合(東京商工リサーチ)

 国税庁が運営する「法人番号公表サイト」(以下、公表サイト)の検索機能の一部に不具合が生じていることがわかった。公表サイトでは約460万社の法人番号などの検索が出来る。だが、このうち推計2万社が所在地から商号や法人番号を検索できない状態にある。

 公表サイトでは、「丁目」を算用数字で登録する。例えば「霞ヶ関三丁目1番1号」は、「霞ヶ関3丁目1-1」に変換して登録。所在地から商号や法人番号を検索する時は、算用数字のルールに従うようにサイト上で案内されている。
だが、商業登記簿の記載ミスや存在しない住所、旧字など外字の認識エラーがあると算用数字に変換できない。その場合、漢数字のまま「三丁目」と登録され、公表サイトのルール通りでは検索できないことがわかった。
国税庁の担当者は、東京商工リサーチ(TSR)の指摘に対し、「ソフトウェアを利用してクレンジング(データ整理)しているが、置き換わらないとそのまま表示する仕様」と困惑しながら原因の可能性を説明した。
法人番号は取引先などの情報収集を効率化できる。TSRでは、法人番号と国内企業のTSR企業コード、全世界の企業や事業所を網羅するD-U-N-S Number (ダンズナンバー)がリンクし、国内企業を世界に紹介する同時に、グローバル企業を一元化した情報も提供している。

国税庁「法人番号公表サイト」とは

 法人番号は2015年10月から運用が始まり、1法人に1つ、13桁の番号を付番している。公表サイトでは、基本3情報(商号または名称、本店または主たる事務所の所在地、法人番号)が公表されている。
 国税庁によると、各法人が法務局で登記を完了すると、法務局から国税庁にデータが提供される。国税庁は住所管理のソフトウェアを使用して公表サイトの住所データを作成し、作業は外部に委託せず国税庁で行っている。

住所データ登録時に不具合

 公表サイトは所在地データを一定のルールで加工している。商業登記簿上の所在地が漢数字の「一丁目」は、算用数字の「1丁目」に置き換え、表記も算用数字で統一。公表サイトでも算用数字で検索を求めている。だが、法務局から提供される元データの不備や外字の認識、すでに使われていない住居表示などで漢数字から算用数字に変換できない場合、そのまま登録されており、漢数字の「丁目」が残存する原因になっている。
 TSRの調査では公表サイト全件のうち、所在地が漢数字の「丁目」の登録は約3万社ある。国税庁担当者は、「ルール外の漢数字の丁目が登録されている件数は把握できていない」と説明。「花巻市十二丁目」など地名が「丁目」だったり、ビル名に「丁目」が入るケースもあり、推計2万社が「ルール」外の登録で検索できない可能性が浮上してきた。

 TSRの取材に国税庁の担当者は、「法務省と連携し正しいデータを提供していきたい」とコメントしている。官報の破産や減資などの公告に法人番号が記載されず、まだ行政の連携は十分と言えない。法人番号の利用促進には、より正確で利便性を高めた動きが必要だ。

東京商工リサーチ

てるみくらぶ、配当が可能に(東京商工リサーチ)

 5月28日、午後2時から(株)てるみくらぶ(TSR企業コード:296263001、東京都、2017年3月破産)とグループ2社の第2回債権者集会が東京地裁で開かれた。
 昨年11月の第1回債権者集会で山田千賀子社長(当時)は、「嘘に嘘を重ねた」と粉飾決算を認めながらも、債権者の「詐欺ではないか」との問いには否定を続けていた。しかし、債権者集会から2日後、警視庁は山田社長を詐欺の疑いで逮捕。今年の5月、検察は懲役8年を求刑している。
 社長不在のなか開かれた第2回債権者集会で破産管財人は、銀行から預金の返還、航空会社から販売奨励金の受領、税金還付などで配当の見込みが立ったことを明らかにした。
 5月2日より、一般旅行者を中心した数万人の債権者に対して、裁判所からの債権届出書の送付が始まっている。関係筋によると、「てるみくらぶ」の破産管財人室(電話03-3499-7555)には1日100件を超える問い合わせが寄せられているという。

 第2回債権者集会は異例な雰囲気で始まった。空席の破産者席の隣に、破産者代理人の柴原多弁護士、破産管財人の土岐敦司弁護士らが着席。第1回債権者集会の約500名には及ばないが、今回も約150名の債権者が集まり、関心の高さをうかがわせた。
 冒頭、破産管財人が資産の換価状況、今後の見通しなどを説明した。第1回債権者集会以降の資産換価状況は、「三井住友銀行と借入金相殺後の残高6908万円の預金返還を受けることで合意。大韓航空からは販売奨励金2996万円の支払いを受けた。さらに、5月1日までに過年度の更正請求等で2億31万円の税金還付を受け、さらに約1800万円が還付予定」という。
 資産の換価で「配当が可能になった」(破産管財人)と判断。5月2日から債権者に破産債権届出書などの書類送付を始めている。破産債権届出書の提出期限は7月13日まで。破産管財人は、「配当率、配当時期などはまだ決まっていない」と述べた。

◇債権届出書とは
 破産債権届出書は、債権者名や届け出る債権の種類と金額、内容、証拠書類などを記載して提出する。提出された書類を破産管財人が債権認否し、債権額が確定する。その後、破産会社の配当比率が決まるが、破産の場合、一般的には数パーセントの配当が大半。だが、届出書を提出しなければ配当は得られない。
 次回(10月17日)の第3回債権者集会では債権認否が終了しているとみられ、おおよその配当率も公表される可能性がある。
 約8万人の旅行者が巻き込まれた前代未聞の破産事件の終焉まではまだ先が長い。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年5月30日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

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2017年決算「役員報酬1億円以上開示企業」調査(東京商工リサーチ)

 2017年(1-12月)に上場企業決算で1億円以上の役員報酬を開示した企業は335社、人数は627人で、ともに最多記録を更新した。
 社数は前年(310社)を25社、人数も前年(557人)を70人上回った。東日本大震災後の2012年に初めて人数が前年を下回ったが、その後は5年連続で人数は増加をたどっている。これを裏付けるように2年連続で登場した424人のうち、約6割の250人(構成比58.9%)のが前縁より役員報酬が増えている。
 役員報酬の最高は、ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ元副社長の103億4600万円。前年に自身が記録した64億7800万円を抜き、役員報酬の最高額を更新した。
 開示人数の最多は、三菱電機の22人。前年23人より1人減少したが、4年連続トップを守った。
 役員報酬1億円以上の個別開示制度は2010年3月期から開始され、2011年から7年連続で登場している役員は128人だった。
本調査は、全証券取引所の上場企業3700社を対象に、有価証券報告書から役員報酬1億円以上を個別開示した企業を集計した。上場区分は2018年5月14日時点。

◇役員報酬額 ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ元副社長が最高記録を更新
 2017年の役員報酬の最高額は、ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ元副社長の103億4600万円だった。前年に自身が記録した過去最高額(64億7800万円)の1.6倍に達した。同氏は孫正義社長の後継者含みで2014年に入社、2015年6月に代表取締役に就任したが、2016年6月の株主総会で取締役を退任した。報酬はソフトバンクグループと連結会社からで、内訳は基本報酬3億300万円、株式報酬11億9600万円、退任費用88億4700万円だった。
 2位は、ソフトバンクグループのロナルド・フィッシャー副会長で24億2700万円(前年20億9600万円)。3位は、セブン&アイ・ホールディングスのジョセフ・マイケル・デピント取締役で18億9500万円(同21億8700万円)。4位は、ブリヂストンのエデュアルド・ミナルディ元副社長で12億2400万円(同7億5000万円)。5位は、ソニーのマイケル・リントン元執行役の11億4000万円(前年開示なし)。毎年、株主総会で自身の報酬額を公開し話題となる日産自動車のカルロス ゴーン会長は10億9800万円で7位だった。
 トップ10位のうち7人が外国人で、特に5位までは外国人が独占した。日本人の最高額は6位セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文元会長の11億3200万円(前年2億8200万円)。
 これまで役員報酬は、役員退職慰労金(引当金繰入額を含む)が目立ったが、2017年はソフトバンクグループが株式報酬、ソニーが業績連動などで増加し、報酬体系にも変化が見られる。
 2011年以降、7年連続の登場は128人(構成比20.4%)。10億円以上は8人で、前年と同数だった。また、2億円以上10億円未満は145人(前年130人)で、役員報酬の高額化が進んでいる。

 2010年3月期から役員報酬の個別開示が開始され、まもなく9年目を迎える。2017年は、電機や自動車メーカー、商社など、業績好調な企業を中心に、社数・人数とも過去最多を更新した。
 役員報酬は依然として基本報酬が主体だが、業績を反映した賞与アップ、業績連動報酬などが増えている。さらに、ストックオプションや株式報酬など非金銭報酬も徐々に増えており、役員は業績だけではなく、企業価値の向上を求められている。
 一方、業績と関係ない退職慰労金制度を廃止する企業も増えている。役員報酬の個別開示は、当初、個人情報などの観点から個別開示に反対する声も多かった。だが、個別開示が開始されると同業他社と役員報酬額や報酬制度を比較できるようになり、ステークホルダーにも報酬額のベンチマークとして評価されるようになっている。
 役員報酬の個別開示で、株主や従業員、取引先など多くのステークホルダーから経営方針、業績、配当、会社への貢献度など、様々な観点で報酬額の妥当性が判断されるようになった。ここ数年、コーポレートガバナンス(企業統治)やコンプライアンス(法令順守)の重要性が増し、役員報酬が妥当かどうかの説明責任はより求められている。

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破産手続きの「取消」、10年間で12件(東京商工リサーチ)

 2017年度の企業倒産8367件のうち85.5%(7159件)を破産が占めている。一方、破産手続開始を受けながら、何らかの理由で「破産取消」となるケースもある。「破産取消」となった法人は、10年間(2009年4月~2018年4月)で12社あった。直近5年間の6社をみると、2社は破産前の役員が引き続き役員として事業を継続、1社は全役員を入れ替えて事業を継続している。だが、残り半数の3社は法人を清算、または事業を停止している。破産が取り消されても事業再建は難しいようだ。

 東京商工リサーチ(TSR)が官報や関係者へ取材をしたところ、直近10年の「破産取消」は12社が判明した。このうち、直近5年間で6社の破産開始決定が取消されていた。業種は不動産管理やシステム開発、墓地管理などだった。
 法人破産は、会社の代表者が申し立てる自己破産のほか、代表者が不在で取締役決議が得られない場合に行う準自己破産、取引先等の債権者が申し立てる第三者破産があり、「破産取消」の6社のうち、自己破産は2社、債権者による申立が4社と半数以上を債権者からの申し立てが占めた。こうした企業の関係者に取材すると、破産取消の背景には代表者の自社資産への理解力の欠如や、債権者への情報開示をめぐる問題、親族間での経営方針の相違などが浮かび上がってくる。
 
◇秘密の借金で親族が対立
 都内に本社を置く不動産投資・管理業務を手掛けるA社は、2013年11月に破産手続開始決定を受けた。そして、1年後の2014年11月に取消となった。A社は、2012年1月まで代表取締役を務めていた女性社長と娘2人の3名が取締役に名を連ねていた。
 A社の関係者が内情を語った。「破産手続開始に至った経緯は、社長が誰にも相談せず会社名義の不動産を抵当に入れ、会社の運営と関係のない目的で知人から数千万円程度の融資を受けていたこと。しかし、返済メドが立たなくなり、債権者の知人が破産を申し立てた。会社で所有する不動産の担保設定の正当性をめぐり娘と代表者、債権者が三竦みで対立し、裁判で争われた。その後、会社名義の物件を知人の債権者に売却する形で落着き、破産手続が取消となった」。
 2018年4月24日現在の商業登記簿では、娘2人はすでに2015年10月に取締役を辞任。女性代表も2016年4月に代表取締役を辞任し、別の男性が代表取締役に記載されている。
 前出の関係者は、「娘たちは取締役を辞任した時点で、母親は建物の管理業務から離れた時点で、それぞれ会社と関係が切れた」と語る。さらに「会社は今、休眠状態。母親が向こう見ずに多額の融資を受けなければ、こんなにゴタゴタすることはなかったのに」と当時を振り返り、小さく溜息をついた。

◇資産売却で破産手続を取消
 東日本で漁船を所有し、親族で漁業を営んでいたB社。2012年4月に株主総会で解散を
決議し、2年後の2014年5月に清算人が破産を申し立てた。破産管財人に選任された弁護士によると、一旦は破産手続開始となったが、残った漁業設備等の資産を売却したところ資産超過で申立から3カ月後に手続開始が取り消された。破産管財人は「債務が比較的少額で漁船などの売却額が想定を上回ったため、(破産手続)取消となった。こんなケースは初めて」と話す。

◇債権者が破産申立
 ずさんな資産管理が露呈し、債権者が財産隠匿を疑い破産を申し立てたケースもある。
 西日本にある墓地の管理・開発、墓石や仏具販売を行っていたC社。2017年7月、売掛金を回収できなかった債権者が社長と連絡がつかなかったため破産を申請した。破産管財人によると、「(破産手続きの中で)C社には債務を弁済できる資産が残っていることが判明、取消になった」と説明する。C社は今も新規の墓地開発費用や墓地運営コストが経営を圧迫するなど経営に余裕はなく、「C社の意向もあり事業を継続したが経営状況は厳しい。債権者に誠実に返済しないと、また同じことが起きかねない」と指摘する。  
 関東のD社も買掛金の支払いに応じず、社長が失踪した。郷を煮やした取引先が破産を申し立て、2015年12月破産手続きが開始された。だが、2016年4月に取消決定を受けた。D社がなぜ「破産取消」になったのか。詳細を知る人は見当たらない。

◇代表が組合を私物化
 東日本で外国人実習生を受け入れていたE協同組合。2007年の設立から約10年、外国人実習生を受け入れ、近郊で実習機会を設けていた。だが、事業は続けていたが、総会を開かず組合運営に関して理事間で情報を共有する機会がなかった。そうした中、2017年2月に理事長による使途不明金の疑惑と総会に未承認で得ていた役員報酬の存在が発覚した。理事らが予算の健全な執行を求め、同年4月、理事長に総会開催を要請したが、理事長は総会招集を拒み続け、総会成立を逃れるため組合の破産を申し立てた。これを不服とした理事らが即時抗告した。2カ月後の同年6月、破産手続開始は退けられたが、以後は組合活動を中止し、現在は休眠状態にある。

◇多岐に渡る“破産手続取消”ケース
 ある企業の管財人を務め、後に「破産取消」を経験した弁護士によると、1件の支払への不誠実な対応から、債権者が債務者に不信を抱き、第三者破産を申し立てるケースは「十分あり得る」と指摘する。
 「破産取消」となった企業に共通するのは、代表者がステークホルダーとの情報共有に何らかの問題を抱えていた点だ。
 大企業に比べ、小・零細企業は「債務者の資産を債権者側が把握することは難しい面もある」(前出の弁護士)。株式を公開していない企業でも、取引の円滑化には債務者が債権者に資産や経営状況を積極的に開示するなど、コミュニケーションが欠かせない。
 債権者も日頃から取引先の動向をチェックし、必要があれば情報の開示を求める姿勢も必要だろう。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年5月28日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

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2018年3月期決算の上場企業、9社が決算発表を延期(東京商工リサーチ)

 2018年3月期決算の上場企業2,347社のうち、9社が決算短信の発表を延期した。
 東京証券取引所は、決算短信の開示時期を「遅くとも決算期末後45日以内に内容のとりまとめを行い、その開示を行うことが適当」(決算短信等の開示に関する要請事項)としている。いわゆる、「45日ルール」だ。決算後50日を超える場合、その理由や開示時期の見込みを発表する必要がある。
 有価証券報告書の法定提出期限(本決算は期末後3カ月以内)の経過後、1カ月以内に提出できない場合、原則上場廃止となる。

◇「発表日未定」、「不適切行為」が各4社
 9社のうち、「決定次第、公表」などとして具体的な期日を公表していない企業は光村印刷(株)(TSR企業コード:291022413、東証1部)など4社あった(5月22日現在)。
 延期の理由に「不適切行為」をあげたのは4社だった。(株)省電舎ホールディングス(TSR企業コード:293052298、東証2部)は不適切な会計処理が発覚し、2018年3月に第三者委員会を設置した。GMB(株)(TSR企業コード:570149460、東証1部)は、製造品の一部に販売先の事前承認を得ない中国製部品を使用した不適切行為が発覚。対象製品の連結売上高に占める割合は1.3%程度と公表している。このほか、五洋インテックス(株)(TSR企業コード:490039510、東証JASDAQ)は、架空取引による売上計上の過年度決算の訂正。石原産業(株)(TSR企業コード:570234816、東証2部)は、持分法適用関連会社の不適切な会計処理の精査に時間を要している。

◇3社が組織変更を理由に延期
 (株)NEW ART(TSR企業コード:294103538、東証JASDAQ)は、2017年10月に持株会社制へ移行したが、連結子会社の増加で「決算数値の確定に時間を要する見込み」で決算短信の発表を5月28日に延期した。クレアホールディングス(株)(TSR企業コード:570487650、東証2部)は、5月25日に短信発表を延期した。同社は「子会社との会計基準統一化の作業やその精査で時間がかかり、発表に向けて鋭意作業中」と話す。 
 このほか、オンキヨー(株)(TSR企業コード:576419524、東証JASDAQ)は、決算手続の煩雑化などを理由に決算発表を延期した。
今回、決算発表を延期した9社の市場別は、東証1部が4社、東証2部が2社、新興市場の東証JASDAQが3社だった。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年5月25日号に「決算短信が未発表の3月期決算企業(5月22日現在)」の一覧を掲載予定)

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シェアハウス販売のゴールデンゲインが破産、スルガ銀行の融資額は・・・(東京商工リサーチ)

 5月15日に破産開始決定を受けた(株)スマートデイズ(TSR企業コード:294730672、中央区)と並んで注目を集めていたもう一つのシェアハウス販売会社、ゴールデンゲイン(株)(TSR企業コード:014435802、港区)が債権者から破産を申し立てられ5月22日、破産開始決定を受けた。
 
 ゴールデンゲインは昨年後半以降、シェアハウスオーナー(投資家)や取引業者への未払いが発生し、同年12月には代表を除く全役員が退任するなど異例の事態に陥り、一部オーナーから仮差押も申し立てられていた。
 今年3月には本社を置いていた東京都港区の高層ビルからも退去。事務所前に掲示されていた連絡先の携帯電話に連絡すると、日向社長は「事務所は引き払ったが新しいところを探している。事業は継続中だ」と話していたが、最近は電話をしても誰も出ない状態が続いていた。

 東京商工リサーチ(TSR)は、ゴールデンゲインが2017年12月にシェアハウスのオーナー向けに送った通知文を入手した。それには、「相当数の物件について当初計画の甘さからシェアハウス居住者が支払う賃料がオーナーに支払う賃料を下回っていることに加え、業界環境の激変で当初からオーナーに対して約束の賃料を支払う事が極めて困難となった」(一部抜粋)と書いてある。また、当月以降は居住者からの実際の入金に基づいた賃料を支払う旨、支払いについてはシェアハウスを実際に管理・運営しているA社が支払うとしている。さらに「(オーナーへの融資を行っていた)スルガ銀行との交渉を必要とする場合は当社が責任をもって対応する」と記されている。
 スマートデイズがサブリース賃料の支払いを停止したのが今年1月。これとほぼ同時期に当社も資金不足に陥っていた。昨年後半以降、オーナーへの資金供給元となっていたスルガ銀行が融資姿勢を転換し、融資を絞ったことが背景にある。ゴールデンゲインが通知文で表現した「業界環境の激変」は、これに起因しているのだろう。

◇スルガ銀行による融資額は150億円程度か
 ゴールデンゲインが手掛けたシェアハウスは都内を中心に約100棟。1棟あたりの部屋数は最少8部屋から最大23部屋で、平均すると14部屋だという。関係者によると、「オーナーへの融資の大半はスルガ銀行渋谷支店が手掛けていた」という。
 5月23日午後、TSRの取材に対しスルガ銀行の担当者は、ゴールデンゲインのシェアハウス向け融資総額について、「個別の案件については回答を差し控える」と述べた。ただ、1棟あたりの融資額を1億5,000万円と仮定すると、100棟で合計150億円規模と推測される。

 スルガ銀行が融資していたシェアハウススキームの崩壊は他のシェアハウス業者でも起こっている。なかにはサブリース賃料未払いの末、連絡すらつかなくなった業者も存在する。第3、第4のスマートデイズが今後も出てくる可能性は否めない。

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慶応大発の医療介護機器ベンチャー、旧(株)イデアクエストが破産(東京商工リサーチ)

 (株)福老(旧:(株)イデアクエスト、TSR企業コード:294582827、法人番号:2011001072901、大田区東糀谷6-4-17、設立平成24年3月14日、資本金6億7560万円、坂本光広社長)は5月16日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には大澤加奈子弁護士(梶谷綜合法律事務所、千代田区大手町1-7-2、電話03-5542-1453)が選任された。
 負債総額は債権者約50名に対し約4億7000万円。

 平成24年3月、慶應義塾大学工学部開発の画像センシング技術を活用した医療福祉機器開発を目的に(株)イデアクエストの商号で坂本社長が設立した。高齢者や新生児を対象とした医療、介護システム機器の開発を行っていた。厚生労働省から認定を受けた介護見守り装置「OWLSIGHT(アウルサイト)」を28年に商品化した。
 しかし、以後は目立った商品投下、量産は行われず、さらに代理店等販売網の整備に時間を要し、28年3月期売上高は2697万円にとどまった。翌29年3月期に売上高は1億711万円をあげたものの開発費用がかさんだことから、4億1943万円の赤字となり、1億991万円の債務超過に陥っていた。30年3月に商号を福老に変更し、体制変更の協議を進めたが、協議は進展せず事業継続が困難となり、今回の措置となった。

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シェアハウス販売のゴールデンゲイン(株)破産開始決定を受ける(東京商工リサーチ)

都内中心にシェアハウス「ゴールデンゲイン」シリーズを展開 債権者から破産を申し立てられていた

 ゴールデンゲイン(株)(TSR企業コード:014435802、法人番号:9011001104722、港区愛宕2-5-1、設立平成27年3月26日、資本金1億円、日向司社長)は5月22日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には堂野達之弁護士(堂野法律事務所、中央区銀座1-5-8、電話03-5524-7727)が選任された。
 負債総額は13億6900万円(平成28年10月期決算時点)だが、今後の調査により変動する可能性がある。
 
 投資家向けシェアハウスの企画、建築、販売を手掛けていた。シェアハウス用地の販売実績を有するほか、足立区、葛飾区、板橋区、練馬区など都内の住宅地域を中心に自社ブランド「ゴールデンゲイン」シリーズのシェアハウス運営事業を展開し、平成29年には月間約10物件のシェアハウスをオープンさせていた。投資用不動産として新築、土地の仕入れから建築(外注)、販売のほか管理・運営までをグループで一貫して手掛け、サブリース方式で投資家向けに販売。シェアハウスへの社会的な注目を背景に取扱い物件は急拡大し、業歴は浅いながらも設立2期目となる28年10月期には約43億1100万円の売上高をあげていた。
 
 しかし、業容拡大の一方で入居率の低下やシェアハウスサブリース業に対する一部金融機関の融資姿勢の変化などから業況が悪化。29年12月には代表を除く全役員が退任する一方、サブリースオーナーへの家賃支払いの停止や外注費の未払いなどの支払いトラブルが表面化していた。
 日向社長によると「3月1日付けで事務所を引き払ったが新しいところを探している。事業は継続中」としていたが、債権者より破産を申し立てられ今回の措置となった。

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2017年の新設法人は、調査開始以来、初の13万社超え(東京商工リサーチ)

2017年「全国新設法人動向」調査

 2017年(1-12月)に全国で新しく設立された法人(以下、新設法人)は13万1981社(前年比3.1%増)で、1年間に新設された法人数では、調査開始以来、初めて13万社を突破した。
 東北と北陸を除いた7地区で前年を上回り、ほぼ全国的に法人数が増加したことがわかった。減少した東北は、東日本大震災を受けて急増した2013年との比較では全国で唯一減少し、震災の復興事業の一服、人口減の影響が表れた格好となった。一方、東京や大阪など人口が増加している地域では新設法人も増加傾向が顕著だった。人口が増加し観光関連も活況が続く沖縄県は普通法人に占める新設法人の比率が全国トップ(8.7%)で、政府の目指す「欧米並みの開業率10%」に一番近いこともわかった。
※ 本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(対象333万社)から、2017年(1-12月)に新しく設立された法人を抽出し、分析した。

◇2017年は前年比3.1%増、8年連続増加
 2017年(1-12月)の新設法人は13万1981社(前年12万7974社)で、2007年に調査を開始して以来、初めて13万社を突破した。2010年以降、新設法人数は8年連続で前年を上回り、2017年の増加率(3.1%増)は前年の2.2%増を0.9ポイント上回った。リーマン・ショック後では最高を記録した2014年(8.6%増)から2年続いた増加率下落の推移に歯止めを掛けた。
 2017年の全国企業倒産は27年ぶりの低水準(8405件)だったが、休廃業・解散(2万8142件)との合算件数は3万6547件で、この3.6倍(前年3.3倍)の法人が新たに設立されている。 

◇資本金別、5百万円未満の小規模法人が増加
 資本金別では、「1百万円未満」が2万9080社(前年比10.0%増)、「1百万円以上5百万円未満」が5万8481社(同2.7%増)と、それぞれ増加した。
 一方、「5千万円以上1億円未満」は581社(同13.9%減)、「1億円以上」は485社(同8.0%減)、「1千万円以上5千万円未満」は5596社(同1.9%減)、「5百万円以上1千万円未満」は2万5436社(同0.6%減)と前年を下回った。
 2016年も資本金1千万円未満の小規模な法人に「増加」が偏っていたが、2017年はその傾向が強まり、資本金5百万円未満に「増加」が集中した。
 最低資本金制度の廃止が浸透し、1千万円未満の小規模な資本金の法人が12万5319社(構成比94.9%、前年94.6%)で、構成比は前年比0.3ポイント上昇した。

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