ドローンは200g未満の申請不要タイプに勢い(日経トレンディネット)

 前回の「平昌五輪直前! BDレコーダーは1TB×2番組が売れ筋」に引き続き、今回はビックロ ビックカメラ新宿東口店にドローンの売れ筋を取材した。ドローンは航空法の対象となる200g以上の機体と200g未満の対象外モデルに大別され、それぞれニーズがあるという。ドローンコーナーを担当する遠藤恭介氏は「200g未満のモデルを自分用やプレゼント用に買われる方が増えています。一方で200g以上のモデルもYouTubeに動画をアップしたいなどのニーズから需要が高まっています。着実に市場が大きくなっていると感じますね」という。

【関連画像】ビックロ ビックカメラ新宿東口店 地下1階にあるドローンコーナー

 それを踏まえて売れ筋モデルをみていこう。

 1位と2位、4位が200g未満、3位と5位が200g以上で、入門クラスから中上級機までバランスよくランクインする結果となった。確かに裾野が広がって市場が大きくなっているように思える。次のページからモデルごとの人気の理由を探っていきたい。

※なお、写真や文章で掲載している価格は、2018年1月30日16:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見ていただきたい。

200g未満はホバリングして自撮りできる1万円級が人気

 売れ筋トップはSACの「DRH810」。ポケットに収納できるコンパクトなボディーを採用した屋内向きドローンで、空中で静止するホバリング機能やボタンひとつで戻ってくるワンキーリターン機能を備えている。コントローラーを同梱しているが、スマートフォンの専用アプリでも操作できるのもポイントだ。

 遠藤氏は「部屋のなかでスマホで操作しながら自撮りできるところが喜ばれています。ドローンでの自撮りはホバリング機能がしっかりしていないとできませんが、DRH810なら安心して試せると思いますよ」と語る。

 入門機としてはもちろん、子供へのプレゼント用としても選ばれることが多いモデルだという。

 続く2位のSAC「DRX25」もできることはDRH810とあまり変わらないが、カメラの角度をコントローラー側で自由に調整できるといった付加機能がついているので、カメラアングルやフレームワークが工夫しやすい利点がある。反面、機体は大ぶりとなる。

「機体がプロユース定番の『Phantom』シリーズによく似ているので、将来のステップアップを思い描きながら自分用の入門機として選ぶ方が多い印象ですね。もちろんプレゼント用としてもよく売れていますよ」

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トヨタやメルセデスも注目するキャンピングカーショー(日経トレンディネット)

トヨタはライトユーザーに狙い

 トヨタの展示は「ハイエース」のカスタマイズモデル2台が主役。日常からアウトドアまで使えるという「ハイエース リラクベース」と、床をフラットにして積載性を高め、趣味を楽しむためのクルマであることがひと目で分かる「ハイエース マルチ ロール トランスポーター(MRT) TypeII」を展示した。

 バンタイプで圧倒的なシェアを持つハイエースだが、キャンピングカーとしてカスタマイズするベース車両の定番。しかしトヨタが狙うのは、よりライトな使い方をするユーザーだ。今回の展示には、車中泊や趣味の移動車という用途に、ファミリー層などのニーズを掘り起こす狙いがある。

 ハイエースの売り上げ自体は商用車として安定してはいるが、さらに拡大する可能性は少ない。ライトユーザーを捉えることで、市場を広げたいとの意図が感じられる展示だった。

●日産はEVで培ったリチウムイオン電池を活用する

 日産もトヨタ同様に「NV350キャラバン トランスポーター」や「NV200バネット」の車中泊仕様車「NV200バネット マルチベッドワゴン」など商用車の展示がメインだったが、リチウムイオンバッテリーシステムを搭載した「NV350キャラバン」ベースのキャンピングカーも参考出展した。これは、リーフで培ったEV技術を活用したもの。8kWhのリチウムイオンバッテリーを後席シート下に搭載し、満充電状態なら照明や空調など車内で必要な電力の3日分をまかなえるという。コストを下げるために発電装置は搭載せず、充電には外部のAC100V電源を用いる。満充電までは6時間だというが、現実的で便利そうな機能だと感じた。

 日産では今秋から同システムを搭載したキャラバンをキャンピングカーメーカー向けに供給する予定。価格は未定だというが、キャンプ中に電気をかなり自由に使えるだけに検討するユーザーは多そうだ。

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破綻したフリーテル 受け継いだ企業の狙いは「eSIM」(日経トレンディネット)

 2017年12月に経営破綻したプラスワン・マーケティング(東京・港)の端末事業を譲り受け、新生「フリーテル」としてスマートフォン市場に進出したMAYA SYSTEM(東京・新宿)は、2018年2月9日に新製品発表会を開き、その経緯を説明した。同社はなぜ、あえて破綻したブランドのスマートフォン開発を手掛けるという決断を下したのだろうか。

【関連画像】eSIM対応端末の開発を検討していたMAYA SYSTEMが、eSIM対応端末開発を打ち出したプラスワン・マーケティングとの協業に向けて交渉していたことが今回の事業譲渡につながった

●フリーテルを引き継いだMAYA SYSTEMとは

 自社でスマートフォンを開発する一方でMVNO(仮想移動体通信事業者)として通信事業も手掛けるという独自の戦略と、有名人を起用したテレビCMをはじめとする積極的なプロモーション攻勢で注目されていたプラスワン・マーケティング。同社は2017年半ばから深刻な経営不振に陥り、同年11月に通信事業を楽天に売却。端末の開発に特化したものの経営を立て直すことはできず、翌12月には民事再生法の適用を申請するに至った。

 そのプラスワンからフリーテルのブランドを譲り受けたのが、MAYA SYSTEMだ。同社の設立は2007年で、当初はコールセンターを中心とした人材派遣業を手掛けていた。現在は人材派遣業をグループ会社のMAYA STAFFINGへと移管しており、MAYA SYSTEMの中心事業はITソリューション関連となっている。

 スマートフォンとはあまり関係がないようにも思えるが、社長の吉田利一氏によると、同社が端末事業を譲り受けたのにはモバイル、そして「eSIM」が大きく関係しているという。

eSIMでの協業から端末事業の譲渡に

 実はMAYA SYSTEMは、世界100カ国以上で利用できるモバイルWi-Fiルーター「jetfi(ジェットファイ)」を2016年から提供している。このjetfiの最大の特徴は「eSIM」(Embedded SIM、イーシム)を搭載していることだ。eSIMでは情報を書き換えることが可能なため、jetfiはその特性を生かして現地の通信事業者が提供するネットワークに接続することで、国際ローミングと比べて安価な通信料を実現している。吉田氏は、端末を世界中で利用可能にするeSIMに大きな可能性を感じてjetfiの事業を展開するに至ったと言う。

 eSIMの事業を拡大するべく、自社でeSIM対応スマートフォンを開発したいと考えたものの、ノウハウを持ち合わせていなかったと吉田氏。ところが2017年6月、プラスワンがeSIM対応の端末を開発し、2018年春に販売を開始するとの報道を目にした。そこで吉田氏はプラスワンとコンタクトを取り、協業に向けた話し合いを進め、出資も検討していたと言う。その途中でプラスワンが経営破綻したため、結果的に端末事業の譲渡を受けるに至ったというわけだ。

 MAYA SYSTEMでは、譲渡された端末事業のリソースを生かし、eSIM対応スマートフォンの開発を進めているとのこと。MVNOはデータ通信の国際ローミングサービスを提供していないため、MVNOの利用者は海外渡航時にデータ通信が利用できない。その不自由さをeSIMによって解消したいとしている。

 さらに今後は、eSIMの技術を活用し、海外でも利用できるIoT向けのチップ開発も進めていくとのこと。eSIMを生かすビジネスの拡大こそが、プラスワンの端末事業を譲り受けた大きな狙いだったことが分かる。

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「何が食べたい?」と聞かれたときの最適解(日経トレンディネット)

「和食が食べたい」で本当にいいの?

 みなさんは「何が食べたい?」と聞かれて返答に困ることはないだろうか。私もこの返答にはいつも悩まされる。そして困った揚げ句「和食が食べたい」とか、「中華の気分」とか、「洋食かなあ……」などと答えてしまう。そうした返答は、その料理の発祥地や非常に大ざっぱなカテゴリーを表していることが多い。

【関連画像】「あっさり」「辛い」「濃厚」に頻出する料理ジャンル

 よくよく考えてみると、自分が今求めている料理の気分を、発祥地や大きなくくりで伝えるのは間違っているのではないか。和食や中華……と答えた自分の本当の欲求は何なのか。もし、その欲求を的確に表現できれば、料理の選択肢が広がり、よりいっそう食べたいものに出会えるのではないか――。

 そこで今回は「和食」「中華」「洋食」などの料理ジャンルに対する投稿コメントを分析し、食べたい者を発祥地で答えた時の真の欲求を探ることで、本当に食べたいものに出会うための「最適解」を導き出そうと思う。

 一生でしっかり食事ができる年齢を80歳までとすれば、1日3食ならその回数は約9万回。朝食を抜くと約6万回。今40歳なら食事できるのは残り3万回しかない。貴重な食事の機会と人生を極力無駄にしないよう、1度でも多く素敵な料理と出会ってもらいたい。そのための参考にしてほしい。

●和・洋・中、各ニーズを分析してみた

 今回も前回(「前年比406%、SNSで激増する『ポテサラ投稿』の真相」参照)と同様、SARAHに集まった投稿をテキストマイニングすることにより、「和・洋・中」それぞれのコメントに関する頻出ワードを調べてみた。その結果が以下の表だ。

 まず、全体を見てみると「旨味」「甘み」「濃厚」「あっさり」「コク」「辛い」などテイスト(=味、味わい、風味)を表すワードが多く並ぶ。例えば「中華」と答えた人の欲求は「辛い」「辣(らつ)」「熱々」といったワードに特徴が表れているが、そうしたテイストを満たしていれば、本当は中華以外の料理ジャンルでもいいのかもしれない。では、もう少しジャンルごとに踏み込んで探ってみよう。

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新機種の登場でパナソニック「レッツノート」の素晴らしさを再認識(日経トレンディネット)

 パナソニック「レッツノート」シリーズの売れ筋は、12.1型液晶を搭載するベーシックな製品だ。定番は「レッツノートSZ」で、僕も愛用している。その人気シリーズの新機種が登場したのでレビューしていきたい。

【関連画像】左の黒いモデルが「レッツノートSZ」。新登場の「レッツノートSV」は色以外はほとんど変わらないように見える

 新登場の「レッツノートSV」はボディーが一新されている……と言っても「ん? どこが違うんだ?」と思うだろう。僕も最初はそう思った。ところが、実際には外装もほぼすべてが変わっている。光学ドライブの位置が変更されてるし、LEDの位置も異なる。ディスプレー部分も微妙に手が加えられており、ちょうつがいの形状も違う。

 本体の重量も微妙に重くなっている。最軽量モデル同士でレッツノートSVとレッツノートSZを比べるとSVが999g、SZが929gで70gの差がある。この差が生まれた理由はいくつかあるが、最も大きいのがクアッドコアCPUを搭載したことだ。前機種と比べて処理性能が1.3倍になっているとのことだが、単にクアッドコアCPUを搭載しただけでは性能をフルに引き出せない。放熱などに配慮した結果、重量が増してしまったわけだ。

 70g程度なら気にならないという人も多いだろう。だがレッツノートファンの僕は、微妙にがっかりした。軽量化とは言わないまでも、せめて同じ重量に収めてほしかったところだ。

 ちなみに僕は、レッツノートを買うなら本体カラーは黒と決めている。レッツノートのようにマグネシウムを使っているボディーは、アルミを使っているボディーに比べてパーツの合わせ目の隙間が目立ちがちだ。実際、レッツノートの合わせ目は、はっきり言うと隙間だらけ。しかし、黒い本体ならその隙間があまり目立たず、全体の完成度が高く見える。個人的な好みの話ではあるが、黒が格好良いと感じるのには、そんな理由もあるのだと思う。

見やすいディスプレーに顔認証対応カメラを搭載

 レッツノートSVが搭載するディスプレーは12.1型で、解像度は1920×1200ドットとなっている。いわゆるフルHDとほぼ同じだが、縦横比が正方形に近くなった分、縦方向の解像度が増していると考えていい。最近は高解像度のモバイルノートも多いので物足りないと思うかもしれないが、実用上は十分な解像度だろう。4Kレベルまで解像度を上げたとしても、それでは文字が小さくて見づらくなってしまうのだ。

 液晶は例によってアンチグレアだ。反射が抑えられており、明るい屋外でも見やすい。仕事で使うパソコンは、動画や写真がきれいなものより、文字が見やすいものであるべきだ。外出先で使うことを考慮すれば、モバイルノートの液晶はアンチグレアが絶対条件だと断言できる。

 またレッツノートSVは、ディスプレー上部に顔認証用のカメラを搭載している。紛失のリスクがあるモバイルノートでは生体認証も必須と言っていいが、顔認証と指紋認証のどちらがいいかは迷うところだろう。手袋をしているときは顔認証が便利だし、マスクをしているときは指紋センサーが重宝する。それでも僕が愛用しているレッツノートSZは生体認証非対応なので、大いにうらやましく感じる部分だ。

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音楽CDを効率よくスマホに取り込むには? 30年分、2000枚の音楽CDをやっつける方法はあるのか!?(日経トレンディネット)

演奏活動でメシを食っていたこともある音楽とITにはちょっとうるさいライター湯浅英夫氏が、自分がハマった物について、そのハマった穴を解説していく。今回は大量の音楽CDを効率よくスマホに取り込む方法を探る。

【関連画像】自宅のCD棚の一部。CDはおそらく2000枚以上で、アナログレコードも大量にある。しかし家は狭い。一体どうすればいいのか

 最近は音楽配信サービスで音楽を聴くことが多くなったが、手元の音楽CDをパソコンの光学ドライブに入れてFLAK形式やMP3形式などのデータファイルとして取り込んで(リッピング)聴くこともまだまだある。音楽配信サービスで見つからないアルバムを優先してコツコツと作業しているが、30年近く買い続けてきた音楽CDは山のようにあり、作業はなかなか終わらない。このCDに費やしてきたお金を別のことに回していれば、今頃もう少しイイ生活を送れていたのではないかとたまに思う。

 気になるのは、最近は光学ドライブを搭載したパソコンが減っていることだ。PCメーカーに聞いても、ソフトのインストールやデータのやりとりにCDメディアやDVDメディアを使う人はかなり減っているという。光学ドライブのないパソコンだと音楽CDの取り込みができずに困ってしまうが、そんな場合に便利そうなのが、パソコンを使わずに、スマホと接続して音楽CDからのリッピングができるというアイ・オー・データ機器のCDドライブ、「CDレコ」シリーズだ。

●ジャニーズファンにも人気

 CDレコの最新モデルであるCDRI-W24AI2シリーズは、女性にウケそうなデザインがまず目を引く。パステルカラー調の2色のカラバリを用意し、天板には透明感漂うアクリル素材が貼ってあり、パッケージもなんとなくふんわり感の漂うデザインになっている。筆者のイメージでは、CDレコシリーズはいかにも外付けドライブといった武骨なデザインだったはずなのだが、この最新モデルを見て少し驚いた。

 アイ・オー・データ機器に聞いたところ、CDレコのユーザーには実は女性が多いのだという。パソコンが苦手だったり面倒だったりであまり使わない女性、特に音楽配信があまり行われていないジャニーズ系アイドルのファンの人たちなどが、購入したアイドルのCDをスマートフォンに取り込んで聴くために使うケースがあるという。

 筆者はジャニーズファンではないが、自宅のパソコンの光学ドライブの調子がだんだん悪くなってきたこともあり、このCDレコを使えばCDのリッピング作業がはかどるのではないかと思って試してみることにした。

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ネット騒がす2つの“第4のチョコ” 、「ルビーチョコレート」と「ブロンドチョコレート」の人気にせまる!(日経トレンディネット)

 インターネットを中心に“第4のチョコ”が話題になっている。スイスでチョコレートの製造、販売を行うバリー・カレボーが2017年9月に発表した「ルビーチョコレート」がそれだ。ネスレ日本は2018年1月19日にルビーチョコレートをウエハースの上にコーティングした「キットカット ショコラトリー サブリム ルビー(以下、サブリム ルビー)」を発売し、注目を浴びている。ネスレ日本がバリー・カレボーとルビーチョコレートの6カ月間の独占販売契約を締結し、バレンタインデーに向けて世界で初めて商品化したものだという。

【関連画像】「キットカット ショコラトリー サブリム ルビー」(400円)。日本と韓国で展開する「キットカット」の専門店「キットカット ショコラトリー」などで、2017年1月19日から25日まで、5000本の期間・数量限定で販売

 チョコレートは大まかにいうとブラック(ビター)、ミルク、ホワイトという3種類に分類されるが、1930年代に米国のネスレがホワイトチョコレートを発表して以来、「(ルビーチョコレートは)80年ぶりとなる新カテゴリーのチョコレートの登場」(ネスレ日本担当者)だという。原料となるルビーカカオは天然のピンク色とベリーのような爽やかな酸味を持つカカオ豆で、見た目は確かにこれまでのブラック、ミルク、ホワイトとは大きく異なる。

 実は以前から“第4のチョコレート”と呼ばれるチョコレートがもう1つある。フランスでチョコレートの製造、販売を行うヴァローナが開発した「ブロンドチョコレート」だ。ミルクチョコレートとホワイトチョコレートの中間のようなブロンド(金)色で、ビスケットやキャラメルの香ばしい風味を感じさせるチョコレート。日本では2013年から発売されている。2017年ごろから菓子やアイスクリームにもブロンドチョコレートの名を冠した商品が登場し始め、じわじわと種類が増えている。

ブロンドのターゲットは「製菓市場」

 ヴァローナの日本法人であるヴァローナ・ジャポンによると、ブロンドチョコレートはホワイトチョコレートの製作途中に誤って加熱器具に入れたまま放置してしまったことで偶然できたものだという。その後数年間開発を重ね、2012年に「ブロンド・ドゥルセ」という商品名で発売。2013年に日本展開する際に「ブラック、ミルク、ホワイトに次ぐ、世界初のブロンドチョコレートと銘打った」と同社マーケティング部の榎本聖子氏は話す。

 とはいえ、「日本において“第4のチョコレート”というキャッチフレーズで広告宣伝をしたことはない」(榎本氏)。ブロンドチョコレートとして商標登録もしておらず、現在市場に出回るブロンドの名を冠した商品も全て関知しているわけではないという。世界初の商品を手がけているわりには、あまり「仕掛けている」ようには感じられない。

 そう見えるのは、同社が製菓市場をメインターゲットとしているからだろう。同社の主要な取引先は洋菓子店やチョコレートの製造販売店で、一般消費者向けの商品はほとんど展開していない。ブロンド・ドゥルセも製菓材料店や同社のオンラインショップでしか販売していないという。同社によると、チョコレートはその風味によってそれぞれ相性の良い食材があり、ミルクに合わせやすい食材もあれば、ホワイトに合わせやすい食材もあるとのこと。「ブロンドチョコレートはホワイトチョコレートとは色合いも味も全く異なる。製菓の原材料としての使い方を提案するため、ブラック、ミルク、ホワイトに次ぐ新カテゴリーとして提案をしている」(榎本氏)という。

 同社は商品認知のためにリーフレットを作成し、相性の良いフルーツとの組み合わせや風味の特徴、さらにどのような用途に適した商品かを記載している。それによるとブロンドチョコレートはガナッシュという溶かしたチョコレートに生クリームを加える製法や氷菓類に最適だという。こうした案内を見るだけでもブロンドチョコレートをどんなターゲットに響かせたいのかが伝わってくる。

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奇跡の乗り物スーパーカブ 実用の美磨き続けて60年(日経トレンディネット)

 「ロングセラーはデザインの良さだけでなく、作り手側の商品に対する愛、ストーリーこそが大切」と語るのはロングライフデザイン活動家のナガオカケンメイ氏。第1回のカルピスに続き1958年の発売以来60年の歴史を持つホンダのスーパーカブを取り上げる。

【関連画像】1958 年に発売した初代スーパーカブ

●ナガオカケンメイの目

 創業者の想いを受け継ぐ。簡単なことではありませんが、ホンダには創業者の本田宗一郎さんと藤沢武夫さんの傑作が今も改良を重ね、唯一の商品として存在しています。それが「スーパーカブ」です。この商品を作り、売るということは、2人の想いに触れることと一緒。その想いがホンダの社内から販売店、そして海外へ広がり、多くのファンの心を1つにしていると言えます。ロングライフデザイン商品の共通点は開発者の熱い想い。ホンダというブランド全体を見ても、やはりスーパーカブから伝わってくる創業者の想いで形作られていると感じます。

 老舗の多い京都の商売の原則は「あつらえ」。つまり、架空のターゲット設定で商品開発するのではない「あの人のため」に作る。スーパーカブにも「おそばやさん」という具体的なターゲットがあり、当時のカタログにも出てきます。業務用としての性能を意識していった結果、郵便局員の販売車として採用。その過酷な使用にしっかり付き合っていくことでますます性能を高め、最初は市販品と郵便局仕様を分けていたそうですが、今はほとんど市販品と差はないとのこと。業務用の強さと用の美とも言えるデザインは、民芸の思想に似た美さえ感じられます。すごいことです。

 大ヒットの裏にはユニークな販売網作りもありました。材木商や乾物屋などバイク販売の経験のない店の軒先を借りたのです。要するに、専門的なメンテナンスや設備にあまり頼らなくてもいいように作られた完成度のずば抜けて高いバイクと言えます。通常のバイクの発想をとことん超えて発想していったのでしょう。その頃ではおおよそ考えられないくらいの斬新な発想だったでしょう。

 スーパーカブは商品が常に少しでも良くなるよう、改良を繰り返しています。コクヨのキャンパスノートの開発と同じで、モデルチェンジの時期が決まっていない。新型を売りに「何代目」的に打ち出すことはせず、とにかく時代が求めればすぐに改良をしていく。そして荷物の積み下ろしがしやすい高さを守る。そうして作られていました。

 ロングライフデザインを持つ企業には共通して「会社の創業の想い」を、関わるすべての人たちと共有する工夫があります。カップヌードルの日清にある発明記念館のようにです。創業者の発案した未来を見据えた素晴らしい製品に改良を続ける様子は、ホンダという企業作りそのものだと思いました。

 以下では「つくる」「売る」「流行」「つづく」の4つの観点からスーパーカブのロングセラーの秘密を解き明かす。

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世界4位のスマホメーカー、中国・OPPOはどんな会社か(日経トレンディネット)

 スマートフォン販売で世界第4位のシェアを誇る中国のOPPOが、2018年1月31日に日本市場進出を発表した。多くの日本人にとってなじみのないメーカーだが、OPPOは世界4位という大きなシェアを獲得している。そこで改めて、OPPOとはどのような企業で、どのような戦略をもって日本市場に乗り出すのかを、携帯電話・モバイル専門ライターの佐野正弘氏が説明する。

【関連画像】「R11s」で日本進出を果たした中国メーカーのOPPO。日本での知名度は低いものの、アジアの新興国を中心にシェアを拡大し、世界4位の販売シェアを持つ企業だ

 ファーウェイがSIMフリースマートフォン市場でトップシェアを獲得したり、ZTEがNTTドコモの2画面スマートフォン「M」を製造したりするなど、最近日本でも中国のスマートフォンメーカーが急速に存在感を高めている。そうした中、新たに日本市場進出を発表した中国企業が「OPPO」(オッポ)である。

 OPPOは世界のスマートフォン市場で、サムスン電子、アップル、ファーウェイに次ぐ4位の販売シェアを獲得する大手企業だ。そのOPPOが、フラッグシップモデルの「R11s」を手に、日本市場への参入を大々的に発表したことは、携帯電話業界にとって大きな話題だ(関連記事:日本初上陸!世界4位、中国OPPOのスマホ最速レビュー)。

元々はAV機器メーカーだったOPPO

 とはいえ、日本ではOPPOの知名度は決して高いとはいえない。知らないという人も多いだろう。

 OPPOは2004年に設立された非常に新しい企業であり、元々はDVDプレーヤーやMP3プレーヤーなどを手がけていた。だが2008年に携帯電話事業に参入して以降、携帯電話メーカーとして急速に成長。現在は中国のほか、アジアの新興国を中心に30の国や地域の市場に進出し、事業規模を拡大しているようだ。

 そうした経緯もあり、現在OPPOのブランドには、携帯電話事業を手がける「OPPO」と、AV機器を手がける「OPPO Digital」の2つがある。このうちOPPO Digitalは、既に日本に進出しており、オーディオ市場で一定のポジションを築いてきた。OPPOの日本法人であるOPPO Japanには、OPPO Digital Japan社長の河野謙三氏も取締役として参加している。

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おっさんキュートは絶対ウケる! スズキ・クロスビー(日経トレンディネット)

東京モーターショー2017でプロトタイプを発表したかと思ったら、あっという間に年末に発売され話題を集めたスズキの小型クロスオーバーワゴン「クロスビー」。これってやっぱり“デカハスラー”なのか?

【関連画像】2017年12月25日にスズキが発売した「クロスビー」(税込み176万5800~214万5960円)

●【コンセプト】軽SUVの奇跡、ハスラーの事実上の拡大版!

 ついに出ました新型コンパクトSUV、スズキ「クロスビー」! 2017年の東京モーターショーに出品されてたから知ってる人も多いと思いますが、コイツはそう、事実上の“デカハスラー”です。オフィシャルには明言されてませんが。

 「ハスラー」は2014年に発売されてから、ずっと売れ続けている“奇跡の軽SUV”。なぜ奇跡かというと、スズキ「Kei」(1998~2009年)やホンダ「Z」(1998~2002年)などの新型軽SUVは正直鳴かず飛ばず。ところがハスラーはデビュー直後から月6000~8000台レベルで売れただけでなく、2014年夏には1万4000台突破! 当時バカ売れのホンダ「N-BOX」は超えないまでも、コンスタントに売れ続けて今年1月も5000台で軽月間販売ベスト10入り。

 「新車効果がなかなか続かない」といわれる昨今、この売れ行きはハンパじゃありません。実際、東京じゃさほど見ませんが地方都市に行くと走ってる走ってる。それもオレンジやピンクのキュートカラーのハスラーに、オジサン、オバサンから若い女子までが乗り、エアロパーツやステッカーなどライトチューンが施されたクルマも珍しくありません。

 聞けば4年間で約36万台も売れたそうで、日本の中でしっかり愛され、既にポジションができていることがうかがえます。

ポイントはおっさんが欲しくなるキュートデザイン

 ハスラーはなぜにそんなに売れ続けているのか。実はハスラーの中身は人気軽トールワゴンの「ワゴンR」で、広さ、便利さ、低燃費性共に十分。それもヒットの要因でした。

 しかし小沢の独自分析ではハスラー最大のヒットの要因はやはりあのデザイン。今回小沢が勝手に命名した“おっさんキュートさ”にあります。

 4年前に聞いて驚きましたがハスラーのエクステリアを手掛けたのは当時50代で定年も視野に入ってきた立派な“おっさんデザイナー”だった服部守悦さん。とても優秀な方で今は静岡文化芸術大学の准教授になられておりますが、当時交わした雑談を今も憶えております。

 「あえてイマ風のレトロデザインにしたんですか?」と小沢が尋ねたところ「違う、俺たち自身が欲しくなるSUVにしたかったんだ」と服部さん。

 そう言われて見ると力強い台形フェンダーアーチやら、そのまま鉄板化したくなる直線基調のバンパーなどが古典的なジープ風だし、なにより丸目ヘッドライトがクラシック。それでいて赤塚不二夫風に目玉がつながりそうな横ハネまで付いていて、ほどよく遊びも効いてます。

 まさにこのおっさんにも愛されるキュートデザインこそが老若男女、若い女性にも受け、愛され続けている理由ではないかと小沢は思ったわけです。

 一方でハスラーは軽で4人乗りだし、エンジンも660ccでぶっちゃけ長距離ドライブには向いてません。そこで拡大版ハスラーが望まれていたわけですが、スズキにはトラウマがあります。かつてワゴンRをベースに、1リッターエンジンを載せたワイドボディーの「ワゴンRワイド」を出したらさほど売れなかったのです。

 よって「ハスラーワイド」的なネーミングはやめ、プラットフォームからエンジンまですべて刷新したことが一瞬で分かるクロスビーの名前にしたわけです。というわけで恒例の小沢コージチェックを!

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