もったいない! 食品ロス業務用に活路(日本農業新聞)

 食べられるのに捨てられる「食品ロス」対策で、経営利益につなげる農家がいる。丹精した生産物を無駄にせずに利益を生み出すように販路開拓し、産地のPRにもつなげている。

静岡 トマト サイト仲介 飲食店に

 業務用の高糖度トマトを周年で施設栽培する静岡県袋井市の農業ベンチャー「Happy Quality」は、これまで廃棄していた裂果トマトの販売を始めた。

 「わずかに裂果してしまう実がもあるが、おいしいのに捨てるのはもったいない」と代表の宮地誠さん(44)。インターネットで生鮮品などを仲介するサービス「tabeloop(たべるーぷ)」に出品している。裂果していても飲食店などが喜んで買い求め、1キロ300円で売れる。宮地さんは「無駄なく消費されるのがうれしい。利益も出る」と胸を張る。

 「たべるーぷ」を運営する「バリュードライバーズ」の佐治祐二郎代表は「規格外野菜やパッケージ不良の食品は貴重な食料。農家などの売り手と飲食店や食堂などの買い手双方の利益になり、食品ロス削減にもつながる」と意気込む。

北海道 イチゴ アイス開発 周年販売

 北海道浦河町のイチゴ農家3人のグループ「北海道ストロベリープロモーション」は、夏秋取りイチゴの規格外品を使い「夏いちごアイス」を開発。代表の加藤純さん(45)は新規就農者で、2017年からイチゴ生産とアイス開発を始めた。

 生産するイチゴ「すずあかね」は、ケーキなど製菓の飾りとしての需要が高く、規格が厳しい。生産量5トンのうち2、3割は規格外になるため、アイスの原料にしようと考えた。釧路市の乳業メーカー、製菓業者と試作を繰り返し、果汁と果肉が1個分の容量(90ミリリットル)の半分以上を占める商品を生み出した。

 「夏いちごアイス」は大手スーパーのイオンが北海道で開いた社内見本市で社員投票1位になり、7月中旬から新ひだか町のイオン静内店で1個350円で常設販売する。昨年から浦河町のふるさと納税返礼品にも使われていて、引く手あまただ。今年は昨年の倍の2万5000個を作る。

 加藤さんは「売り物にならない規格外品が周年販売できるアイスになった。食品ロス削減と地域PRの一挙両得だ」と実感する。

日本農業新聞

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和食ブーム、アジア向け輸出けん引 牛肉・日本酒100億円超 18年1~6月貿易統計(日本農業新聞)

 2018年上半期(1~6月)の農畜産物や加工品の輸出額で、牛肉や日本酒などの品目で過去最高を更新していることが、財務省の貿易統計で分かった。牛肉は、昨年に輸出が再開された台湾がけん引し、日本酒は日本食ブームが追い風となって、共に上半期で初めて100億円を突破した。緑茶は欧米で支持を集め、花きはベトナム向けが好調で、大きく輸出を伸ばしている。

緑茶・花好調 品目に偏りも

 上半期の国産牛肉の輸出額は前年同期比37%増の108億円、輸出量は44%増の1544トンで、共に統計がある1988年以降で最高。台湾など新興市場を中心に和牛の認知度が高まった。高級部位のサーロインに加え、モモ肉など低級部位も増え、数量の伸び率が大きかった。

 国・地域別では昨年9月に輸出が再開した台湾が首位となり22億円、322トン。東京都内の輸出業者は「現地の消費者で和牛の認知度が上がり、食べ方が広まっている。需要が旺盛だ」と話す。金額で2番目に多かったのはカンボジアで36%増の20億円。冷凍サーロインを中心に、輸出量は46%増の288トンだった。

 日本酒は金額が前年同期を22%上回る105億円で、輸出量は14%増の1万2722キロリットルとなった。日本酒造組合中央会は「海外での日本食レストランの増加が後押しした」と分析する。国・地域別で輸出額が最大だったのは米国で、2%増の31億円。次いで、中国(7割増の18億円)、香港(4割増の17億円)が続いた。上半期で初めて中国が香港を上回った。

 緑茶は2%増の69億円で、上半期の過去最高を更新した。国・地域別で輸出額が最も多いのは米国で、前年同期比5%増の29億円。ドイツが24%増の6億円だった。日本貿易振興機構(ジェトロ)農林水産食品部は「近年の抹茶ブームに加え、米国や欧州で高級な煎茶の消費が増えている」とみる。

 花きも、これまでで最も多い90億円で、8%増だった。特に顕著な伸びを見せたのはベトナムで、輸出額は56%増の25億円。全国花き輸出拡大協議会は「公共事業や個人宅向けで日本産植木の使用が増えている」と分析する。最大の輸出先となる中国は11%増の42億円だった。

 農林水産物・食品の輸出は主力品目が好調だが、全体で見ると伸びる品目に偏りが出ている。そのため17年通年の輸出実績は前年比8%増の8071億円で、伸び率が鈍化した。政府は19年に輸出額を1兆円に増やす目標を掲げるが、目標達成には成長品目の幅を広げられるかが課題となる。

日本農業新聞

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17年外食市場 6年連続増 25・6兆円 訪日客の増加影響(日本農業新聞)

 日本フードサービス協会が推計した2017年の外食産業の市場規模は、前年比0・8%増の25兆6561億円となり、12年から6年連続で増加した。1人当たりの外食支出額や訪日外国人客の増加が影響したと分析する。ただ、家飲み需要の高まりから居酒屋などは苦戦し、全体では小幅な伸びとなった。

 業種別では、ファストフード店など「その他の飲食店」は3・9%増の1兆2787億円だった。大手ハンバーガーチェーンが引き続き好調。「そば・うどん店」は、2・7%増の1兆2749億円と盛り返した。

 ファミリーレストランなどの「食堂・レストラン」は10兆932億円、喫茶店は1兆1358億円で、ともに1・6%増えた。前年、減少に転じた「宿泊施設」が0・2%増の2兆8721億円。日本人客の減少が続く一方で、訪日外国人客の増加が影響した。

 その他、回転ずしを含む「すし店」は、0・1%増の1兆5113億円と、伸び幅を前年から4・9ポイント縮めた。協会は「生ものなどの食中毒の報道が影響した」と分析する。

 「居酒屋・ビアホール等」は1・4%減の1兆94億円。前年から減り幅を2・5ポイント縮めたものの、店舗数の減少や、居酒屋の利用が多かった団塊世代のリタイアによる影響を補いきれなかったとみる。

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[活写] 盆栽 くっきーり(日本農業新聞)

 横浜市のクッキーアート作家、平井理紗さん(28)が作る「盆栽クッキー」が静かなブームを呼んでいる。多摩美術大学に在学中の2012年から、砂糖や卵白などを混ぜたクリームで菓子をデコレーションするアイシングという手法で、クッキーに松などの盆栽を描き続けている。

 小さな絞り袋を使い、着色したクリームで枝や葉を細かく立体感豊かに表現。自然乾燥させると出来上がる。立てると本物の盆栽のように観賞でき、直射日光を避ければ3年以上持つ。

 15年には国家資格の製菓衛生師を取得。昨年5月に商品として販売し始め、1年間で約50枚が売れた。価格は1個700円(税別)から。

 平井さんは盆栽の他に、すしや鍋に入ったすき焼きなども作る。「いつかクッキーの野菜や果物が並ぶ八百屋さんを作りたい」と話す。(木村泰之)

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鶏卵 西日本で相場上昇 猛暑響き減産 大阪1割高(日本農業新聞)

 豪雨や猛暑の影響で、西日本の鶏卵相場が上昇している。JA全農たまごの大阪地区のM級加重平均価格が7月からの1カ月で上伸し、前年同期の約1割高。鶏が死亡するなど生産量が落ちているためだ。西日本の生産減の影響から、東京地区の引き合いが強まり、価格が上がっている。猛暑が続けば、影響が長引く可能性があり、流通業者は「最需要期に当たる年末の相場が高騰する可能性がある」と懸念する。

 大阪地区の3日のM級加重平均価格は1キロ190円。前年同期を15円(9%)上回る。7月初めは1キロ170円だったが、1カ月で20円(12%)上げた。大玉のL級は205円。1カ月で30円上げ、M級との価格差が大きく開いた。暑さで鶏の餌の食い込みが悪くなることで卵重が減り、大玉の生産量が減っている。東京都内の流通業者は「大玉を中心に需給は逼迫(ひっぱく)している」と話す。小玉のS級は175円だった。

 供給過多で6月末まで相場低迷を引き起こしていたが、生産量は7月以降、西日本で一転して落ち込んだ。4月下旬から6月下旬まで発動した生産調整で「西日本で成鶏の淘汰(とうた)が進んだ」(流通業者)。加えて、7月の豪雨や連日の猛暑などで、「鶏の死亡が増えている」(同)。産卵率も低下している。

 大阪の流通業者は「供給が潤沢な東日本から鶏卵を移送させ、需給を保っている」と話す。全農たまごの東京地区のM級価格は大阪を追う形で上昇。3日は175円。1カ月で10円上げた。大阪より価格が安く、引き合いが強まっている。

 猛暑は8月の生産量にも影響を及ぼしそうだ。西日本の需給逼迫は当面続く見込み。暑さによる採卵鶏の死亡が増えた場合、最需要期の年末に、相場が高騰する懸念が流通業者に出ている。

 全国的に猛暑が襲った2013年には、年末の価格(東京・M級)が1991年3月以来の最高値を記録した。

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17年度 チーズ市場拡大 健康志向追い風 飲食店でメニュー増(日本農業新聞)

 チーズ市場が拡大している。調査会社のインテージの調べによると、2017年度の市場規模は前年度より4%多い1671億円で、5年前と比べて2割増だ。マスコミで健康効果がうたわれ、飲食店でチーズダッカルビといったチーズを使ったメニューが増えたことが影響している。

 一部のナチュラルチーズが大きく伸びた。ピザのマルゲリータや、スライスしたトマトと合わせるカプレーゼに使われるモッツァレラが前年比13%増の82億円で、5年間では46%伸びた。

 森永乳業は、主力の「クラフト フレッシュモッツァレラ」にひと口サイズのバジル味付きなど新商品を9月に投入。製造ラインを増設する。「切る手間を省くことで、サラダなどに利用してほしい」と同社。

 粉チーズとしてサラダやパスタに使うパルミジャーノ・レッジャーノは、10%増の48億円。関係者は「飲食店でナチュラルチーズを使ったメニューが増え、家庭でも料理に使う機会が増えている」と分析する。

 スライスチーズなどのプロセスチーズは5%増の845億円だった。

 コンビニエンスストアでもチーズを使った商品は増加傾向にある。ローソンは、複数のチーズを合わせて風味を向上させた商品をそろえ、クリームチーズを使ったスイーツも多い。「ヘルシーなイメージから30、40代の女性に人気」(同社)という。

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高速バス 貨客混載スタート 銘柄食材を定期搬送 全中など4者 産地PR後押し 4県5社から都心の11飲食店(日本農業新聞)

 JA全中と農林中央金庫、三菱地所などは2日、旅客用高速バスを使って、生産量が少ない特色ある野菜などを東京・丸の内周辺の飲食店に定期搬送する取り組みを始めた。継続的に納品できる上、少量の農産物を個別に運ぶよりコストが抑えられる。産地は販路拡大や認知度向上が見込め、飲食店は旬の地域食材の利用をPRできる。まず五つのバス会社と11の飲食店が参加。順次拡大を目指す。

 JA直売所などから野菜を買い取り、高速バスのトランクスペースに入れて東京へ運ぶ仕組み。バス会社は空きスペースで収益が得られる。

 供給先は東京・丸の内エリア。4300の事業所があり28万人が働く。三菱地所がテナントに呼び掛け、利用を拡大していく。各企業での直売も広げたい考えだ。9月から週2、3回の定期搬送を目指す。

 輸送には、山形、福島、山梨、茨城の4県五つのバス会社が協力。年内をめどに11社21路線に拡大する見込みだ。

 同日、福島県郡山市から到着したバスでは、桃や郡山ブランド野菜のナスやタマネギ、エダマメなどを輸送。周辺レストランと三菱地所の社員食堂に納品した。桃などを出荷した郡山市の直売所「愛情館」を運営するJA全農福島は、生産が限られるブランド野菜や朝取れ野菜の販路拡大を見込む。「全国の他産地の農産物と組み合わせて、相乗効果を出しながら販売をしてほしい」(園芸部)と期待する。

 取り組みは全中と農林中金、不動産大手の三菱地所、丸の内エリアで活動する「大丸有環境共生型まちづくり推進協会」の4者。これまでも国産農産物イベントなどで連携してきた。

 バスやタクシーなどが乗客と荷物を同時に運ぶのは貨客混載と呼ばれ、過疎地の輸送円滑化や運送業界の人手不足対策としても期待されている。

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ナメコの食味 数値化 嗜好別品種開発に 長野県(日本農業新聞)

 長野県林業総合センターは、ナメコの食味を数値化する方法を開発した。センサーでうま味、渋味など6成分を計測し、市販品種を基準に数値で表す。菌床栽培で同じ発生条件でも、市販品種と野生種で違いがあることが分かり、消費者の嗜好(しこう)に合わせた種菌や栽培技術の開発に役立つとみる。

 JA全農長野の研究機関、長野県農村工業研究所との共同研究。同研究所が持つ分析装置「TS―5000Z」を使い、ナメコが持つうま味、苦味、渋味、酸度、塩度、糖度を計測。市販のナメコ4品種と、野外で採取した野生種10種類の食味を比べた。ブナおが粉とふすまを混ぜた培地で、培養温度20度、発生温度14度で同じ条件で菌床栽培した。

 うま味を比べると、野生種の1種類が市販品種に比べて1・5倍高かったが、9種類は低かった。

 食べた時にこくと感じる苦味成分は、野生種の方が高い傾向だった。市販品種の数値を1とすると、8つの野生種が1以上で、最も高い野生種は7だった。数値が3だった野生種は、21人による食味試験でも「良い」と評価された。

 うま味と苦味の成分は、野生種でばらつきが大きいことも分かった。同センター特産部は「野生種や原木栽培の食味を好む人も多い。数値化できたことで、ものさしとして品種開発につながる」と話す。官能試験の結果と比べながら、開発に生かす。

 菌床ナメコは大規模生産者と小規模の家族経営と二極化が進む。同センターは、小規模でも食味を売りにできれば、市販品種が主体の大規模生産者と差別化できると期待する。

 試験では、同じ種菌でも培地組成を変えると食味が変わることも分かった。有効な栽培方法の開発につなげる。

日本農業新聞

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道の駅「のと千里浜」 「自然栽培」農産物目玉に来店者数増 石川県羽咋市(日本農業新聞)

 農薬や肥料を使わない「自然栽培」の米や野菜、能登産イノシシ肉「のとしし」の販売・発信拠点として昨年オープンした石川県羽咋市の道の駅「のと千里浜」が人気を集めている。7月に1周年を迎え、来店者数は予想の倍近い約30万人を達成。地元のJAはくいと市が推進する自然栽培の米を使った6次産業化商品の開発が加速するなど、新たな展開も生まれている。

 施設内には、直売所やレストラン、JAはくいが運営する玄米粉パンの専門店などがそろう。国内で唯一、砂浜を車で走行できる「千里浜なぎさドライブウェイ」からすぐという好立地もあり、県内外からの客でにぎわう。

 JAはくいと市は2015年から、自然栽培を地方創生の柱に据え、新規就農者の確保や栽培面積拡大を進めている。道の駅は、自然栽培の農産物の販売と世界農業遺産に登録された能登半島の食の魅力などを発信する役割を担う。

 販売拠点ができたことで、自然栽培米を使った純米酒「唐戸山」や、せんべい、「のとししカレーパン」といった商品が生まれ、6次産業化商品を開発する機運も高まっている。自然栽培米を使った商品は現在20種類ほどに増えた。

 市6次産業創生室の崎田智之地域商社支援担当主幹は「道の駅で発信することで、市内の既存店への誘客につながるなどの成果も出ている。マーケティングの場としても活用したい」と展望する。

<ことば> 自然栽培

 農薬や肥料を使わずに作物を育てる農法。JAはくいと羽咋市は「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則さんが提唱する農法を実践する。

日本農業新聞

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静岡 コーヒーから需要奪還へ 緑茶進化形 選べる焙煎温度、エスプレッソ…(日本農業新聞)

 「喫茶」は日本茶で──。主流のコーヒーから茶の需要を奪還しようと、茶の本場、静岡県内の茶商らが新基軸の飲み方を打ち出している。茶葉の好みの焙煎(ばいせん)温度を選べたり、エスプレッソマシンで抽出した濃い味わいの茶を提供したりと、コーヒーのような多彩な楽しみ方を提案。「喫茶文化=コーヒー」のイメージが浸透した若い世代にも日本茶文化の懐の深さを知ってもらうとともに、気軽に飲んでもらい消費増につなげる考えだ。(吉本理子)

色、味 違い楽しむ

 コーヒーチェーン店がひしめく静岡市中心部の繁華街。今年、茶の焙煎温度を選んで飲めるカフェがオープンした。丸善製茶グループが運営する「Maruzen Tea Roastery」だ。茶葉を浅蒸しか深蒸しか、焙煎温度を80~200度の5段階から選べる。焙煎温度が高いと香ばしく、低いと爽やかな香りや甘味が楽しめる。店内に併設した工房で専任の担当者が焙煎するこだわりようだ。

 「本物の味を知ってほしい」との思いから、茶は注文を受けてから1杯ずつ入れる。県産の高価格帯の茶葉を使い、1杯500円。焙煎温度が異なる茶葉を使った数種類のジェラートも提供する。焙煎しない抹茶や荒茶も選べる。

 店舗デザインも斬新だ。茶を入れる様子を外から見えるようガラス張りにし、焙煎機を店内に展示する。自分が飲んでいる茶がどのよう入れられたのか、確認できるようにした。

 古橋克俊社長は「色と味の違いを比べて、茶の面白さを体験してほしい」と話す。

若者に浸透狙う

 同市の製茶問屋、マルモ森商店が運営する日本茶専門店「chagama」は、エスプレッソマシンで抽出した煎茶、ほうじ茶を提供する。一般的に、煎茶は1杯入れるのに茶葉を2、3グラム使うが、同店の「茶エスプレッソ」は1杯(30ミリリットル)で10グラム以上。甘味やうま味だけでなく、茶本来の苦味や渋味も凝縮し、インパクトの強い味わいを生み出す。

 同店は茶葉の販売の他、急須で入れた緑茶やラテなどのテイクアウト商品を販売する。日本茶のエスプレッソは1杯324円。ショットグラスについで手渡す。

 飲んだ男性客は「最初にガツンとくる。茶だと思って飲むと驚く」と話した。

 同店の仕事上のつながりで、県内外の一部ではエスプレッソ機を使った抽出のノウハウも共有。他地域でも同様の飲み方が広がりつつある。森詩緒里店長は「まずは、日常的に日本茶を飲む文化を若い世代中心に浸透させたい」と話す。

消費量 開き大きく

 全国茶生産団体連合会と全国茶主産府県農協連連絡協議会は、国の統計を基に緑茶の国内消費量を試算している。2016年は7万9710トンで、近年のピークだった04年の11万6823トンから減少傾向をたどる。

 一方、コーヒーの国内消費量は年々増えている。全日本コーヒー協会の統計によると、16年のコーヒーの国内消費量は生豆換算で47万2535トンと、11年以降、増加傾向にある。豆や缶飲料など既存商品に加え、コンビニエンスストアなどで入れたてを手軽に味わえる商品のヒットなどが好調の要因とみられる。

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