「母の日」向け カーネ潤沢1割安 高温で花持ち懸念も(日本農業新聞)

 「母の日」(5月13日)向け取引の最盛期を迎えたカーネーション類が苦戦している。7日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は1本70円と前年より1割安い。好天続きで生育が進み、4月下旬から入荷量が前年を上回っている。一方、小売りは、高温で花持ちへの懸念があるとして仕入れに慎重だ。卸売会社は「今期は前年を下回る相場で母の日商戦を終えそうだ」とみる。

 同日のスタンダード系の価格は1本74円と前年比10%安。スプレイ系は66円と同12%安だった。販売量はそれぞれ58万本、65万本と共に前年より少なかったが、4月下旬(母の日の9営業日前)から5月1週までの6営業日では全て前年を1割前後上回っていた。

 産地からの出荷は潤沢だ。主力の千葉産はピークとなる今週、「好天が続いたことで、出荷量は前年よりやや多い」(JA全農ちば)と話す。静岡県も「増量した4月中旬以降、十分な量の出荷が続いている」(JA静岡経済連)という。

 一方で小売りの仕入れ意欲は鈍い。高温でやや開花が進んでいることで「母の日の直前に仕入れる小売店も増えている」と都内の仲卸業者はみる。さらに「昨秋以降の配送料の値上がりで、宅配ギフト関連の受注を抑え、仕入れを控える生花店も出ている」(市場関係者)。

 卸売会社は取引ピークを9日までとみるが、週内は雨天の予報もあり、「国産の極端な増量はなく、品目によっては品薄になる可能性もある」とみる。しかし「宿根カスミソウなど他の洋花類も軟調で、前年を超える相場展開となる可能性は低い」と見通す。

 輸入物のカーネーションは「前年と比べて極端な数量の増減はない」(大手輸入商社)という。その上で「想定外の安値が続いており、来年以降の輸入数量を見直す商社も出てくる」(同)との見方が出ている。

日本農業新聞

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豆腐業界 再編進む 背景に中小の経営難(日本農業新聞)

 豆腐業界の再編が進んでいる。大手事業者が同業メーカーの買収に乗り出し、経営規模を拡大する動きが活発化。小売りの買いたたきや原料価格の高止まりを受けて、経営難に陥った中小事業者が、事業の継続を大手に委ねている側面もある。事業者の減少に歯止めがかからない中、豆腐製造業の経営環境の改善を急いでいる。

 再編には、豆腐は長期保存が難しく、生産拠点で大量生産して各地へ輸送する経営戦略が取りづらいとの背景がある。そのため、経営拡大を目指す事業者は、既に地域に拠点を持つ豆腐メーカーを買収し、効率的に各地に製造体制を整備している。さらに、油揚げメーカーを買収することで、豆腐関連製品への事業拡大も図る。

 一方、買収される側の事情もある。小売りによる豆腐や油揚げの買いたたきに加え、原料の8割を占める輸入大豆価格の高止まりや後継者不足を背景に、経営が立ち行かなくなった中小事業者が、豆腐・油揚げ製造の継続に向けて、大手に事業を委ねている実態がある。

 豆腐製造業最大手の相模屋食料(前橋市)は昨年10月、不二製油の子会社で、油揚げを製造・販売する石川サニーフーズを子会社化。続けて同12月には、豆腐メーカーの日本ビーンズから豆腐製造事業を取得した。相模屋食料は「現在も数社のメーカーから買収の打診がある」と明かす。

 「さとの雪」ブランドを手掛ける大手豆腐メーカーの四国化工機(徳島県北島町)は3月、但馬屋食品の油揚げ工場を取得。外部に委託していた油揚げ製造を自社グループ内でこなせる体制を整えた。さらに、おとうふ工房いしかわ(愛知県高浜市)が豆腐メーカーの八里屋を子会社化するなど、大手以外にも再編の動きが出ている。

 国内の豆腐・油揚げの出荷額は、1999年の3682億円をピークに微減傾向が続き、2014年は3041億円となった。一方、製造事業者数はそれを大きく上回るペースで減少。14年は1231事業者で、99年(2761事業者)を6割下回った。

 全国豆腐連合会(全豆連)は、「現状、大手でも国内の豆腐生産量の数%のシェアにすぎない。豆腐の安定供給には、大部分のシェアを占める中小事業者の経営の安定化が欠かせない」と強調。国産原料を使った付加価値商品で収益性を高めていくことも求められる。

日本農業新聞

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宝の山へ改造 荒廃竹林で「稼げる」対策提唱 竹チップ+堆肥=白子タケノコ 静岡市の宮澤圭輔さん(日本農業新聞)

 全国的に問題になっている荒廃竹林を、竹チップが宝の山に変えた。静岡市の宮澤圭輔さん(39)は、荒れた竹林を伐竹しチップにして堆肥と混ぜ、20~30センチに敷いて直射日光を遮ることで、えぐ味がなく身が白い高級ブランド「白子タケノコ」を生産することに成功した。太陽熱と発酵熱を利用して12月から早出しでき、高単価で取引される。荒廃竹林が日当たりの良い優良な竹林に変わり、楽々作業で高収入が上がる循環サイクルが完成、竹林対策に手応えを感じている。

高価格 整備に意欲 有志で友の会

 自然が好きだった宮澤さんは2016年、自然に関わる仕事がしたいと就農した。周囲の農家から「荒廃竹林に困っている」という話を度々聞き、「自然の力で何とか解決できないか考えた」という。

 タケノコの価格と出荷量を調べると、出荷が集中する4月は単価が1キロ200円程度と安いが、12月に約8000円になる「白子タケノコ」があることをつかんだ。

 京都府では赤土とわらを毎年客土し、空気を遮断して生産するブランドの「白子タケノコ」が生産されていた。ただ、客土は土が重く重労働とあって、誰もが取り組めるわけではない。宮澤さんは、伐竹で大量に出る竹チップに着目。近くの動物園で手に入る堆肥と混ぜ、竹林に敷く方法を考案した。

 有志10人で荒廃竹林を整備する里山友の会を組織。借りた30アールの竹林は、竹が密生し枯れた竹が折り重なって、人が入れないほど荒れていた。

 16年秋から、傘を差して通れるほどの間隔に竹を切った。市が貸し出す自走式チッパーで2~10ミリに粉砕、約8トンの堆肥と混ぜて敷いた。

 17年1月3日、1キロを超す「白子タケノコ」が発生した。今シーズンは、昨年12月末から今年4月中旬までに約3トン収穫した。うち約2トンが「白子タケノコ」だった。

 一般的にタケノコの収穫は、重いくわを振り下ろして掘る重労働だが、宮澤さんの竹林は表層がふわふわ。地割れを頼りに土の中のタケノコを草取り用の小鎌とのこぎりで楽に収穫できる。

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パックご飯 最多更新 生産18万トン超 10年で1・6倍(日本農業新聞)

 パックご飯の生産量が2017年は18万8875トンとなり、過去最高を更新したことが、農水省の調べで分かった。電子レンジで温めて食べられる手軽さから単身世帯や高齢世帯でのニーズが高まっている。備蓄用だけでなく日常遣いに需要が広がり、10食や5食パックなど大容量商品の人気が高まっている。(玉井理美)

日常遣い需要拡大

 同省の食品産業動態調査によると、17年のレトルト米飯と無菌包装米飯を合わせたパックご飯の生産量は前年比1割(1万5700トン)増。10年前に比べて1・6倍に増えた。特に無菌包装米飯の伸びが大きい。

 今後も需要の伸びを見込み、各社は増産に乗り出している。「サトウのごはん」シリーズの佐藤食品工業(新潟市)は、来年春に新工場を建設し生産量を2割強増やす。テーブルマーク(東京都中央区)も新潟県魚沼市の工場で製造ラインを増設し、8月に稼働する予定だ。生産能力が15%向上するという。テーブルマークによると、定番商品は3食パックだが、特に10食の大容量パックの売り上げの伸びが大きいという。同社は、防災意識の高まりもあり、買い置きニーズが高まっていると分析。また、「普段の食事で食べ、使った分を買い足す購買習慣も広がってきた」という。

 東洋水産(東京都港区)も、来年秋に1・5倍に供給能力を高める。特に5食の大容量パックの伸びが大きい。近年は健康意識の高まりに対応した玄米ご飯商品も支持を集めているという。

 全国包装米飯協会が昨年まとめた消費者調査によると、週に1回以上パックご飯を食べている人は26%で、日常的な消費が一定の広がりを見せている。購入したい商品について複数回答で聞いたところ、長期保存商品(42%)に次いで、家族向け大容量パック(30%)が多くなっている。

 同協会は「調理が簡単で便利なパックご飯の需要は拡大している」と指摘する。パックご飯の需要動向が、米消費にとって重要になっている。

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かざすだけ→成分検知 香り「見える化」 収穫適期 判断指標に 豊橋技術科学大学など(日本農業新聞)

 豊橋技術科学大学(愛知県豊橋市)など六つの機関でつくるコンソーシアム(共同事業体)は、食品などの香りをグラフで「見える化」するシステムを開発した。香りのもとになっている複数のガスを検知し、香りのパターンを五つの軸のグラフで示す。「かおりカメラ」と名付けた。うまくいけば、果実の収穫適期や食品の劣化を判断する指標に使えるという。

 同大学の澤田和明教授によると、人は複数の香り成分ガスが混ざり合ったものを一つの香りとして認識する。このため、香りをデータにするにはガスのバランスを調べる必要がある。

 かおりカメラは、ガスを吸着する特殊な膜をセットしたセンサーチップで香気を測定。香気が通ると、瞬時にスマートフォンやパソコンの画面に香りをグラフの形で表示する。パターンを照らし合わせることで、香りの類似性が確認できる。

 澤田教授によると、うまく使えば果実の収穫適期や、品種ごとの違いなどを「見える化」できるという。人の感覚に左右される酒類の発酵や食品劣化の程度の判断基準にもなる。人の呼気から病気を調べるなど、医療分野での利用も見込まれている。

 今後は、香りパターンのデータベース作成を進めていく考えだ。

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鶏卵価格 過去10年で最低水準 供給過多、低迷長期化も(日本農業新聞)

 鶏卵の価格が低迷している。JA全農たまごの2日時点の価格は前年を約3割下回り、過去10年で最低水準に落ち込んでいる。ここ2、3年の相場高を受け、生産量が過剰になっている。出荷を抑制する国の事業が発動されたが、「需給はすぐには改善されず、相場低迷は長引く」(東京都内の流通業者)見込みだ。

 全農たまごの2日のM級価格は東京地区で、1キロ170円。前月23日から7営業日連続で同じ価格だ。ただ、前年同期と比べると28%安く、M級は3月下旬から大きく下落した。

 東京都内の流通業者は「供給過多で需給が緩んでいる」と話す。日本種鶏孵卵協会によると、採卵用ひなの餌付け羽数は1~3月の累計で2661万羽と前年比で4%(100万羽)多い。鶏卵生産量では4500トン(3カ月)に相当する。農水省によると、2017年の鶏卵生産量は260万トンで1996年以降で最多を更新。18年はその水準を上回る勢いだ。

 卸売価格の下落は、小売価格にも反映されている。東京都内の中堅スーパーでは1パック10個入りが125円(税別)で、特売の目玉商品となっている。総務省の小売物価統計調査によると、4月の東京地区の鶏卵価格(L級)は前年同月比6%安の1パック232円だった。

 加工・業務向けの需要は底堅いが、それ以上に生産量が多い状況。在庫を抱えている業者も多く、相場はさらに下がるとの見方が広がる。

 日本養鶏協会は前月23日、鶏卵出荷を抑制する成鶏更新・空舎延長事業を5年ぶりに発動。標準取引価格が1キロ162円で、同事業の発動基準である安定基準価格(163円)を下回った。

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[活写] 駅前に「お菓子の家」出現 大きい甘~い夢じゃない!(日本農業新聞)

 駅前にビッグな「お菓子の家」出現──。ゴールデンウイークに合わせて、東京都目黒区で開かれている「自由が丘スイーツフェスタ! 2018」で3日、本物のクッキーやキャンディー、パンなど約2000個を使って建てた家が登場した。

 東急線の自由が丘駅近くのテーマパーク「自由が丘スイーツフォレスト」が、同駅前に設けた特設ステージに作った。10年前に始めた当初は高さ2メートルだったが年々大型化し、現在は3メートルに拡大。訪れた子どもたちがうれしそうに見上げていた。

 東京都目黒区から家族で訪れた上武千夏さん(8)は、「大きくてすごくいい匂いがして、食べたくなった」と笑顔で話した。イベントは7日まで。(江口和裕)

日本農業新聞

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菊類の低迷続く 前年比22%安 墓参り需要鈍い(日本農業新聞)

 大型連休の墓参りシーズンを迎えたが、仏花の菊類の相場が低迷している。2日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は1本31円(前年比22%安)で、過去5年間で最安値となった。今年は連休期間が長く、行楽に出かける消費者が多いため、墓参り向けの売れ行きが鈍い。3日以降に悪天候が見込まれ、生花店は客足の落ち込みを懸念して仕入れを抑えている。卸売会社は「連休明けも取引はもちあい」と見通す。

 同日の日農平均価格は、輪菊が1本34円で前年比28%安、小菊は22円で15%安、スプレイ菊は39円で15%安と、軒並み前年を割り込んだ。入荷は決して潤沢ではないものの、卸売会社は「例年なら4月末から仏花として引き合いが強まるが、今年は需要が鈍い」と指摘。東京都内の仲卸業者も「連休後半は雨の予報があり、転送需要も弱い」と話す。

 好天続きで出荷は順調だ。輪菊とスプレイ菊の主力産地のJAあいち経済連は「2L級など上位等級品中心の出荷が続いている」と話す。

 一方、沖縄産の小菊も生育は良好だが、「輸送費の高騰もあり、出荷を2割近く抑えている」(県花卉=かき=園芸農協)とし、出回りはやや減っている。

 大型連休明けも菊類は安定入荷が続く見込み。卸売会社は「需要のヤマ場もなく、低調な取引が続く」とみる。

日本農業新聞

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米需給「緩む」3割強 助成金廃止 経営に打撃 17年度景況感(日本農業新聞)

 全国の集落営農法人・組織を対象にした本紙景況感調査で、国が米の生産数量目標の配分をやめることで2018年産米の需給が「緩む」とする見方が3割強に上った。18年産から米の直接支払交付金(10アール当たり7500円)が廃止されることは、9割近くが「経営にマイナス」と受け止めており、一連の米政策改革を巡り、担い手は厳しい評価を示している。

 18年産で主食用米の作付け計画は「現状維持」が75%と大半を占め、飼料用米も「前年と同程度作る」が31%で最多となるなど、大きな変動はない。

 それでも米需給を17年産と比べると「緩む」が34%で、「締まる」の12%を上回った。19年産では「需給を見通すことは困難」が34%と最多だったが、18年産同様に「緩む」とした見方が「締まる」より多い。国が米の生産数量目標の配分をやめて民間主体の取り組みに移行することに対し、今後の需給動向への不安が浮かび上がった形だ。

 「農業再生協議会などから18年産主食用米の目安が示されているか」の設問では、「農業者別まで示されている」「地域別まで示されている」が共に38%でトップ。しかし、「目安をどう活用するか」では、「生産数量目標ほど厳格に守らない」が23%、「目安と関わりなく自らの経営判断で作付ける」が15%あり、需給の不確定要素も残している。

 不足感が根強い業務用米は「増やす」は30%で、「減らす」の5%より多かった。ただ、多収性品種を導入するケースが増え、米の供給量を押し上げる可能性もあり、産地は全体需給を踏まえながらの生産が欠かせない。

 米の直接支払交付金の廃止は経営に「大きくマイナス」「マイナス」が合わせて89%を占め特に100ヘクタールを超える組織・法人で危機感が強かった。

日本農業新聞

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