新日鉄住金 日新完全子会社化、ステンレス統合 【会見要旨】シナジー効果は年100億円 ステンレスは世界第9位に(日刊産業新聞)

進藤孝生・新日鉄住金社長「本日、新日鉄住金による日新製鋼の完全子会社化およびステンレス鋼板事業の統合について決定した。2017年3月の日新製鋼の子会社化以降、新日鉄住金の強みである世界トップレベルの技術先進性、商品対応力、鉄源を中心としたコスト競争力およびグローバル対応力に加え、日新の強みである需要家ニーズに即したきめ細かな開発営業等による顧客・市場対応力を生かしつつ、両者の経営資源を有効活用し、着実に成果を発揮してきた。しかしながら、製鉄事業を取り巻く環境としては、世界の鉄鋼需要は長期的には拡大が見込まれる一方、国内人口減少、新興国の自国産化などの鉄鋼需給構造変化が見込まれる。加えて、EVなど新エネルギー車や自動運転の普及といった社会・産業構造の変化も生じており、長期的・構造的変化の転換点にあるものと認識している」

「今後の事業環境変化への対応を踏まえると、新日鉄住金グループにおける経営資源の相互活用を加速し、連携深化をさらに推進してシナジーの最大化、競争力強化を早期に実現する必要があるとの判断に至り、日新製鋼を完全子会社化することとした。これにより最適生産体制の追求、グループ会社の事業再編など会社間をまたがる、より踏み込んだ施策をよりスピーティーに、機動的かつ柔軟な対応が可能となると考えている。その具体的な施策の1つがステンレス鋼板事業の統合だ。当社のステンレス事業についても、日新子会社化以降、製造・販売・調達等の各分野で連携、施策の検討を進めてきた。ステンレス事業については中国での急速な能力増強による大幅な供給過剰、原料からの一貫製造メーカーの台頭、巨大化など厳しい外部環境に直面している。厳しい事業環境に対応し、今後さらなる発展、成長を遂げていくためには当社グループの総力を結集しシナジー最大化に取り組むことが急務と判断した。各社が培ってきた経営資源を持ち寄り、事業戦略を一体化し、世界をリードする技術開発の促進、ベストプラクティスの徹底追求、コスト競争力の強化などでシナジーの早期発現を目指していく」

「ステンレス以外でも表面処理などでは同じような製造ラインを持っている。完全子会社化により意思疎通が大変緊密になることによって、製造ラインを効率的に活用できる。かなり競争力のある生産体制が組める。日新はグループ会社が多く、同じような事業領域の部分もあり、グループ会社の統合、再編も推進できる。生産管理では、高炉の操業でも有益な議論が、今まで以上に緊密にコミュニケーションできる。日新子会社化の際はシナジー効果は年間200億円と発表した。それに加えて、今回の完全子会社化とステンレス鋼板事業の統合を合わせて新たに100億円程度のシナジー効果がある。その多くはステンレスで出る」

柳川欽也・日新製鋼社長「当社のグループ事業は普通鋼、特殊鋼を中心とする新生・日新製鋼と3社統合により新たに発足する新会社に引き継がれる。お客様中心主義で培われた商品開発力など日新製鋼の強み、DNAが受け継がれ、進化していくことで、さらなる成長機会を追求することが可能になると確信している。今回の統合を新たな出発地点として、新日鉄住金グループの一員としてさらなる飛躍へグループ一体で力を合わせていく」

伊藤仁・新日鉄住金ステンレス社長「NSSCは03年10月に旧新日鉄と旧住金のステンレス事業が統合。薄板、厚板、棒線の3品種を行っていて、特に薄板は正直に申し上げて、この15年間、日新製鋼のステンレス薄板を目標にやってきた。その日新製鋼が新日鉄住金グループとなり、交流を深めてきてお互いの強みというのが大変良くわかってきたが、シナジーの最大化にはやはり新日鉄住金の特殊ステンレス事業を含め事業の統合が不可欠であると考えた。今回の合意により3社が培ってきた経営資源を持ち寄ることで、従来以上の競争力の実現が可能となる。とりわけ各社が保有する商品開発力、研究開発成果のなど融合を通ってお客様の事業に貢献できる新商品の開発を迅速に進めていきたい。今後は新会社が世界をリードするステンレスメーカーの1つに飛躍できるよう注力していきたい」

「ステンレス鋼板事業の統合により製品ベースでは年間150万トン、粗鋼ベースでは180万トンとなる。粗鋼で、世界第9位のステンレスメーカーとなる」

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新日鉄住金、店売りH形5月契約分据置き(日刊産業新聞)

 新日鉄住金は15日、5月契約分(6月ロール)の店売り向けH形鋼の販売価格について、前月比で据え置くと発表した。3カ月連続の据え置きとなるが「市況、需給の状況、諸コストなどを総合的に勘案し、次月の値上げを検討する」(建材営業部)としている。引き受けは各特約店の在庫状況などを見定めながら、前月を上限とし「ミニマムの受注にとどめていきたい」(同)方針。

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共英製鋼 異形棒、契約・受注方法見直し(日刊産業新聞)

 異形棒鋼最大手の共英製鋼は15日、異形棒鋼の契約・受注方法を見直すと発表した。製品の受注から生産、出荷、納入までの時期や期間などについて「安定生産・供給を続けるための適正なあり方」(同社)を社内で検討するとともに、商社・流通各社と既存の「商慣習」における見直し協議を開始する。鉄スクラップなどの原料に対する中国を中心とした国際動向の影響が強まり、メーカー側の価格変動リスクが大きく高まっていることから、需要家側に納期の明確化などについての理解を求めていきたい考えだ。

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三井金属 キャリア付き極薄銅箔、新規用途で増販へ(日刊産業新聞)

 三井金属は今期(2019年3月期)、キャリア付き極薄電解銅箔「マイクロシン(MT)」の既存用途以外での販売が大きく伸びる見通しだ。従来のスマートフォン用半導体パッケージ基板向けは微増にとどまる一方、スマホ用マザーボード(HDIプリント基板)向けは前期比5割弱増えると予想。さらに、外部メモリーや画像処理用演算装置(GPU)などスマホ以外のパッケージ基板でもMTの需要が伸びている。

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LIXIL 住設、高級品市場に注力(日刊産業新聞)

 LIXIL(本社=東京都千代田区、瀬戸欣哉社長兼CEO)は15日、サッシやドア・エクステリアなど住宅建材を手掛ける社内カンパニーのLIXILハウジングテクノロジー(LHT)の中期事業戦略を発表した。少子高齢化による世帯数の減少などが見込まれる国内ではデザインなどを重視した中・高価格帯の商品を投入し、ハイエンド市場でシェア向上をめざす。第一弾として採光性や眺望性を高めたアルミ樹脂複合窓の発売を発表した。スイスの窓メーカーとも事業提携し、同社の窓製品を富裕層向けに国内販売することも明らかにした。

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大阪チタニウム、20年度営業益50億円目標(日刊産業新聞)

 大阪チタニウムテクノロジーズは15日、2018―20年度の中期経営計画を発表した。コスト削減を徹底し最終20年度に売上高488億円(17年度比12%増)、営業利益50億円(同51%増)、自己資本利益率(ROE)8%の水準を目指す。主力のチタン事業では年間4万8000トンのスポンジチタン生産体制を構築するほか、初の海外拠点新設も視野に入れる。

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鈴秀工業、異形磨棒鋼の生産能力拡大(日刊産業新聞)

 磨棒鋼、冷間圧造用鋼線メーカーの大手、鈴秀工業(本社=名古屋市緑区、鈴木清詞社長)は、機械の直線運動をベアリングを用いてガイドする機械要素部品「LMガイド」の製造素材となる異形磨棒鋼のさらなる生産能力拡大に着手する。ユーザーである機械部品メーカーの需要増加に対し、さまざまな工夫で対応してきたが、最終的にLMガイド用異形磨棒鋼の生産量をこれまでの1・5倍に高める方向で今後、順次能力増強を進めるもの。

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中国4月 月間粗鋼最高7670万トン(日刊産業新聞)

 中国の4月の粗鋼生産量は7670万トンと前年同期比4・8%増え、月間の最高を記録した。26カ月連続の増加。鉄鋼企業が操業度を上げ、建設・製造業とも堅調な需要に対応している。銑鉄の生産量は前年同月を下回っており、転炉への鉄スクラップ投入や電炉の新規稼働が増えているとみられる。環境対策上の新製鉄所や新設電炉の建設が今後増える見込みから増産傾向が強まり、需給が緩む懸念が浮上している。

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ときわ会H形在庫、2カ月ぶり19万トン台(日刊産業新聞)

 新日鉄住金によると、形鋼流通で構成する「ときわ会」のH形鋼の4月末在庫は、19万5500トンと前月比2・3%減となった。2カ月ぶり19万トン台。日当たり出庫量は4100トンと7・9%増となり「(出庫は)季節性の不需要期から脱し、回復の過程にある」(建材営業部)とし、需給のタイト感が増していく見方を示した。

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ディビーエス、鉄筋自動加工設備を導入 マルチタスク機、アジアで初(日刊産業新聞)

 鉄筋施工業のディビーエス(本社=愛知県豊橋市、山本俊輔社長)は3月、イタリアMEP社の最新の鉄筋自動加工設備を導入し、5月から本格運用を開始した。鉄筋加工現場における人手不足への対応を図ることが狙いで、設備単体で月間400トンの加工を目指していく。導入設備は岡谷鋼機が国内正規代理店となり導入する国内1号機で、長さ12メートルまでのD10からD29までの鉄筋の自動切断曲げ加工が可能。背面に12メートルまで積載可能な積層型材料ストッカーを18個設置し、小径から大径までの切断、曲げ、仕分けを1台でこなすマルチタスク機で、国内鉄筋加工では他に例がないとされる。

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