デジタル遺品のトラブルは毎年10分で避けられる 知らずに死ねるか! デジタル終活のすすめ(日経トレンディネット)

8/5(日) 11:00配信

日経トレンディネット

自分がもし死んだら、家族がもし亡くなったら、そのパソコンやスマホのデータ、ネット銀行やSNSのようなオンラインサービスのデータなど、残されたデジタルデータはどうなってしまうのか? どんな備えをしておくべきなのか? そんな「デジタル終活」について、デジタル遺品研究会ルクシー代表理事の古田雄介氏が解説していく。

【関連画像】10分でざっと書いた記入例。伝わるものが伝われば雑な仕上がりで充分だ

 これまで様々な事例を見てきたが、デジタル遺品問題を避けるにはどうしたらいいのだろう?

 解決パターンは大まかにいうと2つだ。

 ひとつはデジタル資産の持ち主が生前からきちんと準備しておくというパターン。もうひとつは、遺族等が後から情報をかき集めたり、機器やサービスの提供元に相談したりするパターンだ。

 機器やサービスを提供している業者側が率先して動いてくれるというパターンは期待できない。問題を解決するには、デジタル遺品(資産)の所有者たる当事者たちが動くしかないのだ。

●持ち主がちょっとの手間で備えておくのがもっとも効率的

 2パターンのうちどちらの手間が少ないかというと、圧倒的に前者だ。デジタル資産の持ち主が健在なうちから最低限の備えをしていれば、大抵のデジタル遺品問題は回避できる。

 おすすめの方法は、必要最小限のデジタル資産情報のメモを紙に記して、預金通帳や実印などと一緒に保管しておくこと。そしてその紙を1年ごとに更新すること。たったこれだけだ。メモはいわばデジタル資産のスペアキーであり、それを作って毎年最新情報に更新しておくという感覚でいい。

 こうすることで、自分に万が一のことがあっても、残された家族は遺品整理で重要書類を探す過程で、重要なデジタル資産の情報にも気づけるようになる。

 このスペアキー作りはできるだけ時間をかけないようにしたい。あまり気合いを入れすぎると習慣化が難しくなるためだ。健康保険証を新しいモノに切り替えるとか、それくらいの些細な手間、せいぜい毎年10分くらいかける程度がいい。A4用紙1枚に書ける程度の情報量が個人的に妥当だと思っている。

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これでトイレタイムも安心? カフェでも活躍する防犯アラーム「トレネ」(日経トレンディネット)

 キングジムのモニタリングアラーム「トレネ」は、カジュアルな置き引き防止用ツール。

【関連画像】ノートパソコンを閉じた上に載せたり、タブレットを伏せて置いて、その上に載せたりといった使い方が一般的

 カフェなどで一人で作業をしていて、トイレなどで席を外す際、ノートパソコンを閉じて、その上にトレネを載せて、スマホだけ持って席を外す。もし、誰かがパソコンを盗もうとして、またはパソコンの中を盗み見ようとして、ノートパソコンを開くためにトレネを持ち上げて動かすと、スマホ画面に警告が出て、トレネからアラームが鳴るという仕掛けだ。

 その際にアラームを気にせず、パソコンを持って逃げられたら、それを防ぐ手段はないが、とりあえず、周囲の人に何かが起こったことは知らせられるし、自分もスマホの画面でパソコンに誰かが触れたことに気づくから、それなりの対処はできる。そういう意味で、「カジュアル」な置き引き防止ツールなのだ。

 「自分で使って恥ずかしくないものを作りたかった」とトレネの開発者である、キングジム開発本部商品開発部デジタルプロダクツ課リーダーの渡部純平氏は言う。「仰々しい形をした頑丈なロックや暴力的なアラームが鳴るものは、自分では使いたくない。でも、トイレに立つのに荷物を全部持っていくのもスマートじゃないし、だからといって置いていって、心配し続けるのも困る。その折衷案になる製品」(渡部氏)

小さいながら機能は充実

 渡部氏のアイデアは、製品の細部にわたって行き届いている。例えば、アラームの音量も大・中・小・オフと4段階に切り替えられる。防犯だが、音量が大1種類だけでは、あまり目立ちたくない、迷惑をかけたくないと考える人や、大きな音を鳴らしたくない場所では使いにくくなってしまう。

 「安心を買う製品」という渡部氏の言葉通り、ユーザーが安心できることが重要であり、そのために気軽に使えることが重視されている。

 また、使ってもらわないと意味がない製品なので、なるべく手軽に使えるようにと、さまざまな工夫が凝らされている。使う際には、まず、トレネの電源を入れ、スマホにアプリをダウンロードしたらスマホにトレネを登録。さらに、スマホとトレネがどの程度離れたら作動するか、音量、どの程度の振動で反応するか、といった初期設定が必要。しかし、この設定さえ行えば、基本的には後の操作がほとんど不要だ。

 電源は入れっ放しでも2週間は持つので、出掛けるときに電源を入れてバッグに放り込んでおけば、後は、使いたいときにパソコンやバッグなど、置き引きされたくないモノの上にトレネを載せて、スマホのアプリを起動して席を立つだけ。

 「なるべく操作しているといった意識なしに使えるようにしたいと考えた。だから、最初の設定以外は、スイッチ類も触る必要がないようにしたかった」と渡部氏。その意味では、電源ボタンも付けたくなかったのだそうだ。

 「長時間使わないときの過放電防止などもあって、主電源ボタンは必要だった。それでも、毎日使うなら基本的には電源を入れたままで、数日置きに充電すれば済む。他は気にせず使えるようになっている」と渡部氏。

 実際に使ってみると、スマホが近くにあれば作動せず、スマホが一定以上離れると自動的に作動するというスタイルは、本当に便利だ。まちがって自分でアラームを鳴らしてしまうことがなく、電源を入れずに席を立ってしまう失敗もない。スマホとトレネの距離の設定も、 実際に自分でスマホを持って動くことで設定できる。数値ではなく、体感距離で設定できるのも、ユーザーの気持ちを理解していると感じた。

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バケツエアコンにJAXAコラボ 白熱の猛暑対策展(日経トレンディネット)

8/3(金) 12:00配信

日経トレンディネット

人間エアコン生みの親はバケツエアコン開発者

 会場でひときわ人が集まっているブースがあった。熱中症対策専門メーカーの「クールスマイル」(大阪市)だ。特に注目されていたのは、バケツ型エアコン。その名も「バケツエアコン」は、直径30.5×高さ39㎝のポリバケツに氷や冷凍したペットボトルなどと水を入れると、上面の吹き出し口から冷風が出て周囲を冷やすことができる。

  クールスマイルは、商品開発から販売まで中西雄三社長がほぼ1人で行う。「熱中症対策専門でずっとやってきたが、ここ数年続く猛暑で注目度は段違いにアップした」(中西社長)と言う。バケツエアコンの隣で存在感を放つのが、「人間エアコン」と銘打たれたベスト「EZ2」。繊維の中に水流を通すフィルムを仕込んでおり、水を循環させて広範囲に体を冷やす。下着として着用する。

 「毎年大幅にアップグレードし、今年は肩まで冷やせるようにした。面で広く冷やすことが大切。水温は約15度に保たれて冷えすぎることはない。凍らせたものをじかに身に着けるなど、極端に体を冷やすと発汗作用が阻害されて逆に熱中症の症状を引き起こしかねない」(中西社長)と言う。

JAXAとコラボした冷却ベスト

 帝国繊維(テイセン、東京・中央)は、耐熱性や難燃性繊維などの機能性繊維で消防服やレーシングスーツなどを手掛けている。「冷却下着 ベスト型」は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)による宇宙服用冷却下着の研究成果を活用し、テイセンが商品化した。チューブを張り巡らせたベストに水流を循環させる。ストレッチの利いた吸汗速乾性の繊維で熱がこもりにくく動きやすい。

●ブランケットタイプは緊急搬送にも活用できる 

 米国の水流冷却アイテム「クールシャツシステム」の国内正規販売店・大沼プランニング(宮城県名取市)が開発した「クーリング ブランケット」は、マット状の冷却アイテム。ポリウレタンエラストマーでできたマットに水を循環させることで、着衣や脱衣のできない緊急搬送中に体を冷やしたり、複数人をまとめて冷却することができる。

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運動会で三脚はNG? 学校事情で一脚の人気が上昇中 売り場直送!家電トレンド便(日経トレンディネット)

8/2(木) 11:00配信

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 ジョーシン浦和美園イオンモール店で、三脚と一脚の売れ筋を調査した。同店でのジャンル全体の売れ行きは年単位で横ばい状態が続いているが、その中で一脚の売れ行きが目立って伸びているそうだ。

【関連画像】エツミ「デジタルビデオスターターキット(V-81385)」

 同店スタッフの篠崎雄太氏は「販売数全体の2~3割が一脚になっています。三脚や一脚は学校行事があるときによく売れますが、一脚の売れ行きが伸びているのは、運動会などで一脚しか認めないという学校が増えたのが背景にあると思います」という。

 ファミリー需要が大きいジャンルだが、ランキングには趣味向けのハイスペックモデルも入っている。

 1位にビデオカメラの三脚セット、2位に低価格の一脚が入るなど、上位はファミリー向けのライトな製品が並ぶ。4位の「FOTOPRO C-4i」や5位の「HK-836B」は、趣味の撮影用に指名買いする人が多いモデルだ。それぞれの人気の理由は次のページから追っていこう。

※なお、原稿と写真で掲載している価格は、2018年7月17日16:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見ていただきたい。

一脚はエツミ「VC-1」が一番人気

 1位となったのは、エツミの「デジタルビデオスターターキット(V-81385)」。縮長425~伸長1255mmの三脚とビデオカメラポーチ、クリーニングクロスの3点セットだ。ここに三脚売り場全体のトレンドがつまっている。

 「三脚は学校行事のシーズンと連動して売れる、ファミリー需要が中心の市場です。ファミリー需要で三脚が必要になるのはカメラよりビデオカメラの場合が多いんです。カメラだと手ぶれ補正機能で十分という声もよく聞きます」。ちょっとした撮影ならカメラ側の手ぶれ補正機能で十分というわけだ。

 そして、三脚が使えない場所向けには一脚が選ばれることになる。2位に入ったエツミ「フォレスト5段一脚 VC-1(E-2101)」は、税込みでも2000円を切る価格ながら雲台に水準器がついており、本体重量が300gと軽いことから一脚のなかでも目立って売れているという。

 「縮長425~伸長1425mmと幅があって、ピアノ発表会の観客席で使うという方もいらっしゃいました。状況に合わせて柔軟に使えるところが好まれていますね」

 3位のキング「Fotopro C-3i」もファミリー層を中心としたライトユースで人気だ。レッドやブルーなどのカラーバリエーションが好評だが、それ以上に本体重量の軽さが決め手になって選ばれるケースが多い。

 「耐荷重が3kgあり重いカメラを載せやすいのに、本体は軽く、653gに抑えられています。カメラやビデオカメラといっしょに持ち運ぶものなので、カメラと合わせた重さを考えてこれくらいがベストという方が多いようです。持ち運び重視ということで、とくに女性に人気があります」

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街でもOK 足がムレない濡れないアウトドア系ソックス(日経トレンディネット)

8/2(木) 7:00配信

日経トレンディネット

 猛暑が続くとはいえ、外遊びがいっそう楽しくなるこの季節。海や川で遊んでいると靴下が濡れて不快な思いをすることも多いはず。そもそも街中を歩いているだけで足に汗をかき、靴の中がムレて靴下が湿っていることも少なくない。湿った靴下は臭いや水虫の原因になりかねない。

【関連画像】タビオスポーツ「オールウェザードライ5本指」(2160円)

 そんなときは、アウトドア系のソックスがオススメだ。トレッキングやハイキング、トレイルランなど、もともと靴を履いて歩き回ることの多いアウトドアフィールドでの使用を考えられたソックスは、防水透湿性の高いものが多く、さまざまな気温や環境に適応するように作られている。

 そこで今回は、足元を快適に保つことができるアウトドア系ソックスを紹介する。暑い日には内側の熱や水分から、雨の日には外の水から足を守るソックスを厳選した。(価格は、全て税込み希望小売価格)

【足元快適 アウトドア系ソックス4選】

足裏のムレを解決する高はっ水ソックス

雨でも水にぬれないウェーディングソックス

洗濯してもへたらないハイブリッドソックス

本格トレッキングにも ゴアテックスソックス

足裏のムレ問題を解決する高はっ水性ソックス

●タビオスポーツ「オールウェザードライ5本指」

 タビオは、「五感で感じるものづくり」をモットーに、靴下専門店「靴下屋」など幅広くブランドを展開し、その製品は世界でも支持されている。中でも、スポーツを楽しむアスリート向けのブランド「タビオスポーツ」で、トレイルランニング用に開発された高はっ水性ソックス「オールウェザードライ」は、名前の通りいかなる天候でも快適にはけることが特徴だ。

 高はっ水機能糸と高機能消臭糸「デオセル」を組み合わせた二層構造は、足元の汗を外層へ排出し、常にドライな感覚を保つ効果がある。トレイルランで悪路を走るときはもちろん、日常使いをすることで、暑い日や雨の日でも足の裏のべとつきやムレを気にすることなく過ごすことができるだろう。

 5本指タイプのつま先部分は通気性が良く、足指の間にたまりがちな汗も気にならない。つま先は負荷もかかりやすいため、耐久性を高める補強糸を使用している。トレイルランで走り込んだり、力強く踏み込むトレッキングでも傷みづらい。靴の中のムレが気になるこの季節には、さまざまな環境で使用できそうだ。

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話題の電子マンガ端末「全巻一冊」はここがすごい 日経クロストレンド・ウォッチ(日経トレンディネット)

8/1(水) 7:00配信

日経トレンディネット

TSUTAYA5店舗で販売がスタートした「全巻一冊」は、コミック全巻を収録した電子書籍端末。読み心地から読後感まで限りなく紙のマンガに近づけているのが特徴だ。手触りも佇まいも紙のマンガそのもの。思わずページをめくる人も続出しているという。

 東京、大阪、福岡のTSUTAYA5店舗で2018年7月14日から、全巻一冊の予約販売がスタートした。実店舗での販売は初めてだという。

 全巻一冊はコミック全巻を収録した電子書籍端末で、読み心地から読後感までできる限り紙のマンガに近づけている。開発したプログレス・テクノロジーズは17年秋にクラウドファンディングで2000万円を超える資金調達に成功した。

 今回販売するのは東京のSHIBUYA TSUTAYA、銀座 蔦屋書店、TSUTAYA BOOKSTORE 五反田店、大阪の梅田 蔦屋書店、福岡の六本松 蔦屋書店の5店舗で、本体は各店200台、計1000台を用意した。

全巻一冊の売りは「アナログ感」

 全巻一冊の本体はA5版サイズに7.8型の電子ペーパー2枚を埋め込んでいる。外装は紙で作られ、表紙カバーもあるため、手触りも佇まいも紙のマンガそのもの。思わずページをめくる人も続出しているという。

 また、「本来、本にはケーブルがつながっていない」(プログレス・テクノロジーズの小西享取締役)という理由から、あえて電池式を採用。「バッテリーは数年で劣化するが、電池なら半永久的に使える」(小西取締役)。さらに、既存の電子書籍がクラウド上から作品をダウンロードするのに対し、あえてSDカードでコンテンツを追加できる「カセット式」を採用した。

 プログレス・テクノロジーズは創業から10年以上にわたり、最先端の技術者集団として実績を残してきた。そんな最先端の技術を持つ同社が初の自社製品として生み出したのは、見た目もスペックもアナログ感満載の端末だった。しかし、なぜここまでアナログ感を重視するのか。

 「スマホが老若男女問わず使われているのに対し、電子書籍がそれほど普及していないのはなぜかを考えたことがスタートだった」と、小西取締役。そして、便利さを追求し過ぎたのが間違いだったのではないかという考えから、便利さよりも紙の本ならではの「没入感」を重視したという。

 「子供の頃、マンガを読んでいると作品の世界に引き込まれ、読み終わると現実世界に戻されたようで寂しかった。でも、スマホでマンガを読んでもその『没入感』は得られにくい」(小西取締役)。

 紙の本を持ったときの感覚に近づけるため、本体の角もわざわざ0.3mm削っているという。重さ、画質、装丁などの要素が組み合わさって、紙の本と錯覚する作り。コミック100巻をまとめて読めること、コンパクトに収納できることなどももちろん魅力だが、それよりも本質的な読書体験がポイントというわけだ。

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デジタル遺品はそのままだと長期保存は無理 知らずに死ねるか! デジタル終活のすすめ(日経トレンディネット)

7/31(火) 8:00配信

日経トレンディネット

自分がもし死んだら、家族がもし亡くなったら、そのパソコンやスマホのデータ、ネット銀行やSNSのようなオンラインサービスのデータなど、残されたデジタルデータはどうなってしまうのか? どんな備えをしておくべきなのか? そんな「デジタル終活」について、デジタル遺品研究会ルクシー代表理事の古田雄介氏が解説していく。

【関連画像】デジタルデータソリューションのデータ復旧ラボ

 10年前に大学を卒業したばかりの息子さんを亡くしたという関東在住の女性・Xさんは、彼の部屋をできるかぎり当時のままに保つようにしている。本棚の並びやクローゼットのなかの洋服の配置もそのままだという。Xさんは息子さんが残していったブログを継続管理していて、その話を伺うためにご自宅にお邪魔した。息子さんが愛用していたであろう据え置きノートパソコンも、おそらくは当時のままの置き方で部屋に置いてあるのが目に入った。

 10年前ということは、残されているノートパソコンのOSはWindows XPかVistaだろう。どちらもサポート期限が切れている。メーカー保証もとうに終了していると思われる。

 そこで取材中にパソコンの扱いについて尋ねると、ブログはご自身のパソコンで更新しており、息子さんのものは亡くなった直後に重要そうなデータをいくつか印刷して以来、ほとんど触っていないという。

 余計なお節介と承知しながら、そのままの状態を保っておきたいなら、できれば外付けHDDなどにバックアップを残したほうがいいと取材の折にお伝えした。

 デジタルデータは0と1で表される記号だ。その記号が正しく伝わりさえすれば、劣化することなくいつまでもオリジナルのままで存在し続ける。だから、デジタル遺品も半永久的に残るというイメージがあるが、実際は真逆といっていい。何も手をかけずにいたら、アナログな遺品よりもよほど早く消滅してしまう。

※紹介する事例はプライバシーを保護するために、本筋を損ねない範囲で脚色を加えています。

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マルチスキルが必要とされる島 長崎・五島列島 定住旅行家ERIKOの「ちきゅうトレンド」(日経トレンディネット)

7/29(日) 11:00配信

日経トレンディネット

 4年に1度のサッカーW杯、強豪国が苦戦を強いられる中、FIFAランキングで下位のチーム国が健闘した今回の大会。特に初出場の小国アイスランドは、優勝候補国アルゼンチン相手に粘り強いディフェンスサッカーを見せた。人口34万人のアイスランドでは、サッカー選手がサッカーだけで生計を立てるのが難しく、選手のほとんどは副業を持つマルチスキルワーカーなのだ。メッシのPKを食い止めた守護神ハルドールソンの本職は映像監督、監督のヘイミル・ハルグリムソンは歯科医を掛け持ちしている。

【関連画像】五島列島の島の多さは、展望台や橋の上から眺めるとよくわかる

 二足のわらじを履き活躍するGKハルドールソンは、「1つの仕事に集中しすぎるより、どちらの仕事も高め合えるほうが自分には向いている」とコメントしている。日本でも近年副業を認める企業が増えてきているが、海外では経済状況や気候条件が厳しい国は、マルチワーカーやシーズンワークをする人たちは当たり前のように存在し、マルチなスキルを持つ人も多い。私が以前、定住旅行していたアルゼンチンでは、弁護士が空いた時間にタクシーの運転手をしていたり、ネパールのシェルパ族は登山シーズンのみガイドの仕事に従事する人も多い。

●マルチワークが求められる長崎・五島列島

 海外だけでなく、日本にもそのような働き方、生き方を強いられる地域がある。それが、長崎の五島列島地域だ。先日、新たに世界遺産に加わったエリアとしても話題になっている。今回登録されたのは、長崎・熊本エリアに点在する「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の12カ所。潜伏キリシタンとは、キリスト教徒に禁教令が出されていた時代に、ひそかに信仰を紡いでいた人びとのことだ。今でも、この地域にはカトリック信者や隠れキリシタンと呼ばれる人びとが暮らしている。

 私は1年の半分海外で、現地の家庭に滞在し、その暮らしを体験する“定住旅行”を行っているが、年に1度、国内でも定住旅行をしている。今年は、世界遺産登録で注目されている、日本の最西端に位置する長崎の五島列島で定住旅行を行った。

 五島列島はその名の通り、北東側から中通島、若松島、奈留島、久賀島、福江島の5つの島から成り立つ列島である。それ以外の小さい島も合わせると、なんと140にもなる。五島列島の中でも、福江島に次いで2番目に大きな島、中通島に定住した。十字架の形をしているこの島は、人口の25%がカトリック信者であり、村には集落ごとに教会が建てられている。この風景だけ見ても、まるで異国に来たような気分になる。

 また、島のどの場所に住んでいるかで生活スタイルが異なるのも、この島ならではの面白い特徴だ。平地で海辺の集落には、既住者である仏教徒が暮らしており、主に漁業に従事している。そして、200年前に後から開拓移民としてやって来たカトリック信者たちは、山間の急峻で辺鄙(へんぴ)な場所に、散村しながら暮らしているのだ。なので、島民がどこに住んでいるかによって、その人が信仰する宗教までもわかってしまうというわけだ。

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「私は遅延型アレルギー」の誤解と不必要な除去問題(日経トレンディネット)

7/29(日) 8:00配信

日経トレンディネット

成人で食物アレルギーの人、あるいは周囲に食物アレルギーの人がいるという人が増えている。その原因は子ども時代からの食物アレルギーが改善していないケースや、大人になってから発症したケースなどさまざまだ。こうした大人の食物アレルギーが改善しない背景には、「正しい情報が行きわたっていない」ことや「大人の食物アレルギーを診断できる医師がいない」ことなども関係しており、不利益を生む検査の広がりや、「不要な食物除去」の原因にもなっている。今回はこの不要な食物除去と、「IgG検査」について解説する。

【関連画像】昭和大学医学部小児科学講座の今井孝成氏

 「大人の食物アレルギーが増加中? 人間関係に支障も」で取り上げたが、大人の食物アレルギーは診察できる医師が不足している。これは「食物アレルギーは子どもが主体の病気のため、ほぼ小児科で扱う」(昭和大学医学部小児科学講座の今井孝成氏)ためだ。

 現時点では成人の精度の高い大規模な調査はないが、食物アレルギー罹患者は増えていると考えられている。

 食物アレルギーはまだまだ解明されていないことが多く、それがかえって、不要な検査、ひいては不要な食物除去の要因にもなっているという。

 その一つが「遅延型アレルギー(食物過敏)」だ。

●「検査キット」が3万~5万円で販売

 遅延型アレルギーについて検索してみると、「特定の食品」を食べたときに、すぐに大きな症状が出なくても、なんとなくだるかったり、不調を感じることがあるかどうかを尋ねるような文言が散見される。あるいは女性をターゲットにしたサイトでは、「特定の食品」が体重コントロールの妨げや、肌のトラブルの要因になるかのような表現を目にすることもある。

 現代人のライフスタイルを考えれば、食品が原因でなくてもこうした不調が生じることは多そうだが、その原因を「食品」に求めようとする動きがあるわけだ。

 さらにインターネットの通販サイトでは「検査キット」が3万~5万円で販売され、検査結果を受けて「グルテンフリー生活」や「鶏卵除去生活」を送っているという主旨の発言をしている人もいる。

 こうした遅延型アレルギーと呼ばれるものの検査に数多く利用されているのが、「IgG抗体検査」だ。この検査に意味はあるのか。

 今井氏は、「IgGはアレルギー反応を抑えようと働く抗体なので、誰でも数値の上下があるもの。この検査結果を受けて、特定の食物を除去するというのは意味がない」という。

 ではなぜ検査は広まっているのか。

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猛暑対策にエアコン、パナ「エオリア」製造の裏側 女優・奈津子の 教えて!家電ティーチャー(日経トレンディネット)

 家電ティーチャーの奈津子です。このところ全国的に猛暑が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。あまりにも気温が高いとエアコンも壊れやすくなるので、「エアコンの効きが悪くなったな」と思ったら早めに買い替えを検討することをお勧めします!

【関連画像】「滋賀県草津市にあるパナソニックのエアコン工場にやってきました!」

 最近のエアコンというと、さまざまなセンサーを利用して在室している人数や人のいる場所、間取りや家具の位置などを検知し、賢く吹き分ける機能を搭載したモデルが主流になっています。三菱電機「霧ヶ峰シリーズ」の「3Dムーブアイ」、日立ジョンソンコントロールズ空調「白くまくん」の「くらしカメラAI」などがそうです。

 最近ではそれに加えて、清潔性をうたうモデルが増えてきました。フィルターの自動掃除機能はかなり前から多くのモデルに搭載されていますが、日立の「白くまくん」は2018年モデルで熱交換器の汚れを落とす「凍結洗浄」を搭載しました。パナソニック「エオリアシリーズ」は「アクティブクリーンフィルター」による空気清浄機能と、熱交換器に汚れが付かないようにする「ホコリレスコーティング」を施すようになりました。

 今回はそのパナソニック「エオリアシリーズ」の製造工程を見学するプレスツアーに参加してきましたので、その模様をお届けします!

熱交換器の「ホコリレスコーティング」工程を見学

 まずは、熱交換器に汚れが付きにくいようにする「ホコリレスコーティング」を施す工程です。

 では、出来上がったホコリレスコーティングの実力を見てみましょう。

●「アクティブクリーンフィルター」で空気清浄機能を実現

 続いては空気清浄機能の“心臓部”である「アクティブクリーンフィルター」の取り付け工程です。これを搭載したことで、約20畳相当の空気清浄機能を実現しています。さらにWi-Fiに接続することでスマホアプリから空気清浄レベルを確認したり、遠隔操作を行ったりできます。

可動する空気清浄フィルターは約32万回もテスト!

 続いては、さまざまな試験工程を紹介したいと思います。

 「サイクロ実験室」では、今夏の猛暑のように過酷な外気温環境を再現して、室内機と室外機の運転状況を検証するというものです。

 続いて「信頼性試験棟」を紹介しましょう。こちらではさまざまな耐久試験を実施しているそうです。

 例えばフィルターおそうじロボットの場合は約1万6500回もの掃除を繰り返し、アクティブクリーンフィルターの場合はなんと約32万回も開閉を繰り返す試験を行っているそうです。

 冷暖房の場合は10年間耐久できるかどうかを試験しているのですが、どうやって短期間で試験ができるのでしょうか。それは市場から10年間使用したエアコンを回収し、圧縮機やオイルの劣化状況を確認することで、10年相当の運転を検証できる加速耐久試験を独自開発して行っているのだそうです。

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