アフガン代表の少女6人、ロボコン健闘 母国に大きなメッセージ – livedoor

【AFP=時事】米首都ワシントン(Washington D.C.)のコンサートホールに設けられた会場では、アフガニスタンの10代少女たちのグループが、小さなテーブルを取り囲んで無線ロボットのギアやスプロケットの微調整をしていた。彼女たちが目指すのは、ロボットの国際競技大会「ファースト・グローバル・チャレンジ(FIRST Global Challenge)」での優勝だ。

 しかし、内戦で荒廃したアフガニスタン西部ヘラート(Herat)州から参加したこの自信に満ちた少女たち6人の出場をめぐっては、一時危機的状況にあった。世界中の高校生が集まる本大会に出場するためには、まず米首都にたどり着かなくてはならないからだ。

 少女たちの入国ビザの申請は2回にわたって却下されたが、最終的にはドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領政権の介入により入国を認められた。今後はこの大会において成功し、超保守的な母国の女性たちにとってのいい見本となりたいと彼女たちは希望に燃えている。

 17日の会場には、10代の若者数百人がひしめきあっていたが、アフガニスタンの少女たちを見つけるのはそう難しくなかった。少女たちが身に着けていた鮮やかな青のTシャツと白いヒジャブは目を引いたし、そしてなにより、彼女たちの後をついて移動する大勢のジャーナリストの存在が大いに目立った。

 AFPの取材に応じた代表メンバーの一人、フェテマ・カデライアン(Fatema Qaderyan)さん(14)は、「アフガニスタン代表として大会に出場できてうれしい」とコメントした。

 大会前、アフガニスタンチームの窮状に世界中のメディアが注目した。トランプ政権下で実施されたイスラム教国家に対するビザ発給審査の厳格化によって、そのマイナスの影響が浮き彫りとなったためだ。

 それでも最終的には、イランやスーダン、シリア難民チームを含む全163チームに対しビザが発給された。

■結果以上の「大きな意味」

 首都ワシントンにある「DARコンスティテューション・ホール(DAR Constitution Hall)」の会場では、キャスターによる実況中継が行われる中、レーザー光線で照らされたステージ上で参加者らが持ち得る技術を存分に披露した。

 競技では、機械のプログラミングや操作効率向上のためのハードウエアの調整、機器制御能力など、複数の技術が制限時間内で試される。

 アフガンチームには、他の裕福な国のチームとは異なり、対処しなければならない「特殊な問題」がいくつもあった。例えば、一部の基本的な道具そのものが不足していることだ。また「材料のアップサイクルやごみの再利用」も行っており、これまでにコカ・コーラ(Coca-Cola)の空き瓶を使って簡単な吸引装置を作ったこともあるという。

 チームは「操縦士」2人と試合状況を観察する戦術担当者1人からなる。アフガンチームは初戦、対戦チームにかろうじてだが勝利した。

 しかしこれは、ジェンダー不平等指数(Gender Inequality Index、GII)で155か国中152位のアフガニスタンにとって、結果そのもの以上に大きな意味がある。都市部に住む中間層においては緩やかな改善がみられるものの、依然として顕著な不平等が同国には存在している。

 少女たちの訪米に協力したアフガニスタンのIT起業家、ロヤ・マフブーブ(Roya Mahboob)さんは、「15年前、アフガニスタンの女性たちは読み書きもできず、何の権利も持っていなかった」「今では国際社会の支援によって、多くの女性たちが就学している。大学に進学し、閣僚となった女性もいる」と指摘する。

 そして、18日まで開催の今回のイベントで少女たちが健闘していることについては「アフガン社会にとって大きなプラスのメッセージになる」と述べ、「私たちは男子と同じ。同じ機会を与えられるべき。もし教育を受けテクノロジーに精通しているのであれば、性別など関係ない」と続けた。
【翻訳編集】AFPBB News

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