小菊 2条植え乗用移植機 効率、手植えの2.5倍 密植で最大2割増収 農研機構・秋田農試・井関農機 – 日本農業新聞

小菊の2条植え移植機。定植と同時にかん水もできる(秋田県男鹿市で)

 農研機構と秋田県農業試験場、井関農機は、小菊用の2条植え乗用移植機を開発した。1時間でセル苗3600本が定植でき、作業効率は手植えに比べ2.5倍。密植も可能で省力化と増収につなげられる。東北の小菊産地で実証を進め、改良を加え、2019年以降の商品化を目指す。

 農水省の「きく類生産・流通イノベーションによる国産シェア奪還」事業で開発。小菊では、機械体系や、電照による開花調節技術の確立に取り組んでいる。

 移植機は野菜用移植機を改良した。株間8、10、12、15センチの4通りに対応する。4輪で畝をまたいで走行し、条間30~50センチで2条植えする。作業者は、進行方向と反対向きに座り苗を供給すると、下向きの円すい状の移植部がマルチに刺さり穴を開けながら苗を植え付け、土寄せをする。かん水も同時にできるという。

 秋田農試によると40アール分の定植が、2人で植え付けからかん水まで手作業は5日かかるが、移植機は2日で済む。

 秋田県では現地試験を始め、6月に露地小菊4ヘクタールを作付けする男鹿市の園芸メガ団地で実演会を開いた。同団地協同利用組合で組合長を務める吉田洋平さん(27)は「株間12センチで植えられるのが大きい。省力と増収になる」と期待する。

 団地では他品目用の移植機を利用しているが、株間15センチで定植するため、生産性が低かった。条間に追加で手植えする農家もいた。団地を整備したJA秋田みなみは「手植えの農家は省力になり、団地では密植で1、2割増収になる。待望の機種で産地も注目している」(営農経済部)と話す。

 株間を狭めれば、電照栽培で効率が高められるとみる。作業性の向上に加え、中腰など体への負担が大きい移植作業が減らせれば軽労化につながる移植機。農研機構は「規模拡大を後押しできる」(野菜花き研究部門)と説明。18年度まで実証し、19年以降の商品化を目指す。

 

動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=cdEl0dzUtFo

Related Posts

Yuzo - Related Posts

コメントを残す