トヨタなど11社が新会社 4年間で水素ステーション80カ所整備(SankeiBiz)



 トヨタ自動車やJXTGエネルギーなど11社は5日、燃料電池車(FCV)向けの水素ステーションを整備する新会社を設立したと発表した。究極のエコカーといわれるFCVの普及を目指し、共同で投資して整備を加速。機器の標準化なども進めて建設・運営費用を低減し、2021年度までの4年間で80カ所の整備を目指す。

 新会社は日本水素ステーションネットワーク合同会社(東京)。自動車メーカーや石油元売り大手、ガス事業者のほか、日本政策投資銀行などが出資し、事業期間は27年度まで10年間を想定する。社長に就任したトヨタの菅原英喜氏は記者会見で、「ステーション事業の自立化やFCVの普及拡大を進め、水素社会を実現する」と述べた。全国のステーションは現在101カ所。これに対し、政府は昨年12月に策定した「水素基本戦略」で、20年代後半にステーション事業を自立させ、30年に900カ所を目標とした。

 実現を担う新会社は投資負担を軽減し、整備の加速を狙う。ステーションの建設費は1カ所4億~5億円、運営費は年4000万~5000万円とされ、「最大の問題は建設・運営費が削減されていないことだ」(JXTGエネルギー)。

 政府は建設費の半分から3分の2を補助しているが、FCVの普及が遅れる中で、事業者にとって先行投資の意味合いが強い。新会社は事業者のほか、金融機関から「費用の1~2割」(菅原氏)の出資を募って負担を分散する。司令塔として整備地域などの方針も示し、重複投資を避ける考えだ。

 また、運営費は機器の標準化のほか、各社が運営情報を共有することで規制緩和などを提言する。政府はステーションごとに保安監督者の設置を義務付ける規制の見直しなどを議論しており、「人件費が圧縮され、コスト削減につながる」(岩谷産業)。

 欧米メーカーが電気自動車(EV)に傾く中、日本が注力するFCVの国内累計販売台数は1月末で約2400台にとどまる。トヨタの寺師茂樹副社長は「普及の最初の段階は競争よりも協調の領域が広い」と述べた。新会社がステーション整備を進め、普及に道筋を付けることができるかが、日本メーカーの国際競争力を左右する。(会田聡)

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