日欧EPA 乳製品など「影響懸念」 農水省、政策大綱策定へ(産経新聞)



 政府は2日、欧州連合(EU)と大枠合意した経済連携協定(EPA)に関する国内対策の策定を本格化させた。農林水産省の影響分析で、長期的に価格下落が懸念されるチーズをはじめとする乳製品や、豚肉、木材などについて経営安定化に向けた具体策を検討。月内に国内対策の大綱をまとめ、平成29年度補正予算案や30年度予算案に必要な費用を計上する。

 日欧EPAへの対策は、27年に策定した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対する政策大綱を改訂して対応する。TPPと日欧EPAに関する自民党の対策本部の2日の会合で示された大綱の骨子案では、EUの競合品によって影響を受ける農林水産業の体質強化が柱に据えられ、両協定を通じた中小企業の成長による地域経済の活性化が加えられた。

 中小企業の海外進出や農業の効率化などの支援策も策定する。政策低関税輸入枠を設けるチーズなどの乳製品は、生産コストの改善や品質向上、ブランド化を後押しする。関税が削減される牛・豚肉の生産者には、赤字を補填(ほてん)する制度を拡充して対応する。木材では、林道の整備や高性能機械の導入に対して集中的に補助する。

 対策本部長に就任した森山裕元農林水産相は「政策大綱をまとめ、予算を確保することが農業の現場からの信頼を勝ち取ることになる。心して取り組んでほしい」と呼び掛けた。

 農水省が2日発表した、日欧EPAの影響分析では、乳製品や牛・豚肉、木材については「当面、輸入の急増は見込み難いが、長期的には影響が懸念される」としている。農水省は年内にも、農林水産業が受ける影響額の試算を公表する方針で、影響額の大きさに比例して予算規模を決める予定だ。

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