森林バンク制度創設へ 林野庁方針 放置の人工林集約・再整備(産経新聞)



 ■財源は新税「森林環境税」

 林野庁は2日、放置されているスギやヒノキなどの人工林を集約し、再整備する「森林バンク」制度を創設する方針を固めた。所有者が手入れできない森林を市町村が引き受け、意欲のある林業経営者に貸し出して集約、整備を進める。適正な森林整備を促すことで林業の競争力強化や環境保全、防災につなげるのが狙い。必要な財源は与党が検討する新税「森林環境税」の一部を充てる考えだ。

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 同日の自民党農林・食料戦略調査会などの会議で制度案が示され、了承された。今後、意欲のある林業経営者の選定基準など制度の詳細を詰め、年明けの通常国会に関連法案を提出する予定。平成31年度からの制度開始を目指している。

 ただ、財源となる森林環境税の導入については、自民党の宮沢洋一税制調査会長が「(31年10月に)消費税増税が予定されていることを考慮すべきだ」と明言しており、32年度以降に導入される可能性もある。新税の導入が31年度に間に合わない場合は、必要財源となる数百億円は補助金などで賄うことも考えられる。

 新制度は、高齢や後継者不在で所有者が手入れできなくなった人工林を市町村に管理を委託し、その市町村が規模拡大を目指す林業経営者に貸し出す仕組み。急斜面など伐採条件が悪く貸出先が見つからない場合は、市町村が無償で借り受けて森林組合などに整備を委託する。所有者不明の場合は一定の手続きを経て、市町村に管理を委託できるような制度も検討する。

 制度は、離農者などの農地を集めて意欲のある担い手に貸し付ける「農地中間管理機構」(農地バンク)と似た設計だ。ただ、借り手の要求水準に見合う農地が少ないなどの理由で、28年度は新たに貸し出した農地は前年度比で約3割減少するなど低調となっている。林業関係者からは、森林の集約は農地よりも困難との指摘もあり、順調に集約が進むかは懐疑的だ。

 国内の森林面積は国土の約3分の2に当たる2500万ヘクタール。このうち約1千万ヘクタールが人工林だが、伐採期を迎えているにもかかわらず6割強が利用されていない。

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