東芝「サザエさん、ラグビーも聖域ではない」(東洋経済オンライン)



 絶好調な決算が、逆に前途の厳しさを暗示している。

 東芝は11月9日、2017年4~9月期(上期)決算を発表した。営業利益は2317億円(前年同期は931億円)と、上期として過去最高を記録。何といっても、牽引役は半導体メモリ事業だった。同事業だけで全体の9割にあたる2050億円を稼ぎ出した。

この記事の写真を見る

■1990年3月期を超え、過去最高を更新へ

 下期も好業績が続きそうだ。東芝は通期の営業利益として4300億円(同2708億円)を予想する。これまでの過去最高は1990年3月期の3159億円だったが、それを軽く上回る水準だ。営業利益だけをみれば、絶好調と言っていい。

 通期でも牽引役はメモリ事業で、同事業の営業利益は4194億円に達する見通し。ちなみに1990年3月期の稼ぎ頭はDRAMだった。現在の中核はフラッシュメモリだが、結局、東芝の好業績は今も昔もメモリ事業が演出していることになる。

 最終損益については、通期で1100億円の赤字を見込む。東芝は9月末、メモリ事業を担う子会社・東芝メモリを、投資ファンドの米ベインキャピタルが主導する「日米韓連合」に2兆円で売却する契約を結んでいる。しかし、2018年3月末までに各国の独占禁止法の認可を得られるかはわからない。このほか、事業パートナーである米ウエスタンデジタル(WD)が契約違反であると反対し、国際仲裁機関で争っている。

 最終損益1100億円の赤字は、期末までに売却できないことを想定したもの。期中に売却が間に合えば、最終損益は9700億円の黒字になる。

 売却が間に合わないと株主資本は7500億円のマイナスとなり、2年連続の債務超過で自動的に上場廃止となる。そうした事態を回避するため、決算会見でCFO(最高財務責任者)の平田政善専務は「ワーキンググループを作っていろんな手法を考えている」と、現在から資本増強策を検討していることを明らかにした。

【関連記事】

Related Post



コメントを残す