GDP速報値 バブル期以来の8四半期連続プラス成長も…「低温経済」定着 潜在成長力の底上げが急務(産経新聞)



 平成29年10~12月期国内総生産(GDP)速報値は実質ベースでバブル期以来、約28年ぶりとなる8四半期連続プラス成長を記録した。ただ、最高10%超の成長率を記録したバブル期と比べると、今回は最高2%台にとどまり、低水準ながら成長が続く「低温経済」が定着してきた。金融市場の波乱リスクが高まり、実体経済への悪影響が懸念される中、少子化を補い、経済の「体力」を示す潜在成長力の強化を進めることが急務となる。

 28年1~3月期から29年10~12月期までの8四半期の成長率は0・5~2・5%。一方、12四半期連続となった昭和61年4~6月期から平成元年1~3月期は0・8~11・2%だった。

 最近の低成長の背景にあるのが、潜在成長力の鈍化だ。現在、潜在成長率は1・1%程度だが、バブル期は4%台後半。その大きな理由の一つが働き手の人口の差で、生産年齢人口(15~64歳)は昭和60年当時8251万人だったが、27年には7592万人まで減り、今も減少を続ける。

 今後、より高い成長率を達成するには、潜在成長力を強め、人口減を補うことが必要となる。

 政府は現在、看板政策の「人づくり革命」で、より高い付加価値を生み出す人材育成のための教育改革を打ち出している。「生産性革命」では、税優遇や補助金で企業の革新的な設備投資を促そうとしている。

 折から、米国の金利上昇懸念が金融市場の波乱リスクと意識され始め、今月6日の東京市場では日経平均株価が一時1000円超下落した。市場からは「今後も波乱リスクは残る。長期化すれば、消費や設備投資にマイナスだ」(エコノミスト)との見方が上がる。

 重要なのは市場動向などに左右されない経済の実力作りで、官民挙げて、対策を急ぐ必要がありそうだ。

(山口暢彦)

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