仮想通貨流出 銀行・クレジット、交換業者との取引見直し リスクに慎重(産経新聞)



 仮想通貨交換業者大手コインチェックから多額の「NEM(ネム)」が流出した問題を受け、銀行やクレジットカード会社では交換業者との取引を見直す動きが出始めている。価格が乱高下し、不安定な仮想通貨ではカード会社は資金が回収できなくなる恐れがあるからだ。仮想通貨がマネーロンダリング(資金洗浄)など犯罪に使われるリスクもあり、慎重姿勢が目立っている。

 コインチェックが顧客から預かった資金の管理口座として公表しているのがりそな、住信SBIネット、あおぞら、オリックスの4行の口座だ。

 このうち、りそなグループは今回の問題を受けて、仮想通貨交換業者向けの新たな取引指針を作成した。マネーロンダリングのリスク評価で「高リスク」業者に指定し、新規で口座を開設する際は、より審査を厳しくする。

 住信SBIネット銀行も「社会的な影響に配慮して検討している」と説明。他の2行も、今回の問題を受けて今後の対応を検討している状況だ。メガバンクは問題発生前から対応を強化してきた。

 仮想通貨はクレジットカードでも購入できるが、大手のJCBは「まだ安全性が確立されていない」として交換業者とは加盟店契約を結んでいない。マネーロンダリングのリスクに加え、今回のような流出が生じた場合、顧客が被害に遭う恐れがあるためだ。価格変動が大きい仮想通貨をカードで購入した場合、支払期日に値下がりして未収につながるリスクもあり、国内カード会社の多くも加盟店契約には慎重だ。

 しかし、国内のカード会社が1社でも加盟店契約を結べば、多くのカードに付帯されている「ビザ」といった国際ブランドを通じて、別の会社のカードでも購入できるようになる。コインチェックと加盟店契約を結んでいるライフカードには、ビザとマスターカードが付帯されていることから、両ブランドが付帯されたカードであれば別の会社のカードでも購入できるのが実態だ。

 ライフカードは今後の対応について「仮想通貨交換業者との取引はしない方針で動いている」と説明する。ある大手カードの担当者は「ライフカードが取引を止めても、別の事業者が参入すれば同じ。カード決済を無くすには政府や国際ブランドが規制するしかない」と指摘した。

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