コインチェック、人材不足で早期の安全対策は困難 営業再開できない恐れも(SankeiBiz)



 金融庁に業務改善計画を提出し、顧客から預かっている日本円の出金を約半月ぶりに再開したコインチェック。ただ、安全管理体制を早急に整えるための人材確保などが円滑に進まないとみられ、顧客保護に万全を期することができるのか不安視されている。金融庁による検査は継続する見通しで、営業が再開するめどは立っていない。

 今回の流出事件の最大の原因は、同社のずさんな管理体制だ。仮想通貨「NEM(ネム)」の保管で、外部のネットワークから隔離された「コールドウォレット」を採用せず、送金に複数の秘密鍵を要求するセキュリティー技術の「マルチシグ」も導入していなかった。同業他社からみれば「あり得ない」(幹部)ことだ。

 コインチェックはネムの流出後、ビットコインなども含めた全ての仮想通貨と日本円の出金を停止。仮想通貨はコールドウォレットなどで保管し、日本円は金融機関の顧客専用口座で保全している。日本円の出金は13日に再開したが、仮想通貨については「安全性が確認でき次第の再開」としており、見通しは立っていない。

 同社は、会社設立から間もないこともあり、「安全策は走りながら強化してきた」(業界関係者)のが実情で、和田晃一良社長は「人材不足もあり間に合わなかった」と話した。今後も、安全性の強化に必要となる高いレベルの技術者は社内外で確保しにくい可能性が高い。

 これに対し、同庁は同社への立ち入り検査を通じて、顧客保護が確実に確保されるよう取り組んでいく考えだ。

 コインチェックは仮想通貨交換業者としての登録を関東財務局に申請し、審査を受けている。今回の事態を招いたことで審査が一段と厳しくなり、中途半端な安全管理体制は認められないのが必至。審査に通らなければ、営業が再開できない恐れもある。(中村智隆)

【関連記事】

Related Post



コメントを残す