明治が高価格チョコの増産に踏み切る理由(東洋経済オンライン)



 2月14日はバレンタインデー。市場規模が1300億円を超えるともいわれるこの1年に1度の商機を逃すまいと、菓子メーカー各社はバレンタイン商戦に毎年知恵を絞っている。

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 明治ホールディングス傘下で、国内チョコレート市場でシェア首位の明治は1月15日、チョコレートの製造能力を強化すると発表した。

■高カカオブームで、市場が急拡大

 坂戸工場(埼玉県坂戸市)で新製造棟を建設するほか、大阪工場(大阪府高槻市)でも設備の増強を行う。総投資額は約270億円に上り、製造能力は坂戸で6割、大阪で2割アップする。

 背景にあるのは、ここ数年続くチョコレート市場の拡大だ。血圧低下や便通改善など、カカオに含まれるポリフェノールの健康効果がたびたびメディアで取り上げられたこともあり、2017年の市場規模は5550億円と5年前に比べ3割伸びた(英調査会社ユーロモニター調べ)。

 国内首位の明治も市場拡大の追い風を受けている。「季節によって変動はあるものの、チョコレートの需要期である冬の間の製造能力はもう限界に近かった」(会社側)ため、製造能力の強化に踏み切った。

 明治の製品群で成長を牽引するのは高カカオ(カカオ分60%以上)を訴求する「チョコレート効果」と「ザ・チョコレート」。明治の推計によれば、高カカオの市場は2014年からの3年間で3倍の115億円になったという。

 特に、2016年9月に発売したザ・チョコレートは高カカオに加え高級感を訴求したところ「想定をはるかに超える大ヒットになった」(明治・菓子マーケティング部長の萩原秀和氏)。

 同製品は発売から1年ほどで累計販売数4000万枚を達成。一時は原料のカカオ豆の調達が間に合わなくなり一部のアイテムを休売にしたほどだ。

 国産チョコレートの原料になるカカオ豆の多くはアフリカのガーナ産だが、ザ・チョコレートでは風味の違いを打ち出すためにブラジルなど南米のカカオ豆農家から直接原料を仕入れている。

 萩原部長は「原料の産地が違えば味も変わる。ビーン・トゥ・バー(カカオ豆の選定からチョコレートに加工するまで)にこだわる消費者が増えている中で、原料選びからかかわることで今までの製品と差別化した」と語る。

■「選択と集中」戦略が奏功

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