ラポールは再建できるのか(東京商工リサーチ)



 10月20日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したラポール(株)(TSR企業コード:576523089、東京都港区、五十嵐孝夫社長)の問い合わせが後を絶たない。23日の債権者説明会では、再生手続きに賛成する意思を示した債権者はいなかった。

 東京商工リサーチ(TSR)にラポールの信用不安説がもたらされたのは2015年後半。その後も情報は飛び交い、2017年初めには支払遅延、税金滞納など深刻なレベルに変わっていった。
 ラポールはインテリアフラワーの販売を手がけ、全国の有名百貨店にも積極的に出店。最盛期は65店舗まで拡大した。一時はTSRの取材に鈴木前社長は「株式上場も視野に入れている」と意気込んだ。
 ところが、2017年に入るとラポールは責任者が不在との理由で取材を避けるようになった。
 今年3月。本社を訪問すると本社1階の店舗では年度末のクリアランスセール中だった。ところが、そのさなかの3月28日、「社内研修のため臨時休業」の紙が張り出され、店舗内に人影はみえなかった。セール中の社内研修とは不可解だ。その後、営業を再開したが、照明はついていても店員は見当たらない。ドアに鍵がかかっていることも多かった。その頃には支払遅延や店舗閉鎖の情報も流れた。                     
 10月4日、午前11時。電話がつながらない。ラポール本社に向かった。数名の社員とOBと思しき関係者がビル内の本社入口にたむろしていた。話を聞くと、鍵を持つ社員がまだ出社せず中に入れないという。そのうち女性が携帯電話で鍵を持つ社員に電話を掛ける。繋がらない。困惑した顔つきで黙ってうつむいている。隣の人は、「会社の電話がつながらないのはリストラで社員が急激に減っているからだ」と苦々しく吐き捨てた。午前11時30分、鍵を持つ社員が到着し、ドアを開けて彼女たちは中に姿を消した。管理体制の崩壊が、どれほど社内のモチベーションを下げるか目の当たりにした瞬間だった。
 10月中旬のある日。ラポールへの取材で、匿名を条件に会社関係者が重い口を開いた。「資金を借り入れていたファンドから夏に破産を申し立てられ、東京地裁での2度の審尋も終えた」と苦しい経営の一端を話し始めた。「このままでは破産しか選択肢がない。(対抗するため)スポンサーを探してプレパッケージ型の民事再生法の準備を進めている」と事業継続への努力を訴えた。
 株式上場を意気軒昂に訴えた鈴木前社長だが、今どこでラポールの倒産劇をみているのか・・・。債権者の協力が難しい状況では再建への扉は重い。再建を信じる社員の顔が目に浮かんでくる。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2017年10月27日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

東京商工リサーチ



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