神戸製鋼所、子会社がJIS認証の取り消し(東京商工リサーチ)



 データ偽装が相次ぐ(株)神戸製鋼所(TSR企業コード:660018152、兵庫県、東証1部)は10月26日、都内で記者会見を開いた。会見には報道関係者100名以上が出席。配布資料が間に合わず、開始予定時間に5分ほど遅れた15時5分に始まった。

◇子会社がJIS認証の取り消し
 会見には、川崎博也代表取締役会長兼社長ら経営幹部3名が出席した。川崎会長兼社長は会見の冒頭、一連の問題を謝罪した。
 会見で川崎会長兼社長は、26日付で子会社の(株)コベルコマテリアル銅管(TSR企業コード:296142646、東京都)の一部製品がJIS(日本工業規格)認証の取り消し通知を一般社団法人日本品質保証機構(JQA)から受けたことを報告した。神戸製鋼所はこれまで法令違反はないとの立場をとっていた。
 コベルコマテリアル銅管の秦野工場(神奈川県)は、銅及び銅合金の継目無管で引張強度などの書き換えを行っていた。大半の書き換えはJIS規格の範囲内だったが、JQAは品質マネジメントの不備を重視した。また、数件でJIS規格外品のデータを書き換え規格品として出荷していたケースもあった。

◇新たなデータ偽装の発覚
 会見では、新たな偽装も公表された。神戸製鋼所機械事業部門コーティングサービスは、測定機械の変更に伴う測定値の差異を書き換えていた。また、神鋼造機(株)(TSR企業コード:471005967、岐阜県)は、鋳物製品の検査データをねつ造し、減速機で寸法の測定作業を間引いていた。
 さらに、(株)コベルコ科研(TSR企業コード:660345820、兵庫県)のターゲット事業本部は、サンプル品の分析結果を書き換えていた。この他にも、偽装行為の有無について確認が必要な事案が1件発生したという。これは海外事業会社の建築用途の製品としているが、具体的な会社名や出荷重量などは明らかにしなかった。

◇データ偽装品の安全性確認の進捗状況
 JIS認証の取り消しと新たなデータ偽装に合わせ、これまで公表した偽装事案の安全性確認の進捗状況が報告された。偽装製品の出荷先数は延べ525社で、このうち437社で安全が確認されたという(表参照)。ただ、出荷先が安全と確認した(当面は問題ないとの判断含む)のは320社で、117社は神戸製鋼所が「安全確度が高いと判断」したもの。   
 88社は安全確認が現時点で取れていない。川崎会長兼社長は「88社のうち海外企業は26社」と述べ、海外企業での検証が進んでいないことを明らかにした。関係筋によると、偽装品の出荷先525社のうち、海外企業は200社という。また、安全性が確認された437社のうち、海外企業は174社としている。
 今回のデータ偽装に関する海外企業の態度はあまり明らかになっていない。今後、海外企業から損害賠償や検証費用負担を求められる可能性もあり、出荷先の海外企業の出方も焦点になりそうだ。

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