イチゴ商戦ピークへ 独自品種で高級感 味、香り、大玉 多彩に ギフトも好調(日本農業新聞)



 1月15日は「イチゴの日」──。2018年のイチゴ商戦が最盛期に入り、各県オリジナルの新品種をギフトなどの高級路線で売り込む動きが出てきた。粒の大きさや香り、食味の良さといった品種ごとの特色をアピールし、消費地での需要掘り起こしに力を入れる。新品種はプレミアム感から従来品種より取引価格も高く、産地は有利販売に一定の手応えを感じ、生産拡大を急ぐ。

 イチゴの新品種開発に、各県がしのぎを削る。農水省によると、現在登録される148品種のうち、4割に当たる58品種が12年以降に加わった。農研機構は「多様な気象条件の対応に加え、県内だけに生産を限定することで、独自ブランドを確立しやすい」と分析する。

 産地は新品種の増産を急ぐ。JA静岡経済連によると、17年産の「きらぴ香」(17年登録)の出荷計画量は700トンで、本格化した14年産の3倍に増えた。「紅ほっぺ」などからの転換が進んでおり、同経済連は「果実のつやや香りが際立っており、ギフトでの売りになる。他品種より相場も良い」と自信を見せる。

 生産量トップの栃木県では、大玉で甘味が強い「スカイベリー」(14年登録)の出荷量が伸びている。JAグループの出荷計画量は950トンと、この5年で4倍近く増えた。同県では「とちおとめ」が主力ブランドで定着しているが、JA全農とちぎは「円すい形をした見た目の良さから、果実専門店での販売に力を入れている」と強調する。

 熊本県では「ゆうべに」(17年登録)のJAグループの出荷計画量が3200トンと、前年より6割増。JA熊本経済連は「大玉でギフト販売しやすい。県産イチゴの6割を占めるまでになった」と説明する。

 新品種の生産拡大を受け、ギフトでの高値取引が増えている。果実専門店の新宿高野(東京都新宿区)は、静岡県の「きらぴ香」や白い果肉が特徴の「初恋の香り」などのギフト用の品揃えを強化。同社が販売面で重視する(1)香り(2)程よい酸味(3)果肉のみずみずしさ──の三拍子そろった果実が多いと評価する。

 大玉を1個500円から販売し、これまで主力だった「とちおとめ」や「あまおう」から切り替わりが進んでいる。担当者は「産地が限定されていることも付加価値。品種によっては今シーズンの売り上げは2倍以上で全般に好調だ」と見通す。(山崎崇正)

日本農業新聞



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