ベア統一要求額示さす 自動車総連が方針転換(産経新聞)



 自動車関連企業の労働組合で構成する自動車総連は13日、平成31年春闘交渉で従業員の基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)の統一要求額を示さない方針を固めた。ベア自体は要求し、傘下の労組がそれぞれの事情を踏まえて要求額を決める。大企業と中小企業との間で賃金格差が広がっていることを受け、各労組に、目標とする賃金水準を強く意識してもらう狙い。27年春闘以来、4年連続で掲げてきた統一要求額を出さないことで、自動車業界の春闘のあり方が大きく変わりそうだ。(高橋寛次)

 ベア要求は6年連続。だが、前年は月額「3千円以上」と明記していた要求額について「全ての単組は昨年までの取り組みを踏まえつつ、賃金改善分を要求する。中でも底上げ・格差是正を進める必要のある単組においては、必要な是正原資を明確に加え、賃金改善に取り組む」として自主的取り組みを促す。一時金(賞与)は前年と同じ「年間5カ月」を基準とする。

 自動車総連の金子晃浩事務局長は東京都内で記者会見し、「決めたものを提示するよりも、(各労組が)自ら積み上げた水準に取り組んでいく方がいい」と強調した。30年春闘の要求実績では、賃金改善分の平均額は3413円としており、各労組の参考となりそうだ。

 統一要求額を示さないことで、賃金水準の低い会社の労組は高い要求額を掲げることが期待されるが、業績不振の企業では低く抑えられる恐れもある。

 30年春闘では、トヨタ自動車の経営側がベア妥結額を非公表とするなど、春闘のあり方に一石を投じる動きが出ていた。

 自動車総連は、来年1月10日に横浜市で開く中央委員会でこの方針を正式決定する。続いて傘下の12労連、各単組が要求額などを決める。

【関連記事】

Related Post



コメントを残す