【株式ニューカマー】顧客重視の印刷通販、急な変更にも対応 プリントネット・小田原社長に聞く(SankeiBiz)



 プリントネットは、インターネット経由でチラシやカタログ、雑誌などの印刷物を受注して配送する「印刷通販」の会社。高い稼働率とスケールメリットを生かした効率化とともに、充実したコールセンターによる丁寧な顧客対応で業績を伸ばしてきた。10月18日に東証ジャスダック市場に新規株式公開(IPO)を果たした小田原洋一社長に、これからの事業戦略などを聞いた。

 --印刷業は競合も多いが、強みはどんな点か

 「きめ細かいサービスと品質重視で顧客の要望に応えている。顧客の7割弱が印刷会社やデザイン会社といった同業者であり、品質へのこだわりは強い。これに対して30人体制のコールセンターを設けて、細かな指示や変更に対応している。納品日や部数の急な変更を受けた場合にも、専門知識を持った担当者が迅速に対処している」

 --新しいサービスをスタートさせた

 「より低価格志向の顧客向けの新サイト『プリントプロ』を4月から開設した。注文から印刷までの工程を自動化したことで、印刷品質を保持したまま低価格を実現している。ロットの大小にかかわらず、印刷から発送まで自動化を進めて品質を落とすことなく、価格面でも要望に応えていきたい」

 --業績の推移は

 「直近の5年間で売上高は、平均20%伸びている。経常利益についても同様に10%成長している。当社は印刷工場を年末年始の5日間と機械のメンテナンス期間を除き、24時間体制で稼働させているので、生産効率は高い。また、スケールメリットを生かして用紙を大量に仕入れるため、コストダウンにもつながる。このため粗利が約30%となっている。通常は、企画、制作、デザイン、校正といった工程があるが、当社は完全なデータを受け取り、印刷だけに特化しているため、低価格を実現できている」

 --上場したのは

 「設備投資の資金を得るためだ。印刷業界は装置産業なので、大型設備投資が必要になる。上場は5、6年前から考えてきた。準備期間のなかで、売り上げと利益を伸ばすとともに、自己資本比率とシェアも上げることができた。調達資金は、売り上げの7割を占める関東での新工場建設に充てる」

 --中長期的な経営目標は

 「当面は積極的な設備投資によってシェアを伸ばしていく。印刷通販市場の伸び率は年10%強とされているが、それを上回る売上高の伸びを目指す。広告宣伝費を増やして顧客を開拓し、数年後には経常利益率も10%以上に引き上げたい」

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【プロフィル】小田原洋一

 おだわら・よういち 鹿児島商工(現・樟南)高卒。1984年秀英社入社。85年9月小田原印刷(現・プリントネット)入社。2005年11月から現職。53歳。鹿児島県出身。

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【会社概要】プリントネット

 ▽本社=東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル7階

 ▽創業=1968年3月

 ▽資本金=8億1500万円

 ▽従業員=285人 (2018年4月末時点)

 ▽売上高=73億7200万円 (18年10月期見込み)

 ▽事業内容=印刷通販



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