大塚家具 「在庫一掃セール」が11月25日に終了、期末の資金繰りに注目(東京商工リサーチ)



 (株)大塚家具(TSR企業コード:291542085、江東区、大塚久美子社長)は、最大80%OFFの「在庫一掃セール」を再延長せず、11月25日に終了する。
 商品構成の見直しと在庫削減が目的の「在庫一掃セール」は、9月28日から10月28日までの予定だった。だが、破格の価格設定が話題を呼び、10月の店舗売上高は前年同月比7.7%増と15カ月ぶりに前年同月を上回った。このため10月28日のセール終了日を11月25日に延長していた。
 大塚家具の担当者は、「11月もセールは好調だが、予定通りセールは11月25日に終了する」と説明。「12月も通常のイベントを企画している」とコメントした。
 大塚家具の現預金は2018年9月末時点で22億8,894万円。これは月商1カ月分を下回る苦しい水準だ。大塚家具はこれまで複数の金融機関と総額50億円のコミットメントライン契約を締結していた。しかし、10月18日までにこの契約を解約し、新たに10月19日、金銭消費貸借契約を締結し7億円の資金を調達した。
 この金銭消費貸借契約は12月21日までの期限付きで、商品や差入保証金、建物、投資有価証券など166億600万円を担保に提供した。11月14日に、調達した7億円のうち2億円を返済し、商品や差入保証金など約160億円分の担保を解除。同日時点の借入残は5億円で、担保は建物と投資有価証券など6億900万円が設定されている。
 大塚家具は資金調達先を公表していないが、東京商工リサーチの取材では、資金調達先は在庫評価などを手がける(株)ゴードン・ブラザーズ・ジャパン(TSR企業コード:296732150、千代田区、以下ゴードン社)が有力だ。
 ゴードン社は、10月19日付で大塚家具に動産譲渡登記を設定したが、11月14日に抹消している。また、大塚家具が所有する「春日部貸店舗」(埼玉県春日部市)の土地と建物に10月19日付で、利息5.5%で極度額7億円の抵当権設定仮登記が設定されている。債務者は大塚家具、権利者はゴードン社で、11月22日現在、仮登記は抹消されていない。
 「在庫一掃セール」は11月25日に終了する。セールの反動減も想定されるなか、決算月の12月を迎える。12月21日が返済期限の借入金もある。セールで一時的に潤ったとみられる大塚家具の資金繰りだが、取引先の視線は厳しさを増している。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年11月26日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

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