APEC、首脳宣言出さず閉幕 米中対立解消できず(産経新聞)



 【ポートモレスビー=大柳聡庸】パプアニューギニアで開かれていた日米中など21カ国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は18日午後、米中の対立を解消できず、首脳宣言を採択しないまま閉幕した。首脳宣言を出さないのは、1993年に初の首脳会議が開かれて以来、初めて。

 議長国のパプアニューギニアの首脳は、首脳宣言の採択断念の理由について、「米中の対立で文言調整が難航したため」と説明した。米中の対立は首脳会合前の段階から激しく、15日に閉幕した閣僚会議でも声明を出せなかった。

 巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げる中国は近年、インフラ整備を目的として新興国に巨額融資を実施。相手国を債務不履行に陥らせるとして問題視されている。スリランカでは中国が債権者の地位を利用して、港湾の運営権を奪うといった事例が出ている。各国はこうした設備が「中国の軍事拠点になりかねない」(日本政府関係者)と警戒感を強める。

 このため、今回のAPECでは域内でインフラ投資を受ける国に対し、透明性や財務の健全性を確保することを、首脳宣言に盛り込む方向で調整していた。各国は国営企業の優遇といった中国による不公正な貿易も問題視している。

 これに対し中国は、米国の「自国第一主義」を激しく非難。通商筋によると、今回の首脳宣言には、保護主義を牽制する強い文言を中国が声明の中に入れるよ強く求めたという。

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