RCEP 米政権や産業界、静観の構え 「対中強硬派」矛先向ける恐れも(産経新聞)



 【ワシントン=塩原永久】米国抜きで協議が進む東アジア地域包括的経済連携(RCEP)について、トランプ米政権はこれまでのところ静観している。貿易不均衡の是正を重視する米政権にとり、RCEPの早期妥結で米企業の輸出が不利となるような、差し迫った問題がないことが背景にある。ただ、中国を含む広域経済圏が実現に向かえば、政権内の対中強硬派が矛先を向ける恐れがある。

 RCEPに関して、米ヘリテージ財団のウォルター・ローマン・アジア研究センター長は「(米政府は)特段の見解を示していないが、それは(政策上の)論点だとみていないためだろう」と指摘する。

 米国の専門家の間では、RCEPは「インドの市場開放問題」(ローマン氏)をめぐって妥結が容易ではないとの見方が一般的だ。年内に発効する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)とは異なり、RCEPへの対応が、政権内や産業界で切迫した課題と映っていないとみられる。

 同財団は共和党の自由貿易推進派の立場に近い。ローマン氏は「(自由貿易を推進する)日本の指導力はめざましいものがある」と述べ、RCEPを主導する日本の立場に理解を示す。

 一方、中国に厳しい方針を示す米政権幹部らは、中国を組み込んだ製造業の国際分業の仕組みを「再編成する」(ナバロ大統領補佐官)として中国経済の切り離しも辞さない構えだ。中国が参画するRCEPが具体化していけば、こうした強硬派からの風当たりが強まる可能性がある。

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