キリン「健康」シフト 新中期計画で未病提案型へ(産経新聞)



 キリンホールディングス(HD)が、来年から開始する3カ年の新しい中期経営計画で、基本経営方針をこれまでの総合飲料事業会社から、「健康・未病提案型企業」への転換を打ち出すことが9日、分かった。独自に研究を進め、国内で事業化している人体の免疫機能を強める効用をもつ「プラズマ乳酸菌」関連事業を本格的にグローバル展開する考えだ。

 次期中計では、(1)酒類・飲料など食の領域での収益力強化(2)医薬品事業の成長(3)医と食をつなぐ領域の事業立ち上げ-の3点を柱とする。キリンHDが酒類や清涼飲料水など総合的に飲料を手がけると同時に、傘下の協和発酵キリンによる医薬品事業や、バイオ・発酵技術を有することから、磯崎功典社長は「世界的に見てもユニークな企業の特性を生かす」と強調し、特に健康・未病提案型事業を同社の特色とする考えだ。

 特に鍵を握るのが、プラズマ乳酸菌関連事業だ。ウイルス感染リスクを減らすことで、インフルエンザや風邪に罹患しにくくなることを学術的に確認できている。だが、現時点では国内での事業にとどまり、事業規模も数十億円レベル。同事業を米国やアジア各国での展開を進めることで、将来的には200億~250億円規模まで拡大させ、これを核に、健康・未病関連事業を1千億円規模の事業に育成する考えだ。

 キリンHDは今年7月、米中堅サプリメント会社、ソーンリサーチへの出資を発表した。この出資を契機に米国でプラズマ乳酸菌関連のサプリ商品の販売に乗り出し、世界展開の足がかりとする。

 キリンHDは、平成30年12月期を最終年度とする現在の中期経営計画では海外などの低収益事業の見直しを打ち出しており、ブラジル事業から撤退するなど、当初の計画を達成する見通しだ。

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