スマホで事前注文・決済 ファストフード各社続々導入 (産経新聞)



 ファストフード各社は、利用客がスマートフォンを使って入店前に注文と決済までできる仕組みの導入を進めている。利用客はレジに並んで現金を扱うことなく最短で入店と同時に商品を受け取れる。店舗側も業務量の削減が見込め、深刻な人手不足を背景に今後導入が加速しそうだ。

 モスフードサービスは、パソコンやスマホからネット経由で予約注文し、クレジットカードで事前決済できるシステムを全国のモスバーガー1334店で運用する。これまで「モスは待たされる」として敬遠する利用客もいたが、このシステムでは列に並んだり商品を待つ時間がかからない。

 モスフードサービスは待ち時間の解消が顧客満足度の向上に欠かせないと判断。現在3%弱にとどまる利用率を10%に引き上げる方針だ。今後はスマホの2次元バーコード「QRコード」の導入も検討する。

 店舗側でも、キャッシュレス化が進めばレジ作業が減り業務の効率化が見込める。同様の仕組みを持つ日本ケンタッキー・フライド・チキンは「前もって注文量が把握でき商品を計画的に用意できる」(広報)と話す。

 各社が業務削減効果を期待するのは人手不足に伴う人件費の高騰が背景だ。求人情報大手リクルートジョブズによると、三大都市圏の9月のアルバイト・パート募集時平均時給は1036円。飲食業も前年同月比2・3%増の998円となった。

 一方、来店客数の増加を見込むのは日本マクドナルドだ。同社は本格導入をにらみ、スマホ専用アプリからの予約注文、事前決済サービス「モバイルオーダー」の実証実験を8月に実施した。

 通常店舗ではレジの待ち時間は数分程度だが、「新システムでは並ぶストレスとは無縁でリピーターも増えるはずだ」(広報)とみる。ランチ時間帯では利用客が午前中に支払いを済ませれば、他店に流れる前に囲い込むことができ、メリットは計り知れない。マックは使用期限切れ鶏肉問題で深刻な客離れに見舞われた苦い経験がある。来店客確保には敏感で、本格導入を急ぐ構えだ。

 ただ、フレッシュネスバーガーを展開するフレッシュネスでは利点を認識しながらも、「大がかりなシステムの構築には一定の投資が必要だ。コロワイドグループ全体で検討する」と慎重姿勢を示す。

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