トランプ大統領の「本当の敵」は中国ではない(東洋経済オンライン)



11/9(金) 6:00配信

東洋経済オンライン

アメリカの中間選挙は予想通り、議会は「ねじれ」になることが決まった(前回の「共和党『まさかの上下院完全勝利』はあるのか」を参照)。

 選挙戦終盤、ドナルド・トランプ大統領が過激な発言に傾斜したのは「下院を捨ててでも上院の優位性拡大と、重要州の知事選を優先する賭けに出たから」との分析があった。この戦略は結果として成功したといえる。ただ分断を加速する言動が選挙で有効だったのなら、2020年の大統領選挙に向け、この国の分断はますます加速するだろう。そんな中、フロリダ州では「別のねじれ」が生じていた。

■フロリダ州で起きていた「もう一つのねじれ」

 フロリダ州の知事選挙でわずか1%の僅差で敗北した民主党候補のアンドリュー・ギラム氏。同氏が潔く敗北を認めたのは、彼の目的の一つが達成されたからだろう。実は、議会や州知事などの選択とは別に、フロリダ州の有権者は140万人の元重犯罪経験者の投票権を復活させる州法の修正法案にも投票した。この修正法案の可決には60%の賛成票が必要で、ハードルはかなり高かった。

 個人的には、選挙公約にこの修正法案成立を掲げたギラム氏が敗北するなら可決は不可能と考えた。ところが、だ。ギラム氏は惜敗したものの、修正法案は、64%の圧倒的賛成票で可決された。アメリカの未来を左右するかもしれない州の修正法案の成立と、法案への言及を避けてきた共和党知事の誕生。この「フロリダのねじれ」は、中間選挙直後ぐらいは素直に上院での勝利を祝いたいトランプ大統領と共和党には、かなり深刻だ。

 なぜなら、近年の大統領選を振り返っても、大統領選に極めて重要なフロリダ州の選挙は常に僅差の勝負になるからだ。2016年の大統領選時、同州でのトランプ氏とヒラリー・クリントン氏の得票差は11万2911票だった。2012年のバラク・オバマ氏とミット・ロムニー氏の差は7万4309票。そしてあのG・W・ブッシュ氏とアル・ゴア氏の差はわずか507票だ。個人的には、この時の507票がイラク戦争とリーマンショックに結びついたと確信している(ゴア大統領だったらイラクへの侵攻はなく、住宅バブルの崩壊も、リーマンショックのような形になったとは思えない)。

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