「お金のライザップ」の正体(東洋経済オンライン)



10/18(木) 8:00配信

東洋経済オンライン

 投資顧問業でも、パーソナルバンキングでもない、”パーソナルトレーニング”と銘打った金融サービスが出現した。今年3月、サイバーエージェント出身の児玉隆洋氏が立ち上げた「bookee(ブーキー)」だ。

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■金融商品を「一切、扱わない」金融アドバイス

 金融アドバイスと称し、特定の金融商品を販売するビジネスも多いがbookeeの特徴は金融商品を一切、扱わない点にある。どんな金融商品を選択するかをアドバイスするのではなく、自らの判断で金融商品を選ぶための基礎知識や考え方、注目すべきポイントを教えるのだという。

 こうした「お金の学校」のようなものはこれまでも存在したが、実際の家計バランスや資産運用状況を見ながら、お金をより効率的に運用するためのカリキュラムを、One to Oneで顧客を担当する専任コンサルタントがカスタムメードで作成する点が新しい点だ。

 社長の児玉氏は「新卒で11年間、サイバーエージェントで仕事をして充実はしていたが、いざ”結婚”というとき、自分がお金に関する知識をまったく持っていないことに愕然とした。基礎的なことすら知らなかったため、数十冊の本を読みあさって、やっと理解できる状況だった」と、創業に至ったきっかけについて話す。

 結婚という人生の大きなイベントを契機に生命保険を見直したところ、貯蓄と掛け捨てが複雑に入り組んだ保険商品を理解できなかったという。同時に検討を始めた住宅ローンも、数字面ではお得に見える低金利ローンが本当にお得なのかどうか、細かく見ていくと条件が異なることがわかった。

 当然、資産運用についてもさっぱりわからない。仕事面で充実し、着実に実績を上げてきたこともあり、どのように効率的に資産を運用し、増やしていくかという視点がなかったためだ。積立型保険も投資信託も何も知らず、NISAもiDeCoの意味を知ったのも、このときだったという。

 読者の中には「そんなことは基本の中の基本じゃないか」と思う方もいるだろう。もっともな話だ。低金利時代の中、さまざまな金融商品が個人向けに開発されているが、一方で複雑化もしている。

 基礎的な知識がないまま、忙しい毎日の中で生きていると、基本ではないかと思われることにも考えが向かいにくい。まして、投資信託の目論見書を読み、手数料などの詳細な条件を評価、目利きできる人が、どれほどいるだろう。

 日本銀行調査統計局によると、アメリカでは”お金のカリキュラム”が幼稚園から高校まで用意され、特に高校では16.4%が必修科目としているほか、英国でも小学校から高校まで金融リテラシーの授業が組み込まれているという。

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