日本に「パン留学」するアジア人たちの本音(東洋経済オンライン)



10/13(土) 6:00配信

東洋経済オンライン

 2016年、世界のパン業界に衝撃が走った。パン職人のワールドカップと呼ばれる「クープ・デュ・モンド」で韓国が優勝したのである。そのうち1人は、日本へ「パン留学」していた職人だった。

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 近年、日本のパンの評価は世界的に上がっており、クープ・デュ・モンドでは日本のパン職人も優勝している。そんな中、アジアの「パンのハブ」日本に、中国や韓国、東南アジアなどからパン留学する学生が急増している。

■日本のパン技術を学びたいベトナム人

 東京都内でレストランなど14店舗を展開するマザーズは、来年早々、製パンの技能実習生を受け入れる。同社は2013年8月、吉祥寺にエペ、2018年8月、西新宿にモアザンというパン屋とレストランを複合させたブーランジェリー・ビストロも開いている。パン屋でベトナム・ホーチミンに進出する予定で、現地で働いてもらうための技能実習生を受け入れ技術を習得させるという。

 今年3月と5月に現地へ赴いたという同社ベーカリー部門の責任者、神林慎吾氏は、ベトナムのパン事情について「もともとフランス領で、町へ行けばバインミーサンドを売っている。そこで使われているバゲットは、具材を挟むと絶妙のおいしさになるのですが、中身はスカスカ。パン自体のおいしさは追求していない。今、ベトナムは経済発展中で、都会は生活の西洋化が進んでいる。パン需要の伸びしろは大きいと思う」と語る。

 同社ではホーチミンの日本語学校に在籍する20人を面接し、20代の女性5人の受け入れを決めている。彼女たちの実家がある農村にも出向き両親にあいさつもした、本部マネジャーの永田真二氏は、次のように語る。

 「向こうは一見しただけでわかるほど、地方と都会の格差がすごく大きい。日本に来ればお父さんの半年分ぐらいの給料を1カ月で稼げる。だから田舎出身の子たちは、幸せになる方法として日本に行くことを希望するんです」。面接では、技能実習生候補者たちの必死さに圧倒され、消耗したと神林氏とともに述懐する。

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