関西地銀、進む「通帳レス」コスト削減と利便性向上へ(産経新聞)



 関西の地方銀行で、通帳の代わりにインターネットで入出金を管理する「通帳レス」を積極的に導入する動きが広がってきた。業務やコストの軽減につながることに加え、ネットで手軽に明細を確認できる利便性が顧客に浸透してきたことがある。銀行側はITを活用した金融サービス「フィンテック」の本格化を見据え、特典や付加機能の拡充などで通帳レスの普及を目指す。(大島直之)

 銀行は通帳1冊あたり年間200円の印紙代を負担している。低金利による収益悪化に苦しむ銀行が多いなか、発行する通帳が減れば、コスト面でのメリットは大きい。

 近畿大阪銀行の中前公志社長は「通帳そのもののコストだけでなく、新しい通帳を管理、保管するためのスペースも減らせる」とコスト面以外のメリットも強調する。

 また、顧客側の変化も通帳レスへの流れを後押ししている。近年、ATM(現金自動預払機)やインターネットバンキングで入出金、残高照会などの取引が増えており、店頭を訪れない顧客も増えている。銀行にとっては、導入に理解が得られやすい環境が整っているという。

 京都銀行は、昨年12月からスマートフォンで口座を管理するサービス「スマート通帳」を始めた。スマホ操作で残高・入出金明細を照会できる。7、8年分程度にあたる過去1千件の明細を見ることができる。

 「通帳が増えないため、使いやすいという声が多い」(営業本部)という。口座開設に訪れた利用者には、スマート通帳を案内。切り替えた場合、500円をプレゼントする特典を年内まで実施している。

 紀陽銀行は、8月10日からスマホ用ポータルサイト「紀陽スマートアプリ」サービスを開始。手軽に残高・入出金明細の確認ができるようにした。今後、アプリで税金や公共料金が支払えるサービスを追加する。

 同アプリで口座開設などをした場合、10月末まで先着で500円をプレゼントする特典を設けた。

 同行の営業戦略部は「アプリサービスの利便性を知ってもらいたい。将来の通帳レスを見据え、サービスを拡充していく」と話す。



Related Post



コメントを残す