G20財務相会議 共同声明出さず閉幕 議長国が会見「貿易摩擦は当事者で解決を」 為替相場の安定など議論(産経新聞)



 【ヌサドゥア=西村利也】インドネシア・バリ島のヌサドゥアで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は12日、2日目の討議を終え閉幕した。米国の利上げを背景とした新興国の自国通貨安や、為替相場の安定に向け対応を協議した。共同声明の採択は、前回の会議から間もないこともあり、見送られた。

 会議後、議長国アルゼンチンのドゥホブネ財務相が記者会見を開き、2日間の討議を総括した。米中の貿易摩擦に関しては「G20は議論の場を提供できるが、衝突は当事者で解決しなければならない」と述べ、協調策を見いだせなかったことを明らかにした。

 また、会議では通貨安による新興国経済への悪影響の対処でも解決策を示せず、ドゥホブネ氏は「新興国の一部で金融環境が厳しくなっている」との懸念を示すにとどめた。

 2日目の討議では、輸出を促すため自国通貨を安値に誘導する通貨安競争の回避の重要性も確認したとみられる。

 足元では、中国人民銀行(中央銀行)が金融機関に対する預金準備率を引き下げる金融緩和策を発表したこともあり、人民元が大きく下落。これに関し、中国との貿易摩擦が激しくなっている米国は、中国が輸出に有利な元安に誘導しているのではないかと批判している。

 初日の11日は、米国の金利上昇や米中貿易摩擦の激化への懸念から世界同時に株価が急落する中、世界経済の現状と課題について議論した。財務省同行筋によると、参加国の多くが、米国の利上げや貿易摩擦に懸念を示したという。

 麻生太郎財務相は11日の会議後の記者会見で株安に絡み、「金融為替市場の動向を、緊張感を持って注視していかねばならない」とする一方、「世界経済が堅調であることに変わりない」と強調。貿易摩擦については「保護主義的な2国間の枠組みではなく多国間の枠組みで解決を追及する必要がある」と会議で主張したことを明らかにした。

 また、麻生氏は初日の会議で、日本やインドネシアで地震といった災害が相次いでいることを踏まえ、災害リスクに対する国土の「強靱性」を高める重要性も訴えた。

 12日夜には麻生氏と日銀の黒田東彦総裁が共同で記者会見し、議論の経緯や成果を説明する。



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