日本株浮上、好決算が条件(産経新聞)



 世界の株式市場が10~11日に同時安となった背景には、米国の長期金利上昇が株式からの資金逃避を促したほか、後退していた米中貿易摩擦への懸念が再燃したことがある。世界経済をめぐっては先行きの減速リスクが意識されており、年末にかけての日本株の再浮上には、今月下旬に本格化する3月期決算企業の中間決算における好業績が必要条件となる。

 「世界全体にリスク回避の動きが波及した」

 大手証券の投資情報担当者は急転直下に起こった“世界同時株安”を分析しながら、「これまで大丈夫と言っていた企業業績が心配になっている」と投資家心理を代弁する。

 株安を引き起こした要因の一つは、米長期金利の上昇だ。

 長期金利が上昇すると債券の利回りも良くなるため、比較的リスクのある株式よりも債券の運用妙味が出やすい。最近は国内外でハイテク銘柄を中心に1株当たりの予想株価収益率(PER)が高い“割高銘柄”が売られていた。

 加えて米政権幹部の中国批判が10月に強まり、「米中貿易摩擦への影響が改めて意識されはじめた」(大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリスト)。さらに中国を含む世界経済の先行き不安も拡大しており、日本企業でも安川電機が10日に業績予想を下方修正、中国と貿易関係が深いドイツの株式指数は同日、年初来安値をつけた。

 市場関係者は、本格化する中間決算シーズンが相場安定のきっかけになればと期待を寄せる。平均株価はまだ長期トレンドを大幅には下回っておらず、イオンモールやエービーシー・マートなど決算が好感された銘柄は11日にも株価が上昇した。木野内氏は「浮足だった相場が決算で地に足をつけるケースは多い」と指摘している。(佐久間修志)

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