北海道地震1カ月 冬場近づき、老朽火力の故障リスクも(産経新聞)



 地震の影響で北海道は一時全域停電(ブラックアウト)に陥り、電力危機が表面化した。その後、道内最大の火力である苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所の1、4号機を当初見込みよりも大幅に前倒しして再稼働するなどした結果、電力需給はひとまず安定化。ただ、道内の電力需要が最も増える冬場が近づく。老朽火力を中心とした発電設備の故障リスクにも目を配る必要がある。

 苫東厚真4号機(70万キロワット)と、地震前から点検作業で停止していた知内(しりうち)火力2号機(35万キロワット)が9月25日に再稼働したことで、平均的なピーク供給力は461万キロワットを確保。北海道電が想定する10月のピーク需要(415万キロワット)を一定程度上回っている。

 5日朝には苫東厚真がある厚真町などで震度5弱の地震が起きたが、再稼働済みの1、4号機とも問題ないことが確認された。

 さらに、苫東厚真で残る2号機(60万キロワット)が現行の予定通りに今月中旬にも再稼働すれば、供給力は521万キロワットに拡大する。

 だが道内では、暖房や雪を溶かす「融雪器具」がフル稼働する冬場が電力の最需要期になる。昨年度冬季のピーク需要は今年1月25日の525万キロワット。冬場のピーク需要をどうカバーするかが、これからの最大の課題となる。

 北海道電は、地震前から定期点検中の苫小牧火力1号機(25万キロワット)や関連会社が持つ苫小牧共同火力(25万キロワット)の復帰を進める。これらを加えれば供給力は571万キロワットとなる。

 気がかりなのは、需要が最も増える冬場に向けて、発電所が想定外に止まるリスクだ。道内の電力危機を受けて政府や北電は既に休止や廃止の予定だった老朽火力も動員。他の発電設備でもトラブルが起きる可能性はある。このため、北海道と本州を結ぶ送電線の「北本連系線」(容量60万キロワット)について、50万キロワットを緊急時に備えた予備力としている。

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