社会保障維持に高齢者雇用改革、未来投資会議(産経新聞)



 5日の政府の未来投資会議で示された新たな成長戦略の基本方針では、人口減少に直面する日本社会にとって、商品やサービスを生み出す「サプライサイド(供給側)」の抜本強化が「何よりも重要」と位置づけた。中でも一番の課題が高齢者雇用の改革だ。今後、15~64歳の生産年齢人口が急減する中、高齢者をいかに働き手として活用していくかが、支え手不足が深刻な社会保障制度の維持にも不可欠となる。

 「私が先頭に立つので、関係閣僚は全員野球の精神で、内外野の区別なく改革に向けた具体的な検討を進めてほしい」

 安倍晋三首相は5日の未来投資会議で、こう述べ、新たな成長戦略策定への決意を強調した。

 日本経済が安定的に成長していく上で、克服しなければならないのが人口減少だ。1950(昭和25)年に約5千万人だった生産年齢人口は、90年代の9千万人弱をピークに、100年後の2050年には再び約5千万人になると推計されているが、高齢者が増えるため、全人口に占める割合は100年間で6割から5割に落ち込む。

 急激に生産年齢人口が減る中で働き手と期待されている女性の雇用状況は好調で、次のターゲットが高齢者となる。新たな成長戦略では、65歳まで希望者に原則義務化している高齢者の継続雇用年齢を徐々に延長するとともに、病気や介護の予防施策も推進することで、健康で働く意欲のある高齢者を可能な限り就労に結びつけていく考えだ。

 安倍首相が掲げる「全世代型社会保障」の本格的な議論は、前提となる新たな成長戦略の実行計画が策定された後の来夏以降となる。高齢者雇用の改革などが社会保障費の抑制にどの程度影響を与えるかもポイントとなりそうだ。(桑原雄尚)

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