プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会、フリーの多様な働き方支援(SankeiBiz)



 労働人口の減少により、生産性を高めることを目的として政府は「働き方改革」を推進している。それに伴い、フリーランスや企業に属しながら副業に従事するといった多様な働き方が注目されている。半面、フリーランスは収入が不安定であるほか、事業資金の調達に苦労するといった課題にも直面している。プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の平田麻莉代表理事は、主にフリーランスのためのさまざまな支援に取り組んでいる。

 ◆きめ細かな制度

 フリーランスにとって大きな不安の一つに、業務中に発生した事故などにより損害賠償責任を負ってしまうことだろう。例えばパソコンがウイルス感染し、発注者の個人情報が漏洩(ろうえい)した。納品したシステムの欠陥により発注者に営業損害が生じたなど。体一つで仕事をしているため、それに伴う責任も一人で背負わなければならないからだ。

 同協会では支援策の目玉として、損保ジャパン日本興亜を幹事社に大手損保4社による、日本初のフリーランスを対象に業務上の賠償責任を補償する「ベネフィットプラン」を有料会員(年会費1万円)に付けている。このほかにも、けがや病気で働けなくなったときの最長1年間の所得補償制度や、税務申告などに使用する会計ソフトやコワーキングオフィスの利用料割引など、組織の後ろ盾のないフリーランスをきめ細かく手助けする。

 ◆自らの経験を基に

 同協会はフリーランスや副業など、働き方の多様化を背景に2016年10月に経済産業省が「雇用関係によらない働き方に関する研究会」を立ち上げたことに触発された平田さんが、知人らに呼びかけて誕生した。

 平田さんはフリーランスの企業広報として仕事をしながら2人の子供を育てる中で、保育園探しの「保活」などで苦労した経験からフリーランスのための独自組織の必要性を感じていた。

 翌17年1月には日本政策金融公庫、ヤフーなど23社の協力を得て任意団体として発足し、4月には一般社団法人となった。今では賛助・協力企業は90社を超え、有料・無料合わせて1万人の会員を擁している。

 これからの働き方について「日本企業の平均寿命は三十数年なので、個人の就労期間の方が長くなる。終身雇用ではなく、いろいろな組織で働くことが当たり前になるだろう」と予測する。

 今年中に企業によるフリーランスの活用を促すため、有料会員のデータベースを公開する。自己PRのほか、カメラマンであれば写真、デザイナーであれば作品の画像を掲載する。

 求人側の企業は、仕事をするエリアや職種などの条件を入力して検索する。ほかにも事業資金の融資が得られやすくなるよう、仕事の実績、人脈など信用力を評価する新しい与信の仕組み作りにも取り組んでいる。

 周囲からは「NPO法人8つ分のことをやっているね」と言われる。「いろいろな人が“プロボノ”(専門知識やスキルを生かすボランティア)として、自らのスキルを提供して無償で協力してくれている。意欲のある人が自由にプロジェクトを立ち上げ、活躍できる場にしたい」と多様な働き方をしやすい環境を整えている。



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