診療報酬、技術料微増も薬価減 18年度の改定、全体ではマイナスに(SankeiBiz)



 政府は2日、2018年度診療報酬改定について、診療報酬の医師や薬剤師の技術料にあたる「本体部分」を微増させる方向で検討に入った。18年度からの薬価制度改革の影響を考慮するためだが、引き上げ幅は財政健全化を踏まえ、前回16年度改定の0.49%を下回る見通しだ。医薬品や材料の価格である「薬価部分」は本体部分の増額分以上に引き下げられ、診療報酬全体ではマイナス改定となる。

 公的保険で扱われる薬の市場実勢価格は販売競争などで薬価よりも安くなるのが一般的で、医療機関は薬価と市場実勢価格の差額分を人件費などに充てている。原則2年に1度の薬価改定でこの価格差を解消しているが、「2年に1度の改定では薬価が高止まりし、医療費や患者負担が増えている」といった指摘も根強く、政府は昨年末に取りまとめた薬価制度改革の基本方針で18年度から毎年改定の導入を決めた。

 18年度診療報酬改定では、薬価の毎年改定に伴い医療機関の減収が予想されることから、本体部分の引き上げで補填(ほてん)する方向で検討する。日本医師会などが「本体部分には300万人以上の医療従事者の人件費も含まれる。産業界全体の賃上げ傾向が明らかになる中、医療従事者の賃金改善が遅れている」と主張していることにも配慮する。

 ただ、16年度からの政府の財政健全化計画で社会保障費の自然増は3年間で計1兆5000億円程度にするとされ、18年度は自然増を1300億円削減する必要がある。診療報酬改定では通常、薬価部分の引き下げで1千数百億円程度の財源が捻出されるため、薬価のマイナス改定だけで自然増の抑制分を賄うことも可能だが、18年度は待機児童対策など社会保障費の増額要素も多く、本体部分の引き上げ幅は極力抑える方向だ。

 財務省は10月25日の財政制度等審議会の分科会で、18年度の診療報酬改定について、本体部分を含めたマイナス改定を主張。民間企業の賃金や物価の水準を上回る上昇が続いてきたとして、2%台半ば以上の引き下げを提案している。

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