ショッピングモールで服が売れない深刻問題(東洋経済オンライン)



9/16(日) 5:30配信

東洋経済オンライン

 秋風が吹き始めた9月上旬の平日。都内の大型ショッピングモールにある若年女性向けのアパレルショップでは、店先に並ぶ商品も茶色やワインカラーといった秋色に様変わりしていた。

この記事の写真を見る

 ただ、実際に商品を手に取る客がいたのは店の奥。そこでは定価3000円前後の春夏物のブラウスやカットソーが、7割引きの790円で大量にたたき売りされていた。

■代表格のアダストリアが苦戦

 イオンモールやららぽーとなど、ニューファミリー層や若いカップルの定番買い物スポットである郊外型ショッピングセンター(SC)。そのSCに出店するアパレルが、軒並み苦戦を強いられている。

 代表格は、「グローバルワーク」や「ローリーズファーム」などSC向けのブランドを多数展開するアダストリア。前2018年2月期は主力ブランドの不振で売上高2227億円(前期比9.4%増)、営業利益50億円(同66.4%減)と、増収ながら大幅減益に陥った。今2019年2月期の出足はさらに厳しく、第1四半期は減益決算となった。

 「アース ミュージック&エコロジー」や「アメリカン ホリック」を持つストライプインターナショナルも、2017年度の決算は15億円の営業赤字に沈んだ。

 業績悪化の最大の要因は、既存店売り上げの減少だ。来店客が減り、売り切れなかった在庫を値引き販売で処分するため、たとえ売り上げを確保できても利益は削られてしまう。

 現状を深刻視した企業の中には、経営体制の刷新で立て直しを図ろうとする動きも出てきた。アダストリアは今年3月、創業者である福田三千男会長が社長も兼務することに。前期に大幅赤字へと転落したジーンズカジュアル大手のライトオンも4月、経営推進本部長で38歳の川﨑純平氏が社長に就任し、営業本部の拠点を茨城・つくばから東京・原宿に移した。

■類似商品の比較が容易に

 2000年代以降、百貨店アパレルが凋落する傍ら隆盛を誇ったSC系アパレルに何が起きているのか。「いかに低価格化の渦に巻き込まれないようにするか。とにかく今はそこに気をつけている」。SCにも店舗を構える大手アパレルの経営幹部はそう危機感を募らせる。

 SC系アパレルの頭を悩ませているのが、価格競争の激化だ。海外生産へのシフトで始まった衣料品の低価格化は、消費者の節約志向の強まりを受け、年々顕著になっている。店舗販売経験のある業界関係者は「今は若い人ほど即決しない。『とりあえずメルカリで似た商品を探そうか』と、さらに安いものを求めていく」と話す。

【関連記事】

Related Post



コメントを残す